世帯年収に見合った家計の実態
世帯年収が900万円の場合、手取り額や家族構成別の支出をシミュレーションすることで、家計の実態が見えてきます。住宅購入を考える前に、まずは毎月の収支を把握し、ローン返済にいくら充てられるか確認しましょう。
詳しくは、「世帯年収900万円の家計をシミュレーション」をご覧ください。
無理のない住宅ローン返済額の目安
世帯年収900万円の場合、返済負担率の平均値を参考にすると、無理のない住宅ローン返済額は年間約195万円、月々約16万円が目安です。借入可能額ではなく、実際に返済できる額で計画を立てることが重要です。
詳しくは、「世帯年収900万円の住宅ローン返済額と頭金はどのくらい?」をご覧ください。
住宅購入に向けた家計の見直し術
住宅ローンの返済や頭金の準備のために、家計の見直しは不可欠です。食費や通信費といった費用の削減から、つみたてNISAなどの資産運用、夫婦での定期的な「お金会議」まで、今から始められる節約術があります。
詳しくは、「世帯年収900万円の家庭が住宅購入するための節約術」をご覧ください。

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マイホームを購入するときは、自分の年収で返せる住宅ローンの総額がどのくらいなのか、それによって月々の家計が圧迫されないかなどが気になるものです。

今回は世帯年収900万円の人に向けて、家計をシミュレーションしながら無理のない住宅ローンの返済額と頭金の目安について解説します。併せて家計の節約術もまとめました。ぜひ、マイホーム購入計画を立てるときの参考にしてみてください。

世帯年収イメージ

 

世帯年収900万円と聞くと、経済的に余裕のある家庭をイメージする人もいるでしょう。

 

そこでまずは、年収900万円世帯がどのくらいの割合で存在するのか、実際に使えるお金=手取り収入がどのくらいになるのかについて見ていきます。

 

国税庁の「平成30(2018)年分 民間給与実態統計調査」によると、年収900万円を超える人の割合はほんの7%弱だということが分かります。

 

次に平均年収を見ていきます。同調査によると日本人一人当たりの平均年収は441万円です。年収900万円は平均の約2倍の収入を得ている高収入世帯といえるでしょう。

 

では、夫婦共働きの場合はどうでしょうか。統計局の「家庭調査報告(家計収支編)2019年」によると、共働き世帯の月収平均は586,149円、年収にすると約700万円です。

 

共働き世帯においても年収900万円は平均を大きく上回っていることが分かります。

 

ちなみに、独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査によると、2019年時点において専業主婦世帯が575万世帯なのに対し、共働き世帯は1,245万世帯とのこと。

 

夫婦ともに働く家庭がスタンダードになりつつあることが数字からも見てとれます。

 

参照:国税庁 「民間給与実態統計調査」  (2018 年分)

参照:総務省統計局 「家計調査報告 家計収支編」(2019年)

参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「専業主婦世帯と共働き世帯」

 

次に手取り収入を見ていきます。手取り収入とは、収入から税金や社会保険料などを引いた金額のことと。

 

居住地域や被扶養者の数などにより異なりますが、世帯年収900万円の年間手取り収入は約630万円〜675万円、月の手取り収入は約52万円〜56万円です。

 

月に使えるお金が50万円以上あるとなれば生活に余裕が生まれそうですが、実際の家計はどうなのでしょうか。以下で世帯年収900万円の家計をシミュレーションしてみます。

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家計シミュレーション

 

年収900万円世帯の1ヶ月の主な消費支出を、家計調査の支出額を参考にシミュレーションしてみました。

 

夫婦のみの場合と、夫婦と子ども1人の場合

項目

金額
夫婦のみの場合

金額
夫婦と子ども1人の場合

食費

7万円

8.4万円

家賃

13万円

13.5万円

水道光熱費

1.5万円

1.9万円

家具・家事用品

1万円

1万円

被服・履物費

2万円

2.1万円

保健医療費

1.1万円

1.2万円

交通費

1.1万円

1.1万円

情報通信費

3.5万円

3.5万円

自動車維持費

2.2万円

2.2万円

娯楽費

5.5万円

4.5万円

交際費

3.1万円

1.8万円

生命保険料

3.8万円

3.8万円

教育費・公立小学校(私立小学校)

2.7万円(7.5万円)

1ヶ月の合計支出

44.8万円

47.7万円(52.5万円)

※食費に外食費は含んでいません。
※教育費は、学費のほか給食費やレクリエーションなどの学校外活動費も含みます。

 

