甘えん坊で優しいオカメインコとの暮らし
昔、知り合いにオカメインコを飼っている方がいて、それがオカメインコを初めて見た瞬間だったと思います。
お気に入りの箱をくちばしでコンコンつつく姿がかわいくて大好きでした。
それまではどちらかというと、オウムのようにお喋りが得意なインコを飼いたいなぁと考えていました。
しかし見れば見るほど、知れば知るほどかわいいオカメインコ。
オカメインコの魅力は、なんといっても甘えん坊で優しいところです。人によく懐きます。
飼い主が手を持っていくと「掻いて♪」と頭を下げて催促してきます。カゴから出していると、遊ぶよりも飼い主のそばでくつろぐ方が多いです。
とにかく飼い主と一緒にいたい!
そんな愛らしいオカメインコと、私ももう長いこと一緒に暮らしています。
オカメインコがいる暮らしの魅力や、一緒に暮らす上で気をつけたいことをご紹介します。
- そもそもオカメインコとは?
- インコだけど、実はオウムの仲間
- 日本の気候でもオカメインコは大丈夫なの?
- オカメインコの性格は?
- オカメインコの癒し効果で家族の仲も深まった
- オカメインコと気兼ねなく暮らしたい!
- オカメインコのお迎え方法は?
- オカメインコを飼育するために用意するもの
- オカメインコの雛の選び方
- オカメインコのオスとメス、飼いやすいのはどっち?
- オカメインコをお迎えしたあとは
- オカメインコの餌は何を用意する?
- オカメインコを飼う部屋は温度管理に注意しよう
- オカメインコの鳴き声はマンションでも大丈夫?
- オカメインコのにおいは気にならない?
- オカメインコのケージはどのくらいの頻度で掃除する?
- オカメインコもシャワーを浴びる?
- オカメパニックに要注意
- オカメインコを診てもらえる病院を確認しよう
- オカメインコが安心して暮らせる物件選び
- クローゼットやトイレを防音材と考える
- キッチンはどこにある? オカメインコの健康を考える間取り
- オカメインコはかじるのが大好き!
- かじってもいい遊び場を作ってあげる
- オカメインコと楽しい毎日を!
そもそもオカメインコとは?
インコだけど、実はオウムの仲間
「そのほっぺは描いてるの?」と聞かれることもあるくらい可愛い見た目。この見た目が「おかめ」に似ていることから「オカメインコ」と名付けられましたが、実はオウムの仲間です。
オウムの中で一番小さいのがオカメインコ。体長は30cm前後ですが半分ほどは長い尾が占めているので、それほど大きくはありません。
体重は80〜110gほどで、平均寿命は15〜25年になりますから、飼うとなればしっかりと今後のライフスタイルも考えてお迎えする必要があります。
日本の気候でもオカメインコは大丈夫なの?
野生のオカメインコは、オーストラリアの乾燥地帯に生息しています。そのため日本の湿度の高い夏は苦手です。できれば夏の間はエアコンを入れておくなどの対策をしてあげましょう。
ちなみに、オーストラリア最速の鳥という話を聞きますが、実際に飛ぶスピードはそんなに早くないようです。
野生のオカメインコは、全体的にグレーなボディにオスは顔が黄色く、メスはグレーという2種類の色しかありません。
しかし、ペットのオカメインコは、グレーの色素が抜けたルチノーや、羽に水玉模様のあるパール、部分的に色抜けしたパイド、色素が薄いシナモン、ほっぺたのオレンジ色がないホワイトフェイスなどなど、とても種類豊富です。
オカメインコの性格は?
