- 中古住宅購入時のチェックポイント
- 中古住宅の購入では、築年数や内外の傷、設備の不具合の確認が基本です。一戸建ての場合は売却理由や近隣住民について、マンションの場合は新耐震基準や今後の修繕計画も重要なチェックポイントになります。
詳しくは、「中古一戸建て購入時に気を付けたいポイント」をご覧ください。 - 中古住宅の魅力と購入者の満足度
- 中古住宅購入者の約9割が、購入に満足しているという結果が出ています。予算内で探しやすいことや、リフォームで自分好みにできる点が魅力です。また、実際の建物や日当たりなどを内見で体感できることも利点です。
詳しくは、「先輩から見た中古住宅ならではの魅力やチェックポイント」をご覧ください。 - 安心して中古住宅を選ぶための情報
- 安心して中古住宅を購入するためには、専門家による住宅診断(ホームインスペクション)の利用が有効です。プロの視点で建物の状態を確認できます。その他、評価済みの物件を探したり、価格相場を把握したりすることも大切です。
詳しくは、「最後に、知っておきたい安心情報」をご覧ください。
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中古住宅を購入する場合、設備の不具合や隠れた瑕疵(かし)など、気になることはたくさんあります。そのため、何に注意して選べばいいのかという点と、内見時に見落としがちなポイントを事前に知っておくことが大切です。
そこで、中古一戸建てや中古マンションを購入した先輩500人を対象にアンケートを実施。選ぶ際、実際に気を付けたことや、これから中古住宅の購入を考える人に向けて、どういうことをチェックすべきなのかを、後悔も踏まえて教えてもらいました。
中古一戸建て購入時に気を付けたいポイント
中古一戸建てや中古マンションを購入する際は、どのようなことに気を付けて物件選びをすればいいのでしょうか。実際に中古住宅を購入した人に、購入時に注意したことや行ったことを聞きました。
まず、中古一戸建て購入者のランキングから見ていきます。
中古一戸建て購入者155人(複数回答可)
| 築年数 | 61.9% |
|---|---|
| 家の中のキズや痛み | 56.1% |
| 設備の不具合・古さ | 50.3% |
| 前の入居者が売却する理由 | 41.9% |
| 近隣の人がどんな人か | 41.3% |
| 水回りの不具合・古さ | 38.7% |
| 周辺の音 | 38.1% |
| 家族みんなで確認すること | 36.8% |
| 新耐震基準に対応した物件であること | 35.5% |
| 様々な時間帯に見に行くこと | 28.4% |
| 駐車場や駐輪場の数 | 27.1% |
| 家の中の段差 | 13.5% |
| ホームインスペクション(住宅診断)の依頼 | 13.5% |
| その他 | 0.0% |
| 特にない | 6.5% |
「築年数」「家の中のキズや痛み」「設備の不具合・古さ」が半数を超えました。これらは必ず確認する基本的な事項になります。
これに続いて、一戸建てならではの回答として挙がったのが「前の入居者が売却する理由」(41.9%)、「近隣の人がどんな人か」(41.3%)です。
売却理由として、騒音問題やご近所トラブルが住み替えの引き金になったケースも考えられます。
聞きにくいからと躊躇せず、以前居住していた売主さんにお会いする機会があれば、しっかりと事実を確認しておきましょう。

また、雨漏りやシロアリ被害など、目に見えづらい不具合も加味すべきです。
安心して購入するためには、住宅の健康診断ともなるインスペクション(住宅診断)を行ったり、瑕疵保険を付ける方法もあります。

中古マンション購入時に気を付けたいポイント
続いて、中古マンションについても見ていきましょう。
上位3つは一戸建て購入者と同じでしたが、4位には「新耐震基準に対応した物件であること」がランクインしました。
中古マンション購入者345人(複数回答可)
| 築年数 | 61.4% |
|---|---|
| 設備の不具合・古さ | 44.9% |
| 家の中のキズや痛み | 44.1% |
| 新耐震基準に対応した物件であること | 39.4% |
| 水回りの不具合・古さ | 37.4% |
| マンションの今後の修繕計画 | 35.1% |
| 前の入居者が売却する理由 | 33.9% |
| 周辺の音 | 33.3% |
| 駐車場や駐輪場の数 | 27.5% |
| 近隣の人がどんな人か | 23.8% |
| 家族みんなで確認すること | 21.4% |
| マンションの共用部分の使い方 | 20.9% |
| 様々な時間帯に見に行くこと | 16.5% |
| 家の中の段差 | 13.3% |
| ホームインスペクション(住宅診断)の依頼 | 2.9% |
| その他 | 0.9% |
| 特にない | 9.9% |
新耐震基準とは、1981(昭和56)年6月1日以降の建築確認において適用されている設計基準を指します。簡単にいうと、建物がどれくらいの地震に耐えられるかを示す目安となる基準です。