上記のシミュレーションでは、夫婦のみの世帯の合計支出は44.8万円、公立小学校に通う子どもが1人いる世帯は47.7万円、私立小学校の場合で52.5万円となりました。

 

手取り月収を52万円〜56万円とした場合、夫婦のみであれば毎月一定額を貯蓄にまわすことができますが、子どもがいる世帯では難しいケースもありそうです。

 

特に私立学校に通わせたい場合は、いずれかの出費を抑える必要があるでしょう。さらに、都心に住んでいる人は家賃がこれ以上かかることも想定できます。

 

一方、地方に住んでいる人は都心に比べて家賃を抑えやすいでしょう。

 

しかし、車が必須な地域の場合、夫婦で1台ずつ所有すれば車の維持費は高くなると想定できます。都心、地方で家計状況はそれほど変わらないといえそうです。

住宅ローン返済イメージ

 

では世帯年収900万円の場合、どのくらいを住宅購入費用に充てるのが妥当でしょうか。住宅ローンの返済額と頭金について見ていきます。

 

住宅ローンを借りる際には、「返済負担率」を目安に返済額を検討します。これは月々の収入に対して、 どのくらいの額なら返していけるかというもので、住宅ローンを検討するうえで重要な基準です。

 

住宅金融支援機構が提供しているフラット35の基準では、世帯年収900万円の場合の返済負担率は35%以下です。

 

そうすると、年間315万円(月にすると約26万円)までなら返済していける計算になります。

 

金利1%、返済期間35年、元利均等返済で組むと仮定すると、概算で8,000万円 (フラット35の融資限度額は8,000万円以下のため)借りられることになります。

 

ただ、前述の家計シミュレーションを考慮すると、月に26万円も住宅ローンの返済に充てるのは現実的ではないでしょう。

 

住宅金融支援機構の「2019年度 フラット35利用者調査」によると、実際に住宅ローンを利用している人の返済負担率の平均値は21.7%です。

 

この平均値を基に考えると、年収900万円世帯の返済額の目安は、年間約195万円(月にすると約16 万円)ということになります。

 

また、住宅金融支援機構の「2019 年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」によると、住宅ローンの貸出期間の平均は26.7年となり、7割以上の人が30年以下の期間で借りています。

 

このデータを基にして、仮に金利1%、返済期間25年、元利均等返済で組むと、融資額上限は概算 で4,776万円です。

 

しかし、家庭によって必要な生活費や子どもの教育費などは異なるもの。住宅ローンは借りられる額ではなく、現実的に返済していける額に設定することが重要です。

住宅ローンについて調べる

参照:住宅金融支援機構 「2019 年度 フラット 35 利用者調査

参照:住宅金融支援機構 「2019 年度 民間住宅ローンの貸出動向調査

 

住宅金融支援機構の「2019年度 フラット35利用調査」によると、自己資金は融資額の平均10〜20%ほど。

 

先ほど計算した融資額から計算すると、頭金は少なくとも477万円(4,776万円×10%)は準備しておきたいところです。

 

頭金があれば総返済額を抑えることができたり、金融機関によっては金利が優遇されたりするメリットがあります。できるだけ用意しておくのが賢い選択といえるでしょう。

家計管理

 

年収900万円世帯でも、頭金や住宅ローンの返済、教育費を考えると、家計の節約は意識しておきたいところ。ここでは、節約する際のポイントを3つご紹介します。

 

食費、通信費、娯楽費は、支出の中で割合が多く、かつ工夫次第ですぐに節約効果が出やすい項目です。

 

たとえば年収の平均層である400〜450万円世帯の1ヶ月の食費(外食費は除く)は約6万円ですから、1万円〜1.5万円ほどの節約は目指せるはずです。

 

通信費はスマートフォンを大手キャリアから格安SIMにすることで半額程度に抑えることも可能ですし、娯楽費は公園などお金のかからない場所へ外出することで節約できます。

 

ある程度貯金が増えたら、貯蓄するだけでなく資産運用も視野に入れてみましょう。

 

たとえば小額投資が可能な「つみたてNISA」や、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ )など。

 

両者ともに利益に対する課税がなく、iDeCoについては掛け金が全額所得控除の対象になるため節税効果も高めです。

 

家計を管理するときは、目的とゴールを夫婦で共有することが肝心です。

 

どちらか一方が節約しても効果が出にくく、自分ばかりが頑張っているという思いがストレスになってくることもあります。

 

