もんじゃの街・月島

月島といえば、今ではすっかり「もんじゃの街」として全国に名が知られるようになった。
もんじゃ屋さんが多いのは、地下鉄有楽町線月島駅から南西に延びる、月島西仲通り商店街周辺。ここは「もんじゃストリート」として知られ、商店街の入口ではオリジナルもんじゃTシャツを販売。街の商店街はすっかり観光地の様相だ。
商店街に入ると、両脇には、驚くほどたくさんのもんじゃ屋さんが並んでいる。店の前には威勢よくお客さんを呼び込む店員さんがいて、とっても賑やか。歩みを進めていくと、あちらこちらからもんじゃの良い香りが漂ってくる。夕方16時くらいから、すでにお客さんでいっぱいのお店もあって、店内にいるお客さんの表情はとっても楽しそう。あぁ、仲間に入って一杯やりたい・・・という気持ちをぐっと抑えて、取材を続行。

 

お客さんは、東京に旅行できた観光客のほか、豊洲や晴海、銀座や日本橋など、オフィス街から飲みに来るサラリーマン、OLなどのグループが多い。みんなでワイワイいいながら、楽しく味わえるのがもんじゃのいいところ。月島の名物は、仲間の絆を深めるのに結構役立っているのでは。

 

こんな賑やかな通りだけれど、路地に入ればそこは住宅。というのも、もんじゃ屋さんの多くが、古くからこの商店街で店を営んでいた地元の商店。おもちゃ屋さん、ふとん屋さんといったお店が、町おこしのためにもんじゃ店へと鞍替えしていったという背景をもつ。1階でお店をやって、2階が自宅というところも多い。

 

今では観光客の姿もたくさん見かけるけれど、元は地元住民の生活の場。だから、観光客と住民の距離がものすごく近い。これは一般的な観光地にはあまり見られない、月島ならではの不思議な光景といえそう。もんじゃストリートは観光＆町おこしとともに発展した。そのためか、地元の人はもんじゃ屋さんにはあまり行かないとか。友達が遊びにきたときに連れていくと、とっても喜ばれるそうだ。

 

通称「もんじゃストリート」。
もんじゃ屋さんが多くてどの店に入ればいいか迷う

ワンランク上のアーバンライフを楽しめる、 リバーサイドの夜景

日中、住民のくつろぎの場となっていた隅田川沿いの遊歩道には、夕暮れになるとウォーキング、ジョギング、犬の散歩をさせる人の姿が増えてくる。リバーシティ21全体がきちんと管理されていることもあって、夜になってもあまり危険な雰囲気を感じることはない。
月島にかかる橋を見上げると、赤く染まった西の空を背景に、銀座方面から徒歩や自転車で帰宅するサラリーマンの姿が見えて、都心からの近さにますます羨ましくなってくる。

 

物件を選ぶポイントのひとつに夜景を挙げる人は多い。一度知り合いの高層マンションへ招かれたことがあるけれど、足元に見える隅田川、その向こうに広がる都心のビルの明かり、夜空を飛ぶヘリコプターや羽田空港を発着する飛行機などが一望でき、それはそれは優雅な気分になれた。

 

最近では豊洲方面にオフィスビルや高層マンションが増えてきているから、東側の夜景も評判。ワンランク上のアーバンライフを楽しみたいなら、窓から見える美しい都会の夜景は、外せないポイントだろう。高層階でなくても、川沿いの遊歩道からの景色も抜群。川の水面にビルから漏れる明かりが反射し、水面がキラキラ輝いている。

 

隅田川にかかる中央大橋の近くからは、スカイツリーを足元からてっぺんまで望める。スカイツリー開業後にライトアップされれば、ココはスカイツリーを望む絶景ポイントとして注目されるはず。南側には東京タワーも見えるから、都内2大タワーのライトアップが見られることになる。少し遠いけれど、隅田川の花火もここから見られるそう。地元の人たちは、リバーシティ21のデッキで毎年花火を見るのを楽しみにしているみたい。

 

隅田川沿いの遊歩道には、夕暮れから散歩姿がちらほら

 

スカイツリーの開業が楽しみな景色

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月島は古き良き人情を今に残す、都会の隠れ家

水に囲まれた立地であること。それが月島の魅力の大部分を支えている気がする。築地や明石町から川を隔てることで、有楽町から続く商業的な雰囲気からリセットされる。川を隔てることで耳をさすような喧騒もなくなり、辺りからは水の音や鳥の声が聞こえる。

 

家々から漏れてくるかすかな生活音、道の脇にある井戸、子どもが道路の真ん中でサッカーができる下町らしい風景。銀座から歩ける距離に、懐かしさを感じるこんな風景が広がっているなんて、都会の奇跡のように思えてくる。今も続く再開発によって、下町の風景は少しずつ減りつつある。そこには高層マンションが建ち、新しい住民が入ってくる。

 

でも人情味あふれた住民がこの街にいる限り、古き良き月島・佃の雰囲気は、これからもずっとずっと残っていくだろう。取材で出会った人情あふれる人々を思い出し、そう感じた。

 

※2011年09月22日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

 

月島・佃

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