大阪の住みやすさは？大阪住民が語る、大阪市のおすすめ5区のエリア情報まとめ

大阪と聞くとイメージされるのは、通天閣、たこ焼き、道頓堀などでしょうか。大阪市はテレビやネットで取り上げられることが多いので、地名は知っているという人は多いでしょう。

にぎやかなイメージを持たれることも多い大阪市ですが、日常生活を送るとなるとどのようなイメージを持ちますか？ なんとなくイメージは浮かぶけれど、実際の雰囲気や生活感などはよく分からない。大阪市とはそんな街ではないでしょうか。

今回は、生まれも育ちも大阪市内、生粋の大阪人である私が、大阪市の魅力やおすすめのエリアについてご紹介します。これから大阪市に引越す人、大阪市に興味がある人にとって、住まい探しの参考になれば嬉しいです。

大阪市はどんな街？基本情報

まず大阪市の基本情報からまとめます。

大阪市の所在地と人口の推移

大阪市は大阪府の府庁所在地であり、大阪府中部に位置します。2021年10月時点での人口は約275万人。ここ近年、地方都市での人口減少が社会問題になっている反面、大阪市の人口は増加傾向にあります。

大阪市の名物

大阪市の地域的な特徴は、なんといっても豊富な食文化ですか。とくに有名なのは「粉もの」と呼ばれる料理。たとえば、たこ焼きやお好み焼きなど。マイナーなものでいえば、お好み焼きに焼きそばを入れて焼いた「モダン焼き」、小麦の生地にイカを入れ、鉄板でプレスして焼き上げる「イカ焼き」などが挙げられます。

また、大阪人の中には各粉ものに対して強いこだわりをもっている人も多くいます。たこ焼きを例に挙げて紹介すると、

・外はカリカリで中はトロトロ派
・外も中もトロトロ派
・カリカリとトロトロの中間派

など各自のこだわりはさまざまです。加えて、大阪の飲食店数は東京についで全国2位となっており、さまざまなニーズに合わせてお店を選べます。

大阪市で開催される有名な三大夏祭り

大阪で暮らす人々は、お祭りも大好きです。夏になると各地でお祭りが開催されていますが、とくに有名な大阪三大夏祭りをご紹介します。

大阪三大夏祭りとは、大阪市内で開催されている代表的な以下の夏祭りのことです。

・天神祭（てんじんまつり）：大阪市北区
・住吉祭（すみよしまつり）：大阪市住吉区
・愛染祭（あいぜんまつり）：大阪市天王寺区

また、愛染祭に代わり、天王寺区の生國魂祭（いくたままつり）が三大祭りのひとつとされることもあります。いずれも大阪市内でとても有名なお祭りです。

とくに天神祭は、京都の祇園祭や東京の神田祭に並んで「日本三大祭り」に数えられるほど大規模なお祭りです。天神祭は毎年7月の下旬に開催され、ニュースで天神祭の話題が流れてくると、本格的に夏がやってきたなと実感します。

大阪市の住みやすさは？電車事情

大阪市で電車を使う場合、JR大阪環状線と大阪メトロを使用するのが一般的です。

大阪環状線

大阪環状線は大阪市内の主要な場所をグルッと円形に周っている路線で、東京でいうところの山手線に近いです。 ただし、大阪環状線には注意すべき点がひとつあります。それは、山手線が同じ区間を周回するのに対して、大阪環状線は他の路線に直通している電車もあるということです。そのため、山手線と同様の感覚で乗っていると、「知らないうちに全然違う場所まで乗り過ごしてしまった」なんて話もたまに聞きます。

大阪メトロ

大阪メトロについては路線図をご覧いただくとわかるとおり、路線がきれいな碁盤状です。大阪に慣れていない人であっても、位置関係がつかみやすく、利用しやすいかと思います。

