二世帯住宅に住んで約7年。40代の夫婦と小学生の息子、そして70代になる夫の両親との計5人で、一つ屋根の下に住んでいます。
実際に注文住宅で現在の二世帯住宅を建てたわが家の住み心地や、うまくいくためのコツなど紹介します。
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一口に「二世帯住宅」といっても、その形態はさまざま

一般的に“二世帯住宅”といえば、夫あるいは妻側の親と、一つ屋根の下で暮らす家のことを指します。また、夫婦の間に子どもがいる場合は、三世代の同居ということになります。
一口に“二世帯住宅”といっても、間取りによってそのスタイルは大きく次の3つに分けられます。
昔ながらの「完全同居型」
1つの玄関に1つのキッチンとお風呂。昭和の頃に多く見られた、完全同居のスタイルです。
世帯の間の距離がどうしても近くなるため、義理の両親との関係によっては、夫や妻にとってストレスになることもあります。
程よい共有空間を持つ「ハイブリッド型」
玄関は1つでも、キッチンや風呂など日々の生活に必要な設備はそれぞれの世帯に1つずつ。
2階建て、3階建ての場合はフロアを、平屋の場合は生活エリアを分けることで、世帯同士が顔を合わせることはほぼありません。
また、お互いのエリアの間に共有する空間をつくることで、世帯間の交流の場とすることもできます。
同じ建物に玄関2つの「完全分離型」
建物は1つであっても、表札も2つ、玄関も2つ、屋内の住宅設備もすべて2つに分けた、完全分離のスタイル。
同じ玄関が真横に並んでいる場合や、あるいは外階段を設けて子世帯の玄関を2階とするパターンもあります。一つ屋根の下での同居というよりも“お隣さん”に近い感覚です。
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成功する二世帯住宅、そのためのノウハウ

私たち夫婦は、ハイブリッド型の二世帯住宅です。
玄関は1つですが、1階に親世帯、2~3階が子世帯という分け方で、それぞれの世帯にキッチンと風呂があるため、たまたま玄関で会う機会をのぞけば、親世帯と顔を合わせることはありません。
住み始めて7年がたちますが、おおむねうまくいっていると感じています。
二世帯住宅を建てることになったきっかけ
結婚してすぐに私たちは、3LDK約100平米の分譲マンションを購入しました。夫である私は長男なので、いずれは両親を引き取ることになります。
年老いた親のどちらかが先に亡くなったら、残された方をマンションに呼び寄せるつもりでいましたが、私たちに子どもが生まれ、やがて「この間取りで、大人が1人さらに増えるとなると住みづらいな」と考えるようになりました。
そんなある日、妻が突然「二世帯住宅を建てよう」と提案したのです。
二世帯を建てるにあたり、最初にしたことは“意思の確認”
私たちに限らず、これから二世帯住宅を建てようと考えている人が最初にするべきことは1つ。
親世帯が、自分たち夫婦と一緒に住むつもりがあるかどうかという意思の確認です。特段の事情がない限り、多くの高齢者夫婦は、子世帯からのこの提案を受け入れてくれることでしょう。
そして、次にすることは、新たに二世帯を建てるにあたり、親世帯がいくら協力してくれるかという具体的な数字を尋ねることです。
これに、自分たち夫婦が事前に準備できるお金と、組めるローンの金額、これらすべてを足した合計が、建築費の総予算となります。
もともと親世帯が持っている土地に立つ古い家を取り壊して建てるのか、あるいはそれをリフォームするのか、はたまた新たに土地から探して新築を建てることになるのか。いずれにせよ、総予算が分からないことには始まりません。
情報収集の大切さと、その方法
今こうして、この文章を読んでいることも、情報収集のひとつです。
何も分からないまま、ハウスメーカーに言われるまま家を建てても、満足のいく結果にはなりません。自分たち夫婦にとって、また親世帯にとって“何が優先事項であるのか”をはっきりさせて、それに沿った家を建てなくてはなりません。
ハウスメーカー(あるいは建築事務所や工務店)はどこがいいのか、それぞれにどんな特徴やメリットがあるのかなどを知ったうえで進めていきたいものです。
ネットでこれらを調べると同時に、私たちの場合は多くの住宅展示場に足を運び、そのうえでハウスメーカーを決めました。
そして、次に“敷地内駐車が広く取れること”と“防音性”を重視して、土地探しから始めました。
住んでみて分かった、これが「成功の秘訣」
建て売りであれ注文住宅であれ、もちろん二世帯住宅であれ、建てた後から“やっぱりこうすればよかった”は少なからずあるものです。
とはいえ、慎重な性格が幸いして、事前の下調べを十分に行ったせいか、私たちの場合はそれがほとんどありません。実際に、どんな生活をしているのかを紹介します。
お互いに干渉し合わないためのとっておきの設備「インターホン」
一番大事なことは“親世帯と顔を合わせないこと”、これに尽きます。関係性が悪いわけではありませんが、相手の存在がストレスとならないため、これはお互いの世帯にとって大事なことです。
そのために、私たちは今の家を建てるにあたり、1つのルールを設けました。それは、“勝手に相手のエリアに行かないこと”です。

