今回、間取り探偵が推理したのは、2013年1月から3月までフジテレビ系列で放送された人気ドラマ「最高の離婚」で、主人公の濱崎夫婦が暮らすマンションです。
川沿いの雰囲気も印象的なマンション。間取り探偵は今回、そんな街やマンションが建った当時の背景まで解説。どんなマンションなのでしょうか?
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自動販売機ベンディングサービス会社に勤務する濱崎光生は神経質な性格。
結夏は光生の実家のクリーニング店で働くガサツな性格。
二人は震災発生時の帰宅困難の際、不安を抱える中で知り合い意気投合して同棲を経て2年前に結婚しました。しかし光生はどうにも結夏の性格に馴染めず、次第に喧嘩するようになって行きます。

 

ある日仙台銘菓“萩の月”を楽しみに帰ってきた光生が見たのものは、結夏の友人たちがそれを一つ残さず食べているところ。それがきっかけで口論になって離婚届を書くことになるのですが……。

 

このマンションの近くには、スーパーマーケットなどの生活に必要な施設はもとよりクリーニング屋さんはもちろん、居酒屋・レストラン・カフェ・美容室・ブティックなどなど、なんでもそろう利便性の高い地域で、しかも、近くには大きな公園が2つに草木がしげる川が流れていて最寄りの駅まで徒歩3分!至れり尽くせり。
新婚世帯には申し分ない立地だと思います。

そんな立地にある、ふたりのマンションの間取り図はこちら。

 

光生と結夏が暮らす部屋の間取り。2Kという間取りにしては広い、約62m2。</br>その広さがちょっと意外に感じるのは、結構モノが多い、生活感がある部屋だからかも?

光生と結夏が暮らす部屋の間取り。2Kという間取りにしては広い、約62m2。その広さがちょっと意外に感じるのは、結構モノが多い、生活感がある部屋だからかも?

 

2部屋+キッチンという2Kの間取り。キッチンに接している方の部屋にダイニングテーブルやソファを置き、もう一方を寝室として、1LDKのように使っています。

 

実は、マンションの目の前に流れる川は目黒川。
駅は中目黒駅と、この物件にはモデルとなったマンションがあり、場所が特定できることからHOME’Sの不動産アーカイブで調べてみました。

 

◇所在地:東京都目黒区青葉台1丁目**-*
◇交通:東京メトロ日比谷線・中目黒駅 徒歩3分
◇物件種別:マンション
◇築年:1973年
◇建物階数:地上4階
◇間取り:2K
◇参考価格2,400万円台~3,300万円台(2016年9月時点)

 

 

これらからわかる通り、もともとは分譲マンションだったのですね。
このマンションが建ったのは田中角栄が首相に就任して『日本列島改造論』を実現させるための新幹線・自動車専用道路など積極的に財政・金融政策を進めた時期です。
この政策によって不動産投資に火が付き、第三次マンションブーム(※注)が沸き起こり新築マンションの平均価格が1,000万円を超え、全国のマンション供給戸数が15万戸!
1970年にスタートした住宅金融公庫の制度を活用した「公庫付き分譲マンション」だったのかもしれません。
翌年に第一次オイルショックを迎えますが、新築マンションは順調に売れていたと思われます。

 

夫婦のほかに“マチルダ”と“はっさく”という名の猫二匹も飼えてしまう好条件。
こんなマンションを出てゆくなんてもったいないなぁ~。この猫たちとこれから咲く目黒川の桜がきっとなんとかしてくれるでしょう。

 

【概要】
所在地:東京都目黒区青葉台1丁目
推定床面積:62.24㎡
間取り:2K
構造:RC造四階建1階部分
入居者:濱崎光生・結夏

 

春には桜が満開になる目黒川。</br>こんなに住環境が良いエリアなんです

春には桜が満開になる目黒川。こんなに住環境が良いエリアなんです

 

(※注)マンションブームについて
◇第一次マンションブーム:1960年代前半。1962年にマンション基本法「建物の区分所有等に関する法律」が制定され、マンションの法的な位置づけがはっきりとし、東京五輪景気が景気刺激となり利便性の高い地区に建てられた。
◇第二次マンションブーム:1960年代後半。都市近郊の立地に4-600万円台のマンションの供給が開始された。大きな特徴は今までになかった短期的ではあるけれどもローンが使えるようになったこと。
◇第三次マンションブーム:本編のとおり
◇第四次マンションブーム:1970年代後半。第一次オイルショックを脱し都市近郊でだけではなく通勤圏内である神奈川県・埼玉県・千葉県に戸建てよりも利便性に優れた選択肢として認知され始めた。
◇第五次マンションブーム:1980年代。バブル経済によって地価が高騰し、投資用の物件が増加。一次取得者向けで実需としてのファミリータイプマンションは郊外へと展開していった。
◇第六次マンションブーム:1990年代-2000年代前半:バブル経済崩壊後、地価が下落しマンションの価格もバブル期の半分に。物件が登場し、都内中心部に一次取得者向けマンションが戻ってくる「都心回帰現象」が発生。

 

間取り女子

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※掲載の間取り図はMEGASOFT 3Dマイホームデザイナーで作図しています。

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更新日: / 公開日:2016.11.09