常備菜がある暮らしは、忙しく毎日を過ごす日常の中で、「きちんと生活している」という意識をもたらしてくれるような気がします。そんな常備菜の魅力にはまった私の暮らしをご紹介します。
なんておいしい!自分で作る料理は体と心の栄養
もともと食と健康に興味があり、管理栄養士の資格を持っていましたが、仕事の忙しさから自炊をあまりしなくなっていました。コンビニ食になることも増え、食事の時間すら大切にしていなかったなと、今では反省しています。
常備菜を作るようになったきっかけは、疲れたときに、自分のために自分で作った1杯のお味噌汁。
体と心にしみました。
体が喜ぶ料理って、手の込んだものや豪華なものではなく、シンプルでも自分で作った料理なんだと感じたのです。
ちょうどその頃、引越した家の採光がよくキッチンが明るかったので、キッチンという場所そのものに心地よさを感じたこともきっかけになりました。
常備菜がもたらした暮らしの変化
常備菜のある暮らしは、家で過ごす時間を充実させてくれます。
仕事から帰って、一度に何種類も用意するとなると大変ですが、何かが冷蔵庫に常備されていれば、あっという間にバランスメニューが完成。家で食べるご飯が楽しみだと、仕事帰りに意味もなく、だらだら寄り道しなくなるんですよね。
家でゆっくりできる時間が増えると、コーヒーを飲みながら読書をしたり、こまめに掃除ができたり。野菜を切ったり、材料を混ぜたりするときは、あれこれ考えず料理に没頭できるので、常にたくさんの情報に囲まれる慌ただしい毎日の中で、そんなふうに何かに没頭できる時間は貴重だなと感じています。
下準備だけでも立派な常備菜!冷凍すれば更に長持ち
中途半端に残りがちな野菜も冷凍保存すれば長持ちします。では、野菜の冷凍保存についてご紹介します。
生のまま冷凍できる野菜
生のままで冷凍保存できる野菜の代表的なものは、トマト、小松菜、玉ねぎです。
切って冷凍用保存袋に入れるだけなのでらくらく。
トマトはヘタを取るだけ、小松菜は一口サイズに切っておけば冷凍保存も楽です。
玉ねぎは、みじん切りやくし型切りなど、色々な大きさに切ってから冷凍すると、料理に合わせて使えて便利です。
軽く下準備して冷凍保存する野菜
軽く下準備するだけで冷凍保存できる野菜は、アスパラガス、もやし、キャベツなどです。
使いやすい大きさに切ったアスパラガスやもやしは、茹でてからラップで小分けして冷凍しておくと、すぐに料理に使えてとても便利。
キャベツは茹でてから千切りなど細かく切って冷凍しておけば、必要量だけ取り出して使えます。
生のままでは冷凍保存に向かない野菜
どんな野菜でも、冷凍保存が可能だというわけではありません。
冷凍すると筋っぽさが強くなる繊維質の多いさつまいもは潰してから、食感が変わる水分の多い大根はすりおろしてから冷凍しておきましょう。
それでは、野菜を使ったおすすめ常備菜3つをご紹介します。
気になる!いつも食べてる野菜のカロリーはこちら
体に優しい野菜ですが、カロリーも気になりますよね。それでは、代表的な野菜のカロリーをご紹介していきます。
カボチャ 100gあたり91kcal
栄養たっぷりのカボチャは皮まで食べることができ、煮る・焼く・蒸すといった調理法が用いられます。優しい甘みが特徴で、おやつにもおすすめです。
小松菜 100gあたり14kcal
あくの少ない小松菜は、生のままでも食べられとても便利。一口サイズに切るだけで冷凍保存も便利です。
オクラ 100gあたり30kcal
オクラで独特のネバネバとした成分は、便秘や下痢を予防するほか、コレステロールを排出する作用でも知られます。
にんじん 100gあたり37kcal
