お手頃な家賃で部屋を広く使えるロフト付きの部屋。コストパフォーマンスがよく一人暮らしに人気の物件です。しかし、実際に暮らしてみると、ロフトを使いこなせず悩みを抱える人は多いもの。

この記事では、これからロフト付き物件を探そうとしている人に向けて、「ロフトの活用術」と「ロフト付き物件の探し方」を著者の経験を基に紹介します。ロフト活用のコツをつかんで、自分に合ったロフトの活用方法を見つけましょう。
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ロフトとは、建築基準法で「小屋裏物置等」といい、屋根と天井の間にある空間です。収納に使うスペースという定義で、部屋ではないことから窓を作る必要はありません。

ロフトは床面積がその階の2分の1未満、天井の高さは1.4m以内にする必要があります。仮に床面積がその階の面積の8分の1を超える場合は、各階の壁の量を増やすという決まりがあります。

 

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一人暮らしの物件探しでは、家賃や立地に目が行きがちで、広さを重要視する人は少ないでしょう。しかし、実際に狭い部屋に暮らしてみると、窮屈さを感じたり、収納がうまくいかず部屋が散らかったりと暮らしにくさを感じてしまうことが多々あります。

 

生活の基点となる家は、ただ生活するだけではなく、一日の疲れをいやすための空間でもあります。気持ちに“ゆとり”のある生活を送るためには、広さにも“ゆとり”を持つことが大切ですね。

家賃や立地などの必須条件に加えて、広さも確保するとなると、予算オーバーが心配ですよね。そこでおすすめなのが、ロフト付き物件です。

ロフト付き物件なら、ロフトの分だけ床面積が広くなります。家賃に関しても、ロフト無しの物件と比べて大差ないため、間取りを広くするよりもお得に広さを確保できるのです。

ロフトがあると、スペースを有効活用できます。本来はひとつのフロアだった部屋が、ロフトを作ることで中2階のような場所にできるため、空間を有効活用できるのです。

最近では一人暮らし用の物件にもロフトつきが多くなっており、狭い部屋であっても広めのロフトがあれば寝室や収納スペースとして広々と使えます。
特にワンルームの場合は、収納スペースが少ない物件も多いため、ロフトを収納スペースとして使うことができるのはうれしいですね。

実用性に加えておしゃれな雰囲気になるところをメリットに挙げる人も多いです。
部屋に対して「+α」的な要素が強く、いわゆるデザイナーズ物件のような部屋の雰囲気を好む人は、ロフト付きの物件を検討してみるとよいでしょう。
ロフト部分にコンセントが付いている物件であれば、間接照明を置いてみるのもおすすめです。

 

映画鑑賞や読書などをしてみると、まるで秘密基地にいるような雰囲気を味わうことができ、ワクワクした気持ちになりますよ。

 

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とはいえ、実生活でいざロフトを使おうとすると、思うように活用できないという失敗は少なくはありません。
例えば、ロフトを寝室とした場合、「毎日のはしごの上り下りが苦になって結局使わなくなってしまった」というケースは、ロフトでよくある失敗の一つです。

 

また、ロフトを収納スペースとした場合では、「ロフトにどんどん物を置いてしまい、何があるのか分からなくなってしまった」なんてことも。
実際に、私がロフト物件に住んでいたときも、最初はロフトが不用品の溜まり場となっていました。しかし、ロフトをうまく使えない原因を探り、活用法を改めて見直したことで、ロフトを使いこなすことができたのです。

ロフト部分のデメリットの代表として、熱がこもりやすく暑くなりがちなことが挙げられます。熱は高いところにこもりやすいため、夏場はとくにムシムシとした暑苦しさを感じることもあります。

 

ロフトに対するエアコンや窓の位置によって熱のこもりにくさが決まるため、物件選びの際にはよく確認する必要があります。熱がこもりやすい場合は、サーキュレーターなどを使ってロフト部分に風を送り込むことで暑苦しさを改善できるでしょう。

 

事前にエアコンの風がロフト部分に届くのかを考えながら、物件を探してみてください。サーキュレーターは数千円程度で購入できるため、それほど大きな出費とはなりません。

ロフトは部屋の高い部分にあるため、落下すると大きなケガにつながる恐れがあります。梯子を使ってロフト部分に昇る際は、誤って落下しないよう注意してください。 とくにお酒を飲んでいるときは通常よりもバランス感覚が鈍っているため、細心の注意を払いましょう。

しかし、このようなデメリットも、少し注意をするだけで対策できます。
たとえば、ロフトからの落下によるケガを防ぐには、下に危険なものを置かないようにしたり、お酒を飲んだときはロフトに上らないと決めたりしておくとよいでしょう。睡眠時の落下を防止するには、ロフトを趣味の場所や収納スペースとして使い、睡眠スペースにしないことが有効です。

 

ロフト付きの物件 一人暮らしにぴったりな物件

実は、こうしたロフトの失敗の多くは、「自分に合ったロフトの使い方をしていない」「使用目的に対してロフトの条件が整っていない」ことに原因があります。
ロフトの使い方は、自分の生活習慣に合ったものでないと生活に溶け込みづらく、無理が出てしまうのです。

 

また、ロフトをどのように使うかによって、適したロフトの条件も異なってきます。ロフトを使いこなすためには、まずは自分に合ったロフトの活用方法を知ることが必要です。その上で、自分の希望する活用方法に合ったロフトを探しましょう。

次にロフトの活用方法を紹介します。自分の生活習慣とあわせて、どんな活用方法が自分に合っているのか考えてみましょう。

階段の上り下りを日常的にしたくない人は、ロフトを収納スペースとして活用しましょう。 上層にあるロフトは目につきづらい空間のため、普段使わないスーツケースや衣替えの洋服・布団など場所をとるものの収納に最適です。