インターホンが各階にあり、これを使って世帯間同士で会話ができます。用事があって相手のフロアに行く際には、必ずこれで事前に連絡を取り、「今から行っていい?」と尋ねること。
それぞれの世帯が、これを守るようにしています。この、“世帯間で会話ができるインターホン”は二世帯住宅の必需品といえます。わが家が成功した秘訣も、この設備あってのことです。
間取りの工夫次第で適度な距離感を持つことは可能!
この家を建てるにあたり、冒頭に述べた“完全分離型”も検討しましたが、予算の都合でハイブリッド型となりました。
しかし、それ以外の住宅設備をすべて2つずつ設け、互いの生活をそれぞれのフロアで完結できるようにしたことで、親世帯とはいい意味で距離を置いて暮らせています。
感覚的には“同じマンションの1階と2階”に住んでいるような気分です。これにより、お互いに用事があるときだけ行ったり来たりする関係でいられます。
その結果、週に一度も顔を見ないのも当たり前。仕事で夜遅くに帰宅する妻に至っては、月に一度くらいしか親世帯と会うことはありません。
分けた方がよい住宅設備、分けなくてもよい住宅設備

なるべく顔を合わせないことが成功の秘訣だと考えておりますので、キッチンとお風呂はそれぞれの世帯にあるべきで、少なくともお風呂はそうするべきです。
また、わが家がそうであるように、玄関は無理に2つにする必要はありません。玄関扉は意外に値が張り、これを1つにすることで予算も抑えられますし、土間や玄関収納などを広くとることもできます。
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二世帯住宅の具体的なメリットとデメリット
一人息子が小学校に上がるのに合わせて家を建てました。そうしたことも踏まえ、メリットとデメリットについてお話しします。
子育て世帯にとってはメリット大!
何といっても二世帯住宅最大のメリットは、子どもの面倒を親世帯に見てもらえることです。これにより、子どもを学童保育に預けることもなくなり、何なら夕飯の面倒まで見てもらうこともできます。
子育ての負担を、どの程度親世帯に任せてよいものか、それは家庭ごとに異なると思いますが、いずれにせよ、夫婦2人だけで子どもの世話をするのに比べて、親世帯がいてくれることは大きな頼りとなります。
また、たまには子を親に預け、夫婦二人でカラオケに出かける…なんてことも可能です。
5人が一つ屋根の下で暮らすことのメリット
年老いた親を近くで見てあげられることは、二世帯住宅を建てる方々の多くがその理由として挙げるところだと思います。
時には車で病院に連れて行ったり、家電を買うのに付き合ったり、細かいことを言えば切れた電球を取り替えてあげたりと、こまごまと親の世話ができるのは、親世帯にとっても子世帯にとっても幸せなことです。
また“子世帯の親”に叱られた子が一時的な逃げ場所として、祖父母のところに行くなど、孫にとってもこれはよいことだと考えています。
“親世帯と子世帯が互いのエリアに行く際には、ひと言断ってから”というルールはありますが、世帯間の事前の話し合いにより“孫はこれに当たらず、自由に行き来してよい”ということにしてあります。
実際に住んでみて分かった意外なデメリットは「におい」
ここまで、二世帯住宅のよい点ばかりを述べてきましたが、デメリットを挙げるとすれば“におい”です。
家庭によってもさまざまだと思いますが、70代になる私の親世帯からは、どうしても高齢者特有のにおいがします。玄関にフレグランスを置くなどしていますが、それ以外になかなか対処のしようがない問題です。
珪藻土など消臭効果のある壁にするか、あるいは同じような効果を持つタイルを貼るなどすればよかったと思っています。これは住み始めてから気づいた意外な盲点でした。
結論:どうせ建てるのなら、なるべく早いうちがおすすめ!
小さな子どもがいる家庭であるのなら、なるべく早めに二世帯住宅にしてしまった方が、メリットを長く享受できます。
前述のとおり、わが家は息子が5歳のときに同居を始めましたが、何ならもっと早く、息子が生まれたと同時に一緒に住んでいればよかったとさえ思っています。
そしてまた、子どもがいない世帯にとっても“親をどうするか問題”は、避けて通れません。年老いた親の足腰が弱くなってから引き取るよりも、まだ元気なうちに一緒に暮らし始めた方が、今までの暮らしとのギャップも小さくて済むはずです。
いずれにせよ“いつかは二世帯”と考えているのなら、今から動いて損はないと思います。まずは、“親世帯側に一緒に住む気があるのか”を確認し、そのうえで“金銭的にいくら協力してくれるのか”を尋ねることから始めてみてはいかがでしょう。
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更新日: / 公開日:2022.08.12










