JR新小岩駅周辺は、西側を流れる荒川・中川、東側を流れる新中川・江戸川に挟まれた「東京低地」に位置していることもあって、水害が心配と考えている方も多いのではないでしょうか。さらに、LIFULL HOME’Sの「まちむすび」に寄せられた口コミでは、住んで残念だと思ったところの3位に「治安があまり良くない(11.8%)」という項目が挙がっており、引越しを検討するなかで心配になる方もいるかもしれません。この記事では、新小岩駅周辺の、治安や防災情報をまとめてお伝えします。新小岩駅の物件を探す

※掲載情報は執筆時点のものです。営業時間などが変更になる場合があるため、お出かけ前に公式サイトなどで最新情報をご確認ください。

JR新小岩駅は、東京駅から千葉方面へ向かうJR横須賀線・総武快速線を利用して12~13分ほどで到着する葛飾区内の主要駅です。また、総武快速線に加えて、中央・総武緩行線が利用でき、秋葉原や御茶ノ水へのアクセスも良好で、葛飾区内で最も乗車人数の多い駅となっています。JR東日本によると、2023年度の1日平均乗車人数は7万736人となっており、総武快速線では津田沼駅に次ぐ利用があります。

 

葛飾区というと、映画やアニメの影響もあって下町情緒や下町人情に溢れた魅力ある街というイメージがあるかと思います。どちらかといえば、新小岩駅周辺も下町の風情を残しており、日常生活に便利な趣ある商店が軒を連ねています。その一方で、再開発などによる市街地のリニューアルも進んでいて、下町らしさと新しい都市デザインが混在した街となっています。

葛飾区内ではじめてアーケードが設置された「ルミエール商店街」

新小岩駅西側すぐ近くには、一級河川の中川・荒川が、東側には新中川(旧中川放水路)・江戸川が東京湾に向かって流れており、新小岩駅周辺は水辺空間に恵まれている一方で、武蔵野台地、大宮台地、下総台地に囲まれた東京低地に位置し、東京湾の満潮時の平均海面よりも低い海抜ゼロメートル地帯となっています。このため、古くから水害と向き合ってきた地域でもあります。

全国で1,077人の死者を出した1947(昭和22)年のカスリーン台風では、埼玉県の利根川堤防が決壊した影響で東京都と埼玉県の境にある大場川の桜堤が決壊。新小岩駅周辺など葛飾区や江戸川区に濁流が流れ込み、東京都内でも死者8人、負傷者138人、家屋浸水8万8,430戸という甚大な被害が出ました。江戸川区のホームページによると、戦後はカスリーン台風を含めて8度の水害(高潮および内水氾濫)が発生しています。

前述のとおり、新小岩駅周辺は海水面以下の海抜ゼロメートル地帯となっています。東京低地では1915(大正4)年以降、地下水のくみ上げによる地盤の沈下が確認され、戦時下の産業活動停滞の影響で一時的に落ち着いたものの、昭和30〜40年代の高度成長期に地盤沈下はピークとなりました。その後、工業用水法などの整備を経て、昭和50年代からは隆起に転じています。1991年に葛飾区の水元公園で行われたボーリング調査では、地表から深さ21mまでは有楽町層(沖積層)上部で液状化を起こす可能性があり、その下の深さ35mまでの有楽町層下部も軟弱層であるとされています。

新小岩地区では、自治町会を中心に大規模水害を想定した訓練を毎年実施しているほか、水害時の水位や地震時の危険度といった防災情報が簡単にわかるスマートフォン向け防災学習アプリの葛飾区版「天サイ!まなぶくん」を開発したり、防災に関連したまちづくりイベントを開催したりしています。これらの取り組みは第18回防災まちづくり大賞の総務大臣賞を受賞しました。

 

また、水害時に遠方へ避難する時間がない場合、近くの高い建物への一時的な避難が必要になりますが、区は独立行政法人都市再生機構(UR)と水害時の共用部分の一時的な使用についての協定を締結したり、要配慮者利用施設の「避難確保計画」の提出を義務化したり、さまざまな制度を整えています。

 

さらには、周辺の堤防よりも低い位置にあることから増水時に水があふれる危険があった京成本線荒川橋梁の架け替え事業が進められているほか、いつでも自由に使える土のうステーションを区内25ヶ所に設置するなど、ハード面における取り組みも進めています。

土のうステーション(写真は江戸川区のもの)

