広い家と狭い家。どちらに住みたいかと聞かれたら、皆さん「広い家」を選ぶのではないでしょうか。

しかし、私はあえて「建坪8坪の3階建て狭小住宅」を選びました。家族や自分が優先したいことを考えたら、自然と現在の住まいにたどり着いたのです。

3階建て狭小住宅を選んだ理由と、5年弱住んで分かった狭小住宅のメリットを紹介したいと思います。

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都市部など人口の多い地域の場合では、どうしても土地の価格が高くなるため、狭い土地に家を建てるケースは多いそうです。

 

狭小住宅の正確な定義はありませんが、一般的に20坪以下の土地に建てられた家を狭小住宅と呼びます。

 

わが家は17坪の旗竿地に住宅と駐車場をつくりました。家が建っている土地は約8坪です。2階のLDKは約14畳。ワンフロア(1階と2階)が14畳だとイメージしてもらえば分かりやすいでしょうか。

 

8坪の家というと皆さん驚かれますが、実は広さは70平米あり、家族4人で十分快適に暮らしています。

3階建て狭小住宅 イメージ

3階建て狭小住宅 イメージ

 

住宅を購入する際に優先させたかったことは、夫の職場から近いこと、子どもたちが転校せずにすむ場所、私の実家から近いこと、自分の敷地内に車を止められることでした。

 

子どもたちもすでに学校や校外にコミュニティーができていたし、なるべく負担をかけたくないという思いがありました。

 

また、以前マンションに住んでいたときには、子どもの足音に、かなり気を使っていました。たとえ小さな家であっても足音などを気にせずに、伸び伸び育てたいという思いがあり、一戸建てを希望しました。

 

実際に引越してから子どもたちは家の中を走り回ったり飛び跳ねたり、たくさん体を動かしています。そんな姿を見ていると、狭いけれど一戸建てで本当に良かったなと感じます。

 

家選びで重要なのは、資金計画です。わが家は共働きですが、夫1人の収入で家計をやりくりしています(私の収入は貯蓄や旅費などに充てています)。たとえ理想の住宅を購入できても、生活がままならないのは嫌だと思ったからです。

 

住宅を購入する際は、どうしても建物の性能や内装に目がいき、金銭感覚が狂いがちです。しかし、大切なのは実際の暮らし。住んでからの暮らしをよくイメージしました。

 

車を所有したい私たちにとって、維持費の高いマンションの選択肢はなくなりました。今の暮らしを継続しつつ、敷地内に無料で車を停められること。

 

すると、条件内の地域では、3階建て狭小住宅しかないという結論に至りました。

 

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狭小住宅に住んで分かったメリット

注文住宅 イメージ

 

最寄りの駅からは徒歩6分の場所にあるわが家。大型ターミナル駅に行くバス停までは徒歩30秒。フットワーク軽く出掛けられます。都心部までのアクセスが非常に良いです。

 

スーパーやコンビニも1分以内。古くからの商店街もあります。ちなみに夫の職場までは徒歩5分。満員電車に乗る必要もありません。夫の通勤時間が短いので、家族で過ごす時間が比較的多いと感じています。

 

万が一、家を売却する際にも立地は大いに影響します。子どもたちが巣立った後は、暮らしをダウンサイジングしていきたいという思いがあるので、別の場所に引越しをするかもしれません。手放しやすさは大きな魅力だと感じています。

 

家の面積が狭い分、光熱費は安いです。固定費の削減は、長期的な節約となり家計も助かります。

 

家を取得すると毎年「固定資産税」などの税金がかかります。狭小住宅であれば、土地の面積によって課税される税金が安くなります。

 

住宅密集地では、「北側斜線制限」といって建物の高さが一部制限されます。3階の屋根を勾配させて隣地の採光を遮らないようにしなくてはいけません。

 

これによって、階段の場所が強制的に決まったり、屋根の勾配により収納が設けられなかったりと、間取りの自由度は低いと感じました。

 

また、1階は住宅が密集している分、暗い場合が多いです。(2階以上は非常に明るく開放感があります。)

 

わが家は3階建てのため、切っても切れないのが“階段生活”です。生活動線や家事動線が複雑になります。

 

