みなさんは、「ドローン」と聞いてどのようなイメージを持ちますか。
旅先で出会った絶景の空撮……といったところでしょうか。やはり「ドローン」=「外で飛ばすもの」というイメージはまだまだ強いかと思います。
そんな中、最近注目を集めているのが、家の中でのドローン遊び「ドローンファイト」です。単に飛ばすだけでなく、小型のドローンを風船にぶつけて競う遊びで、初心者でもすぐに楽しめるため愛好家がじわじわ増えています。今回は、大人も大興奮間違いなしのドローンファイトをご紹介します。
たまったストレスをおうちの中で吹き飛ばす
コロナ禍もあって、最近は外出することや、ましてや旅行にもなかなか行くことができません。スポーツイベントも開催されず、子どもも大人もエネルギーがあり余っている、そんな状況ではないでしょか。そんな欝々とした気持ちを吹き飛ばすのにうってつけなのが「ドローンファイト」です。膨らませた風船に、小型のドローンをぶつけて割るゲームで、友達同士、職場仲間、家族全員で楽しめるのが大きな特徴です。
「家の中で危険」、「わが家は狭いから無理」と思われるかもしれませんが、高度なテクニックも広いスペースも必要ありません。自分の操縦したドローンで上手に風船が割れた時は何とも言えない爽快感で、ストレス発散に持ってこいです。なかなかイメージが湧かないと思いますので、お茶の間でこたつに入りながら、リビングでおしゃべりしながら、楽しんでいる家族動画をまずご覧ください。
危険もほとんどなく、操縦初心者でもすぐに遊べるドローンファイト
皆さん心配するのが、ドローンは危なくないのか? ということだと思いますが、使うドローンは、手のひらに乗るくらいの小さなもの、機体の重さは20グラム程度です。出せるスピードも限られていますので、万が一体や家具にぶつかった場合でも、危険はほとんどありません。また「操縦が難しいのでは」「操縦ができないので楽しめないのでは」と心配されている方も多いと思いますが、こちらの動画をご覧ください。
登場する中学生やけん玉パフォーマーさん、小学生Mくん。みなさん華麗な手さばきで、風船にドローンに命中させていますが、実はこのときがみなさん「人生初ドローン体験」。基本的な操縦方法を数分間教わっただけで、ここまでできるようになりました。このように、ドローンファイトは、操縦の経験がない初心者でもすぐに楽しむことができる、極めてハードルの低いゲームなのです。
ドローンで風船割りを競う現代版チャンバラごっこ
こちらのドローンファイトを考案したのは、株式会社バルーンバスターズ代表取締役の鹿股幸男氏で、別名「新たな遊びを考案するプロ」。小さいころ母親に「お前は遊びを考える天才だ」といわれたこともあり、大人になってからは玩具メーカーに勤務していました。
画期的な遊びやおもちゃ、世の中の問題を解決するようなアイデアについて日々考えを巡らせていた鹿股氏は、ある日、自身の小学生の子どもがテレビゲームにばかり集中している様子を見て考えました。「子どもたちにゲーム以外のことにも熱中して欲しい」、「子供が夢中になれる遊びをゲーム以外で作りたい」と。そして生まれたのがこのドローンファイトでした。
ドローンという最先端ツールに、昔ながらの「取っ組み合い」や「チャンバラごっこ」のような要素を掛け合わせて楽しむアイデアに、多くのエンターテイメント関係者も注目。2019年には、斬新なエンターテイメントアイデアを競い合うコンテストでグランプリに輝きました。
ドローンファイトに必要なものと遊び方
ここまでの紹介で「ぜひやってみたい」という方のために、遊ぶために必要なものと、具体的な遊び方についてご紹介していきます。
ドローン
使うのは、手のひらサイズの小型のドローンで、会場では、「Firefly A20」や「SNAPTAIN SP350」といった機種が主に使われています。
ご自身で購入する際には、「技術適合マーク(通称:技適マーク)」がついた製品を選んでください。技術適合マークとは、日本国内で販売されている電波を発する機器すべてに付与されているもので、総務省の試験に合格したことを証明するものです。この技術適合マークが付いていないものは海外からの違法輸入品などに多く、日本で使用すると罪に問われ、罰金が科される場合があるので十分に注意してください。購入の際には技術適合マークがついているかどうかを必ず確かめるようにしてください。
ドローンファイト用の風船(的)