ビタミンAとカロチンが豊富なにんじんは、生食や冷凍保存が可能な根菜です。冷凍保存する場合は、一口サイズに切ったり、茹でたりすると食感があまり変わりません。
トマト 100gあたり19kcal
トマトはビタミンCとビタミンE、カリウムが豊富に含まれます。冷凍すると流水解凍するだけで簡単に皮をむくことができます。
ごぼう 100gあたり65kcal
葉酸やビタミンEや食物繊維を豊富に含むごぼう。切ったごぼうを30秒ほど水に浸し、熱湯を回しかけるだけであく抜き完了です。
豆苗 100gあたり31kcal
低カロリーの豆苗は、スプラウト野菜の一種です。豆苗を切り取ってもまた再度収穫して食べることができるため、節約食材としても知られています。
とうもろこし 100gあたり92kcal
炭水化物が7割以上を占める比較的高カロリーのとうもろこしは、栄養素が豊富。塩茹でや焼いて食べる以外にもスープやコロッケ、サラダなど食べ方も豊富です。
さつまいも 100gあたり132kcal
高カロリーなさつまいもは、過熱すると甘くなります。煮物や天ぷらなどの料理以外にも、スイートポテトやタルトといったお菓子にもぴったりです。
ダイエットにもぴったり、10種類の常備菜をご紹介
太ってしまうのは、野菜不足に加えて菓子パンやお菓子などの間食も原因の一つ。ヘルシーな常備菜が常に冷蔵庫にあれば、間食も減らせて野菜不足も解消できます。
それでは、ダイエットに最適な常備菜をご紹介します。
ダイエット常備菜1 .いんげんとにんじんの胡麻和え
香ばしい香りが食欲をそそり、歯ごたえもあるため満腹感も得られます。お弁当の彩りにも最適で、適度な甘みもあるため小腹が空いたときにもおすすめです。
ダイエット常備菜2 .ひじきとごぼうの甘辛炒め煮
ひじきとごぼうは食物繊維たっぷりで便秘解消にぴったりの一品。生姜を入れることで、香りにアクセントが出ます。ごまをたっぷり加えると、香ばしい味わいになります。
ダイエット常備菜3 . しらたきとたらこの和え物
しらたきは、ほぼカロリーゼロでダイエットの強い味方。たらこの塩気で味がしっかりし食べ応えがあり、満足感のある一品の完成です。
ダイエット常備菜4 . ささみときゅうりのナムル
ささみは高たんぱく、低カロリー食材の代表。夜食やお酒のおつまみとして、たくさん食べても安心なおかずです。
ダイエット常備菜5. 切り干し大根ともやしのサラダ
食物繊維やカリウム豊富な切り干し大根と、財布に優しいもやしを中華ドレッシングであえた一品。噛み応えもあり、満腹感もあります。
ダイエット常備菜6. れんこんと鶏ひき肉のつくね
とりひき肉のつくねに、れんこんを加えることでボリュームアップ。ふっくらとしたつくねの食感と、れんこんの歯応えを楽しめる一品です。大根おろしやポン酢とよく合います。
ダイエット常備菜7. レンジで作る鶏の南蛮漬け
耐熱容器一つでできるおかずです。鶏のもも肉と一緒に彩りのいいピーマンやパプリカを使用すると、見た目も華やかになります。
ダイエット常備菜8.砂糖不使用・白だしで作る卵焼き
卵はたんぱく質豊富で、ダイエットにもぴったりな食材。冷めてもパサつきにくいので、お弁当にもおすすめです。ラップに包んで空気を抜くと、冷凍保存も可能です。
ダイエット常備菜9. 春雨の中華風サラダ
春雨は低カロリーな食材の代表格。春雨と千切りしたきゅうりや卵、ハムに鶏がらスープの素を混ぜるとしっかりした味わいのサラダの完成です。
ダイエット常備菜10. にんじんしりしり
にんじんの甘みを生かしたにんじんしりしりは、常備菜の定番の一つ。だしの旨味がきいて、とても食べやすいです。冷めてもおいしく彩りも綺麗なので、お弁当にもぴったりです。
副菜は作り置きで。特に日持ちするおすすめの常備菜は?