次にハザードエリアですが、新小岩駅周辺は高潮と洪水被害の危険性が高いエリアとなっています。2019年に発生した台風19号では、葛飾区でも初めて警戒レベル4の避難勧告が発令され、区内で2万人近くもの人が避難所に避難しました。幸いにも、新小岩駅周辺で大きな被害は発生しませんでしたが、今後も温暖化の影響で台風が猛烈化するなどして、河川が氾濫するような大雨が降るかもしれません。いざという時に備えて、水害リスクや避難の考え方について知っておくために、ハザードマップが役に立ちます。

 

葛飾区のハザードマップは、区役所の危機管理課で配布されているほか、「葛飾区公式 YouTube チャンネル」ではハザードマップの内容を解説した動画も公開されています。

高潮浸水想定区域(想定最大規模)

洪水浸水想定区域(想定最大規模)

出典:「ハザードマップポータルサイト」

新小岩駅のある葛飾区において、2024年には3,037件(認知件数)の犯罪が発生しています。この件数は東京23区のなかで12番目となっており、そのうち強盗などの凶悪犯は24件で、東京23区で13番目となっています。

 

新小岩駅周辺では、駅の南口側の新小岩1~4丁目で259件(うち凶悪犯6件)、駅の北口側の西新小岩1~5丁目で162件(うち凶悪犯1件)、東新小岩1~8丁目で137件(うち凶悪犯0件)となっています(ここまで2024年)。

 

新小岩地区での犯罪認知件数は人口1万人あたり約95件(2023年)と、葛飾区平均の61件に比べて高い傾向にありますが、犯罪認知件数は減少傾向にあります。また、犯罪の内訳として、自転車窃盗や万引きが多い傾向にあります。

出典:警視庁「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」

JR新小岩駅

JR横須賀・総武快速線とJR中央・総武緩行線の2線が乗り入れるとともに、駅北部には、東京都台東区と葛飾区を結ぶ道路「都道御徒町小岩線」が通っているほか、路線バスを利用することで葛西方面へのアクセスも可能です。このため、東京都の都心のみならず、東京都西部、千葉方面、横浜・川崎方面へのアクセス性が良いものが特徴的なエリアです。

 

<新小岩駅から主要駅へのアクセス時間 ※乗り換えなし>

・東京駅:約13分

・品川駅:約25分

・新宿駅:約32分

・横浜駅:約47分

・船橋駅:約11分

JR新小岩駅南口に隣接する全長約420mのルミエール商店街

新小岩駅周辺には「新小岩北口商店街」や「ルミエール商店街」などがあり、生鮮食品や日用品をはじめ、医療や日用雑貨など、日々の生活に欠かすことのできない店舗に加えて、魅力的な飲食店が軒を連ねています。

 

また、新小岩駅直結の駅ビル「シャポー」には、「クイーンズ伊勢丹」や「成城石井」などがテナントとして出店しています。このように新小岩駅周辺では、様々な魅力ある店舗が立地しているので、暮らすとなればきっと日々の買い物が楽しいと感じるはずです。

 

おすすめのランチ場所の紹介です。

肉屋食堂たけうち

ひれかつ(肉屋食堂たけうち)

新小岩駅南口に位置する「肉屋食堂たけうち」さんは、ランチどきになると多くの人が並ぶ地元では人気の大衆食堂です。店主が、50年以上肉に向き合ってきたという老舗です。とんかつをはじめとした肉料理をいただくことができます。新小岩駅周辺の商店街では、長年、地元から愛されてきた老舗が多く立地しているのも魅力的です。

店舗名:肉屋食堂たけうち

アクセス:葛飾区新小岩1-32-5

再整備が予定されている「新小岩公園」

西井堀せせらぎパーク

新小岩駅周辺には、中川や荒川などの河川沿いに親水空間が広がっていることに加えて、新小岩公園や東新小岩運動場、全長500mに及ぶ西井堀せせらぎパークなどの緑地空間が点在しており、地域住民にとっての憩いの場になっています。

 

このうち、中川に隣接している新小岩公園については、葛飾区において再整備が検討されており、高台広場の整備による防災機能の強化の他、憩いや遊び、スポーツなどを楽しむことができる空間に生まれ変わる予定となっています。葛飾区によると現時点では基本修正設計を行っている段階とのことであり、今後、実施設計を行った後、改修工事が行われる予定です。