ドローンファイトを楽しむために必要なものとして、割るための風船をセッティングするための専用の風船ユニット「BANGPOINT(バンポイント)」が必要です。直径28ミリの棒やペットボトルキャップの上に取りつけてドローンと組合せて遊ぶことができます。
透明プラスチックのベルトでできた直径10センチくらいのリング状のもので、支えに固定するためのアタッチメントがついています。このアタッチメントは、直径28ミリの棒もしくはペットボトルのキャップにぴったりはまるサイズで作られています。アタッチメントを固定し、透明プラスチックのベルトの中に風船を入れ、ポンプで風船を膨らませ、風船の口を縛れば準備完了です。
透明プラスチックのリング状ベルトには、四方に直径約5センチの円形の板(的)が取り付けられています。この的の内側にはびょうがついていて、的にドローンがぶつかるとびょうが出て風船を割る仕組みです。びょうといっても、安全性に十分配慮した設計で、風船を設置した状態で衝撃を受けた場合のみ安全カバーがスライドして針が露出するようになっています。直接手に刺さる心配はありませんから、小さいお子さんでも安心して楽しむことができますよ。
遊び方
的にある針は「衝撃を受けた場合のみ作動する」と紹介しましたが、実はこれが遊ぶミソ。つまり、ドローンがこの的に触れただけでは、風船が割れないことも多々あります。このため、風船を割ろうとすると、ある程度のスピードで風船めがけて突っ込む必要があるのですが、その加減が意外と難しいのです。
私が所属するドローンチームでも、このドローンファイトを体験する機会があったのですが、操縦に慣れているはずの大人が全員そろって大熱狂。ドローンが的に接近するたびに歓声が上がり、最後に風船が割れて「パン」と音がするとまた歓声が上がり……。操縦者だけでなく、見ている側もわくわくハラハラしながら楽しめました。
私が体験したのは2名が対戦する形式。風船を2つ並べて置き、2メートル離れた場所に対戦者が並んでスタンバイ。「バルーンゴー!」の掛け声でドローンを離陸させ、先に風船を割った人が勝ちというルールでした。そのほかにも、風船を載せたドローン同士が追いかけ合い、相手の風船を割る形式のものもあります。的になる風船が固定されていないため、周囲で見ている人たちもハラハラドキドキ。会場全体が興奮と一体感に包まれるシンプルなが
高齢者施設のメンタルヘルス向上のツールにも
いかがでしょうか。「ドローン」と聞くとハイテクで高度な操縦スキルが必要な競技のイメージを抱いてしまいますが、このようにドローンファイトには難しい決まりは一切ありません。家族、友人、職場などでアイデア次第でさまざまな楽しみ方ができるのが魅力です。
現在では、自宅だけはなく、ネットを利用したオンライン対戦もできるようになっています。PC・タブレット・スマートフォン等のネットに接続できる機器を設置し、対戦者同士がZoomを介して競うものです。今後は、プロジェクションマッピングと組み合わせたバトルゲームの企画や、eスポーツとしての世界大会開催も視野に入れているとのことでも目が離せません。
鹿股氏は、ドローンファイトを、子どもたちの自主性や創造性を育むエンタメ的コンテンツとしてアピールするばかりでなく、企業のコミュニケーションツールや高齢者施設におけるメンタルヘルス向上のためのツールとしても活用していきたいとしています。
家の中でのドローン遊びをもっと楽しむために必要なこと
最後に、ドローンファイトをもっと楽しむためのポイントを何点かお伝えしましょう。
ドローンファイトで使うドローンは小型でスピードも緩やかです。このため、衝突した場合でも危険は少ないのですが、念のためにガラス製品や壊れ物、観葉植物、さらに水没を防ぐため金魚鉢や水の入ったコップは片付けておきましょう。
意外に難敵なのが「髪の毛」。ドローンが床の上の髪の毛をモーターに巻き込んだり、頭にぶつかった際に絡まったりすることがありますので、床の掃除をこまめにする、遊ぶときは長い髪の毛をまとめたり、帽子をかぶったりする、といった工夫をするといいかもしれません。
ペットがドローンにびっくりしてしまう場合もあるので、デリケートな性格の犬や猫と住んでいる場合は、できれば別のお部屋で遊ぶ方がいいかもしれません。
小さなスペースでも十分楽しめるドローンファイトですが、やはり広い部屋や廊下は、のびのびドローンを飛ばせるという点で「ドローンの特等席」です。ぜひ、ドローンでおうち時間を充実させて、ストレス発散に役立ててくださいね。