- 新築注文住宅で知っておきたいポイント
- 住宅に関するトラブルは、新築の注文住宅で比較的多く見られます。特に、引き渡しから3年未満で発生するケースが全体の約7割を占めるため、どのようなことが起こりうるか事前に知っておくと、万が一の際も安心です。
詳しくは、「住宅トラブルの多くは新築注文住宅で発生している」をご覧ください。 - 主なトラブルは施工ミスやイメージの相違
- トラブル内容で多いのは、ひび割れや雨漏りといった施工ミス・不具合です。そのほか、打ち合わせと仕上がりのイメージが異なる、工期が遅れて追加費用が発生する、工事が原因の近隣トラブルなども挙げられます。
詳しくは、「注文住宅でよくあるトラブルの事例」をご覧ください。 - 困ったときは専門の相談窓口へ
- トラブルが起きたら、まず事実を記録し、早期に専門家へ相談しましょう。相談先は内容によって異なり、住宅全般の悩みは「住まいるダイヤル」、契約関連は「法テラス」など、状況に合わせて選ぶことが大切です。
詳しくは、「相談内容に合わせて探そう! トラブルが起こったときの相談先」をご覧ください。
マイホームを購入後、住み始めてから思いがけない住宅トラブルに巻き込まれてしまうケースもあります。
こうした住宅トラブルについては、事前に傾向と対策を把握して、すぐに対応できるように準備しておくことが大切です。
今回は住宅トラブルの傾向や事例、万が一の際の相談先について詳しく見ていきましょう。
住宅トラブルの多くは新築注文住宅で発生している

公益財団法人「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」出典の2020年3月31日までに終結した紛争処理事件1,525件の傾向や特徴によれば、住宅の種類別に見た住宅トラブル発生件数の多くが一戸建ての注文住宅で起こっており、全体の66%を占めています。
一戸建ての建売住宅は14%程度であるため、比較すると注文住宅はおよそ約4.7倍の頻度です。
また、トラブルの発生時期においては、そのうちの7割以上が「引き渡しから3年未満」となっています。特に1年未満のケースが全体の3割を超えており、新築時点でのトラブルが多いことが見受けられます。
注文住宅でよくあるトラブルの事例

発生事例の多い注文住宅においては、具体的にどのようなトラブルが発生しているのでしょうか。ここでは、よくあるトラブルの事例を見ていきましょう。
施工ミス・設備の不具合
前出の紛争処理事件1,525件の傾向や特徴によれば、トラブル処理の申請内容のうち、もっとも大きな割合を占めるのは「修補」に関する問題とされています。
たとえば、基礎や外壁のひび割れ、床や内壁・建具の変形、汚れ、剝がれ、建物全体の傾斜、雨漏りなどの不具合などです。
また、事前に共有されていた図面と異なるなどの施工ミスも、重要なトラブル事例のひとつです。
こうしたトラブルにおいては、明らかなミスかどうかを見極めるのが難しいため、特にホームインスペクターなどの専門家の力が必要になりやすい案件でもあります。
イメージと仕上がりの内容が異なる
施工ミスではなくても、事前の打ち合わせやイメージと仕上がりが異なるといったトラブルも発生しています。
注文住宅を建てるまでには、情報の食い違いがないように何度も打ち合わせを重ねるものですが、イメージを具体的に伝えられないことが原因でトラブルが起こってしまうケースもあります。
工期の遅れや追加費用の発生
注文住宅でよくあるトラブルのひとつに、「工期が遅れる」といったものがあります。工期が遅れた場合、その間の入居先を確保するコストとともに、さまざまな問題が発生します。
たとえば、つなぎ融資を利用している場合、工期が遅れたことが原因で利息負担分が大きくなってしまう恐れがあるのです。そのため、事前に入居が遅れる可能性も想定しながら、対策を講じることが大切となります。
また、途中で設備の変更が行われることにより、予定外の追加費用がかかってしまうこともあります。設備や仕様の変更が行われるときには、必ず具体的な費用をチェックしておきましょう。
近隣トラブル
意外と見落としてしまいがちなのが、近隣とのトラブルです。立地や周辺環境によっては、施工会社の車の出入りなどで、周囲の住民に迷惑をかけてしまうことがあります。
騒音などが発生する面もあるため、気になるようであれば、事前に周囲の居住者へ挨拶をしておくのもひとつの方法です。
トラブルを事前に予防するために
こうしたトラブルは、事前の準備によってある程度予防できる部分もあります。特にイメージの食い違いなどは、ていねいに打ち合わせを進めていけば避けることができるリスクのひとつです。
これから住宅を建てるうえで、家づくりの正しい知識や建築会社の選び方などを知っておきたい人は、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」を利用してみるといいでしょう。
住まいの窓口では、家づくりに関する悩みや不安について、無料で専門家によるアドバイスを受けることが可能です。
また、購入段階に入ったときには、不動産会社との打ち合わせの調整やキャンセルの代行といったサポートも受けられます。
すべてのサービスを無料で受けられ、中立の立場で相談に応じてもらえるため、住宅に関する悩みを抱えたときには利用してみてください。
物件を探す 売却を相談する不動産会社を探す
トラブルが起きたらまず何をすればいい?