新小岩区民事務所が入る新小岩南口ビル

新小岩駅は、葛飾区最南端に位置しているため行政サービスが不安という方もいるのではないでしょうか。新小岩駅には、2023年に完成した駅ビル6階に行政サービス施設「えきにこわ」が入っており、新小岩区民事務所、新小岩地域活動センター別館、および新小岩図書サービスカウンターを平日夜間や土日祝日も利用することができます。

施設名:えきにこわ

アクセス:JR新小岩駅南口直結、JR小岩駅南口ビル6階

新小岩駅周辺には総合病院や子育てに欠かすことのできないクリニックが多く立地しています。

 

<新小岩駅周辺の主な病院・診療所>

・イムス東京葛飾総合病院

・坂本病院

・タムスわんぱくクリニック新小岩駅前

・福岡クリニック

・新小岩わたなべクリニック

・まつしま病院

子育て世代が嬉しい子育て支援施設「子ども未来プラザ西新小岩」が新小岩駅から徒歩8分の位置に立地しています。母子健康手帳の交付や子育て相談、妊娠・出産などの相談が可能です。

 

また、子育て環境として大切なポイントとなる公園が充実しているほか、日用品の買い物には利便性の高い商店街を利用することができます。

施設名:子ども未来プラザ西新小岩

アクセス:葛飾区西新小岩4-33-2

<新小岩駅の家賃相場>

・ワンルーム:7.08万円

・1LDK:13.51万円

・2LDK:19.56万円

・3LDK:23.60万円

 

<小岩駅の家賃相場>※隣駅

・ワンルーム:6.12万円

・1LDK:12.52万円

・2LDK:17.27万円

・3LDK:22.22万円

参照元:LIFULL HOME’S家賃相場 新小岩駅(2024年12月26日時点)

2020年には駅北口広場が完成、2023年には駅ビルがオープン、駅周辺では継続して分譲マンションが開発されるなど、市街地のリニューアルが進む新小岩駅周辺。現在、新小岩駅南口で市街地再開発事業が始動しており、合計3棟の複合施設が計画されています。防災機能も備えた大規模タワーマンションも計画されています。

 

【関連リンク】「新小岩駅」南口の市街地再開発の概要とは?いつ完成し、どのように街が変化するのか(LIFULL HOME’S PRESS)

 

JR新小岩駅南口の現状(2024年)

小松菜ゆかりの里(間々井香取神社)

新小岩駅が位置している葛飾区は、江戸時代以前は下総国と呼ばれていましたが、江戸時代になってから武蔵国に属することになります。江戸に隣接する葛飾エリアは、100万人以上が暮らす江戸の人たちの食卓を支える米や野菜が多くつくられるようになります。新鮮な野菜の長期保存が難しかった時代に、江戸に隣接する葛飾は重要な地位にあったようです。

 

また、新小岩駅周辺は、1968(昭和43)年まで下小松町と上小松村町いう地名でした。この地域でつくられていた野菜の一つに「小松菜」があります。小松菜の名の由来は、江戸幕府8代将軍徳川吉宗が鷹狩りに訪れた際に、地元でとれた菜葉を地域の名前である「小松」から命名したとされています。

 

土地利用の面でみると、明治・大正・昭和初期になると、近代工業や鉄道整備、関東大震災以降の東京都心からの移住者によって、市街化が徐々に進展していき、戦後は、戦争による被害も少なかったこともあって、高度経済成長も重なり、宅地化が急速に進んだ地域でもあります。

 

「新小岩駅」は、1928(昭和3)年に開業していますが、お隣の小岩駅(1899年開業)にちなんで付けられたようです。当初は、小松という地名に由来した「下総小松」という駅名も考えられていたようです。

今回は、下町情緒を残しつつも市街地のリニューアルが進む新小岩駅周辺を紹介しました。新小岩駅からは東京都心・横浜・千葉方面へのアクセス性が非常に良好です。東京駅までは12〜13分ほどで到着しますので交通環境に恵まれています。

 

また、新小岩駅周辺では、葛飾区や関係機関が連携して、防災機能の強化に向けた取り組みが進んでいます。その中でも、駅南口で始動している市街地再開発計画では、防災機能を備えつつ、多様な世代が暮らすことができる複合型タワーマンションが計画されています。さらに、駅周辺には子育てを支援する公共施設をはじめ、親水・緑地空間が充実しているのも特徴的です。

 

ぜひ、引越しを検討する際の候補地に入れてみてください。

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更新日: / 公開日:2026.02.27