オカメインコの魅力の一つでもありますが、びっくりするくらい甘えん坊で優しい性格です。おっとりしていて、近くにいる人にとても懐きます。愛らしいという言葉がぴったりだなと思っています。
我が家でもその癒やし効果は抜群です。
ただ、臆病な一面もあります。建物内の音や外の音でオカメインコがビックリすることがないよう、静かな住まいの環境を整えてあげましょう。さえずることで近隣の迷惑になってしまう場合もあります。
オカメインコの癒し効果で家族の仲も深まった
5年前からオカメインコのオスとメスの2羽を飼いだした我が家ですが、明らかな変化がありました。
当時私と両親は同居していました。実家は自営業のため、経営のことで父と母の喧嘩が絶えませんでしたが、オカメインコが来てから喧嘩の回数が減ったのです。
最初は反対していた母も、「今日は飛んだ!」など報告をしてくれるようになりました。
父はオスのオカメインコに懐かれて、一緒に遊んだり止まり木を自作したりしてくれました。オカメインコが来たおかげで父と母の心に余裕ができたようでした。
そんな癒しをもたらしてくれたオカメインコ2羽は、私が一人暮らしを始めてからもやはり癒してくれました。朝、飼い主が起きる気配がするとオスは歌い出します。
出勤のときにはじっとおとなしくお留守番モードで見送ってくれ、帰宅時にはピヨピヨ鳴いてお出迎えしてくれます。おかげで一人暮らしを始めてから寂しさや不安を感じたことがありません。
メスは常に飼い主のそばに寄り添ってくれて、オスは歌を歌ったり変な踊りを踊ったりして楽しませてくれます。2羽とも全く性格が違いますが、それぞれにとっても癒されています。
何かで落ち込んだときでも、この2羽と一緒に遊んでいるうちにどうでもよくなってくるのです。
オカメインコと気兼ねなく暮らしたい!
実家から出るときも、オカメインコたちは絶対に一緒に連れていきたいと思いました。だから物件を探すときは、まずペット可かどうかで探し始めました。
「小鳥や小動物ならペット不可物件でもOK」という物件もありますが、私の住んでいる地域でOKしてくれる大家さんは見あたりませんでした。
あとあとのトラブルを防ぐためにも、ペット可の物件を選びたいですね。
オカメインコのお迎え方法は?
オカメインコと暮らしたい…そんなときは何から準備すればよいのでしょうか?
まず雛からお迎えするのか、成鳥をお迎えするのかによっても必要なものは変わってきます。
オカメインコを飼育するために用意するもの
・保温ヒーター
・サーモスタット
・温度計
・一辺45cmほどのケージ
雛からお迎えする場合は、上記に加えて
・さし餌用のパウダーフードと粟玉
・さし餌用の道具(スプーンや湯煎容器)
・40cmほどのクリアケース
が必要になってきます。
生後1〜2ヶ月くらいで徐々にケージへ慣らしていきます。
オカメインコは成鳥になるとわりと丈夫ですが、雛の間は注意が必要です。
特に温度には気をつけて、雛の様子を見ながら適温を保つようにしましょう。温度の目安は25〜30℃です。
生後1ヶ月くらいまでは保温のしやすいクリアケースでの飼育がおすすめですが、クリアケースは気密性が高いので逆に保温しすぎて雛が弱ってしまう場合があります。
保温は大切ですが、保温のしすぎにも気をつけましょう。サーモスタットがあれば自動で温度調節してくれるので安心ですよ。
飼育の方法はお迎えするときにブリーダーさんやペットショップの方から詳しく聞き、わからないことがあればすぐに問合せることが大切です。
オカメインコの飼育書なども事前に読んでおきましょう。
生後1ヶ月ほどで羽が生えそろい、飛ぶ練習を始めます。雛の成長を見守ることができるのも、雛からお迎えする楽しみの一つですね!
雛が大きくなってきた、または成鳥でお迎えした場合は、ケージの中に太めの止まり木を用意してあげましょう。
ケージについている止まり木だと細すぎる場合がありますので、止まり木の太さは直径2cmくらいのものを用意します。
オカメインコの雛の選び方
オカメインコの雛はブリーダーさんかペットショップからお迎えします。
個人的にはブリーダーさんや小鳥専門店の方が飼育管理がしっかりしているし、質問にも答えてもらえるのでおすすめです。
希望の性別がある場合は性別鑑定をしてもらう方法もあります。
色によって価格が変わってきますが、せっかくお迎えするのだから気に入ったオカメインコをお迎えしましょう。
オカメインコのオスとメス、飼いやすいのはどっち?