常備菜をせっかく作るなら、長く美味しく味わいたいですよね。ここでは、特に日持ちするおすすめ常備菜をご紹介します。
日持ちする常備菜1.ごはんがススム! きんぴらごぼう
和食の定番、きんぴらごぼう。ポリポリした食感で、汁気も少ないのでお弁当にもぴったりです。多めに作って冷凍保存も可能です。
日持ちする常備菜2. おふくろの味、大豆と根菜の煮物
大豆や板こんにゃく、れんこん、にんじんを煮て調味料で味付けするだけ。栄養満点です。そのまま食べるのはもちろん、炊き込みご飯の具材にしても美味しいですよ
日持ちする常備菜3. お手軽さっぱり、白菜の甘酢漬け
細切りした白菜とにんじん、しょうが、塩を電子レンジで加熱し、酢や砂糖などの調味料とあえるだけのお手軽常備菜。さっぱりしていて箸休めにぴったりです。
めんどうな下ごしらえは嫌!簡単に作れるおすすめ常備菜
簡単常備菜1. 塩こんぶを使った豆苗のナムル
ざく切りした豆苗をレンジで加熱して、塩昆布・ごま油・いりごまと和えるだけのレシピです。5分もあれば作れて、お財布にも優しい一品。ごまの香ばしい風味が特徴で、箸休めにもぴったりな副菜です。
簡単常備菜2. アレンジ豊富、キャベツとツナのサラダ
ざく切りしたキャベツをレンジで3分加熱して、ツナ缶、醤油と和えるだけで完成。マヨネーズや唐辛子などを加えるとまた違う味が楽しめます。そのまま食べるのはもちろん、ピラフやオムレツの具としても使えます。
簡単常備菜3. 甘くてさっぱり、玉ねぎのポン酢おかか和え
薄切りした玉ねぎをレンジで4分加熱し、ポン酢と鰹節、しょうがで味付けしたレシピです。玉ねぎの甘みとポン酢のさっぱりした味わいが楽しめる簡単副菜です。玉ねぎの大量消費にもぴったりです。
常備菜生活を楽しむポイント
せっかく常備菜を用意するなら、食事そのものも楽しみたいですよね。
毎日の食卓に変化を与えてくれるテーブルクロスが手軽でおすすめです。100円均一ショップなどでも素敵な柄がたくさんあるので、気に入ったものを見つけるとつい購入してしまいます。
色で季節感を出したり、野菜の色が引き立つコーディネートにしたり、自分の気持ちが上がる柄にしてみたり。それだけで食事が楽しくなりますし、一人暮らしだと、つい、だらだらとテレビやスマホなどを見ながら食事しがちですが、「今が食事の時間」、というふうに生活にリズムを作ってくれます。
また、収納する容器をそろえてみるのも楽しみのひとつ。料理に合わせて大きさを選べるように、大小サイズをそろえておくと、冷蔵庫のスペースを無駄遣いしなくてすみます。
定番はプラスチックの容器。低価格でサイズや形のバリエーションも豊富なので、はじめにそろえるならお手頃です。
シンプルで清潔感があるのはホーロー製の保存容器。見た目もおしゃれで、そのまま食卓に出しても素敵! 中が見えないので、冷蔵庫の中をすっきり見せたい方にもいいですね。
レンジやオーブンにも対応可能な耐熱ガラスは、色やニオイが付きにくく、油汚れが落ちやすいのが特徴です。
マリネやピクルスなど、彩りがきれいな野菜を入れておくと、冷蔵庫の中がぐっとカラフルに! 可愛らしい個性的なフォルムの容器も多いので、魅せる収納としてコレクション意欲も高まります。
常備菜生活を快適にしてくれるキッチンのある家
常備菜作りを楽しむには、快適なキッチンが必須。
十分な広さがあって日当たりがよく、そこにいる時間そのものが心地よくなるようなキッチンがいいですね。さらに、アイランドキッチンやカウンターキッチンなどが完備されている物件だと理想的です。
カウンターキッチンは、キッチンとダイニングルームの間にカウンターが設置されていたり、作業台がダイニングルームの方を向いていたりするタイプのキッチンのこと。部屋が見渡せて開放感があるのが特徴です。
さらに、壁に接する部分がなく、島のように存在するのがアイランドキッチンです。キッチンのどの方向からでも作業できるので、ながら料理にはぴったりですね。360度、食事スペースとして、飾り棚として、キッチンが生活の中心にある家は、料理好きの憧れです。
毎日過ごす場所だから、居心地の良いキッチンで料理をしてみてはいかがでしょうか。