住み替え前に知るべき注意点
住み替えでは、売却価格が購入時や査定額より低くなることや、売却に時間がかかることを想定しましょう。また、諸費用を含めた資金計画や、無理のないローン返済計画、後悔しないための新居選びの条件設定が重要です。
詳しくは、「一戸建てから一戸建てに住み替えるときの5つの注意点と対策」をご覧ください。
住み替えの基本的な進め方
住み替えは売却を先に行う「売り先行」が資金計画を立てやすく安全です。特に住宅ローンが残っている場合は、売却益を購入資金に充てられるためおすすめです。買い先行は仮住まいが不要な点がメリットです。
詳しくは、「一戸建てから一戸建てに住み替える手順」をご覧ください。
住み替えで活用できる税金の制度
家の売却で利益が出た場合、税金がかかることがあります。しかし「三千万円の特別控除」や所有期間に応じた軽減税率の特例、新しい家で利用できる住宅ローン控除など、税負担を軽減できる制度が複数あります。
詳しくは、「住み替えで知っておきたい特例や控除」をご覧ください。

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一戸建てから一戸建てへの住み替えを検討している人のなかには、せっかく手に入れた一戸建てを手放して、新しい一戸建てを購入していいものかと迷うこともあるでしょう。

今回はそんな人に向けて、一戸建てから一戸建てに住み替えるときの注意点と対策、物件売買の手順や買い替えの特例・控除について解説します。不安や疑問を解消して、気持ちよく住み替えを進めていきましょう。

家の住み替え

 

まずは、住み替えの理由から見ていきましょう。住み替え先が同じエリアか別のエリアかで、引越し理由の傾向が異なるようです。

同じエリアに住み替えるときの主な理由は以下のとおりです。

理由

  • 手狭になった
  • 家の老朽化
  • 隣家トラブル

同エリアで住み替える場合は、住んでいる地域に満足しているものの、「家」に改善点があったり、「隣近所」に問題があったりするケースが見られます。

 

出産や子どもの成長に伴い家が手狭になり、より広い家を求めて住み替える人や、老朽化をきっかけに新しい家に住み替える人は多いです。

 

隣家トラブルが原因で住み替える人も一定数います。家自体に不満がないことが多いため、住み替えを決めるまでに時間がかかることも。ストレスが大きい場合は、家族のためにも早めに住み替え計画を立てることをおすすめします。

住み替え経験者の声

  • 近隣住民とのトラブルが住み替えのきっかけ。生活の拠点は変えたくなかったため同エリア内に新居を購入しました。(37歳/男性)
  • 子どもが増えて手狭になったため、より広い一戸建てを購入。土地選びでは子どもの学区が変わらないよう配慮しました。(56歳/男性)
  • 中古で購入した家が築30年以上になり、老朽化が進んだことが主な理由。子どもが中学に上がる前に住み替えました。(41歳/男性)

別のエリアに住み替えるときの主な理由は以下のとおりです。

理由

  • 転勤になった、転職した
  • 教育環境を変えたかった
  • 家族の介護のため
  • 災害リスクの懸念
  • 老後の利便性

違うエリアに住み替える場合は、「家」に問題があることは少なく、「場所」を変えることが目的になります。

 

転勤・転職による住み替えをはじめ、子どもの教育環境を重視し、住み替え先を学区で選ぶケースも見られます。また、介護や子育て環境を考えて、実家のある地域に住み替えるケースも少なくありません。

 

近年は異常気象に伴い、自然災害を懸念して住み替える人も増えてきている印象です。老後を考えて便利な立地に住み替える場合は、マンションも選択肢のひとつに入るでしょう。

住み替え経験者の声

  • 転職を機に職場の近くに一戸建てを購入。マンションも考えましたが、一戸建てのほうが後々の資産価値が高いと思ったため。(32歳/女性)
  • 実家の祖母が認知症になり、家族みんなで介護できるよう、実家近くに3世帯住宅を購入しました。(32歳/女性)
  • 家の前の河川が増水し床下浸水の被害に。物件選びでは、災害件数の少ない場所を入念に調べました。(43歳/男性)
  • 老朽化が進み、建替えも検討しましたが、老後の暮らしを考慮して駅近くの便利な場所に引越しをしました。(31歳/男性)
一戸建てを探す