「オカメインコを飼うのならオスとメス、どっちがいいの?」とよく質問されます。私が飼っている2羽を比べてみると、断然メスの方が飼いやすいと感じます。
鳴き声の大きさはオスもメスも同じですが、鳴く頻度はオスの方が多いです。
オスは朝起きたら一番に歌を歌い出します。朝は本当に元気です。
夜寝る前もなぜかテンションが上がって歌い出すことがよくあります。
メスはというと、朝はまったり静かに羽繕いしていますし、夜は残りの餌を食べ尽くすのに必死です。
メスよりもオスの方が呼び鳴きの頻度も多いです。メスも呼び鳴きはするものの、MAXのボリュームではあまり鳴きません。
とはいえやはり個体差もありますので、うるさいメスもいれば静かなオスもいると思います。鳴き声も含めて可愛がってほしいなと思います。
オカメインコをお迎えしたあとは
お店からお迎えした1週間くらいはお家に慣れてもらうためにも、あまり構いすぎず、コミュニケーションは声かけ程度にしてケージが安全な場所であること、飼い主が敵ではないことをわかってもらいましょう。
飼い主への信頼が獲得できたらいっぱい遊んであげてください。
オカメインコの餌は何を用意する?
オカメインコの餌にはペレットとシードがあります。
ペレットとは、栄養をバランスよく配合した人工餌のことです。
シードは、ヒエ、粟、キビ、オーツ麦など色々な植物の種子のことをいいます。
どちらを主食にするかは意見の別れるところでもありますので、お迎えしたオカメインコに合った食事を選ぶのが大切です。
私は主食をペレットにしておやつにシードや小松菜などをあげています。
カルシウム補給のためにカトルボーン(イカの骨)も与えています。カトルボーンはかじるおもちゃとしても活躍してくれるので愛用しています。
オカメインコを飼う部屋は温度管理に注意しよう
オカメインコを飼うなら温度管理も大切です。夏に締め切った部屋でエアコンなしだと命に関わってきます。
日中30℃を超える日は、エアコンを入れてあげましょう。設定温度は28℃くらいで、寒くなりすぎないように注意です。
冬も25℃前後になるようにエアコンを入れておくか、小鳥用のヒーターや防寒カバーなどで保温してあげてくださいね。
オカメインコの鳴き声はマンションでも大丈夫?
オカメインコの普段の鳴き声はそこまで大きくはありませんが、呼び鳴きはホイッスルを思いきり吹いたくらいのボリュームがあります。歌声も口笛くらいの音量があります。
可能であれば、防音性能の高いお部屋を選ぶのが一番です。
それでも鳴き声が気になる場合は、ケージを防音対策用のアクリルケースにするという手もあります。
少し値は張りますが、周囲を吸音材で囲ってある物がおすすめです。
オカメインコのにおいは気にならない?
ペットでもう一つ気になる点といえば、においですね。
その点はご安心ください! オカメインコはほぼ無臭です。オカメインコの体に鼻をくっつけてにおいを嗅ぐと、穀物のような香ばしいにおいがします。その程度です。
逆にこの香ばしいにおいが癒される、なんてことも。ぜひあなたもこのにおいの虜になっていただきたいです。
オカメインコのケージはどのくらいの頻度で掃除する?
ケージの掃除は、ケージの底のトレーに新聞紙やチップを敷いて毎日交換する程度です。汚れが目立ってきたら丸洗いしましょう。
オカメインコもシャワーを浴びる?