その他、マンションならではの選択肢として「マンションの今後の修繕計画」が上位に挙がりました。
マンションでは大規模な修繕が10年以上の周期で行われます。修繕の規模は築年数を重ねるにしたがって大きくなることが多く、収支計画に応じて修繕積立金や管理費が見直されることもあります。
長く住み続けるためには維持管理を適切に行うことが大切です。無理のない計画が立てられているかどうかを確認しておきましょう。

車や自転車を所有している人は空き台数の確認も必要です。また、昼間と夜間両方の周辺環境をチェックできるといいでしょう。とくに駅までの道のりに街灯があるかなど、危険性などを確認しておくと安心です。
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結局のところ、中古住宅を購入して満足?
結局のところ、中古一戸建てや中古マンションを購入した人は満足しているのでしょうか。
中古一戸建ては、「満足した」が44.5%、「やや満足した」が45.2%で、合わせて約9割が満足と答えました。中古マンションでも「満足した」が40.9%、「やや満足した」が49.3%で同じく9割が満足していました。
満足しなかったという回答は少なく、ほとんどの人が購入して満足しているようです。

先輩から見た中古住宅ならではの魅力やチェックポイント
中古住宅を購入した先輩から、今後中古住宅を検討している人に向けてのアドバイスをもらいました。
■チェックしておきたいポイント
「管理組合が機能していて、修繕費などが十分あるか。管理費、修繕費が安いところにしたくなるが、不払いが少ないならむしろある程度管理費、修繕費が高いマンションの方が安心で、住民の意識も高い」(中古マンション/築10年以上15年未満/38歳男性)
「スケルトンリフォームができるのが大きな魅力だが、壊せない壁などがある場合もあり、リノベーション可能な箇所を事前に確認しておく必要がある」(中古マンション/築20年以上25年未満/54歳女性)
「共用部分の使い方やメンテナンス、修繕積立金や管理費等のお金の管理や、現在のプール金等を見落としがちだと思います。また、近隣住民についてなど、住居部分以外の情報を多く集めて判断することが大事だと思います」(中古マンション/築35年以上40年未満/50歳女性)
「例え中古でも、リフォームしたり増築したりできるので、立地が良く土地の面積が広い物件を選ぶといいと思う。建物は後からでも自分好みにいじることはできるけど、立地や広さは後からいじれないから。また、エアコンや照明などは付いている場合が多いので得だと思う」(中古一戸建て/築10年以上15年未満/33歳女性)
「物件は平日休日、時間をずらして何度か見に行く。内見の時は住民や管理人をつかまえて話を聞く。ゴミ捨て場や掲示板などをチェックする。長期修繕計画が適切に立てられているか、もし金額が不足していれば管理組合がどういう動きをしているかを確認。管理組合の議事録的なものがあれば取り寄せてチェックするといい」(中古マンション/築10年以上15年未満/47歳女性)
ここが中古住宅の良いところ
続いて、中古住宅ならではの魅力を聞きました。
■リフォームやリノベーションで自分好みにできる
「リノベーションは会社選びが大変ですが、成功するとものすごく楽しいし経済的なメリットも大きいです」(中古一戸建て/築40年以上/45歳男性)
「新築のマンションを購入するよりも、自分好みにカスタマイズできる楽しさが中古住宅の最大の魅力だと思います」(中古一戸建て/築40年以上/41歳女性)
■予算内で探しやすい
「一度住んでしまえば、どんな物件でも中古になります。中古は予算内で希望に見合った物件が多いことと、消費税がかからない(※)ことが魅力です」(中古マンション/築5年以上10年未満/45歳男性)
※売主が個人の場合
■実際に目で見て体感して購入できる
「近隣の住人や、日照時間や風の通りなど、建物が実際にないと体感できないこともあらかじめ確認できるのは中古ならでは」(中古マンション/築20年以上25年未満/54歳女性)
以上、中古住宅を購入した人の声をご紹介しました。
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最後に、知っておきたい安心情報
最後に以下の3つを紹介します。
・専門家に物件を調べてもらう
・建物検査済み物件から探す
・価格相場で予算感を把握する
購入前に住まいの健康診断「ホームインスペクション」を行うと安心です。実際に行った方の中には、このような声もありました。
「インスペクションは多少お金がかかっても絶対に受けるべき。購入後に後悔することのないように水回り、屋根の水漏れ、床の痛み、シロアリの被害等、素人にはわからないことも調べてくれる」(中古一戸建て/築15年以上20年未満/56歳女性)