一戸建て

 

一戸建てから一戸建てに住み替えるときは、いくつか注意したいことがあります。5つの注意点とその対策をまとめました。

築年数が浅い一戸建ての場合、購入時とほぼ同価格で売れるのでは?と考える人もいるかもしれません。しかし、住宅は一度人が住んだ時点で中古物件扱いとなり、資産価値が下がるのが一般的。よほど地価上昇が続いている都市部などではない限り、購入時の価格より高く売れることはほとんどありません。

 

築年数がたった一戸建てについては、木造住宅は築20年を超えると建物価値はゼロとみなされることが多い点に注意が必要です。

 

また、物件を売却するときは売却査定を行いますが、査定額どおりに売れるとは限りません。査定はあくまで査定です。査定額に固執し、売り時を逃してしまうケースも見られます。

対策

  • 売却査定は複数社に依頼し、相場感を身につける
  • 売却→購入の手順で行い、資金繰りの安全性を高める

スムーズに売却できる場合もあれば、なかなか売れないこともあるのが不動産売買。特にローン残債がある場合に売却が長引くと、旧居と新居の住宅ローンを二重で払うリスクが生じます。すぐに売れない場合も想定し、余裕のあるスケジュールを立てることが大切です。

 

加えて、一戸建てを高く売るためには、建物状況調査(インスペクション)や部屋の掃除や整頓、ある程度きれいに見せるための演出が必要です。こうした準備にかかる時間も考慮しましょう。

対策

  • 住み替えスケジュールに余裕を持つ
  • ダブルローンのリスクを避けるため、売却→購入の手順で進める

資金計画を立てるときに忘れてはならないのが、物件売買時にかかる諸費用です。諸費用には、仲介手数料や印紙税、登記費用や住宅ローン抵当権抹消・設定費用などが含まれます。

 

一戸建ての住み替えでかかる諸費用の目安は、売却時は売却価格の4~7%、購入時は注文住宅の場合で工事費用の3〜6%(土地は土地代の5%)、建売住宅と中古住宅は物件価格の6〜9%となります。

 

仮に、自宅を3,000万円で売却したら120万円程度(諸経費4%の場合)、4,000万円で建売住宅を購入したら240〜360万円程度の諸費用がかかり、諸費用だけで360〜480万円程度が必要になる計算です。

 

そのほか、引越し費用や仮住まい費用などの準備も必要です。

対策

  • 諸費用を含めたトータルの出費を洗い出し、資金計画を立てる

住み替える人の年代は、30代や40代、それ以上の人が多いと考えられます。新たにローンは組めますが、返済条件は慎重に設定しましょう。定年など今後の収入状況を考えると、返済期間を35年や30年に設定するのはリスクがあります。

 

住み替えにおける借り入れは、これまで返済してきたローンの返済期間から延びないように組むことがポイントです。たとえば、30歳で35年ローンを組み、65歳で完済する計画だった人の場合、40歳で住み替えのために組むローンも65歳で完済する設定にするということです。必然的に借入額も決まってくるでしょう。

対策

  • 返済期間を延ばさず借り入れする

複数の物件を見ていると、目移りして本来の目的を見失ってしまったり、理想が高くなり予算オーバーしてしまったりすることも。新居に求める条件と価格帯は事前にしっかり決めておきましょう。

 

隣家トラブルが原因で住み替える人は、新居の隣家状況も気になるでしょう。住人については実際に住まないと分からないことが多いですが、中古物件の場合は売主や仲介会社から情報を得ることができます。

 

また、新居を終の住処と考えている場合でも、また住み替えたいと思うことがあるかもしれません。将来の資産価値も意識したほうがいいでしょう。資産価値は、立地、建物状態、築年数などが関係してきます。また、一般的な広さや間取りの物件のほうが買い手はつきやすい傾向です。

対策

  • 新居の条件と価格帯を決めておく
  • 資産価値も意識して選ぶ
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住み替えの手順は主に、今の家の売却を先行する「売り先行」と、新居の購入を先行する「買い先行」の2パターンがあります。資金面の安全性を考慮すると、売り先行がおすすめです。 