オカメインコは水浴びをすると、羽毛がフカフカになってかわいくなります。
しかしオカメインコは水浴びがめちゃくちゃ下手くそですので、霧吹きなどで補助してあげるとよいかもしれません。
また水浴びを嫌がる個体もいますが、そういう場合は無理やり水浴びをさせる必要はありません。うちで飼っているオスはもう6年も水浴びしたことがありませんが、元気いっぱいです。
オカメパニックに要注意
可愛くて優しいオカメインコですが、とても臆病です。
聞き慣れない音や地震などでパニックを起こして怪我をしたりします。これを「オカメパニック」といいます。
仕事などで長時間部屋を空けるときにも注意が必要です。帰宅してみたらケージの中が血まみれ…! なんてこともよくあります。
オカメパニックは特に防止したいオカメインコの行動の一つです。対策としては以下の2つがかなり効果がありました。ぜひお試しください。
・常に小さな音でラジオをつけておく
・真っ暗にならないようにタイマー式ライトで明かりをつけておく
特に後者に関しては、常に明かりがついているので防犯にもなります。
オカメインコを診てもらえる病院を確認しよう
病気や怪我をしたときは動物病院へ連れていくと思いますが、意外にも小鳥を診てくれる動物病院は少ないです。
広告や看板に「小鳥も診ます」と書かれてあっても電話で確認しておいた方が安心でしょう。
実際私は「小鳥も診ます」と書いてある病院3軒から断られたことがあります。
何かあったときに困らないように、診てくれる病院を探しておきましょう。小鳥専門の動物病院もありますので、近くに見つけておくと安心です。
実際に小鳥を飼っている人に聞いたり、ペットショップの店員さんに聞いてみたりすると、いい病院を紹介してもらえるかもしれませんよ。
オカメインコが安心して暮らせる物件選び
さて、ペット可の物件を選んだとしても油断は禁物です。
入居者がいないから仕方なくペット可にした物件は、防音がしっかりしていなかったり近隣の住人の理解がなかったりする場合があります。
必ず内見して、どれくらい音が響くかをチェックした方がいいでしょう。
特に小鳥はよくさえずります。せっかくご機嫌で歌っているのに「うるさいからやめなさい!」なんて止めるのはかわいそうだし、自分も楽しくないですよね。
さらにオカメインコは臆病です。近隣の音でビックリしてパニックを起こすこともあるかもしれません。このような理由から、防音は物件選びの上位優先事項にしたいですね。
クローゼットやトイレを防音材と考える
どうしても隣への音が気になる場合の工夫として、クローゼットやトイレを挟むような形でケージを配置するといいです。
クローゼットやトイレが防音材がわりになり、お隣に音が伝わりにくくなります。
キッチンはどこにある? オカメインコの健康を考える間取り
ところで、あなたは自炊をしますか?
実はよく売られているフッ素樹脂加工の調理器具は、熱しすぎると有毒ガスを発生します。そのガスは小鳥や小動物の健康にとってはよくありません。
できれば1K以上の間取りにして、調理中の空気をオカメインコが吸うことのないようにしたいですね。
残念ながら私の住んでいる間取りはワンルームなので、調理器具選びと調理にはすごく気をつけています。
フライパンは有毒ガスの発生しないグリーンパンというものを使用し、調理前後に換気をしっかりするよう気をつけています。
換気扇を長く回していると、雨の音に似ているからかオカメインコが水浴びの真似を始めたりして面白いですよ。
オカメインコはかじるのが大好き!
オカメインコはかじるのが大好きです。放鳥中に目を離すと壁紙や柱などがかじられてしまいます。
賃貸だと壁紙や柱をかじられてしまうと大打撃ですよね。かじられないように、対策しましょう!
可能なら、壁の上からかじられてもいいように板などを貼り付けてしまう方法がいいでしょう。
DIY禁止の部屋の場合は、簡単なガードでも十分防止できます。
100均で売っているアクリル板でかじられそうなところをガードしましょう。
DIYできる住まいを見てみよう
エリア別に住まいを見る
かじってもいい遊び場を作ってあげる
オカメインコのお気に入りの場所があれば、そこにかじってもいい遊び場を作ってあげると被害が防げます。
オカメインコと楽しい毎日を!
オカメインコのいる毎日で、私は本当に癒されています。
人間にとっても居心地のいい住環境の整った住まいで、オカメインコと一緒に暮らす毎日を楽しんでくださいね!