ここからは、実際にトラブルが起きてしまったときにすべきこと(対策)について見ていきましょう。住宅トラブルが発生したときには、何よりもまず「事実を正確に把握する」ことが重要です。
契約内容などを詳しく確認し、問題点があれば経緯について記録を取るなどして、トラブルの現状を正確に把握することに努めましょう。
また、当事者だけで解決が難しい場合には、できるだけ早い段階で相談窓口を利用することが大切です。
ここからは、実際にどのような相談窓口があるのか、詳しく見ていきましょう。
相談内容に合わせて探そう! トラブルが起こったときの相談先

ひと口に住宅トラブルといっても、内容やケースはさまざまであり、状況に応じた相談先を選ぶことが大切となります。ここでは、主な相談先の特徴について紹介します。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)
電話番号:0570-016-100(ナビダイヤル)
受付時間:平日10~17時(祝休日、年末年始を除く)
※ナビダイヤルの通話料は、固定電話の場合、全国一律3分9.35円(税込み)
詳細についてはホームページをご覧ください
住宅の欠陥、依頼先とのトラブルなど、住宅トラブルの幅広い相談を取り扱う専門窓口です。
事後の対応だけでなく、物件や不動産会社選びの注意点、リフォーム見積もりに関する相談など、トラブル予防に関するサービスも取り扱っています。
国民生活センター(消費者ホットライン)
電話番号:188(局番なし)
受付日時:相談できる曜日・時間帯は相談窓口により異なります。原則毎日利用可能(年末年始を除く)
※相談窓口につながった時点から通話料金が発生
詳細についてはホームページをご覧ください
消費に関する全般的な相談や苦情を受け付けており、住宅関連トラブルにおいてもさまざまな内容を取り扱っています。
住宅の欠陥やシックハウス、賃貸物件の金銭トラブル、リフォーム会社や引越し会社とのトラブルなど、相談内容の広さに特徴があります。
法テラス
電話番号:0570-078374
受付日時:平日9~21時、土曜9~17時(日曜・祝日は除く)
※固定電話の場合、全国一律3分8.5円(税別)
詳細についてはホームページをご確認ください
法テラスは法律に関するさまざまなトラブルについて、無料で相談できる窓口です。
契約内容違反など、法律に関する専門的な知識が必要であり、弁護士などの手を借りなければならない場合、まずはこちらの窓口の利用を検討してみるといいでしょう。
首都圏不動産公正取引協議会
電話番号:03-3261-3811
受付日時:平日10~16時
詳細についてはホームページをご確認ください
不動産の広告表示に関する決まりを設けている機関であり、「広告内容に虚偽があった」「過大な宣伝にだまされてしまった」といったトラブルに対応しています。
ただし、一般的な契約トラブルや住居トラブルに関する相談は受け付けていません。
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解決までの流れが見えないと不安…相談窓口を利用する際の手順を押さえておこう

