東急池上線(以下、池上線)は、五反田と蒲田をつなぐ私鉄電車です。JR山手線が通る五反田駅からJR京浜東北線が通る蒲田駅まで1本でつながっており、通勤通学など幅広いユーザーが利用しています。
私は東京を拠点に活動するフォトライターで、池上線沿線に引越してからは約10年。居心地のよさからなかなか離れられず、池上線沿線で引越しを繰り返しているほどです。普段は都内に勤める会社員として電車通勤をしていて、週5日以上の頻度で乗車するヘビーユーザーでもあります。
通勤通学の時間帯に利用する方にとって、混雑具合は気になるところではないでしょうか。今回は私が実際に利用して分かった、空いている時間帯や混雑を避けるおすすめ駅をご紹介しています。また、池上線沿線の雰囲気や特徴についても紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。東急池上線の物件を探す
池上線の特徴と沿線の雰囲気

まずは知っておきたい池上線の特徴や、実際に長年住んだからこそ分かる沿線の雰囲気などを簡単に紹介します。
池上線の特徴と歴史
五反田駅から蒲田駅までを結ぶ池上線。その歴史は深く、最初に蒲田~池上間が開業したのは1922年のことです。それから何十年もの歳月をかけて駅が増えていき、区間が拡大されていきました。
近年は「環境に優しい駅」としてリニューアルが進められているところが特徴的。サステナブルな暮らしが重視されるこの時代にふさわしい、木材を活用した温かみのある駅舎の改修が行われています。
区間の長さは全長約11kmで、東京を代表する鉄道路線であるJR山手線が約34.5kmあることをふまえると、比較的コンパクトです。また、都内ではあまり見かけない3両編成の鉄道路線でもあります。特急や快速などもなく、各駅停車のみの電車です。
池上線の女性専用車両の有無
2024年4月現在、池上線には女性専用車両はありません。車両が全部で3両しかないため、実現は難しいのではないかと思っています。
しかし全体の区間がそこまで長くないのと、駅と駅の間隔自体も3~5分ほどなので、乗車時間もさほど長く感じません。そのため、私は女性専用車両がない点についてあまり気になったことはありませんでした。不安な方は比較的混みにくい車両を選ぶ、通勤通学の時間帯のピーク時を避けて乗車するのがおすすめです。
池上線沿線の雰囲気
池上線沿線に10年ほど住んでみて私が感じたことは、下町のような落ち着いたエリアが多く、親しみやすい雰囲気があるということ。
田舎出身の私が初めての東京ライフを始めたのも、この池上線沿線でした。初めての一人暮らしや上京したばかりの方に、「東京に住むならどこがおすすめか」と聞かれたら、自信をもっておすすめできるエリアです。地元に根付き、暮らしの中で利用されている池上線は、まさに都会を走るローカル線といえるでしょう。
池上線の混雑具合