大阪市のリアルな住みやすさ

大阪市は子育てしやすい街？

大阪市は、街中にスーパーやショッピング・モール、ドラッグストアなどの各店舗が充実しています。そのため、子どもが小さい家庭であっても近所に無理なく買い出しに行けるエリアが多くあります。

大阪市内であれば基本的に徒歩や自転車で生活が事足りるため、なにか急な用事が発生しても対応しやすいのが魅力です。また、大阪市は街中に自然が少ない反面、公園がかなり多い地域です。

関東でいえば、東京都や神奈川県と同じような街づくりといえるでしょう。街中に自然が少ない代わりに、公園が多いです。それゆえ、どのエリアであっても近所に何かしらの公園がある地域が多く、子どもを遊ばせる場所として使えます。

大阪市のマイカー事情と代替手段

大阪市では他の地方都市に比べ、マイカーを所持している人が少ない印象です。これは、駐車場スペースが少ないことや駐車場代が高いことが影響しているかもしれません。

大阪市への移住を考えていて、マイカーを所持したい、持っているマイカーを使いたい人は、それを考慮した住まい選びが必要です。賃貸物件によっては、駐車場の利用が特定期間ごとに抽選で決められる、なんこともあります。契約当初に駐車場が使える場合でも、継続的に使えるのか、期間が限定されたものなのかは確認しておきましょう。

カーシェアリングという手も

大阪市には、カーシェアリングの利用ができる環境がかなり充実しています。私の周りでも車は所持するものでなく、必要なときにだけ借りるもの、といった感覚の人も多数います。駐車場代や維持費が気になるという方は、カーシェアリングを利用してもよいでしょう。

大阪市でおすすめの文化施設

大阪市は図書館などの文化施設が充実しており、アクセスも良好です。以下に大阪市で子ども連れにおすすめの文化施設やレジャースポットをご紹介します。大阪市内で住まいを探される方は周辺情報として参考にしてくださいね。

［図書館］
・大阪市立中央図書館（大阪市西区）
・大阪府立中之島図書館（大阪市北区）

［科学館］
・大阪市立科学館（大阪市北区）

［博物館］
・大阪市立自然史博物館（大阪市東住吉区）

［植物園］
・大阪市立長居植物園（大阪市東住吉区）

［動物園］
・天王寺動物園（大阪市天王寺区）

［水族館］
・海遊館（大阪市港区）

［都市公園］
・花博記念公園鶴見緑地（大阪市鶴見区）
・長居公園（大阪市東住吉区）

［歴史公園］
・大阪城公園（大阪市中央区）

大阪市で住みやすい街は？住民目線で選ぶ、おすすめ5区

大阪市には住みやすいエリアがいくつもあり、中にはあまり知られていないエリアもあります。そこで、大阪市24区の中から私が住みやすいと感じる区を5つピックアップし、特徴と魅力をご紹介します。

大阪市の住みやすい区(1)【西区】若者に人気のオシャレなエリア

大阪市西区は、大阪市内のオシャレなエリアとして人気があります。さらに、西区の中でもとくに人気がある一帯、それは堀江と呼ばれるエリアです。堀江にはオシャレなカフェやレストランが多く、とくに若い人に人気のエリアといえます。

堀江の東側にはアメリカ村、通称アメ村と呼ばれる若者向けショップが集まった一帯があるので、ファッションやにぎやかな雰囲気が好きな人におすすめです。逆にそういった雰囲気が苦手な人には、西区の西側をおすすめします。西区は西側へ行くほど住宅街としての印象が強く、西側の端には京セラドームがあります。 周辺部には大型のショッピングセンターやホームセンターがあるため便利です。

家賃相場は、1Rが7.85万円、1LDKが11.61万円、2LDKは120.16万円です。大阪市内では少し高めではありますが、単身世帯であれば、1LDKほどの間取りで十分でしょう。

