これから家を建てたいと考えている方に多い悩みとして「玄関をどちらの方角にするか」ということがあります。家の顔とも言える玄関の位置は、どのような考え方で決めるのがよいのでしょうか。

玄関の位置を決めるうえで最も重要なのは「出入りがしやすい場所」ということですが、「ここでもよさそうだ」という方角がいくつかあると、その決定打がなくて悩んでしまうものです。

そこで、今回は「東玄関の間取り」をおすすめしてみたいと思います。その土地、建てる家、家族の考えにより答えは異なりますが、玄関の位置を決めるヒントになるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
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東向きの玄関をおすすめする1つ目の理由は、日当たりのよさです。東は太陽が昇る方向であり、光を遮る障害物がなければ午前中、日当たりがよくなります。そのため、出勤や登校時は、すっきりとした気分で出掛けることができるでしょう。

 

ちょっとしたことですが、朝に光を浴びるのは、体内時計を整える効果があるとも言われ、この「すっきりした気分」はその日の行動にも影響するかもしれません。

また、北向きは寒さ対策、西向きは西日による眩しさへの対策などが必要になる可能性があります。さらに南向きは、日照時間が長く、玄関よりは他の用途に生かしたい場合が多いなどの理由もあります。

 

このようなことからも、東は玄関の位置に適している、あるいは無難な向きであると言えるでしょう。

 

2つ目の理由は、配置のしやすさです。東玄関にすることで、他の部屋やスペースの配置がしやすくなるでしょう。すべての部屋の日当たりがいいに越したことはありませんが、現実的にはなかなか難しい場合が多いものです。

 

そのため、「1日を過ごす時間が長い場所」の日当たりを確保するとなると、リビングやダイニング、キッチンなどが優先されることになるでしょう。玄関を東に配置することで、これらの部屋を日が当たる時間が長い南側に配置しやすくなるわけです。

 

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東玄関のメリットを考えると、日当たりが玄関の位置決めにおいて重要であることが分かったと思います。ただし、実際に生活していく中においては、日当たりの良し悪しに加え、プライバシーを守るために外からの視線にも配慮する必要があります。

 

次のような方法で日当たりや人通り、人の視線を確認してみましょう。

  • 家を建てる予定の土地を訪れて、時間帯ごとの日当たりと人通りをチェックする
  • 周辺の家の玄関がどちらの方角にあるのかを参考にする
  • 近所の方々に挨拶ができるようであれば、少し話を聞いてみる
  • 隣の家との距離を確認する。隣の建物の影を確認する(時間帯を変えてチェックする)

何度か土地を訪れることで、自分自身や家族も「どんなふうに家が建つか」を具体的に想像しやすくなります。何ヶ所か位置を決め、そこで毎回写真を撮るなどして、客観的に比較する工夫をしてみましょう。

 

日当たりについての注意点

なお、日当たりについては、1階と2階で大きく異なります。建物を建てる前では確認が難しいかもしれませんが、周辺の家の1階と2階を見てみると参考になります。

 

視線についての注意点

道路からの視線も気にするべきですが、隣接する建物からの視線も確認するようにしましょう。玄関やリビングの窓の向きが完全に向き合ってしまわないように注意が必要です。

 

間取りを制限されたくないという場合はフェンスや生け垣などで目隠しをするという方法もありますが、その分スペースも必要になるので、事前にしっかりと確認することをおすすめします。

東玄関の間取りは「比較的、メリットが多い」ということがお分かりいただけたでしょうか。

 

ただ、あくまでもこれらは日当たりを重視した考え方であり、土地の特性による違いまでは解決できません。ご自身の土地の場合はどうなのかということを忘れずに、間取りを考えてみましょう。

 

もし「特に日当たりを気にしない」というのであれば、他の方角に玄関を設けても問題ありません。周囲の建物の位置によっては「むしろ北側のほうが、使い勝手がいい」ということもあり得るからです。何を重視するのかをよく考えて、玄関の位置を決めるようにしましょう。

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更新日: / 公開日:2019.05.30