売り先行型

売り先行が特に向いているのは、住宅ローンの返済が残っている人や、購入費用を自己資金で調達できない人です。売り先行であれば、売却益をローン返済金や購入資金に充てることができます。仮に、ローン残債のある人が買い先行で進めた場合、ダブルローンのリスクがあるので注意しましょう。

 

ただし、売り先行では、売ってから買うまでの期間に仮住まいが必要になることも。その分の費用はあらかじめ見込んでおく必要があります。

 

一方、すでに住宅ローンを返し終えていて、売却益に頼らずとも新居を購入できる人であれば、買い先行でも問題ないでしょう。買い先行であればじっくりと新居探しができ、仮住まいの必要もありません。資金に余裕がある人は検討してみてください。

購入したい物件が中古住宅または建築済みの建売住宅の場合は、売り先行で進めていくことで資金繰りが安定します。注意したいのは、着工前の建売住宅と注文住宅の場合です。

 

着工前の建売住宅と、土地探しやプランニングから始める注文住宅は完成するまで時間がかかることから、工事契約をしてから売却する手順が一般的です。つまり、買い先行になるということですが、工事期間中に売却活動を進め、建物完成のタイミングで売却を目指すことはできます。

 

プランどおりに売却できれば問題ありませんが、売却が長引いた場合はダブルローンの可能性が出てきます。売り出し価格や内見時の対応などに一層の注意を払いながら進めていくことが大事です。

物件を売却するときには原則として、住宅ローンを完済し、物件に設定された抵当権を解除する必要があります。ローン残債がある状態で住み替えするときは、何らかの方法で住宅ローンを完済、あるいは抵当権を外すことができれば住み替えができるということです。以下に、主な方法をまとめました。

主な方法

  1. 売却益と手持ち資金でローンを完済する
  2. 住み替えローンを利用する
  3. 賃貸に出す

まずは、売却益をローン返済金に充てる方法です。売却益だけで足りないときは手持ち資金で補います。これで完済できればスムーズですが、まだ残債がある場合は、住み替えローンを利用することで住み替えが可能になります。

 

住み替えローンとは、新居の住宅ローンに旧居のローン残債を上乗せできる特殊なローンのこと。契約上、旧居のローンは完済となるため住み替えが可能になります。ただし、融資の審査が厳しく、売却日と購入日を同日にしなければならないなどの規定がある点に注意が必要です。

 

最後は、売却ではなく賃貸に出し、家賃収入でローンを返済する方法です。いわゆる不動産運用となり、憧れている人もいるかもしれません。賃貸物件にするときには原則として住宅ローンから「不動産投資ローン」への借り換えが必要となり、不動産投資ローンは住宅ローンよりも金利が高い傾向です。空室リスクなども踏まえたうえで慎重に判断しましょう。

 

賃貸に出して住み替えた人の体験談をまとめた記事がありますので、こちらもチェックしてみるといいでしょう。「〈住み替え体験談〉前の家を売りたくない! 賃貸に出して中古マンション購入へ」

家を売却して売却益(譲渡所得)を得ると税金が発生しますが、特例や控除などを活用することで納税額を減らすことが可能です。ここでは、特に知っておきたい制度についてご紹介します。

特に知っておきたい制度

  • 5年超住んで長期譲渡所得にする
  • 税制特例を活用する
  • 住宅ローン控除を受ける

譲渡所得は物件の所有期間で課税率が異なります。所有期間が5年を超える物件の場合は「長期譲渡所得」となり、税率は5年以下と比べておよそ2分の1になります。

 

住み替え時に利用できる主な特例として「居住用財産の特別控除(3,000万円の特別控除)」「10年超所有軽減税率の特例」「居住用財産の買い換え特例」が挙げられます。

 

3,000万円の特別控除とは、売却益から3,000万円を差し引くことができる特例です。居住用不動産で売却益が3,000万円以上となることはまれですから、売却益に課税をする譲渡所得税については0円になるケースが多いです。ただし、更地にしたり、空き家状態で売ったりする場合は、適用期間が短くなる点に注意しましょう。

 

また、住宅ローン控除は住み替え後の新居でも利用可能です。ただし、3,000万円の特別控除と10年超所有軽減税率の特例とは原則併用不可のため、よりメリットのあるほうを選択しましょう。なお、いずれも適用には一定の要件があります。活用の際は国税庁などのサイトを確認してください。

