大阪のミナミの中心地・難波。そのお隣にある桜川で、2016年にオープンした人気店「SAN」をご存じでしょうか。レストランよりもかしこまらずに一人で定食を楽しめる食堂として、店主の秋山卓史さんがオープンし、イタリアンとフレンチをベースにしたひと皿が多くの人に愛されています。
そんな「SAN」の新たな店舗として2021年に生まれたのが、ここ「THOUS(サウス)」。オーナーの秋山さん曰く、コンビニのようなよろず屋さんのような場所が欲しかったのだそう。
なぜコンビニを?という問いを胸に、オーナーの秋山さんと店長の牧陽菜さんに、お話を聞きしました。大阪府の物件を探す
作り手のこだわりが詰まった商品が並ぶ、街のよろず屋さん

―「コンビニにしたいと思った」という言葉が、とても印象強いのですが、そもそもなぜそう思ったんですか?
秋山さん:「昔は街に、1つぐらい商店があったじゃないですか。食べ物も生活用品も置いてあるような。お店によって洗剤ばっかりあったり、お菓子ばっかりあったり…そういうよろず屋さんのような場所ができたらいいなと思ったんですよね。それを表すのに、わかりやすいのがコンビニという言葉だったんです」
―なるほど、そうなんですね。いろいろなものを扱いたいと思うきっかけは何だったんですか?
秋山さん:「『SAN』のお店を内装してくれたスタジオドーナツという内装屋さんがあって。彼らに内装を手がけてもらったお店で集まって、東京で『オールドファッション』というイベントをしていたんですね。そこで服屋さんだったりセレクトショップだったり、カレー屋さんだったりいろんな業種の人と会うようになって、『SAN』でもそのご縁でイベントをするようになって。そのうち、うちでもこれを扱いたいなと思うものがどんどん増えてきたんです。そんな時、ちょうどこの場所と縁があって『THOUS』をオープンすることになりました」



―本や食材、スパイス、グラスや器、洗剤など、本当にさまざまなものが置いてありますね。
秋山さん:「そうですね。トイレットペーパーとかも置きたかったんですが、気に入ったものが見つからなかったです(笑)」
―まず置こうと思ったのは、どれですか?
秋山さん:「コンビニと考えた時、最初に『これはないと!』と思ったのは、アイスクリームですね。うちでは、熊本の『BLANCO ICECREAM』という工房のアイスを置いています。熊本県の山都町出身のメンバーで作っていて、できるだけオーガニックな食材を使用して作られているんです。うちだけのフレーバーも作ってもらって」

―いいですね、何味ですか?
秋山さん:「『SAN』で出しているチーズケーキと、ポルチーニとゴルゴンゾーラのパスタがあるんですが、それを『BLAMCO ICECREAM』に送って、食べてもらって。そこから自分たちなりにフレーバーを構築してくれて、アイスクリームにしてくれました。『BLACKPEPPER&OLIVE CREAMCHEES』です。濃厚だけどすっきりとした味わいです」
―おいしそうですね。いい食材を使った思い入れのあるものがいただけるんですね。
秋山さん:「そうですね、ここで販売するものは、まず美味しいものを、そして、作り手にこだわりがあるものを置いています。食材や調味料は、『THOUS』で扱い始めてから、実際に『SAN』で使い出したものも。特にスパイスはほぼ全部『SAN』で使っていますね」
牧さん:「調味料や食材だけでなく『SAN』の焼き菓子の販売もしています。『SAN』では食べられない『THOUS』だけのスイーツもあるんですよ」
―いいですね! どれが「THOUS」限定なんでしょう?
牧さん:「今は抹茶ピーカンナッツのパウンドケーキと、くるみキャラメルフィナンシェです」

―手土産にも良さそうですね。コンビニという視点で新たなお店をはじめてみて、「SAN」とは違うおもしろさってどんなところですか?
秋山さん:「やっぱり選ぶ楽しさです。『THOUS』では、自分が気になったものを、日本中そして世界中から選ぶことができるので。たとえば店内で販売しているソーセージも、『TESIO』という自家製ソーセージとハムの専門店のものですが、沖縄のお店なんです」

ちょっとした手土産から贈り物まで。何でもそろう「THOUS」
―エプロンやキッチンクロスなども売っていて、本当に何でもそろいますね。使い捨てカメラまで!
秋山さん:「昔コンビニで売ってましたよね?(笑)みんなパッて買って写真を撮っていた。そんなイメージで『THOUS』でも置くことにしました」
―懐かしいですね。エプロンやクロスは、オリジナルなんですね。
秋山さん:「そうそう、和歌山の『MUYA』さんに依頼して、僕のわがままを全部伝えて(笑)作ってもらいました。僕は普段ずっと『SAN』のキッチンにいるので、エプロンは毎回作るたびに、ここにスリットを入れた方が動きやすいなど、アップデートしています」


―プロの方の視点が入ったものが、気軽に購入できて日常に取り入れられる場所なんですね。お客さんはどんな方が多いですか?
牧さん:「ご近所の主婦の方が多いですね。あとは年配の方も来てくださいます。毎回食器用スポンジを買う方がいたり、本当に日常使いしてもらっているので嬉しいです。実際に食材や調味料を買って『おいしかった』と感想をくれる方も。あと、お客さんとみんなで、この食材をどう料理に使ったら良さそうかなど、おしゃべりすることもよくあって、楽しいですよ(笑)」
―みなさん本当に街の商店のように、ここを利用されてるんですね。
牧さん:「そうですね。あと、手土産を探しに来る方も結構いらっしゃいますね。いろいろな商品があるからだと思うんですが、『ここにあって助かりました』と言ってくださる方もいます。友人の家へ行く時の手土産を買う人もいれば、結婚式のお祝いを選ばれる方も」
―手土産と贈り物どちらも選べるのは、住んでいる方からしたら嬉しい場所ですよね。桜川は難波と比べて静かな印象ですが、街にはどんな方が多いと思いますか?

牧さん:「もともとは、20代の一人暮らしが多そうな印象だったのですが、意外とファミリー層も多いですね。お子さんが小さくて30〜40代のご夫婦というような。なので、若い一人暮らしの人も安心して過ごせそうな雰囲気だなと思います。お客さんにも、一人暮らしという方は結構いるのですが、そういう方から『ワインをボトルで買うのはちょっと多い』という声などがあるので、今度『THOUS』のカフェ営業をやろうと思っているんです」
―おもしろそうですね。
牧さん:「毎週水曜日が『SAN』の定休日なので、それを利用して『THOUS』で売っているワインをグラス1杯から楽しめたり、食材をちょっとずつ楽しめるような感じにしようかなと。ちょっと気になっていたという商品を、仕事帰りにぜひ味わってみてほしいです」
◆今回取材したお店
「THOUS」
住所:大阪府大阪市浪速区幸町2-8-4-102
電話:無し
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火・水曜休
Instagram:@ thous_osaka
今回ご紹介した「THOUS」の最寄駅は、Osaka Metro千日前線と阪神なんば線の桜川駅。阪神を使えば神戸や奈良方面にも出やすく、大阪府外に勤める方にもおすすめの場所です。スーパーやドラッグストアなどももちろんありますが、「THOUS」が近くにあることで、毎日の食卓や生活に「作り手のこだわり」を取り入れることができそうですね。
初めての一人暮らしの人はもちろん子育て世代も、きっと“お気に入り“に出会うことできるはず。「THOUS」が近くにある暮らし、ぜひ引越し先にいかがでしょうか。
◆本記事の担当者
取材・文:小島知世 写真:沖本明
大阪府の物件を探す更新日: / 公開日:2026.02.27










