遠くから訪れる人も多い名店が点在する、美味しいエリア

大きな飲食街はないけれど、暮らしている人の味覚レベルの高さからか、多くの名店が点在している嬉しい食環境。
美味しいと評判のお店はいつも盛り上がっていて、常連さんと切磋琢磨して成長しているイメージ。名店は名店であるゆえんがあるみたい。
新進気鋭のレストランから老舗の名店まで、その日の気分で選べるのが、代々木上原・八幡エリアの魅力のひとつ。

 

多くの名店が点在

犬とごはんとお酒と仲間、代々木上原・八幡的交友が生まれる店

代々木上原駅前商店街を代々木八幡方面に進んだところにある【Leroys（リロイズ）】、ここは大人たちの遊び場。人がつながる面白さを体感できる場所。

 

美味しいお酒とごはんが食べられる【Leroys】の、隠れた主役はジャックラッセルテリアのカンタロウ。

 

夕方になると犬の散歩が列をなすこの街で、看板犬は無視できない人が多いみたい。カンタロウに遊んでもらうついでに一杯…なんて飲み方もあって、初対面で犬好きな人たちが自然につながっていく。

 

「カンタロウ目当ての常連さんも多いですよ」と、マスターの池田守さん。

 

窓際にアクセサリー、壁沿いに洋服とカメラマンの作品。飲食店歴が長くて、誰とでも気さくに話す守さんのまわりには多くの人が集まっていて、その中のクリエイターたちがお店に合う作品を持ち寄ってできあがった独特の雰囲気。

 

大人の遊び場みたいな店内だけど、ごはんは手作りで、きちんと美味しい。煮物に少しだけ梅干しを入れるとコクが出て美味しいよとか…取材中に“Leroysプチ料理教室”。

 

Leroys

 

カンタロウとマスターの池田さん

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1日の忙しさをLeroysでオフする夜

生ハムとマッシュルームのフォカッチャ　900円
ふかふかの生地が美味しいフォカッチャも手作り。生ハムと香りの良いマッシュルームの相性が絶品。

 

本日の煮込みとマッシュポテト　1,200円
赤ワインをベースに、牛肉と塩漬けポークをじっくり煮込んだ一品。少し濃い目の味付けがお酒によく合う。

 

仕事帰りに毎日顔をだす近所のお客さんも多いそう。元気の出ない日、深夜におなかが空いてたまらない日…、いろんな人がLeroysで忙しかった1日をオフにして家に帰る。

 

ふらっと入ってきたお客さんでも一度来た人のことは忘れない記憶力と、一人寂しくしている人がいないようにコミュニケーションをする守さんの気配りが、居心地のよさの秘密。そんなお店に集まるのは、お酒と食事を堪能しながら、今いる空間を楽しむ大人たち。それらはやがて友だちに変わり、仕事や趣味につながっていく。

 

人とつながる面白さは、自分と他人の違いを認められるからこそ感じるもの。Leroysには、オンとオフを上手に切り替える大人の街ならではのコミュニケーションがあるのかも。

 

とどのつまり、取材チームが感じたのは、こんなお店が近所にある代々木上原・八幡エリアの人たちは羨ましいなっていうこと。

 

生ハムとマッシュルームのフォカッチャ、本日の煮込みとマッシュポテト

Leroys（リロイズ）

住所： 東京都渋谷区元代々木町12-5
営業時間： 18：00～24：00
定休日： 日曜日・祝日
電話番号： 03-5453-7080

 

Leroys

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街を見守ってきた看板犬“トロ”のいる古本屋さん

11年前、犬の散歩中に見つけた代々木上原駅前のこの場所。20代は下北沢が遊び場だった店主の野崎さんが20代も後半になり、「下北沢の発するパワーについていけなくなったなぁ」と感じてた頃のこと。もともと古本屋さんをやってみたいと思っていた野崎さん、“大人な街”の印象があった代々木上原に【LOS PAPELOTES（ロスパペロテス）】をオープンした。

 

“文化と暮らしの古本屋”がテーマのLOS PAPELOTES。ビジネス書から写真集、サブカル系までラインナップは幅広い。なかでもファッションと建築ジャンルが充実しているのは、代々木上原に関連会社が多いから。

 

「常連さんが買っていく本を見て、次はこれどうかな…って入れていって、このジャンルの本が増えました。僕が特にファッションと建築に強いわけではなくて、お客さんに勉強させてもらってる感じです」

 

最近よく売れているのはマクロビ関連の本。数年前から注目されている健康法だけど、このエリアでは実践している人が多いのかも。情報感度の高そうな代々木上原の人たちは、読むだけでは満足しなさそうだし！

 

LOS PAPELOTESの品揃えは、他の古本屋さんとはちょっと違うラインナップ。初心者にギリギリ受けて、マニアックにもきちんと付いてきてくれる、幅広いのに深い感じ。これが地域の人に寄り添った本選びなら、野崎さんが11年前に感じていた“大人の街”のイメージは間違っていなかったんだと思う。

 

LOS PAPELOTES

 

建築系の古本たち

和田誠さんの本に心をギュッとつかまれる

さて、リアルキ編集者の心をギュッとつかんだのが、イラストレーター和田誠さん関連の本が多いこと。ここまでの品揃えは都内でもあまり見ないかも。

 

「和田誠さんは、僕がずっとファンなんです。この本たちだけは、売れ行きに関係なく入れています（笑）」
似顔絵のイラストで有名な和田誠さんですが、文章も本当に素敵。すらすら読みやすいのに独創的。ぜひ一度、読んでみてください。

 

このエリアで暮らす人の好みに寄り添って、少しだけ店主の“好き”を取り入れて成長してきたLOS PAPELOTES。これからもきっと、住民の知的好奇心を満たし続けるんだと思う。

 

和田誠さんの本たち

 

“和田誠さん好きな古本屋さん”という評判がご本人の耳に入り、お店のロゴを和田誠さんが作ってくれたそうです。かわいい！

 

LOS PAPELOTESの看板犬「トロ」。時間によってワンワン吠えています。が、それもかわいい！和田誠さんの書いたロゴは、トロがモデルだそうです

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LOS PAPELOTESの 冬に読みたいおすすめの本3冊

店主の野崎さんに、冬に読みたいおすすめの本を選んでいただきました。温かい部屋の中でゆっくりと本を読むのは、冬ならではの暮らしの醍醐味ですよね。

 

■きらきら　文：谷川俊太郎　写真：吉田六郎　アリス館■
雪の結晶の写真と文で構成された、とてもきれいな本。言葉にグッときます。

 

■ヘビーデューティーの本　小林泰彦　婦人画報社■
初版は昭和52年。丈夫で実用性重視のファッション（ヘビーデューティー）をイラストと写真で丁寧に解説しています。昭和のおしゃれが楽しめる1冊。

 

■それからはスープのことばかり考えて暮らした　吉田篤弘　暮しの手帖社■
一人の青年が出会う人々を描いた小説。“名前のないスープ”を中心に、ささやかな日常を温かく紡いでいます。

 

冬におすすめの本3冊

LOS PAPELOTES　古書ロスパペロテス

住所： 東京都渋谷区西原3-4-2　紅谷ビルG102
営業時間： 12：00～23：00
定休日： 火曜日
電話番号： 03-3467-9544

 

店内

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