まずは池上線の混雑状況について紹介していきます。利用する時間帯や進行方向によって混雑具合が変わることがあるので、その沿線に住む際には事前におおまかな情報を知っておくとよいでしょう。
池上線は蒲田駅から五反田駅までわずか約24分で移動でき、全15駅という東京都内を走る電車にしては短めの路線です。しかしその区間内での混雑具合は乗車する駅によって大きく差がありますので、沿線への引越しを検討している人は、事前に把握しておくことをおすすめします。
混雑率の目安について
「混雑率」と一言でいっても感じ方は人それぞれだと思いますが、実は条件ごとに定義づけされています。国土交通省の資料によると、「混雑率の目安」は5段階に分かれます。
「乗車率100%」とは定員乗車を指し、座席についたり吊革に掴まったりと、十分余裕をもって利用できる状態のことです。「乗車率200%」で圧迫感を感じるようになりますが、週刊誌程度であれば読むことが可能です。
そして「乗車率250%」になると、いよいよ「身動きが取れず、手も動かせない」といった危険な状態に。 混み合う時間帯は、さまざまな要因でこのレベルの混雑に出くわしてしまう可能性があります。このようなリスクのある状況を回避するためには、通勤時や帰宅時の混雑状況を把握しておくことが大切です。
池上線の上り・下りの混雑具合
池上線は「蒲田発五反田行き」が上りで、「五反田発蒲田行き」が下りです。日中は余裕をもって座れるくらいの空き具合で、快適に利用できます。しかし通勤時と帰宅時は、どちらもそれぞれの終点に近づくにつれて混雑していきます。
実際に乗っていると、池上駅・御嶽山駅・雪が谷大塚駅・戸越銀座駅では、上下線ともに乗車人数が増えて一気に混雑する印象がありました。
混雑具合が高くなる理由として考えられるのは、次の2点です。1点目は池上駅が通勤で利用する人が多く、終点の蒲田駅もしくは五反田駅からJR線に乗り継ぎできるため、それぞれの通勤エリアへ出たい乗客が集中してしまうことです。
2点目は、御嶽山駅がいくつかの高等学校の最寄り駅となっており、通学で利用する乗客が多いことが背景として挙げられます。基本的に通勤時と帰宅時は、上下線どちらも一定の混雑は存在すると考えた方がよいでしょう。
池上線の混雑する時間帯
2022年に国土交通省から発表されたデータによると、東急池上線の混雑率は107%。混雑区間は大崎広小路駅から五反田駅です。具体的にどの時間帯が混雑するかというと、午前中の7時50分から8時50分頃まで。この時間帯は通勤、通学での利用者で非常に混み合います。
実体験としては、スマートフォンの操作がギリギリできるくらいの密度でした。悪天候や人身事故による遅延が起こると、さらに混雑する場合も。通勤の時間帯をずらせるのであれば、このピークタイムは避けた方が無難です。
池上線の混雑の実体験

それでは10年以上の池上線ユーザーの私が、最近まで利用していた区間での実体験に基づいて混雑具合についてお伝えしたいと思います。
池上線は人身事故などによる遅延が少なく、通勤通学にも利用しやすいと感じますが、天候や遅延状況によっては混雑率が増す場合も。利用する駅によっても混雑具合は大きく異なります。
実際に利用していて、混雑を回避するために臨機応変に乗車時間をずらしたり、車両を変えたりするのは非常に有効だと感じました。ここからは、長年混雑を避けるべく試行錯誤を繰り返してきたうえで感じたことや、池上線ユーザーだからこそ分かる狙い目の車両についても解説していきます。
利用していた池上線の時間帯と区間における混雑具合
私が実際によく利用していたのは、朝8時20分頃と夕方18時00分頃の時間帯です。区間としては、池上駅~蒲田駅間と池上駅~五反田駅間の上下線になります。朝の時間帯は、通勤通学で利用する方が多いためか、車内は体を動かせないほどの混雑でかなり圧迫感がありました。
一方で夕方の時間帯は利用者がまばらだった印象で、それほど混雑はしていませんでした。始発駅から乗車していた私は、必ず座れていたほどです。
池上線の混雑する区間
池上線の混雑する区間は、乗車数の多い池上駅から蒲田駅で、ほぼ毎日混雑しています。 住宅街として栄えている池上駅は降りる人も多いのですが、それ以上に乗ってくる人が多いです。
池上駅の時点ですでに満員状態なので、混雑時は回避できない可能性が高いです。乗れたとしても身動きが取りにくい状態ですし、雨の日や人身事故が起きた際はさらに混み合います。
池上線の混雑が解消される区間や時間
私は以前、乗車時間を前倒しにして7時20分頃に利用していたことがあります。そのときは7時50分~8時50分の混雑ピークよりだいぶ緩和されており、まだ余裕を感じられました。ピーク時に何度も感じていた「もしかしたら自分含め、乗客が乗り切らないかもしれない」といった不安もなく乗車できたので、朝は7時30分以前の時間帯がおすすめです。
通勤を後ろ倒しにできる方や始業時間が遅めの方は、8時50分以降にずらすのも有効的でしょう。
狙い目の池上線の車両

