一人暮らしの生活費のうち、家賃を除いて大きな割合を占める項目は食費です。そのため、食費を節約できるかどうかによって、毎月の出費に大きな違いが生まれます。
今回は一人暮らしの食費を「1ヶ月当たり3万円」に抑えるためにはどうすればいいのか、健康や栄養バランスを損なわず、無理のない状態で続けられる節約のコツや注意点を解説します。
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一人暮らしで食費を3万円に抑えることは可能?

そもそも、平均的な一人暮らしの生活においては、食費にどのくらいのお金がかかっているのでしょうか。ここでは、いくつかの統計データを基に具体的な水準を見ていきましょう。
単身世帯における食費の平均額
まずは、総務省統計局の2020年の家計調査(※)から、単身世帯における食費の平均額を紹介します。なお、食費は男女差が大きい項目でもあるので、ここでは男女別のデータを見ていきましょう。
単身世帯における食費の平均額
男性:4万2,165円
女性:3万4,850円
この統計を踏まえると、1ヶ月の食費が3万円というのは、男性にとってはやや工夫が必要なラインと考えられます。一方、女性にとってはちょっとした日々の心がけ次第で十分に実現可能な範囲といえます。
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編・単身世帯/1世帯当たり1か月間の収入と支出/男女,年齢階級別/単身世帯・勤労者世帯(2020年)」
大学生の一人暮らしの平均食費は3万円以下
先ほど紹介した食費のデータには、お酒や外食といった費用も含まれています。そのため、工夫次第では、もう少し費用を抑えられるかもしれません。
実際、全国大学生協連の2021年の調査(※)によれば、一人暮らしをしている大学生の平均食費は1ヶ月当たり「2万4,680円」とされています。
そのため、大学生の水準からいえば、食費3万円のラインをクリアするのは、特別難しいわけではないといえるでしょう。
※ 全国大学生協連「第57回学生生活実態調査 概要報告」
一人暮らしの食費の目安割合

食費について考えるうえでは、平均値だけでなく、実際の収入に対する割合にも目を向けておくことが大切です。自身の収入からどのくらいまでなら食費に使えるのか、目安を知っておきましょう。
一般的に、手取りに対する食費の目安割合は15%程度とされています。そのため、計算上は手取りが20万円なら、食費には3万円程度かけても問題ないといえます。
反対に、手取りが20万円以下の人は、なるべく食費を3万円以下に抑えて、ほかの支出に影響が生まれないように心がけたいところです。ここからは、実際に食費を節約するコツを詳しく見ていきましょう。
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自炊派におすすめの節約のコツ

普段から自炊が中心の場合は、無理なく自炊を続けられる工夫が大切となります。ここでは、具体的なポイントをいくつか解説します。
食材のまとめ買いで買い物の頻度を減らす
自炊を無理なく続けるコツのひとつは、できるだけまとめ買いをして、買い物の回数を減らすことにあります。頻繁に買い物をしなければならないとなると、どうしても時間や負担が増えてしまうので、週に数回と回数を決めておくといいでしょう。
買い物の回数が少なくなれば、自然と余計なものを購入してしまうリスクも小さくなります。また、まとめ買いする場合は、毎回の買い物のたびにきちんと食材を使いきるのもポイントです。
冷蔵庫や冷凍庫に残してしまうと、知らず知らずのうちに食品ロスを生んでしまうことも多いので、なるべく管理しやすい状態を保ちましょう。
献立をルーティン化する
自炊を続けるうえで、意外に負担を感じてしまうのが毎日の献立選びです。メニューさえ決まってしまえば、つくること自体はそれほど苦手ではないという場合は、1週間単位などで献立を決めてしまうのがおすすめです。
おかずのつくり置きをしておく
仕事や学業などで忙しい平日は、どうしても自炊の時間を確保するのが難しいので、週末などの比較的融通の利くタイミングでおかずのつくり置きをしておくのがコツです。
数品用意しておけば、日替わりで食べるおかずを変えられるので、つくり置きをしてもメニューに飽きにくくなります。
副菜は手がかからないものにする
自炊を続けるうえでは、完璧を求めないことも大切だといえます。初めて一人暮らしをする場合には、最初からすべてを手づくりしようと意気込んでしまうものですが、長く続けるためには適度に手間を省くことも大事です。
副菜はレンジで温めるだけで食べられるものや、納豆や冷ややっこなどのそのまま食べられるものをチョイスして、できるだけ手間や時間がかからないように意識してみるといいでしょう。
また、主菜や汁物についても、まずは簡単にできる料理からトライしてみましょう。
外食派におすすめの節約のコツ

