床暖房は、部屋全体が暖まりやすい、じんわりとした特有の暖かさがある、音がしないので静か、火を使わないので部屋の空気が汚れない…などたくさんのメリットがあります。そのため、「新築の家には床暖房を設置したい」と考えている方も多いでしょう。
床暖房には、大きく分けて「温水式」と「電気式」の2種類があります。これら2つはどのように違うのか、コストや使い勝手などで比較してみましょう。
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温水式と電気式、選ぶポイントは?
まず温水式床暖房と電気式床暖房、それぞれの仕組みを簡単に説明します。
温水式床暖房とは

温めた水を床下に循環させるタイプのことを、「温水式床暖房」といいます。お湯は熱源機で水から温めることになりますが、燃料としては電気やガス、灯油などがあります。
「電気式床暖房」とは

発熱体を組み込んだパネルを床に内蔵し、電気を通してその発熱体が熱を発することで、床が暖まる仕組みのものを「電気式床暖房」といいます。
わが家にはどちらが向いている?
どちらの床暖房も、床暖房としてのメリットは十分に備えています。そのうえで、何を優先して考えるかが選ぶポイントとなるでしょう。
・コストで選ぶ
初期費用が高くてもランニングコストが低い温水式にするか、初期費用はあまりかからないがランニングコストが高めになる電気式にするか、というところです。なお、メンテナンスについては、電気式はほとんど必要ないといわれるほど安定しており、温水式についても最近のものはメンテナンスをしなくても問題ないというものが出てきました。詳しくは希望する床暖房のメーカーに確認してみましょう。
・暖めたい部屋の広さで選ぶ
「部分的に暖める」という点に関しては電気式のほうが向いています。リビング以外の広くない部屋に設置する場合は、電気式のほうがいいでしょう。狭い範囲を温めるのであれば、ランニングコストも抑えられるからです。あくまでもリビング全体を暖めたいということであれば、やはり温水式のほうが向いているといわれています。
・耐久年数で選ぶ
耐久年数は、電気式に比べて温水式のほうが短いといわれています。ただし、実際に10年や20年が経ってすぐに壊れるかというと、これは使い方や環境によっても異なり、長期間に渡って十分に利用できるケースは少なくありません。
問題は「壊れた後はどうするか」ということです。もう家族が独立してそれほどリビング全体を暖めるほどの人数がいないということであれば、他の暖房器具でも問題ないかもしれず、修理のお金もかかりません。このように、家族のライフプランなども考慮に入れてみてください。
・住んでいる地域で選ぶ
ランニングコストはあくまでも「床暖房を使う期間」にかかるものです。寒い地域であれば床暖房を使う期間も長く、ランニングコストの高さは家計に直結します。ですが、暖房を使う期間がそれほど長くない地域の場合には、他の暖房器具も併用することで、ランニングコストはそれほど大きな問題にならないかもしれません。以下の比較表も参考にしてみてください。
| 電気式 | 温水式 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 低い | 高い |
| メンテナンス費用 | ほとんどかからない | 基本的には不要だが、故障の場合、修理費用は高くなる |
| ランニングコスト(月々の光熱費) | 高め | 抑えられる |
| スイッチを入れてから暖まるまで | 時間がかかる | 比較的早く温まる |
| 向いている使用範囲 | 部分的、狭い場所 | リビングなど広めの場所 |
| 向いている使用時間 | 一時的、短時間 | 長時間 |
家族の生活に合った床暖房を
床暖房は、ストーブやエアコンを導入するのに比べると設置費用がかかります。工事も大規模なものになるので、慎重に考えるようにしましょう。
また、どんなタイプの床暖房を選ぶべきなのかは、使い方や家族の生活の仕方で変わります。さらにいえば、同じ温水式・電気式でも、機能や熱源によってもさまざまなタイプがあります。そのため、床暖房の特徴をしっかり理解して選ぶことが重要です。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅を探す 床暖房のある物件更新日: / 公開日:2019.07.02










