<<【門前仲町】歴史を持つお寺が身近にある!ゆったり時間が流れる「門仲」の魅力
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駅前の喧噪を南に抜け、キンモクセイが香り始めると、はなぶさの看板はもうすぐだ。創業19年。昼は近所の地元の方たちで賑わい、夜になるとサラリーマンたちで溢れる人気のおそば屋さんである。遠方からはるばる訪れる常連さんも多いのだという。

 

そばの種類は更科(細め)、江戸前(普通)、田舎(太め)の三種類。お酒の種類も充実しており、そばかすてらや、そばどら焼き、そばアイスクリームなど気になるデザートも用意されている。
そば打ちの間をぬって来ていただいたご主人にお話をうかがってみる。ご主人は新宿や中野の有名店で修行を積み、生まれ育ったこの「門仲」の地にそば屋を開いたのだそうだ。実はご主人、幼稚園の頃に『将来はそば屋になりたい』と手形に記していたらしい。つまり、ご主人は幼少の頃の夢を実現させたわけだ。

 

手打ちそば はなぶさ

手打ちそば はなぶさ

 

昼食で人気の「はなぶさ膳」1,100円

昼食で人気の「はなぶさ膳」1,100円

生粋の門仲っ子であるご主人に、「門仲」の魅力を聞いてみた。
ご主人が慎重に言葉を選んでいるのがわかる。なんとか下町の人情話を聞き出そうとする我々とは対照的に、ご主人の顔はおだやかなままだ。
「みなさんが思っているようなことだと思いますよ」

 

「ふれあい、人情、温かさ」
外部の我々は「門仲」という街を、こんな言葉で羨みたがるが、地元の方達にとっては、いたって普通の関係であり風景であるのだろう。それを持たない我々が、言葉にしたがるだけなのだ。

 

壁に張られたメニューの端に、さりげなく書いてある言葉が目についた。「当店の温かいうどんは関西風の出汁となっております。関東風の汁をお好みの方はお申し付けください」
移り住んだばかりの人には、こういった気配りがたまらない。なにか自分を受け入れてくれている気になる。初めて東京駅に降り立った時の情景が頭を過る。これからの生活に対する不安、期待、焦燥が入り混じったあの夜を思い出す。

 

手打ちそば はなぶさ

手打ちそば はなぶさ

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住所: 東京都江東区牡丹2-2-15
営業時間: 11時~14時30分、17時~23時
定休日: 日曜(祭日は営業)

 

ご主人がそば打ちする別館もある。
別館ではこじんまりとした雰囲気で宴会が楽しめる。

 

手打ちそば はなぶさ

手打ちそば はなぶさ

深川八幡祭り(水掛け祭り)は、赤坂日枝神社の山王祭、神田明神の神田祭とともに「江戸三大祭」のひとつに数えられる。三年に一度、行われる本祭りは、別名「水掛け祭り」と呼ばれている。

 

祭りとなれば「神輿深川、山車神田、だだっ広いが山王様」との言葉どおり、50台余の神輿が通りを埋めつくす。来訪者は30万人を越えることも珍しくない。辺りは「ワッショイ、ワッショイ」の伝統的な掛け声が響き、沿道の観衆によって清めの水が担ぎ手に浴びせられる。これこそが「水掛け祭り」と呼ばれる由縁だ。担ぎ手も観衆も一体となって大盛り上がり。

 

地元の方に聞いたところによると、半纏さえ着ていれば誰でも担ぎ手として参加できるそうだ。ただ、注意点として、なんの所縁もない地名が入った半纏はダメ。八幡様の前や、永代橋の上、駅前交差点などメインの場所は、地元の方たちの見せ場なので、いきなりしゃしゃり出ないこと。その点さえ気を付ければ温かく迎え入れてくれますよ。

 

深川八幡祭り

深川八幡祭り

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「門仲」を縦に貫く清澄通りを北上すると、レトロ建築マニア垂涎のスポットが現れる。旧東京市営店舗向け住宅。昭和三年の竣工で、関東大震災後の復興事業の一環として建てられた。当時はまだ「東京市」だったというのだから、その古さがうかがえる。
建物の角をよく見てみると、いまだにアールデコ調の装飾が残されている事に気付く。こんな建物が現存しているだけでも驚きなのに、長屋式に200メートル以上も建物が連なっていることに唖然とする。だって、アールデコ長屋なんて言葉聞いたことないですよね?
清澄通り沿いにある「旧東京市営店舗向け住宅」には、ギャラリーやカフェが入居。古い建物を大切に使っている好事例ですね。

 

清澄白河

清澄白河

 

清澄通り沿いにある「旧東京市営店舗向け住宅」

清澄通り沿いにある「旧東京市営店舗向け住宅」

古くからの店舗の混じり、瀟洒なカフェやランチができるお店も見受けられた。この辺は東京現代美術館が近いこともあり、オシャレな街に変貌中との噂を聞いていたがあながち嘘ではないようだ。我々取材班はロケハンの途中、こんな建物を偶然発見した。

 

その建物の名は「深田荘」。その昭和な名称に惑わされることなかれ。これから深田荘を語るのにズラーっと横文字が並ぶこととなる。

 

古いアパートだった深田荘を、古いからこその恰好よさを残しながらリノベーションし、カフェやギャラリー、アーティストのためのアトリエなど、いろんな用途で使えるようにした。「継がれゆく箱」というコンセプトのもと、ご近所の人々の憩いの場になるようなゆったり時が流れる場所になりたい、との願いが込められている。
うん、きっとなれるよ。この街にぴったりだもん。

 

古いアパートをリノベーションした「深田荘」の外観。

古いアパートをリノベーションした「深田荘」の外観。

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門仲っ子の台所といえばスーパー「赤札堂」。耳馴染みのない人がいるかもしれないが、創業1917年という歴史をもつ老舗中の老舗スーパーだ。ここ深川門前仲町でおよそ百年前に産声を上げた。駅の出口とほぼ直結しているので、便利なことこの上ない。店前で開かれている催事スペースには、集う人種は違えども、昼夜を問わず人だかりの山だ。土日に開催される大朝市も要チェック。23時まで営業というのも嬉しいよね。

 

撮影日、赤札堂の催事は「陶器市」。昼も夜もお客さんがいっぱいいました。

撮影日、赤札堂の催事は「陶器市」。昼も夜もお客さんがいっぱいいました。

「せっかくの休日なのに、とくにやることもないな~」「最近、どうにも地面にも飽きてきたんだよな~」そんなあなたには、水上での時間をおすすめします。「門仲」には屋形船も多いのですよ。

 

天を衝くようなタワーマンションもあるものの、大部分は昔ながらの住宅地が広がっている。下町にしては広い道路が整備されており、そのすぐ裏の細い路地では落ち着いた生活の匂いが充満している。同居する賑やかさと穏やかさ。道すがら多くの猫ちゃんと出会ったのは、こんな「門仲」ゆえだったのだ。

 

※2012年10月31日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

 

>>【門前仲町】下町好きにはたまらなく魅力的な街の夜の風景

 

屋形船

屋形船

 

路地裏でも広い道が確保されている「門仲」の住宅街。ご近所さんが立ち話をする姿をよく見かけました。

路地裏でも広い道が確保されている「門仲」の住宅街。ご近所さんが立ち話をする姿をよく見かけました。

 

富岡八幡宮にある伊能忠敬像には、観光客が詰めかけていました。

富岡八幡宮にある伊能忠敬像には、観光客が詰めかけていました。

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更新日: / 公開日:2012.10.31