 

また、掃除グッズや生活感の出やすい荷物をロフトに収納すれば、生活スペースがスッキリとします。空いたスペースに、ソファや観葉植物を置くなど、インテリアを楽しむこともできるようになりますよ。

 

ロフトを収納スペースとする場合は、使用頻度の高いものを手前に、使用頻度の低いものを奥にしまうことがポイントです。
こうすることで、ロフトがただの物置ではなく、効率よく荷物を出し入れできる収納スペースに仕上がります。

 

また、散らかりやすい細々したものは、収納ケースを使用して散乱を防ぎましょう。加えて、ケースに内容物のラベルを貼ると、どこに何があるかが明確になり、探す際も見つけやすくなります。

生活スペースに寝床があると、ついベッドでゴロゴロしてしまいますよね。
「やるべきことができずに寝床で一日が終わってしまった」となりがちな人には、ロフトを寝室として活用することをおすすめします。寝食の空間を別にすることで、生活にもメリハリが生まれますよ。

 

ただし、ロフトを寝室とする場合、基本的にベッドは置けないので注意しましょう。これは、天井高が低いロフトでは、ベッドを運び込んだり組み立てたりすることができないためです。敷布団だけでは、フローリングの硬さや冷えが気になるという人は、マットレスや置き畳を活用しましょう。

勉強や仕事のスペースを作りたい人には、ロフトを書斎として活用する方法もおすすめです。
作業スペースとリラックススペースを分けることで、スイッチのオンオフがしやすくなります。また、テレビや寝床など余計なものが目に入らないため、作業もより集中できるでしょう。

 

ロフトを書斎とする場合にも、天井高に注意が必要です。テーブルはローテーブルのものを、椅子も座面の低い座椅子やビーズクッションを選びましょう。
また、低めの本棚などを置き、必要なものをまとめてロフトに置いておけば、下の階へと行き来する手間が省けます。

趣味を楽しむ場所や睡眠スペース、または荷物置き場などの収納に使う人が多いロフトですが、洗濯物を干すスペースに使うのもおすすめです。
一人暮らしでは家の狭さから、部屋干しをするのが難しい場合も多いので、ロフトを活用すると便利です。

 

天窓付きの物件であれば、太陽の光が入るのでしっかりと乾きます。また、洗濯物を見られたくないという人にも、隠し場所的な要素があるのでおすすめできます。
ロフトであれば、急な来客時にも洗濯物を隠したまま干しておけるので、安心して対応できるでしょう。

ロフトスペースに本棚を入れて好きな漫画をそろえ、クッションや座椅子などをセッティングすれば自宅に漫画喫茶を作れます。ロフト部分はプライベートな空間として活用できますので、集中して漫画を読みたいときにおすすめです。

 

本棚は既製品でもいいですが、DIYをすることでより自分好みの雰囲気にできるので、お気に入りの空間を演出できるでしょう。まるで秘密基地のような場所になることから、自宅のなかでもっとも落ち着くスペースになるかもしれません。

 

ロフト付きの物件 一人暮らしにぴったりな物件

一言にロフトといっても、階段の形状や天井の高さなど詳細な部分は物件によって異なります。ロフト付き物件を探す際は、ロフトが自分の希望する使用目的に合った構造か見極めることが重要です。
ここでは、ロフト付き物件を探す際に参考にしたい、ロフトのチェックポイントを紹介していきます。

ロフトへの昇降ツールは、「はしごタイプ」と「階段タイプ」に分かれます。
はしごの特徴としては、圧迫感が少なく部屋のスペースもあまりとらない点が挙げられます。

 

ただし、踏み面が狭く、造りも簡易的なため昇降の際は注意が必要です。
はしごは、ロフトを収納スペースとする場合など、頻繁にロフトへ足を運ばない場合におすすめです。壁際などによせて収納できるタイプを選べば、使うときだけ立てかけ普段は収納しておけるので、下の空間を広く使えます。

 

一方階段は、踏み面が安定していて、上り下りしやすいことが特徴です。 ただし、取り外しができない階段は、その分下の空間で場所を取ってしまいます。スペースの無駄を無くしたいのなら、階段下に収納スペースがあるものを選ぶとよいでしょう。
階段は、ロフトを寝床や書斎とする場合など、毎日のようにロフトを使用する場合におすすめです。

 

しかし、賃貸物件の多くが階段よりもはしごを採用していることが多く、階段タイプで探そうとするとなかなか希望の物件が見つかりにくいかもしれません。

 

希望する物件がはしごタイプの場合は、踏み面が狭すぎないか、はしごの角度が急ではないかなど、上り下りのしやすさを必ず確認しましょう。

ロフトの天井高は、最大1.4mまでと建築基準法で定められています。
大人が立てる高さではありませんが、主に座ったり寝たりするだけなら、あまり不便には感じないでしょう。しかし、あまりにも天井高が低いと窮屈さを感じやすいので注意が必要です。特に、寝室や書斎として活用する際は、座ったときに天井に頭がぶつからないかはもちろん、天井との距離が近すぎないかも確認しましょう。

 

一方、ロフトを収納として活用する場合は、ロフト内で動き回ることが少ないため、寝室や書斎ほど高さを意識しなくてもよいでしょう。
ただし、天井高が低すぎると物の移動や取り出しがしにくくなるため、やはり天井高については内見時に必ず目で見て確認することが重要です。

ロフト付き物件は、不動産情報サイトの検索条件を「ロフト付き」で絞ると簡単に探せます。

掲載されている物件情報の多くには写真がついていますが、実際の広さのゆとりや天井高、昇降のしやすさは、内見してみないとつかめない部分が大きいです。
自分の目的に合ったロフトかを確認するためにも、気になる物件は内見に行ってみましょう。

 

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