年に一度はお金会議を行い、家計や資産をチェックすることをおすすします。

 

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適正家賃

 

最後に、賃貸物件における家賃目安について見ていきます。

 

家賃は収入の25%以下が適正といわれています。世帯年収900万円の25%ということは、年間 225万円、月々約18.8万円を家賃に充てられる計算です。

 

ただし、家庭によっては学費や食費が多くかかる場合もあるため、年収の20%以内(年間180万円、 月15万円)以内に抑えておくと安心でしょう。

 

特にこれから住宅購入を検討している人は、できるかぎり家賃を抑え、その分を住宅購入資金にまわすのが賢明です。

家計見直し

 

平均を上回る収入を得ている世帯年収900万円の家庭においても、住宅購入の際には今一度家計を見直し、現実的に返済できる住宅ローンを設定することが大切です。

 

また、夫婦で話し合うことで、生活費の無駄を見つけられたり、新たな人生設計を描けたりすることもあるかもしれません。これを機に、改めて夫婦で家計を細かくチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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Q.1:世帯年収が900万円の場合、手取り額はいくらですか?

A.1:世帯年収900万円の場合、税金や社会保険料などを差し引いた年間手取り額の目安は、約630万~675万円です。毎月の手取り額に換算すると約52万~56万円になります。ただし、お住まいの地域や扶養家族の人数によって金額は異なります。

Q.2:世帯年収900万円は、平均と比べて多いのでしょうか?

A.2:はい、平均を上回る収入です。国税庁の調査では、年収900万円を超える人の割合は全体の約7%弱となっています。日本人の平均年収は441万円、共働き世帯では約700万円なので、世帯年収900万円は高収入世帯といえるでしょう。

Q.3:年収900万円の世帯では、毎月の住宅ローン返済額はいくらが妥当ですか?

A.3:返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)の平均値である約22%を参考にすると、年収900万円世帯の場合、年間の返済額は約195万円、毎月約16万円が目安です。上限まで借りるのではなく、家計の状況に合わせて無理なく返済できる金額に設定することが大切です。

Q.4:住宅を購入するときの頭金は、どのくらい準備すればよいですか?

A.4:住宅購入者の多くは、融資額の10~20%程度の頭金(自己資金)を準備しています。例えば、4,776万円を借り入れる場合、その10%にあたる約477万円が目安です。頭金を用意しておくと、毎月の返済額や総返済額を抑えられたり、金融機関によっては金利が優遇されたりするメリットがあります。

Q.5:子どもがいる場合といない場合で、毎月の生活費はどれくらい変わりますか?

A.5:教育費によって大きく変わります。記事のシミュレーションによると、夫婦のみ世帯の毎月の支出合計が44.8万円であるのに対し、公立小学校に通う子どもが1人いる場合は47.7万円、私立小学校では52.5万円です。住宅ローンを考える際は、将来の教育費なども含めて資金計画を立てましょう。

Q.6:住宅購入に向けて節約したいのですが、何から始めるのが効果的ですか?

A.6:まずは、家計の中でも見直しやすく、節約の効果が出やすい「食費」「通信費」「娯楽費」から手をつけるのがおすすめです。例えば、スマホを格安SIMプランに変更する、お金のかからない公園に遊びに行くなど、すぐに始められることから試してみましょう。

Q.7:貯蓄が増えてきたら、資産運用も考えた方がよいのでしょうか?

A.7:はい、ある程度貯蓄が貯まったら、資産運用を始めるのも一つの方法です。記事で紹介されている「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ)」は、少額から始められ、運用で得た利益が非課税になるなどのメリットがあります。特にiDeCoは掛け金が所得控除の対象になるため、節税効果も期待できます。

Q.8:夫婦でうまく家計を管理するコツはありますか?

A.8:住宅購入という共通の目標を持つために、夫婦で「お金会議」を開くのがおすすめです。年に一度でも、お互いの家計や資産状況を確認し、目標を共有することで、協力して貯蓄や節約に取り組むことができます。一人で頑張るのではなく、二人で協力することが成功の鍵です。

Q.9:賃貸の場合、家賃はいくらくらいが適正ですか?

A.9:一般的に、適正な家賃は収入の25%以下が目安です。世帯年収900万円なら、毎月約18.8万円が上限となります。ただし、将来の住宅購入に向けて貯蓄を優先するなら、収入の20%以内(毎月15万円)に抑えておくと安心です。

更新日: / 公開日:2020.11.11