トラブルが発生したときには、実際にどのような流れで解決へと進んでいくのか、事前に知っておくと安心です。
ここでは、一例として、「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の相談サービスの流れを具体的に見ていきましょう。
住まいるダイヤルの仕組み
住宅リフォーム・紛争処理センターでは、「住まいるダイヤル」という電話相談専用窓口が設けられています。
相談員は経験豊富な建築士が担当しており、そこから必要に応じて弁護士などの専門家に相談することも可能です。
なお、相談時間は1時間であり、費用は原則無料となっています。その後、各都道府県にある「住宅紛争審査会」により、紛争解決手続きが行われます。
紛争解決の種類
紛争解決手続きとは、裁判によらない解決方法のことであり、具体的には「あっせん」「調停」「仲裁」の3種類があります。
あっせんは弁護士などの担当者が当事者双方の主張を正確に把握し、歩み寄りによる解決を図る方法です。
簡易的で素早い解決が可能となるため、技術的な争点が少ない場合に適した方法とされています。なお、あっせんが成立したときには和解書を作成してもらい、その内容が法律上の効力を持つようになります。
調停はあっせんよりもさらに踏み込んだ解決方法であり、技術的にも法律的にも争点が多い場合に用いられる方法です。
また、仲裁は担当委員によって仲裁の判断が下される方法であり、その内容は裁判の確定判決と同じ効力を持ちます。
いずれも裁判と比べて迅速な解決が可能であり、費用も申請手数料の1万円のみである点が大きなメリットです。なお、紛争解決の方法については、申請者自身がいずれかひとつを選択する必要があります。
まとめ
- 住宅トラブルの多くは新築注文住宅で起こっており、引き渡し後3年未満が7割以上
- 主な事例としては、施工ミスや欠陥、工期の遅れ、近隣トラブルなどが挙げられる
- トラブル発生の際は、経緯を記録し、契約書を通して事実を正確に把握する
- 住宅トラブルに関する窓口は、内容やケースに応じて適したところを選ぶ
- 相談する前に、紛争解決手続きの流れを把握しておくことも重要
よくある質問
Q.1 家のトラブルは、どのような家で、いつ頃発生しやすいですか?
A.1 統計上、新築の一戸建て注文住宅で最も多く発生しています。トラブルの多くは引き渡しから3年未満、特に最初の1年以内に見つかる傾向があるため、入居後はこまめに住まいの状態を確認すると安心です。
Q.2 新築の家でよくあるトラブルには、どのようなものがありますか?
A.2 主に、基礎のひび割れや雨漏りといった「施工ミス」、設計と仕上がりが違う「イメージの相違」が挙げられます。その他、工事が遅れて追加費用が発生する「工期の遅れ」や、工事中の騒音が原因の「近隣トラブル」などもあります。
Q.3 もし家に不具合を見つけたら、まず何をすればよいですか?
A.3 まずは落ち着いて、契約書を確認しましょう。そのうえで、不具合の箇所を写真に撮るなど、現状を正確に記録することが重要です。記録を基に、家を建てた建築会社や売主に連絡して対応を相談します。
Q.4 建築会社との話し合いで解決しない場合、どこに相談できますか?
A.4 第三者の専門窓口へ相談しましょう。住宅全般の相談は「住まいるダイヤル」、消費生活に関わる相談は「国民生活センター(消費者ホットライン)」、法的な相談は「法テラス」など、内容に合わせて選べます。
Q.5 専門の相談窓口では、どのように解決してくれるのですか?
A.5 たとえば「住まいるダイヤル」なら、まず建築士などの専門家による無料の電話相談が利用できます。それでも解決が難しい場合は、裁判ではなく話し合いで解決を目指す「あっせん」や「調停」といった手続き(紛争処理)に進むことも可能です。
Q.6 「あっせん」や「調停」は、裁判とどう違うのですか?
A.6 裁判よりも費用を抑えられ、解決までの期間が短いのが大きな違いです。申請手数料1万円(記事公開時点)で利用できます。専門家が間に入って話し合いをサポートする「あっせん」「調停」や、専門家が判断を下す「仲裁」といった方法があります。
更新日: / 公開日:2021.06.09










