耐力壁とは?

耐力壁(たいりょくへき/たいりょくかべ)とは、建物が地震力や風圧力などの水平力に耐えるために必要な、構造力学上重要な役割を担う壁のことです。鉄筋コンクリート造の場合は耐震壁(たいしんへき)とも言います。建物にある壁が全て耐力壁というわけではなく、構造的な役割を果たさない非耐力壁も混在しています。鉄筋コンクリート造のマンションを構造形式で分類すると、柱・梁で建物を支える「ラーメン構造」、耐力壁で建物を支える「壁式構造」などがありますが、ラーメン構造と壁式構造の良い点をミックスした「耐力壁(耐震壁)付きラーメン構造」という構造形式もあります。マンションのように同じ間取りが並ぶような建物の場合、ラーメン構造であるものの戸境壁に耐力壁が入っているケースが多くみられます。

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耐力壁

耐力壁の種類と特性

鉄筋コンクリート造の建物の耐力壁と非耐力壁はいずれも見た目は同じコンクリートの壁ですが、中に入っている鉄筋の量や壁の厚みが異なります。耐力壁にはあまり開口部を設けることができないので、外廊下やバルコニーに面した玄関ドアや窓まわりにある面積の小さい壁は非耐力壁と考えて良いでしょう。木造住宅の耐力壁はというと、様々な仕様の耐力壁が存在します。耐力壁の種類や、部材を留める釘の種類、釘を打つ間隔などによって「壁倍率」と呼ばれる耐力壁のもつ力が異なり、それらは建築基準法の中で細かく規定されています。耐力壁の種類には、塗り壁の下地としてつかわれる「木ずり」(幅3センチ程度の板を少しずつ間隔をあけて取り付けしたもの)や、柱と柱の間に斜めに木材を渡した「筋かい」、構造用合板を釘で打ち付けた「面材耐力壁」などがあります。

構造計算で耐力壁の量や配置を決める

マンションのような大規模の建物であれば、構造計算を行い、必要な耐力壁の量や配置を決めていきます。一方「4号建築物」と呼ばれる、建築基準法第6条4号で規定される一般的な木造2階建て住宅では確認申請の審査を簡略化することが認められており、すなわち建築士が設計していれば構造計算書の省略が可能です。しかし、構造の安全性のチェックは必要で、耐力壁の量は必要な分を確保できているか、耐力壁の配置はバランスよくできているか、柱の柱頭・柱脚の接合方法など、その3点については建築基準法に規定されている簡易な計算方法で確認する必要があります。またその他に、基礎や筋かいの仕様、部材の緊結方法など8つの仕様ルールを守って計画することとなっています。

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