2.建物検査済み物件から探す
数は限られていますが、既に住宅評価済みの建物から探すという方法もあります。
3.価格相場で予算感を把握する
価格帯については価格相場を上手に活用して、目安を把握しておきましょう。
調査概要
【調査実施期間】
2018年6月25日~6月28日
【調査対象者】
過去5年以内に購入した中古住宅に現在住んでおり、購入の際の検討に何らかの関与をした人で、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住者を対象とした
【調査方法】
インターネット調査
【有効回答数】
500サンプル
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よくある質問
Q.1:中古住宅の購入を考え始めましたが、経験者は物件選びでどこを重視していますか?
A.1:多くの人がまず確認するのは「築年数」です。次に、中古一戸建ては「家の中の傷や傷み」、中古マンションは「設備の不具合・古さ」が重要なチェックポイントとして挙げられます。これらは物件の状態を知るための基本項目です。
Q.2:中古の「一戸建て」と「マンション」で、注意すべき点に違いはありますか?
A.2:はい、それぞれに特有の注意点があります。一戸建ては「売却理由」や「近隣に住む人」といった近所付き合いに関する点が重視されます。一方、マンションは建物の耐震性を示す「新耐震基準」や、将来の維持管理に関わる「今後の修繕計画」の確認が特に重要です。
Q.3:物件の状態以外に、事前に確認しておくと安心なことは何ですか?
A.3:物件だけでなく、周辺環境や背景の確認も重要です。たとえば「売却理由」を尋ねると、騒音や近隣トラブルといった隠れた問題を避けられるかもしれません。また、マンションの場合は、管理組合が適切に機能しているか、修繕積立金は計画通りかなど、管理状況の確認が将来の安心につながります。
Q.4:古い建物の耐震性が心配です。何を基準に判断すればよいですか?
A.4:目安になるのが「新耐震基準」です。これは1981年6月1日以降の建築確認で適用された基準で、震度6強〜7程度の地震でも倒壊・崩壊しないよう設計されています。特に中古マンションを探す際は、この基準を満たしているかを確認しましょう。
Q.5:中古マンションの内見では、部屋の中以外にどこをチェックすればよいですか?
A.5:部屋の中だけでなく、ゴミ捨て場や掲示板といった共用部分も大切なチェックポイントです。清掃状況や掲示内容から、住民のマナーや管理状態が分かります。また、車や自転車を所有している場合は、駐車場や駐輪場の空き状況も確認しましょう。
Q.6:内見に行く際に見落としがちなポイントや、効果的なチェック方法はありますか?
A.6:一度だけでなく「平日と休日」「昼と夜」など、時間帯を変えて複数回見学するのがおすすめです。周辺の音や駅からの道のりの明るさなど、時間によって環境が変わるためです。可能であれば、管理人や住民に実際の住み心地を聞いてみるのもよいでしょう。
Q.7:建物の専門的な部分までチェックできるか不安です。何かよい方法はありますか?
A.7:専門家による建物の診断「ホームインスペクション(住宅診断)」を利用する方法があります。費用はかかりますが、雨漏りやシロアリ被害など、自分では見つけにくい部分をプロの目で確認してもらえるので、購入後の後悔を防げます。
Q.8:新築ではなく、あえて中古住宅を選ぶメリットは何ですか?
A.8:中古住宅の主なメリットは以下の3つです。
・価格: 新築より手頃で、予算内で希望の物件を見つけやすい。
・自由度: リフォームやリノベーションで、自分好みの住まいにできる。
・安心感: 日当たりや風通し、近隣の様子などを実際に確認してから購入できる。
Q.9:実際に中古住宅を購入した人の満足度はどのくらいですか?
A.9:記事内のアンケートによると、一戸建て・マンションともに購入者の約9割が「満足」と回答しており、満足度は非常に高いです。事前の情報収集と慎重な物件チェックは欠かせませんが、多くの人が中古住宅という選択に満足しています。
Q.10:中古住宅の購入を成功させるために、最も大切なことは何ですか?
A.10:建物はリフォームできても、立地や周辺環境は変えられません。そのため、まずは「立地」を重視しましょう。その上で、物件の状態は自分の目で確認するだけでなく、必要ならホームインスペクションなども利用し、納得いくまで確認することが後悔しないためのポイントです。
更新日: / 公開日:2018.09.28












