大阪と京都の中間に位置し、大阪市内で働く人々のベッドタウンにもなっている茨木市。阪急茨木市駅の駅前には商店街もあり、昔ながらのお店も多く活気で溢れています。
そんな茨木市駅の近くにある「宇(のき)」では、ロースイーツと野菜のちらし寿司がいただけます。ピンクの壁がかわいいちいさなカフェ「宇」で過ごす時間は、賑わいのある下町の雰囲気を持った町から一歩離れた、少し特別な時間を過ごしている心地に。もともと飲食業に携わっていたという店主の加藤あつみさんが、「宇」をオープンしたのは2017年のことでした。大阪府の物件を探す
有機やオーガニックの果物・野菜をふんだんに使って

―まずは、お店を始めたきっかけをお聞きできたらと思います。
加藤さん:「きっかけは2011年の東日本大震災ですね。この近くにある八百屋さんがオーガニックや有機野菜を販売していて、以前から通っていたんですが、震災後、東北の農家さんたちが結構苦労されているというお話を聞いて。『東のほうで作られた野菜は食べたくない』という声があったりしたんですね。そういう作り手の方たちに、料理を提供するという自分の立場でできることがあるんじゃないかなと思ったんです。そこから野菜や果物、ナッツ類などを主に使うローフードを勉強するようになりました」
―最初はローフードも出そうと思っていたんですか?
加藤さん:「ローフードは体に良さそうだなと思って勉強してきたのですが、非加熱で48度以下で調理するものなので、基本的に冷たい食事。私は毎日食べると体が冷えてしまって。でもローケーキはとても美味しかったので、ケーキとコーヒーのお店にしたいと思いました」
―今日のローケーキは、さくらんぼがのっているんですね。さくらんぼの甘みに、ナッツの滑らかなコクが合わさって、美味しいです!
加藤さん:「果物とナッツだけしか使っていないので、卵や小麦粉アレルギーのある方でも食べていただけますし、やわらかいので咀嚼が難しい人も食べやすい。糖質を抑えられるので糖尿病の方なども食べられます。小さいお子さんから年配の方まで、本当にいろんな方が食べていただけるんです」

ローケーキに、野菜のちらし寿司も
―普段は何種類のケーキがあるんですか?
加藤さん:「ローケーキを1種類と焼き菓子を1種類用意しています。あとは、予約制で野菜のちらし寿司も」
―今日は夏野菜がたっぷりで、彩りもきれいですよね。でも、そもそもなぜお寿司なんですか?
加藤さん:「実は実家がお寿司屋さんなんです。この近くにあって『寿司よし』というお店です。でも、私は生魚が食べられないんですよ。そこで自分用に、酢飯にいろいろな野菜をのせてお寿司をつくるようになったんですね。そしたらそれを見ていた周りのベジタリアンやヴィーガンの方たちが自分にも作って欲しいと言ってくれるようになって、イベントなどで出すようになったんです。ここに実店舗をつくる以前から、ローケーキをイベント出店などで出していたので、イベントで野菜のお寿司を出すことも」

小さい子も年配の方も。大切な人を連れて来られる特別な場所

―ご実家のお寿司屋さんもこの近くということは、加藤さんは茨木歴がとても長いんですね。お店を始めてみてどうですか?
加藤さん:「昔からあるお店が多くて、まだまだ若い人のおもしろそうな個人店が少ないので、もっと増えてほしいですし、茨木を良くしていきたいなと思いますね。茨木に人を呼ぶために頑張ろうかなと思います(笑)」
―頼もしいですね。お客さんはどのような方が多いんでしょう?
加藤さん:「20代の若い方もいらっしゃるんですが、印象的なのは30〜40代の女性とそのお母さんが一緒に来てくださること。一度来ていただいたあとに『母親に食べさせたい』と言って一緒に来てくださったり」
―ローケーキも野菜のちらし寿司も、年配の方も食べやすそうですもんね。
加藤さん:「そうなんですよ。重くないって言ってくださって、喜んで食べてくださるんです。あと、子育て中のお母さんもよく来てくださいますね」

展示や金継ぎ教室も。カフェにとどまらない場所に
―そうやって、自分とは世代の違う身近な人を連れてきたいと思う、そして連れて来られるお店が、住まいの近くにあるのはすごく素敵なことだなと思います。わざわざ行くのではなく、日常の延長に大事な人と過ごせる場所があるのはいいですね。「宇」さんでは、展示や金継ぎ教室などもやっているんですよね?
加藤さん:「そうなんです。お店が小さいので、展示はちいさな規模になってしまうんですが私の好きな作家さんを呼んで。金継ぎ教室は『TUGUMI』さんの金継ぎ教室を月1回ここで開いています。塩屋や豊中などいろいろなところでやっている方なのですが、『宇』でやりたいと言ってくださったので。『宇』はケーキと野菜のちらし寿司がいただけるカフェですが、それだけにとどまらない場所になったらいいなと思っています」
◆今回取材したお店
「宇」
住所:大阪府茨木市末広町3-31 沢田ビル2階
電話:072-609-5936
営業時間:12:00〜18:00(L.O.17:00)
定休日:日〜火曜休
Instagram:@____no_ki__
ファミリーが多く暮らす茨木市駅
今回ご紹介した「宇」の最寄駅は、阪急電鉄茨木市駅。 大阪と京都のちょうど中間にあることから、「宇」にもどちらのお客さんもいらっしゃるそう。交通の便がよく、ファミリー世代が多く暮らしている印象です。
どの街にも喫茶店やカフェはありますが、ローケーキや、有機やオーガニック野菜をメインに使ったちらし寿司がいただけるのは「宇」ならでは。住まいの近くに「宇」があることで、大切な人といつでも安心して通えるお店がある特別感が。茨木市駅での暮らしが、それだけでさらに豊かに感じられそうです。
◆本記事の担当者
取材・文:小島知世 写真:沖本明
大阪府の物件を探す更新日: / 公開日:2026.02.27