外食が多くなると、一人暮らしでも食費を3万円以内に収めるのはやや難しくなります。特に男性の場合は、食費の平均額を考えると、意識していなければすぐに3万円を超えてしまうといえます。
そのため、基本的にはできるだけ自炊で済ませる日を増やすことが重要です。そのうえで、ここでは外食をする際に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
コンビニや自販機での買い物は控える
自炊が難しい場合でも、なるべく価格の安いスーパーを利用するようにして、コンビニや自販機での買い物は控えましょう。1点あたりの価格差は小さくても、毎日の積み重ねによって大きな出費の違いが生まれます。
クーポンやリーズナブルなチェーン店を活用
外食をするときには、クーポンやキャンペーンを積極的に利用するのもコツです。また、リーズナブルなチェーン店などで食事を済ませるようにすれば、自炊とそれほど変わらない程度にまで出費を抑えることも可能です。
お米は自分で炊くようにする
「料理が苦手」「自炊をする時間がない」という場合でも、お米はなるべく自分で炊くようにしてみましょう。スーパーでお惣菜などを調達すれば、お弁当を買うよりも節約することができます。
また、冷凍保存をすれば、ある程度日持ちがするため、一度炊いてしまえばレンジで解凍してすぐに食べられます。手軽かつ節約効果が大きいので、自炊の第一歩として取り組んでみるといいでしょう。
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自炊を続けやすい物件を探すポイント

自炊を続けられるかどうかは、実のところ、どのような物件を借りるかによっても左右されます。ここでは、自炊を続けやすい物件選びのポイントを具体的に紹介します。
ガスコンロ2口以上
一人暮らし向けの物件には、コンロが1口のみとなっている部屋も少なくありません。しかし、自炊中心の生活をするなら2口以上あるとより使い勝手がいいでしょう。
調理スペースやシンクにゆとりがある
内見のタイミングでは、コンロの数だけでなく調理スペースやシンクの広さにも目を向けてみましょう。また、女性の場合は調理台や収納場所の高さもチェックしておくことが大切です。
特に、調理台が高い場合は、せっかく奥行きがあっても隅々まで手が届かないケースもあるので、実際に調理をする様子をイメージしながら検討しましょう。
冷蔵庫スペースにゆとりがある
まとめ買いや料理のつくり置きをする場合には、通常よりもやや大きめの冷蔵庫を設置したいところです。そのため、冷蔵庫の置けるスペースや必要な容量もチェックしておきましょう。
格安スーパーが徒歩圏内にある
自家用車を持たない場合は、基本的に徒歩圏内にあるスーパーがメインの買い物場所になります。そのため、近所にどのようなお店があるのかも事前にチェックしておくといいでしょう。
ワンルームよりは1K
一人暮らしでは、ワンルームと1Kのどちらかの間取りタイプから物件選びをするのが一般的ですが、自炊派なら1Kのほうが快適に感じられることが多いです。
1Kの場合は、キッチンと居室の間にドアが設けられているので、料理のニオイが居住スペースに移る心配はありません。
ワンルームでも一定以上の広さがあれば快適に調理をすることはできますが、窓の位置や換気のしやすさも含めて確認することが大切です。
まとめ

- 2020年の家計調査によると平均食費は男性4万2,165円、女性3万4,850円のため、3万円に抑えるには少し工夫が必要
- 大学生の場合は平均食費が2万4,680円のため、3万円以下はクリアできるライン
- 社会人でも自炊派ならちょっとした心がけで食費3万円以下は十分に実現可能
- すべての調理を完璧にこなそうとするよりも、とにかく自炊を続ける工夫をする
- 自炊のしやすさは物件によっても左右される
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