LIFULL HOME'Sに2023年に掲載された物件のうち、実際の検索・問合せ数から算出した
"実際に探されている街・駅"のランキング結果です。
買って住みたい街は購入物件の順位、借りて住みたい街は賃貸物件の順位です。
九州圏(福岡県)の
ランキング結果を発表します
買って住みたい
博多
JR鹿児島本線ほか
キープ
西新
福岡市地下鉄空港線ほか
10アップ
大橋
西鉄天神大牟田線
1アップ
九州圏版
「買って住みたい街」ランキング 総評
「博多」が2年連続の1位獲得! 地下鉄七隈線は延伸効果を発揮
九州圏(福岡県)の「買って住みたい街」ランキングは、前回14ランクアップで一気にトップに立った「博多」が2年連続の1位となりました。2位は前回12位から大きく順位を上げた「西新」、3位は西鉄天神大牟田線のベッドタウン「大橋」が前回4位から1ランク浮上しました。
「博多」周辺では、福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事がようやく完了し、駅前の整備が進んだことで、周辺でのマンション開発が加速。「博多」を最寄りとするマンションが急増し、問合せ数が増え続けています。「博多」周辺はこれまでもっぱら単身赴任者向けの賃貸物件中心のエリアでしたが、マンション分譲が進んだことで職住近接エリアとしての注目度も高まっています。
2位の「西新」は福岡市営地下鉄空港線の駅で前々回1位だった「藤崎」の隣駅です。駅周辺では一時タワーマンションの開発が進み順位を上げた時期がありましたが、前回は12位に後退し、再びマンション開発が始まったことで2位に浮上しています。「博多」まで15分弱、「天神」まで7分という交通至便のエリアで、市街地がコンパクトで移動が便利な福岡市の特性を生かせる条件が整っています。
3位の「大橋」は前回4位からの上昇ですが、以前からベスト10の常連で根強い人気があり、「博多」周辺よりも西鉄天神大牟田線沿線は物件の相場が安価なため、近年の住宅価格上昇によってさらに注目度が高まったものと考えられます。このまま住宅価格の上昇が継続すれば、「大橋」を筆頭に西鉄天神大牟田線の各駅の順位が上昇していく可能性もあります。
以下、4位は「千早」(前回9位)、5位「高宮」(同3位)、6位「唐人町」(同36位)、7位「大濠公園」(同10位)、8位「西鉄平尾」(同2位)、9位「六本松」(同6位)、10位「薬院」(同7位)となりました。いずれの駅もベスト10もしくは上位の常連駅で、大きな顔ぶれの変化はありませんでしたが、「博多」延伸によって飛躍的に交通利便性が高まった福岡市営地下鉄七隈線の各駅では、「六本松」「薬院」がベスト10に名を連ねており、今後は同空港線の各駅とも上位を争う可能性が高まりました。11位以下には、これまでほとんど上位に登場することのなかった福岡市営地下鉄七隈線の各駅が進出しており、11位「桜坂」(前回31位)、16位「茶山」(同50位)、18位「別府(べふ)」(同17位)などでの今後の住宅開発に期待がかかります。
また、今回ベスト10には福岡市営地下鉄空港線の駅が4駅、西鉄天神大牟田線の駅が4駅ランクインしているのに対し、福岡市営地下鉄七隈線の駅も3駅(それぞれ重複含む)ランクインしており、「博多」への“延伸効果”が早速発揮されています。九州圏(福岡県)では、福岡市中心部および南側の住宅地への居住ニーズ一極集中という状況は新型コロナウイルスの5類移行後も全く変化がなく、むしろ集中度合いが高まっている状況がうかがえます。エリアがコンパクトにまとまっていることで職住エリアが近接・混在している福岡市の特性がよく表れています。
ただし、福岡市中心部での住宅開発は、物件価格の上昇および用地取得が年々厳しさを増していることから、4位の「千早」や13位の「香椎」、22位に急上昇したJR篠栗線の「柚須(ゆす)」など、福岡市北東エリアでの住宅開発も徐々に進み始めており、今後新たな居住エリアとして注目が集まる可能性が出てきています。また、北九州市の中心エリアである「小倉」周辺では目立った開発は行われていないものの、19位の「下曽根」や20位の「門司」など、コンスタントな開発が行われている駅は上位を維持しており、物件価格の上昇傾向を受けて、福岡市中心部から徐々に開発エリアが拡大しつつある状況をランキングから見て取ることができます。
借りて住みたい
博多
JR鹿児島本線ほか
キープ
西鉄平尾
西鉄天神大牟田線
キープ
高宮
西鉄天神大牟田線
1アップ
九州圏版
「借りて住みたい街」ランキング 総評
「博多」が7年連続1位で2年連続2冠達成 博多一極集中続く
