茅ヶ崎のビーチは暮らしを「楽しむ」舞台

ビーチでは子どもを遊ばせるママや、リハビリのために浜辺を散歩する人の姿がちらほら。リタイア組が釣りをする光景も、ここでは定番の景色。なかには制服のまま友だち同士で海に飛び込む女子高生もいたりして、「箸が転げてもおかしい歳ごろだもんなぁ」と見ていて微笑ましくなる。
夕方、人の少なくなった海で、お父さんにサーフィンを教えてもらう女の子の姿、学校帰りに海で恋バナをしていた地元の高校生。
海から見た茅ヶ崎の街並みはほとんど高い建物がなく、空がとっても広い。

 

ビーチに集う人を見て感じたのは、みんなが海を楽しんでいること。ここでは海が日常風景。でもそれは決して「横目に見過ごすモノ」ではなく、学校帰りに恋バナをする場であり、趣味を実践する場であり、住民にとって「楽しむための目的の場」として成立している気がする。海は生活に欠かせない舞台なんだと思う。

 

遠くに見えるのが有名な「烏帽子岩」。サザンオールスターズの歌詞でも歌われていますね。

 

海でお散歩中の家族。子どもが嬉しそうに走っていました。

陽気な街にとっても似合う ワイン豊富なスペイン料理屋さん

茅ヶ崎駅南口は10～15坪ほどの小さな坪数物件が多く、個人で出店しやすいため、自分たちでペンキ塗りをやったり、手作り感あふれるお店が多い。なかでもTシャツサンダル履きで気軽にスペインワインが味わえる「エルマンボ」は、スタンディングで手軽にピンチョスやシェリー、カヴァなどワインをぐびぐびと味わえるバル。

 

「内陸部にはボルドーに負けない赤ワインもあります。ガリシア州のワインは同じ白でもミネラルがたっぷり。スペインワインは地方ごとに特徴があっておもしろい。品質にも気を使っているし、都内より2～3割安いという自信はあります」とオーナーの新明さん。値段を見るとシェリーは380円～とお手頃で、会社帰りに立ち寄る人が多いというのもうなずける。

 

エルマンボ

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お酒と一緒にいただきたい料理

カヴァ（スペイン産のスパークリングワイン）は、すっきりとした飲み口。
シェリー酒「ラスメダージャス マンサニージャ」。ふわりと良い香りのするシェリー、辛口で飲みやすい。

 

「甘エビのトルティージャ」にはシェリー「ラスメダージャス マンサニージャ」（ともに580円）。両方ともスペイン南部のもの。「スペイン産生ハムよくばりプレート」（1780円）には、カヴァ（500円）。こんな風にスタッフが料理に合うお酒を紹介してくれる。この日は生しらすのかき揚げがなんと食べ放題。こうしたイベントは店のtwitterで告知されるので、近くに住んだらチェック必須！

 

「カヴァ」「ラスメダージャス マンサニージャ」「スペイン産生ハムよくばりプレート」「甘エビのトルティージャ」

エルマンボ

住所： 神奈川県茅ケ崎市共恵1-5-20
営業時間： 17時～翌2時
定休日： 火曜日、第1・3月曜日

 

オーナー自ら現地のボデガ（醸造所）に足を運んで探してきたスペイン全土のワインが揃う。
お客さんは、仕事帰りに立ち寄る地元住民が中心。

 

エルマンボ

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朝は漁へ、夜は料理人。眠らない店主が営む居酒屋に行く。

「どのお店にいってもお酒が少ないから、それがイヤで」と大きなグラスを見せてくれた「ウィッシュボーン」店主のクラバヤシさん。大きなグラスに入った緑茶割りは380円だそうで、思わず「安っ！」と声が出る。クラバヤシさんは元々サーフィン好きが高じて茅ヶ崎に引越してきた。いろんな飲食店で料理の修業をして、2012年4月に自分の店をオープン。

 

サーフィンが好きで茅ヶ崎に引越してきたクラバヤシさん。取材チームの女性全員が一瞬で恋に落ちた、とっても素敵な店主。茅ヶ崎に引越したら絶対に会いに行くべき！

 

「ウィッシュボーン」店主のクラバヤシさん

 

「大きなグラスを女の子が必死で持ってるのが良いでしょう？」店主クラバヤシさん談。

 

店で椅子としても利用されていたカホン（ペルー発祥の打楽器）。ロケハンでは、地元の常連のおじ様が叩いていました。

太刀魚を目の前でさばいていただく！

クラバヤシさんのすごいところは、朝4時から地元の漁師さんと一緒に本格的な地引網漁をしていること。店に出す食材も、アジ、カマス、太刀魚など自分で獲ったものが多い。料理の写真を撮らせてとお願いしたら、「自分が獲ったやつがいいから」とわざわざ自宅まで太刀魚を取りに戻ってくれた。・・・いい人過ぎる！

 

目の前でさばいてくれた太刀魚の刺身（500円）は、あっさりとしながらほんのりとした甘みがある。しっかりとした歯ごたえが新鮮さの証。ガバっと口に入れたくなるような衝動に駆られてしまうのも、しようがないくらいおいしい。大きなグラスになみなみと注がれた緑茶割り（380円）は、ゴクゴク飲んでも、グラスが大きいからなかなか減らない。しかも、焼酎の味がちゃんとして薄くないところがいい！これはお得感ありすぎ！
「会社帰りにウィッシュボーンで1杯」が出来る茅ヶ崎人が羨ましい！

 

コリコリした食感がものすごく美味しかった太刀魚のお刺身。取材チームみんなで一気に食べ尽くしました！

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ご近所の交流が温かい

このあたりの住民とは、獲れた魚のお返しにキュウリのお漬物をもらったりと交流もあるそう。取材当日も、ご近所さんが桃を届けにきていた。新旧住民間で垣根のある街もあるけれど、茅ヶ崎はいい意味で田舎っぽく、人の温かさを感じられる。そんな人情に触れて、気持ちがほっこりする。

 

「今後は近くの店や地域を巻き込んで、イベントやお祭りを開催したいですね」と語るクラバヤシさん。きっとこうして個人店を介して住民間に交流ができ、地域活性化につながるイベントが生まれていくのだろう。取材を通して、このお店に茅ヶ崎に新たな流れを生み出す「芽」のようなものを感じた。クラバヤシさんのような人間的魅力に溢れた人が暮らす茅ヶ崎という街で、その芽がどんな生長を遂げるのかとても楽しみだ。

 

一度訪れたら常連気分になれる居心地の良い店内。お店にいる常連さんも気さくに話しかけてくれる人ばかりなので、1人で訪れても大丈夫！

ウィッシュボーン

住所： 神奈川県茅ヶ崎市中海岸4-1-12
営業時間： 15時～23時
定休日： 不定休

 

「チープ＆ファニー」というコンセプト通り、お酒も料理もとにかく安い！
満月の日にロウソクの灯りだけで営業するキャンドルイベントを開催。キャンドル持参者にはビールをサービス。

 

ウィッシュボーン

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豊かな自然とゆるやかな時間を楽しめる茅ヶ崎

都心とは空気が違うだけでなく、時間の流れが違う茅ヶ崎。海が目の前にあり、おいしい魚がある。顔をあげれば富士山がそびえ、緑あふれる里山も残る。都心から1時間。豊かな自然とゆるやかに流れる時間を手にするためなら、惜しくない時間だと思う。

 

※2012年07月31日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

 

茅ヶ崎

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