 

制度の内容や注意点は、「住み替えるなら「買い替え特例」「住宅ローン控除」などの制度を使ってかしこく節税しよう」でも解説しています。 

 

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家の売却査定

 

大きなお金が動く住み替えでは、リスクを最小限に抑えるための準備が必要です。今回ご紹介した注意点を踏まえて進めていくとともに、売却査定を早めに行い、資金計画の安全性を高めましょう。

 

LIFULL HOME’Sの「不動産売却査定」では、全国約3,000社(2021年9月時点)のなかから、自分に合った不動産会社を選んで査定を依頼できます。依頼も相談も無料なので、この機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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Q.1:どんな理由で一戸建てから一戸建てに住み替える人が多いのですか?

A.1:住み替える理由はさまざまですが、同じエリア内なら「家が手狭になった」「老朽化」といった家自体の理由が多く、別のエリアへは「転勤」「子どもの教育」「親の介護」など、場所を変えることが目的の場合が多いです。

Q.2:今住んでいる家は、買ったときと同じくらいの価格で売れますか?

A.2:一度人が住んだ家は中古物件となるため、購入したときより高く売れることはほとんどありません。特に木造住宅は築20年を超えると建物の価値がゼロと見なされることも。不動産会社の査定額はあくまで目安で、その価格で売れるとは限らないと覚えておきましょう。

Q.3:住み替え時、家がすぐに売れなかったらどんな問題がありますか?

A.3:不動産はすぐに売れるとは限りません。売却が長引くと、新居のローンと合わせて「ダブルローン(二重払い)」になるリスクもあります。売却には時間がかかる可能性も考え、余裕のあるスケジュールを立てましょう。

Q.4:家の売買には、物件価格のほかにどんな費用がかかりますか?

A.4:物件価格のほかに、仲介手数料や税金などの「諸費用」が必要です。目安は売却するときで売却価格の4~7%、購入するときで物件価格の6~9%ほど。引越し代なども含めて資金計画を立てることが大切です。

Q.5:今の家の住宅ローンが残っていても、住み替えはできますか?

A.5:はい、可能です。今の家を売却したお金と自己資金でローンを完済する方法が一般的です。もし完済できなくても、新居のローンに残債を上乗せできる「住み替えローン」を利用する方法があります。ただし、審査が厳しいなどの注意点があります。

Q.6:住み替えで新しく住宅ローンを組むとき、どんなことに注意すればいいですか?

A.6:新しいローンを組むときは、定年までの期間を考えて、返済期間を長くしすぎないことが大切です。以前のローンの完済予定年齢を超えないようにするなど、無理のない返済計画を立てましょう。

Q.7:今の家を「売る」のと、新しい家を「買う」のは、どちらを先に進めるべきですか?

A.7:資金計画を考え、今の家を売ってから新居を買う「売り先行」がおすすめです。特にローンが残っている場合、先に売却すれば売却で得た資金を購入費用に充てられ、ダブルローンのリスクも避けられます。

Q.8:購入する物件が中古か建売か注文住宅かで、住み替えの手順は変わりますか?

A.8:はい、購入する物件で手順が変わることがあります。中古や完成済みの建売住宅なら「売り先行」が安心です。一方、完成まで時間がかかる注文住宅などは「買い先行」が一般的ですが、売却が長引くとダブルローンの可能性もあるため注意しましょう。

Q.9:家を売って利益が出たら、税金がかかりますか?何かお得な制度はありますか?

A.9:はい、売却で得た利益には税金がかかりますが、負担を軽くする特例や控除があります。代表的な制度が、利益から最高3,000万円を差し引ける「3,000万円の特別控除」です。これを使えば、多くの場合、税金がかからなくなります。ただし、利用には条件があるため、国税庁のサイトなどで確認しましょう。

Q.10:新しい家選びで後悔しないためのポイントを教えてください。

A.10:まず、希望の条件(広さ、立地など)と予算をしっかり決めておくことが大切です。また、将来の住み替えも考えて資産価値が落ちにくい物件を選ぶのもポイントです。

更新日: / 公開日:2021.09.27