子どもがいる世帯で新しく家を建てる場合は、スタディスペースのある間取りも選択肢にあるかと思います。親と子の距離が近い学習環境は近年注目を集めており、子ども部屋ではなく、あえてリビング学習を選択する世帯も多いといいます。
今回は、マイホーム購入の専門家である草野芳史さんにお話を伺い、スタディスペースのある間取りのポイントや失敗しないための注意点について解説します。
スタディスペースとは

スタディスペースとは、リビングなどの共有空間に設けられた学習スペースのことで、特に小さな子どもがいる世帯で採用するケースが多い間取りです。株式会社バンダイが2020年に発表した「小学生の宿題に関する意識調査」では、自宅のリビングやダイニングで勉強をする小学生が7割という結果となりました。
また、『東大脳の育て方』(主婦の友社)、『子どもの頭が良くなるお片づけ:理想のリビングの作り方』(ベストセラーズ)という書籍には、東大生がリビング学習をしていた割合が高いというデータが示されています。最近はリビングなどの共有スペースにスタディスペースを設けたり、リビングの一角で子どもを勉強させるリビング学習を選択する家庭が増えてきています。
そのほかにも、近年はテレワークが普及していることを受け、スタディスペースのようなワークスペースを間取りに取り入れる方もいるといいます。
注文住宅カタログを探すスタディスペースのある間取りのメリット・デメリット

スタディスペースを設けることで、実際にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
スタディスペースのメリット
メリット
- 子どもがどんな環境でも勉強に集中できるようになる
- 親が子どもの勉強の様子を確認したり、すぐに分からない点を教えることができる
- 兄弟姉妹で勉強を教え合える
- 一緒にいる時間が増えるので、家族のコミュニケーションが取りやすくなる
- 子どもが個室にこもりにくくなる
- 子ども部屋を広くせずに済む
スタディスペースのメリットとしては、子どもが家族に見守られながら安心して勉強ができることが挙げられます。家族が勉強を教えることもできるので、家族間のコミュニケーションも自然と増えていくでしょう。また、間取りとしては子ども部屋のサイズをコンパクトにできるという点がメリットです。
スタディスペースのデメリット
デメリット
- 子どもの性格によっては勉強に集中できず、成績が落ちることがある
- 家族が子どもの勉強に気兼ねしてしまい、くつろぐことができない
- 勉強道具などで散らかってしまう
スタディスペースのデメリットとしては、子どもの性格によっては共有スペースでの勉強に身が入らないこと、子どもが勉強している間は家族が気を使ってしまうことなどが挙げられます。また、収納スペースがない場合は勉強道具で共有スペースが散らかってしまいがちです。
スタディスペースのある間取りで後悔しがちなポイントと対策

新築の注文住宅の間取りにスタディスペースを採用した場合、いくつか後悔しがちなポイントがあります。
使用頻度が少ない
もともとは子どもの勉強用にスタディスペースを取り入れたものの、子どもが成長してからは部屋で勉強することが多くなったり、子どもが進学や就職を機に家を出てしまい、スタディスペースを使わなくなるというケースも考えられます。
スタディスペースは子どもが勉強するスペースとしての用途だけでなく、家事や趣味、仕事などでも活用できます。これから間取りを考えるという方は、照明・コンセント・防音設備など、あえて多目的スペースとして考えてみるのもおすすめです。
スタディスペースが散らかってしまう
スタディスペースの空間は収納スペースとしても活用できるため、本などの好きな物を置くことができます。しかし、収納スペースについては“何をどこにしまうか”をシミュレーションしないと、散らかってしまいがちです。
生活動線や家事動線に合った収納を心がけるようにし、子どもがスタディスペースを使っている間は片付けがしやすくなるように棚を設けたり、移動式のワゴンやサイドテーブルなどを使うといった工夫をしましょう。
スタディスペースでは子どもが勉強に集中できない
子どもの性格にもよりますが、「人のいるところで勉強はしたくない」という場合は、せっかくスタディスペースを設けても子どもの学習効率の向上は期待できません。子ども部屋でも勉強できるように環境を整えたり、左右を壁で囲って半プライベートな空間にするなど、集中しやすいように工夫することが大切です。
リビング以外で家族の目が届きやすい場所へスタディスペースを設けるなど、子どもの心情を考慮した場所選びを意識しましょう。
パパママ向け注文住宅講座スタディスペースを設ける場所と間取りのポイント

スタディスペースというとリビングをイメージする方が多いかもしれませんが、実はリビング以外にもスタディスペースを設けることができます。
「リビングやダイニングの一角にカウンターを設けるケースが多いですが、少し奥まった位置に設けると集中しやすいでしょう。ほかにも、2階の階段を上がったホールや、階段の踊り場に設けるケースもあります。直射日光が入る場所は明るすぎるので、勉強がしづらくなる可能性があります」と草野さん。
スタディスペースを設置できる主な場所は以下となります。
設置できる主な場所
- キッチン
- リビング・ダイニング
- 2階のホール
- 階段の踊り場
- 吹き抜け周辺
- 廊下
- 小上がりスペース など
スタディスペースの広さの目安は?
子どもの学習用にスタディスペースを設ける場合は、あまり広くする必要はありません。
「基本的にスタディスペースは勉強机程度のスペースがあればいいので、目安としては1人当たり横120cm×奥60cm程度でしょう。教科書や参考書、ランドセル、文房具などの収納スペースも周辺に確保しておくと散らかりにくくなります。また、コンセントは、机の上と下に複数あると、パソコンなどを使用するときにも便利です」と草野さん。
設置する場所については、ある程度プライバシーが保たれる空間を望む場合は廊下や踊り場、小上がりスペースなどの奥まった場所を選ぶのがおすすめです。その際は照明の配置も忘れずに行いましょう。
注文住宅カタログを探すまとめ

近年注目されているスタディスペースですが、間取りに取り入れる場合は誰がどんな目的で使用するのか、子どもが成長した後はどのように活用できるかなど、具体的にシミュレーションをすることが大切です。スタディスペースのメリットとデメリットを理解したうえで家づくりを進めていきましょう。
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