千歳船橋の夕暮れ時

夕暮れどきになると、駅の改札から足早に家へ帰る女性やサラリーマンの数が増えてくる。そして、多くの人が手にしているのが、スーパーの袋。千歳船橋は住宅街に入るとあまりお店がない。だから、駅前や環状八号線沿いにあるスーパーで食材を買って帰る人がほとんど。
駅周辺には、生鮮食品や海鮮の鮮度が評判のスーパー「オオゼキ」のほか、上質さにこだわった高級思考のスーパー、とにかく安い！という激安スーパーまで、いろいろなタイプが揃っている。なかには、塩の産地にまでこだわり、塩の品揃えがバツグンというところも。「魚はあそこで、豚肉ならこのスーパー」なんて、食材によって、上手に店を使い分けているのが、ちとふなマダムたちの賢い買い物術。

 

この時間、店内は混み合い、レジは大行列。店内では「牛乳何本だっけ？」なんて、お父さんがおつかいを確認している。小さな子どもを抱えた奥さんだと、混雑した時間に駅前まで出てくるのは、きっと大変。こうやって旦那さんが帰りがけに買い物をしてきてくれるのは、とっても助かるに違いない。

 

旦那さんと一緒に買物を済ませて帰る予定なのか、改札を出てくるパパを待つママと子どもの姿をしばしば見かける。パパに駆け寄って、ぴょこんと抱きつく子どもの姿。そんなあたたかい光景が、千歳船橋の雰囲気を表している。

 

仕事帰りに駅前で夕飯の材料をチョイス。
小田急線高架下にある小田急OX

 

品質のよさで人気の高いオオゼキ

地域密着型レストランで、常連になる！

千歳船橋駅の南口からすぐ、飲食店が両側にずらりと並ぶ通りがある。地元の間では「グルメ通り」なんて呼ばれているところ。なかでもファミリーに人気なのが、洋食店「cotocoto」。

 

お店の名物は、和牛100％の手作りハンバーグ（890円～）。ソースはトマト、デミグラス、おろしぽんずの3種類から選べる。ランチを楽しみにやってくるのは地元のママたちが中心で、夜はハンバーグのほかに、前菜、一品料理、お酒もオーダーできる。都心にあれば、サラリーマンやOL がお酒を楽しむような雰囲気のお店なのに、住宅街という土地柄か「ディナータイムもファミリーでの来店が多い」とオーナーシェフの岡庭さん。取材日の夜も、店の前には子ども乗せカゴがついた自転車がたくさん並んでいて、店内には笑顔あふれる家族連れの姿がたくさん。お酒を出すお店に子どもを連れていくと、ちょっと嫌な顔をされたりすることもあるけれど、そんな心配がないのがこの店のうれしいところ。ベビーカーでの入店もOKだから、小さな子ども連れのママも安心。

 

さらに、お誕生日や各種パーティーなどのリクエストにも対応してくれる。バースデーケーキなどの持ち込みも事前に相談すればOKということなので、地元の行きつけ店として活躍しそう。

 

やさしい明かりが印象的な洋食店

 

その日のおすすめは看板メニューをチェック

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cotocoto（コトコト）

住所： 東京都世田谷区桜丘2-29-21 第一稲荷森ビル103
営業時間： 11時45分～14時30分（LO14時）、17時30分～24時（LO23時）
定休日： 月曜日

 

和牛100％ハンバーグが人気の洋食店。
夜はお酒のラインアップも豊富で、楽しく飲める雰囲気。

夜道もあまり心配がいらない「治安のよさ」が魅力

辺りが暗くなってくると、気になるのは治安のこと。閑静な住宅街だけあって、ちょっと裏道に入ったら危ないのでは…？とどうしても気になってしまう。

 

ところが、駅前交番の警察官が「千歳船橋は平和ですよ」というほど、この辺りは安全・安心。危ない感じがしないのは、空がとても広いからかもしれない。高いビルが建っていないから、ごちゃごちゃした印象もない。広い空と月を見上げながらの帰り道は、ビルの谷間を歩くよりずっと気分がいい。夜のウォーキングだってはかどるかも！

 

千歳船橋駅北口正面につながる通りの一本西側を南北に走る通りは、「森繁通り」と呼ばれている。これは名優・森繁久彌がこの地に住んでいたことに由来。迷路のような曲がりくねった道が多いこのあたりで、森繁通りは比較的見通しのいい道。夜、歩いている人の姿もよく見かける。安全な街とはいわれているけれど、念のため、女性のひとり歩きは気をつけて。携帯をいじりながら歩いたりするのはやめておいたほうがベター。

 

「安全と言われているけれど、やっぱり暗がりを歩くのは怖い…。」という人は、駅からバスの利用もおすすめ。バス停は、千歳船橋駅北口を出て西側と、南口を出て西側の2ヶ所。小田急バス、京王バス東、東急バスが運行していて、希望ヶ丘（船橋6・7丁目）方面や、京王線つつじヶ丘、千歳烏丸駅、東急田園都市線用賀駅行きのバスが走っている。

 

ターミナル駅のような派手さはないけれど、治安のよさと、駅前で最低限のものは揃えられる便利さ。小さな子どもがいるファミリーや女性のひとり暮らしには、とっても安心できる街だ。

 

千歳船橋駅の夜。目の前には交番もある。女性のひとり歩きの場合は、念のため明るい道を選ぼう

 

千歳船橋参商会商店街

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古さと新しさの共存が、街をますます魅力的に

かつては田畑が広がるのどかな田舎町だった千歳船橋駅周辺も、畑が住宅地に生まれ変わり、今ではすっかり住みやすい街として完成されたかのように思える。でも、少し歩いてみると、まだまだ農家の広い土地が残っていて、その土地を利用し、現在もあちこちでマンション建築の工事が行われている。新しく建設されたマンションは、敷地内に多くの植物が植えられている。都心のマンションにありがちな無機質さはあまり感じない。いろんな植物が増え、かえって環境がよくなったかのように思えることもある。

 

農地として歴史を刻んできた土地が、マンションに生まれ変わることで、街に新しい住民を呼び込む。
新陳代謝を繰り返しながらも「緑の景観」を保ち続けることで、千歳船橋はますます人気の街になっていくだろう。

 

※2011年09月22日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

 

マンション建設工事が今も進んでいる

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