家を買おうか!その前に…お金の常識講座 ①住宅ローンはいくら借りる?
家を買おうと思ったら、頭金はいくら必要?住宅ローンはどこで借りればいいの?そもそも、いったい何から考えればいいの?そんな疑問だらけの「初めての家づくり」にまつわるお金のあれこれを、さまざまなデータやシミュレーションを交えながら徹底解説!素朴な疑問から意外な豆知識までがぎゅっと詰まった「お金の常識講座」、いよいよスタートです。無料で住まいの窓口に相談する
住宅ローンは怖くない!
みんなが利用している住宅ローン
低金利の今が買い時&借り時!
「賃貸料を払い続けるのもバカらしいし、家を買いたいとは思うけれど、何千万円も借金するのはやっぱり怖い!」と、マイホームの購入に踏ん切りがつかない人も多いのではないでしょうか。
自己資金が心もとなく、親から資金がたまるまで待てと言われたなんて声もよく聞きますが、フルローンで住宅ローンが組め、空前の低金利となる今は、マイホームを購入しやすい時期ではないでしょうか。データからは、購入者の約9割が住宅ローンを利用して、夢のマイホームを実現させていることがわかります!

今後かかるお金を確認
教育、住宅、老後の資金を考え、
長期的なライフプランを立てよう
マイホームの取得は、人生において最大の買い物。取得にかかる費用と長期にわたる住宅ローンは、これからの人生設計に大きな影響を与えます。
そのため、まずはライフプラン(人生設計)をシミュレーションして、今後の人生でどれだけのお金がかかるのかを確認しておきましょう。ライフイベントや住宅にかかるお金にセカンドライフ、子どもがいる家庭では教育・結婚まで、常に一体として考えることが必要です。今後かかるお金を頭に入れ、分相応の計画を立てましょう!

今後必要となるお金の一例
- 教育・結婚
- オール公立で幼稚園~大学…814万円/1人
オール私立で幼稚園~大学…2146万円/1人
結婚援助金…198万円/1人
- ライフイベント
- 車…300万円/10年ごと
家具・家電…5万円/1年 旅行…9万円/1年
趣味…6万円/1年
- 住宅
- 賃貸料…7万円/1カ月
住宅購入年返済額…106万円/1年
- セカンドライフ
- 65歳から…256万円/1年
65歳~80歳まで…総額4096万円
※スルガ銀行「ライフプランシミュレーション」(スルガ銀行ホームページよりアクセス)で編集部が試算。
35歳と33歳の夫婦、6歳と4歳の子どもがいて、37歳でマイホームを購入することを想定
自分でしっかり予算を決める
自己資金は25%が目安!
無理のない予算を自分で判断
注文住宅の新築請負の場合、本来は契約手付金など、住宅ローンが下りる前に最低限の現金が必要。自己資金は25%が目安となり、3000万円の家を建てる場合、750万円を自己資金で用意したいところです。足りない人は住宅ローンの融資実行前に利用できるつなぎ融資の活用や親族贈与の可能性なども検討してみましょう。
主に年収などから計算される借入可能額は、一般の都市銀行ではおよそ年間返済額が年収の35~40%前後で計算されます。しかし、それは必ずしも適切な借入額ではありません。下記の返済比率25%で計算した年収別の適切借入額の一例も参考に、無理のないよう予算は自分でしっかりと判断しましょう。

返済比率25%とした際の返済額と適切借入額の目安
| 年収 | 年間の返済額 | 月々の返済額 | 適切借入額の目安 |
|---|---|---|---|
| 400万 | 100万 | 8万3333円 | 2914万円 |
| 500万 | 125万 | 10万4167円 | 3642万円 |
| 600万 | 150万 | 12万5000円 | 4370万円 |
| 700万 | 175万 | 14万5833円 | 5099万円 |
| 800万 | 200万 | 16万6667円 | 5828万円 |
※年収は税込み、返済比率は25%、金利1.08%、借入期間35年で計算
本体工事費だけが全てじゃない
諸費用や別途工事費も要計算
全てを計算して計画を立てる
注文住宅で家を建てる際にかかる費用は大きく分けて3つ。
建築本体工事費と消費税、必ず必要になってくる別途工事費のほか、諸経費です。下記の建築費用の内訳の合計約3000万円のうち、800万円が別途工事費と諸費用となります。
ただし建築業者と打ち合わせする際には、別途工事費および諸費用については触れられない場合もあるので注意しましょう。というのも、厳密には建築工事とは別物となるため。後から慌てることがないように、改めて何に費用がかかるのか理解しておきましょう。

総額約3000万円の家の建築費用の内訳の一例
1建築本体工事費
建築本体工事費とは、仮工事から基礎工事のほか、内装や電気、給排水の設備工事のこと。金額が大きいため、消費税も相当な数字になる。
※2階建て 木造軸組工法。延べ床面積34坪の場合の概算
- 建築本体工事費…2060万円
- 消費税(別途工事費は含まない)…164.8万円
合計2224.8万円
2別途工事費
門扉やフェンス植栽などの外構工事や照明・カーテン工事、床暖房、空調工事は本体工事とは別。屋外給排水工事、ガス工事も別途工事費となる。
- 地盤改良工事費…100万円(調査による)
- 外構工事費…120万円
- 照明器具工事費…50万円
- カーテン工事費…30万円
- 空調工事・特殊設備費…120万円
- 屋外電気工事費…20万円
- 屋外給排水工事費…70万円
- ガス工事費…30万円
合計540万円
3諸経費
契約時の印紙代や登記の費用、税金のほか、地鎮祭や上棟式などの祭典費用、引越し費用なども計算。ローンを組む際の諸経費も大きな金額になる。
- 祭典等費用…25万円
- 申請関係の費用…15万円
- 設計料…60万円
- 登記関係の費用…25万円
- ローン関係の費用…60万円
- 火災保険料…25万円
- 固定資産税・都市計画税等の精算金…20万円
- 引越し費用…30万円
合計260万円
取材協力=塩澤祟さん / 取材・文=越智龍二 / イラスト=柏原全作
編集= LIFULL HOME'S 編集部
更新日: / 公開日:2018.09.06














