近ごろ、住宅の話題で耳にすることが多いZEH(ゼッチ)。ZEHが何を示すのかご存じでしょうか。耳にしたことはあっても、実際どういうものなのかは理解していないという人も多いかもしれません。
今回はZEHについて、そのメリットや補助金制度、ZEHを得意とするハウスメーカーなどを解説します。
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ZEHとは?

ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)」の略称です。
その具体的なポイントは「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つ。
高い断熱性で無駄なエネルギー消費を省き、住宅で消費するエネルギーを減らしながら、太陽光発電などでエネルギーをつくります。
それよって、つくり出したエネルギーが消費するエネルギーを上回ること(エネルギー収支ゼロ)を目指した住宅のことをいいます。
ZEHが注目されている理由
ZEHが注目されている理由のひとつは、地球の温暖化対策です。
日本でのZEHは、「エネルギー基本計画」の見直しとして検討され始め、2012年から経済産業省によって支援事業が開始されました。
2020年には当時の菅内閣総理大臣による2050年にカーボンニュートラルを目指すという宣言を受けて、2030年以降に新築される住宅で「ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指すこと」が掲げられました。
つまり、ZEHは地球の環境問題の解決を目指す一環として国を挙げて取り組むなかで、次世代の住宅モデルとして注目されるようになりました。
ZEH住宅と長期優良住宅との違い
長期優良認定住宅とは、簡単にいうと長持ちする住宅のことをいいます。
具体的には、省エネだけではなく、住宅の劣化対策や耐震性、維持保全などの対策がされ、長期にわたり良好な状態で使用するために計画された住宅のことです。
ZEHとの違いは、住宅の基準認定の違いです。ZEHは「断熱」「省エネ」「創エネ」のポイントを満たし、年間のエネルギー収支をゼロ以下にすることが認定の基準です。
一方で長期優良住宅は、さらに細かく定められた基準を満たす必要があり、ZEHに比べて耐震や劣化対策など多くの条件があります。
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ZEHは義務化される?
2023年2月時点で、ZEHの義務化の時期などは、まだ正式に決まっていません。
ただ、地球温暖化対策の一環として2022年に「建築物省エネ法」の一部が改正され、2025年度以降に新築される住宅を含む全建築物に「省エネ基準」への適合が義務化されることになりました。
さらに、2030年度以降には、ZEH・ZEB(ゼロ・エネルギー・ハウス/ビル)水準に引き上げられる方針も発表されています。ZEHの義務化については、今後の発表に注目するようにしましょう。
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ZEHのメリットと注意点

ZEHは国も推進する、環境に配慮された住宅であることが分かりましたが、注意点もあります。ここではメリットと注意点を整理してみましょう。
ZEHのメリット
- 光熱費を抑えられる
- 環境に優しい
- 夏は涼しく、冬は暖かい(断熱性・気密性が高い)
- 補助金制度が活用できる
- 災害に強い
- 資産価値が高い
ZEH住宅では、太陽光発電などの「創エネ」設備を設置するため、自家発電を行うことで光熱費を抑えることができます。さらに、つくった電力を蓄電池として蓄えておけば、災害時に利用することも可能です。
また、省エネの基準を満たすために高性能な素材を用いているため、高気密・高断熱となっており、一年中快適に過ごしやすく、ヒートショックの予防にもなります。
ZEHの注意点
- 建築コストが高くなる
- 定期的なメンテナンスが必要
- 間取りやデザインが制限されることも
- 太陽光発電が安定しない
ZEH住宅は、省エネの設備や太陽光発電などの「創エネ」設備を導入する必要があるため、メンテナンスも含めてコストがかかります。
建ててしまえば「創エネ」によって光熱費を抑えることができますが、初期費用がある程度かかってしまうことは避けられません。
また、太陽光発電によって間取りや屋根のデザインが制限されることや、天候次第で発電量が減る場合もあるので注意しましょう。
ZEH住宅を建てると補助金がもらえる

2023年2月現在、経済産業省と国土交通省が連携し、「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」を実施しています。
この事業は2021~2025年度にかけて実施される予定で、2023年度で65億5,000万円もの予算が計画されています。補助の内容は下記のとおりです。
内容
- 一戸建て住宅(注文・建売)において、ZEHの交付要件を満たす住宅を新築する者に対する定額補助:55万円/戸
- ZEH以上の省エネ、設備の効率的運用などにより再エネの自家消費率拡大を目指した一戸建て住宅(ZEH+)に対する定額補助:100万円/戸
- 上記1、2の一戸建て住宅のZEH、ZEH+化に加え、蓄電システムを導入、低炭素化に資する素材(CLT(直交集成板)等)を一定量以上使用、または先進的再エネ熱利用技術を活用する場合に別途補助:蓄電システム2万円/kWh(上限額20万円/台)など
こうした補助金制度は、最終的には2030年におけるCO2排出量の削減や2050年のカーボンニュートラル達成に向けて推進されています。今後も政府や自治体の発表に注目しましょう。
ZEH住宅が得意なハウスメーカーを紹介

工務店やハウスメーカーのなかには、経済産業省にZEH住宅を建てることを申請・登録している「ZEHビルダー」が存在します。ここでは2023年時点、代表的なZEHビルダーを3社紹介します。
一条工務店
一条工務店は、木造注文住宅メーカーの大手です。注文住宅の参考本体価格1,750万円~(延床面積35坪の場合)で、坪単価の目安は50万~60万円。
2021年度「省エネ大賞(省エネ事例部門 ZEB・ZEH分野)」では、「超ZEH」への取り組みにおいて、業界の常識にとらわれないかたちで住宅を追求し、ZEHの普及に貢献したとして最高賞を受賞した経験もあります。
アキュラホーム
完全自由設計の家づくりで知られています。注文住宅は参考本体価格1,470万円~(延床面積35坪の場合)で、坪単価の目安は42万~70万円。
アキュラホームでは「創エネ」設備として、大容量の太陽光発電を取り入れています。また、高性能グラスウールや高断熱サッシを標準で採用しているため、わずかなアイテム変更・追加のみで、ZEHに対応することができます。
セキスイハイム
地球環境にやさしい住まいづくりを長年実践しています。注文住宅の参考本体価格は2,065万円~(延床面積35坪の場合)で、坪単価の目安は59万円~130万円。
セキスイハイムは標準で高断熱仕様となり、特に熱が逃げやすい開口部は高性能サッシを採用し、国が定めるZEH基準を上回る断熱性を実現しています。
さらに、セキスイハイムではZEHの先を行く「エネルギー自給自足」の暮らしを目指し、「スマートハイム」を提唱しています。
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記事のおさらい
ZEHとは何のこと?
ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略称。「年間の一次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅」のことです。詳しくは「ZEHとは?」をご覧ください。
ZEHの義務化はいつから始まるの?
2025年度からは新築する全建築物に厳しい省エネ基準の適合義務化。消費基準は2030年にはZEHの水準を目指すよう、政府が発表しています。詳しくは「ZEHは義務化される?」をご覧ください。
ZEHにすることのメリットとは?
ZEHは省エネ性能が高いため、光熱費を抑えられます。また、高断熱・高機密で快適に過ごせる、補助金制度が利用できるなどのメリットがあります。詳しくは「ZEHのメリットと注意点」をご覧ください。
ZEHの補助金はいくらぐらい?
たとえば、経済産業省・国土交通省連携の補助金制度では、条件を満たせば新築1戸当たり55万円の補助がされます。「ZEH住宅を建てると補助金がもらえる」をご覧ください。
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更新日: / 公開日:2023.03.17