九州圏(福岡県)の「借りて住みたい街」ランキングは、「博多」が7年連続の1位を獲得しました。しかも2位の「西鉄平尾」とはポイント差が大きく開いており、結果的に「買って住みたい街」と併せて2年連続の2冠を達成する圧倒的な人気と賃貸ニーズを誇っています。2位も3年連続で「西鉄平尾」、3位は西鉄天神大牟田線の「高宮」が前回から1ランク浮上しています。
1位の「博多」は、事業集積性と交通利便性が福岡県内にとどまらず、大阪以西の西日本でも群を抜いて高く、今後も「借りて住みたい街」の1位の座を譲ることはほぼないといえるほど2位との得点差が開いています。「博多」は鹿児島本線ほかJR各線、福岡市営地下鉄空港線のほか、山陽新幹線や九州新幹線の起点・終点として合計7路線が乗り入れており、加えてバスも遠距離・近距離を問わず多数乗り入れていて交通至便です。また、九州に本支社を置く企業の多くは「博多」周辺にオフィスを構えており、周辺に就業者向けの賃貸物件が常に開発され続けていることも「借りて住みたい街」ランキングを九州圏で公表し始めて以来変わっていません。
また、「博多」は、これまで駅周辺がオフィスやテナントビル、ホテルなどが立ち並ぶ大規模商業地で、駅近くに分譲マンション開発の計画はありませんでしたが、2022年以降、相次いでマンション開発が始まり、「買って住みたい街」ランキングでも2年連続して1位となるなど、九州圏での賃貸と購入の2冠を達成しています。福岡空港に近い「博多」周辺は航空法によって建物の高さの上限が60m前後に規制されているため、タワーマンションの建設はハードルが高いですが、おおむね20階以下のマンションであれば開発可能であり、今後もマンション開発が数多く計画されています。
このように、福岡県内での賃貸ニーズは圧倒的に「博多」に集中していますが、2位の「西鉄平尾」、3位の「高宮」、5位に後退した「大橋」、9位の「薬院」、12位の「井尻」、21位の「雑餉隈(ざっしょのくま)」など、西鉄天神大牟田線の各駅も上位に多数ランクインしています。これは福岡市南区から大牟田方面へ南下するエリアの賃料水準が福岡市中心部よりも圧倒的に値ごろ感があること、バスでも福岡市中心部にダイレクトアクセス可能なことなど、コストパフォーマンスおよびタイムパフォーマンスに優れていることによるものです。
また、福岡市営地下鉄空港線の各駅も、1位の「博多」を筆頭に、6位の「東比恵」、7位の「姪浜」、8位「西新」、14位「大濠公園」、16位「赤坂」、20位「唐人町」、23位「室見」など、多数が上位にランクインしており、地下鉄空港線沿線は多くの賃貸ユーザーから圧倒的に支持されています。また、2023年3月から地下鉄七隈線の「博多」乗り入れが開始されたことで、「渡辺通」が前回6位から4位に浮上しましたが、「福大前」が22位、「六本松」が30位と沿線の各駅では延伸効果は「買って住みたい街」ほど発揮されていないようです。ただ、今後、賃貸物件開発が進むことで上位に進出してくるものと考えられます。なお、前回11位にランクインした「竹下」は、大規模商業施設であるららぽーと福岡の開業効果で駅周辺の関連開発に注目が集まっており、今回も15位と健闘しています。
コロナ後のマーケットが本格化し、移動の制限も撤廃されたことで九州圏(福岡県)での賃貸ニーズは移動の効率化および生活利便性の向上を意識して、福岡市中心部への一極集中がさらに強まっているという見方ができます。福岡県の賃貸ニーズは、今後も「博多」「東比恵」を中心とした福岡市営地下鉄空港線および七隈線の各駅、および「西鉄平尾」「大橋」「高宮」「井尻」など西鉄天神大牟田線沿線の各駅に集中し続けることでしょう。
買って住みたい・借りて住みたい街ランキング
- 対象期間
- 2023年1月1日 ~ 2023年12月31日
- 対象者
- LIFULL HOME’S ユーザー
九州圏は福岡県を対象とした
- 集計方法
- LIFULL HOME’S に掲載された賃貸物件・購入物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計
- 分析
- LIFULL HOME’S 総研
過去の住みたい街ランキング
過去に実施した住みたい街ランキングはこちらからご覧いただけます。一部調査手法が異なります。
街選びのお役立ち情報
本件に関するお問い合わせ先
株式会社LIFULL(ライフル)
メール:sumai-homes@lifull.com
更新日: / 公開日:2024.01.31





















