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大阪・北浜、移り変わる街を10年見てきた「FOLK old book store」店主が語る、北浜の魅力
大阪・北浜、移り変わる街を10年見てきた「FOLK old book store」店主が語る、北浜の魅力

大阪・北浜、移り変わる街を10年見てきた「FOLK old book store」店主が語る、北浜の魅力

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いい街にはいい書店があるというのが、本当かはわからないけれど、いい書店がいい影響を街に与えるのは確かなことでしょう。それは、本はさまざまな知識や知恵を与えてくれるものと同時に、いい書店はそれをうまく人と結びつけてくれているから。このコーナーではそんな大阪の書店とその店から見える界隈の様子をご紹介します。

東横堀川沿いに10年、街の移り変わりを見つめつつ本屋と街の賑わいを考える

水都・大阪と呼ばれるほど、大阪市内にはたくさんの川が流れています。豊臣秀吉の時代に整備が行われた大阪の川。その一つで、東横堀川と呼ばれる川があります。人工の川で大阪の目抜き通り御堂筋から少し離れた東側を南北に流れています。そんな川沿いに、近年飲食店をはじめさまざまなお店ができています。その場所に、10年前に移転オープンしたのがFOLK old book store(以下:FOLK)。店主の吉村祥さんにお話を伺いました。

吉村さん:「まだまだFOLKがオープンした頃は店も少なくて、自転車屋のLOROさんと人気のカレー店『カシミール』さんくらいでした。この10年の中で賑やかになってきてくれてただただ嬉しいなと思います。常連さんも増えましたし、昨年、真横にえほんの店、『ぽてと』をオープンさせて、その影響で『谷口カレー』(1階に平日間借りをしているカレー店)を食べにきているお客さんが子どもへのプレゼントを買いに来てくださったりして、それはとても嬉しかったですね」
オープン直後は、まだまだお店が少なかったものの、ギャラリーが併設されたアパレルショップもあり、その展示も合わせてはしごする若者も増え、隣の「ぽてと」と合わせて、相乗効果が生まれ訪れるお客さんの数も着実に増えているそうです。

吉村さん:「カルチャーを感じられるお店が今後もできてくると、また流れは変わるかなと思いますね。ここから3分ほどの本町橋に船着場ができる話もあるので、そこまで船で来れるようになったら、散策がてら来られる人も増えればさらに賑やかになるなと思います。街は変わっていってるなと思います」

さまざまな作家の作品展示を2店舗で

「FOLK」と「ぽてと」、横並びの2店舗の特徴といえば、ギャラリーをともに併設している点。そんなギャラリーでは、イラストレーターの展覧会や漫画や絵本の原画展などをよく企画されています。今後行われる展示について聞いてみるとーー。

吉村さん:「まず、『ぽてと』では、作家のくどうれいんさんの絵本で『あんまりすてきだったから』(ほるぷ出版)という作品があって、絵はみやざきひろかずさんという昔から活躍されている作家さんが描かれていますが、その絵本の展示をします。FOLKでは、『ここは鴨川ゲーム製作所』(竹書房)というスケラッコさんの新しい漫画作品の原画展をします。これは1巻の展示になります。よく作品展もしてもらっている、みなはむさんの絵本「よるにおばけと」(ミシマ社)が出て、その展示も行います。他にはイラストレーターの杉浦由紀さんの展示も『FOLK』で決まっていますね」
自分で声をかけたり、出版社からの持ち込みだったり、さまざまな著者の作品展示をしている「FOLK」。吉村さんの本のセレクトと展示のマッチングから展示に至るということもそうだけれど、それだけではない「FOLK」の魅力はやはり吉村さんの人柄によるところも大きく感じます。商売の基本とも言える商品を購入してもらった時の喜びを何よりも大切にしている点や、作家の納得いくところまでやってもらうことをサポートする姿勢など、吉村さんのただ優しいだけではないところに、作家の方々のみならず界隈のお店の方も惹かれる部分があるように見受けられます。

<街を楽しむための1冊>

吉村さん:「僕が紹介したいのは、『ぼくらの地図旅行』(福音館書店)『かわ』(福音館書店)です。絵本を紹介したのは、よくある上空から鳥瞰図のような構図でいろんな人が描かれていたり、その人たちがさまざまな行動をしている。そういう絵がよく登場しますが、それによって全体を見渡せて、その人たちがそれぞれどんなことをしているのか、いろんなことを想像させてくれます。街の営みとか全体像で見せてくれるので、一人称ではない分、幅広く見渡せるそんなところが子どもたちにとっていいでしょうし、いろんな視座を与えてくれるなと」

住宅と商店で賑やかになる街、北浜駅

吉村さん自身も隣に絵本店を新たにオープンさせましたが、その他にもたくさんの飲食店、雑貨店、アパレルのお店などが開店しています。飲めるサンドイッチ店、寿司どころ、蕎麦、居酒屋、パン屋さん、など10年前とは大きく変化しています。近くには高層マンションもできています。さらに北に行けば、中之島。ここには図書館や緑地やバラ園と憩いの場として最適なところも。建築を見ても古くに建てられた大阪屈指の名建築も集まっていたりするエリア。

吉村さん:「北浜の駅すぐには、行列ができるカフェもたくさんありますし、少しうちとはテイストは違いますが、ギャラリーもあったりして、この辺りのギャラリー巡りをしても楽しいと思いますよ」

そうして遠方からも遊びに来る人の数が、10年で着実に増えているようです。

◆今回取材したお店
「FOLK old book store」
住所:大阪府大阪市中央区平野町1-2-1  1F+B1F
電話:06-7172-5980
営業時間:13:00-19:00 土日 13:00-18:00
定休日:月曜休
https://www.folkbookstore.com

住宅地と商業地が混在、住みやすい北浜駅

「FOLK old book store」のある北浜駅。駅を出ると大川を挟んで中之島があり、その川沿いにもいくつかカフェがあり、そこから歩いて東横堀川沿いに入ると高層マンションもあれば、古くからのアパートやお店もあり、住宅と商店が混在しているエリア。少し東の松屋町筋まで行くとスーパーなどもあり、ファミリー層にも住みやすい住環境です。北浜駅周辺に興味を持った方は、ぜひ物件情報を探してみてくださいね。

◆本記事の担当者
取材・文:松村貴樹  写真:ヨシモリユナ

IN/SECTS編集部

プロフィール:大阪という物理的なローカリティと、感性や共感といった同時代性的ローカリティを軸に、ローカル・カルチャーマガジン「IN/SECTS」を発行。現在、大阪の京町堀を拠点に、「IN/SECTS」のほか、書籍の出版も行う。年に一度、イラストレーターや飲食店、作家、アーティストと、アジアの出版社を集めたイベント「KITAKAGAYA FLEA & ASIA BOOK MARKET」を、北加賀屋にて開催。LIFE LISTでは、個の視点を通して見えてくる街や人の姿を紹介する。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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