たとえば、3階建ての間取りで多いのは、1階に水回り(お風呂、洗面、トイレ)があるつくり。多くの場合、バルコニーは2階以上にあるので、1階で洗濯した後に洗濯物をバルコニーに持って行くという家事動線が発生します。

 

実際の水回りの様子

実際の水回りの様子

しかし、わが家では洗濯乾燥機を使用することでこの点はクリア。(洗濯乾燥機にかけられない衣類は、お風呂場に干しています。)電気代の安いヒートポンプ式の洗濯乾燥機を選びました。

 

電気代がかかった分は、3階建てに住む経費だと考えるようにすれば罪悪感なく、乾燥機を使用することができます。乾燥後の衣類やタオルは、ほぼ洗面所と寝室(1階)に収納しているので、すぐに片付けることができます。

 

子どもの衣類だけ朝に1階から2階のリビングに行くタイミングで持って行きます。指定の場所に置いておき、子どもたちが各自の場所に収納するという仕組みです。

 

さまざまな工夫をすることで家事動線を短縮させています。

 

敷地面積が狭いので、いわゆる「一戸建てでしたいこと」としてイメージしていたことが制限されます。たとえば、バーキューや子どもの水遊びなどはわが家ではできません。

 

わが家は旗竿地という形状で、アプローチが若干広めではあるのですが、玄関までに車と自転車4台を置いているため、正直窮屈だと感じることがあります。

 

しかし、わずかなスペースに季節の花を植えたり、野菜を栽培したりといった子どもたちが植物に触れる機会はつくれます。毎年プチトマトやシソ、ハーブなどを栽培して楽しんでいます。

 

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ダイニングスペースにワークスペースを設置

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実際に狭小住宅に引越してから、どうにか快適に過ごせないものかと試行錯誤を繰り返しました。

 

収納をつくると部屋が狭くなるからという工務店さんの意見を取り入れ、極限まで収納スペースを少なくすることに同意したのですが、正直もう少し収納スペースが多くても良かったと思っています。

 

ただ、その結果、モノが増える抑止力となり、モノの持ち方に非常に気を使うようになりました。当たり前のことですが、自分たちの暮らしを優先させることが大事だと思います。

 

たとえば、来客用の布団セットは持たない、季節ごとに変える必要のない一年中使えるタイプのラグを使用するなどです。それ以外にも、今の暮らしに本当に必要なモノだけを日々厳選していくことで、身軽で気軽な暮らしが手に入りました。

実際のリビングの様子

実際のリビングの様子

狭小住宅に住んだことで変わったさまざまな価値観は、今後の暮らし方や生き方さえも変えてくれるきっかけとなりました。

 

引越ししてから5年弱暮らしているわが家のリビングは、引越し当時よりもさらに家具やモノが減ってシンプルになっています。家具やモノが少なくなったことで、以前よりも広く感じるようになりました。

 

また、リビングは家族が長時間過ごすため、モノが集まりやすいのですが、なるべく見た目をすっきりさせるためにインテリアの色味を絞っています。飾り物も厳選したモノを少量だけ飾っています。

 

実際のリビングの様子

実際のリビングの様子

ミラーは部屋に奥行きを持たせる効果と、子どもたちが朝の身支度で使うなど実用的な面もあるのでおすすめです。

 

3階建ての狭小住宅では、1階に洗面所などの水回りがある間取りが多いので、このミラーは実はとても役立っています。

 

実際の室内の様子

実際の室内の様子

そして、ダイニングとソファが合わさったリビングダイニングにすることで、省スペースを実現しました。

 

また、散らかりを防止するために、個人のスペースを設置するなど、すぐに片づけられなくても見た目のすっきり感がキープできるような収納の工夫もしています(壁面収納は自分で設置しました)。

 

100%満足できる家を探すのは難しいことですが、自分たちが優先させたいことがすべてかなった狭小住宅という選択は、最善だったと思えます。

 

広い家もいいけれど、案外3階建て狭小住宅も悪くない。何だか狭小住宅ライフも楽しそうじゃないか。そんなふうに、住宅の選択肢のひとつとなってもらえればうれしいです。

 

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更新日: / 公開日:2022.08.05