大阪市の住みやすい区(2)【福島区】都会であり下町でもある便利な街

個人的には海外の民族料理を楽しむのなら、梅田や難波に繰り出すよりも福島区の方がおすすめ。都会的な生活を満喫しつつ、余暇にうまいレストランを散策する。福島区ではそんな生活が実現できます。

また阪神電鉄の野田駅、大阪メトロ千日前線の野田阪神駅の近くに、WISTE（ウイステ）という大型のショッピングセンターがあります。WISTEでは、生活用品のほとんどをまかなえるでしょう。

家賃相場は、1Rが7.20万円、1LDKが12.14万円、2LDKは20.23万円です。福島区の住まい選びのポイントは、レストランや居酒屋を重視するのなら、福島駅・野田駅の周辺。対して、大型のショッピングセンターが近くにある方がいいなら、阪神電鉄の野田駅や、千日前線の阪神野田駅の周辺がおすすめです。

なお、「野田」という同じ名前の駅が複数存在しますので、住まい選びの際はどの路線の野田駅かを間違えないにしましょう。

大阪市の住みやすい区(3)【大正区】大阪の中にあるリトル沖縄

生活面では、大正区の北側から徒歩圏内には京セラドームがあり、周辺には大型のショッピングセンターやホームセンターがあります。とりあえず便利な場所がいい、あるいは大型のショッピングセンターを利用したい方は、北側である大正駅の周辺がおすすめです。反対に南側は路線バスが頻繁に通っているため、車を所有していない方でも生活しやすいでしょう。

大正区の家賃相場は、1Rが6.01万円、1LDKが11.40万円です。先ほどの福島区に比べて、全体的に相場が低め。大阪市内で暮らしたいけれど、家賃は抑えたいという方にとってぴったりの街ではないでしょうか。

大阪市の住みやすい区(4)【都島区】ほどよく都会なベッドタウン

ほどよく都会で落ち着いたベッドタウンがいいという人には、ベルパークシティ周辺がとてもおすすめです。ちなみに、ベルパークシティの最寄り駅は大阪環状線の桜ノ宮駅、大阪メトロ谷町線の都島駅です。

また、都島区の各所には桜の名所が多く、春になると多くの人が花見に訪れます。大川という河川があり、周辺の桜は市内でも屈指の花見スポットです。他にも大川周辺では、夏に日本三大祭りのひとつである天神祭が催されます。何かと季節を感じるイベントが多いことも特徴です。

ほどよく都会でベッドタウンなのに、季節を感じるイベントも多いため、都島区はファミリー層に人気があります。家賃相場は、1Rが5.92万円、1LDKが10.44万円、2LDKは16.53万円です。

大阪市の住みやすい区(5)【城東区】治安のいい落ち着いたベッドタウン

城東区には蒲生四丁目エリアがあり、大阪メトロ長堀鶴見緑地線、大阪メトロ今里筋線など地下鉄が充実しています。大阪メトロ長堀鶴見緑地線は京橋駅、心斎橋駅など大阪の主要な駅に停まるので、何かと便利です。

さらに、蒲生四丁目を少し北に行くと京阪電車、おおさか東線なども走っており、交通アクセスがいいのも魅力的です。おおさか東線は新大阪、京阪電車は京都へのアクセスに使えます。城東区は、自身の重視したい路線に合わせてエリアを選ぶことをおすすめします。

家賃相場は、1Rが4.93万円、1LDKが8.99万円、2LDKは12.76万円です。

大阪市内へ引越しの際はインターネット環境もチェックしよう

大阪はとても便利で住みやすい街

大阪は、日本の中でも独特な風土をもったエリアではないでしょうか。それゆえ、大阪に進学や転勤で引越す人の中には、不安になる人もいるかと思います。
しかし実際に暮らしている私からすると、大阪は便利で住みやすく、おいしいお店や食文化の充実したすばらしい土地です。そんな大阪での生活をさらに楽しくするためにも、生活の基盤である住まい選びはとても大切です。