「混雑を避ける」という目的であれば、上下線ともに1番後ろの車両、つまり3両目がおすすめです。 池上線は上下線ともに終点駅の改札に最も近いのが1両目ということもあり、乗車人数が集中します。反対に改札から離れている3両目はそれほど人が集中せず、先頭車両に比べると空いている印象です。
時間に余裕がある場合は、後ろの3両目を選ぶと、混雑を回避しやすくなるでしょう。
池上線の通勤しやすい狙い目駅

次に、通勤するうえでおすすめの「狙い目駅」を紹介します。池上線全区間で15駅、利用する駅によって混雑具合は大幅に異なります。今回は私が池上線を利用してきた経験に基づいて、おすすめの5駅をピックアップしてみました。池上線沿線への引越しを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゆったり座れる始発駅の「蒲田駅」

五反田駅方面へ通勤するのであれば、朝の混み合う時間帯で座れる可能性が最も高いのは、始発の「蒲田駅」です。発車時間に近づくにつれて駆け込む人が多くなり若干混み合いますが、タイミングがよければ座れることが多いです。
また蒲田駅のホームは乗り場が先発と後発の左右2つに分かれている構造なので、乗ろうとした電車が満席だった場合はその後発の電車に乗ってしまえば、ほぼ確実に座ることが可能でした。
池上線は、通勤通学時間帯であれば3〜5分間隔で電車が来るため、早めに家を出てこういった手段を取るのもよいでしょう。出発時刻ギリギリの状況では後発の電車を選ぶというのは難しいですが、1度座れてしまえば混雑に巻き込まれずに済むのでおすすめです。
余裕をもって行ける人向けに始発駅の「五反田駅」

「五反田駅」は下り方面に向かう場合の始発駅になります。蒲田駅同様に、早めに乗ってしまえば座れる可能性が高いです。途中の戸越銀座駅や雪が谷大塚駅から大幅に乗客は増えますが、五反田駅で座れてしまえば、あとは目的地までひたすら乗っているだけなので快適です。
ただし、五反田駅はJR山手線や都営浅草線も乗り入れており、各乗客で混みあっているためホームや改札付近では慌ただしさを感じることも。五反田駅の池上線ホームは1つしかなく、右と左にそれぞれ乗り降り場がある構造です。そのため、電車が到着したばかりのタイミングでホームに行ってしまうと、降りる人と乗車する人が1つのホームに集中している状態になるので、その点は注意が必要かもしれません。
総合的に見て蒲田駅よりは混み合うことが多かったですが、タイミングさえ合えば座れていたので時間に余裕をもって電車に乗れる人にはおすすめの駅です。
人混みを避けたい人におすすめの駅
続いて、ホームでの人混みを避けて乗車したい人におすすめの駅をご紹介します。

五反田方面へ通勤するなら「蓮沼駅」で乗車すると、混み合う前に座れる可能性が高いです。始発駅の蒲田駅と次の蓮沼駅区間は、他の区間と比べると乗車する人が少なかった印象があります。
実際に私が蒲田駅から乗車後、車内には座れるほどの余裕があり、蓮沼駅で乗車する人も座れていた人が多いです。隣の池上駅まで来ると乗車人数が急に増すため混雑します。蓮沼駅は、蒲田駅と比べると規模の小さな駅ですが、人混みを避けたい方にとって使いやすい駅ではないでしょうか。

上り電車を利用する場合、「千鳥町駅」も混雑を避けるという面でおすすめです。これまでの私の経験上、上りは千鳥町駅の時点ではほぼ混雑しておらず、乗車しやすかったです。また、池上駅よりも乗車人数が少ない印象で、「ホームに人が溢れ返って乗車できない」といった状況に遭遇することはありませんでした。
池上線の混雑具合を事前に把握して、快適な暮らしをスタートしよう!

池上線沿線は落ち着いた街が多く、新生活を始めるのにぴったり。通勤通学で混雑する時間帯や駅だけでなく、狙い目の駅や車両が事前に分かっていれば、より快適に過ごせます。
混雑状況や避けたい時間帯をしっかり把握してストレスを減らし、快適な池上線ライフを始めてみてはいかがでしょうか。
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