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賃貸でもDIY! 空間デザイナーが教える、理想のインテリアを作るコツ
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みなさん、こんにちは。空間デザイナーのSOUMEIです。
近年、自宅を自分でおしゃれにするDIYがトレンドになっています。
ひと昔前までは工作的な要素が強かったDIYですが、専用のショップがオープンしたり、TVで企画が組まれたり、関連イベントが開催されたりといったようにおしゃれなライフスタイルに変化しています。

その一方で賃貸物件に住んでいる場合、現状回復が原則になる大がかりなことができず、「そんなにDIYで大きく空間を変えられない!」といった話も耳にします。
そこで今回は、賃貸物件に住むエリカさんのお悩みを元に、理想のインテリアに簡単に近づけられる、DIYの方法をご紹介します。

「なんだか自宅でリラックスできない。どうして…?」

私の名前はエリカ、都内の会社に勤める23歳。
小学校3年生から父の仕事の関係で海外で暮らしてきましたが、大学を卒業するときに「語学力を活かして、日本の素晴らしい文化や技術を世界に伝えたい!」と考え、就職するため家族と離れひとり日本に帰ってきました。
久しぶりの日本での生活は、毎日が刺激的で仕事も楽しく充実してるんだけど、ひとつ気になることが……。

それは…。
毎日仕事から家に帰ってきても「なんだか…安らげない」ということ。
最初は慣れない環境や、初めてのひとり暮らしが原因かと思ったのですが、もう東京に来てはや1年。慣れないだけの問題じゃないのでは……。
そんなふうに悩んでいたら、あることがきっかけでその原因に気づくことに!

「まさか壁の色が原因だったなんて……」

きっかけは、久しぶりの母との電話でした。ビデオ電話で今のお部屋を見てみたいという話になったときのこと、

エリカ「就職が間近に迫ってて時間もなくて、会社からも電車1本で行ける場所だし…
家賃も予算内だったから、ここでいっか!みたいな感じで」

母「それにしても随分殺風景な部屋ね。壁が真っ白で床も色が薄いし、全体的に冷たい感じがする部屋だし。こっちでは数年に一度、家族みんなで色を決めて壁の塗り替えしてたでしょ。壁は薄く色の入った黄色やベージュのものを選んでたのを覚えてない? それにあなたペイントやDIYが好きだったでしょ」

改めて部屋を見渡すと、ママの言う通り壁も床も白で冷たくて殺風景な感じ。
でも、ママはお嬢様育ちで日本の賃貸に住んだことないから知らないんです。日本の賃貸って現状回復が基本だから、ペイントなんてできないってこと!
でもこのままだと毎日リラックスできないし、引っ越しするのもお金がかかっちゃうし… 何かいい方法はないのだろうか…。

そう言ってエリカが部屋の壁をなでると…急に部屋がもくもくと煙で覆われて

「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♬」

そんなエリカさんにプロからのアドバイス!

「エリカさんこんにちは。空間デザイナーのSOUMEIです」
(※空間デザイナー…空間をトータルにデザインする仕事)

「誰よ、あなた!? 不審者?」

「ちょっと待って! さっき、何かいい方法はないの?って言いながら壁をなでましたよね? そうすると呼ばれて出てくる設定になってるんです」

「へ~そうなんだ。なるほど! って納得する訳ないでしょ!」

「それはそうと、エリカさんは家で安らげないって悩まれてるんですよね?」

「あっ、そうなんです。さっきママとも話をしてたんですが、部屋の壁が白ってことが原因じゃないかってことになって…」

「エリカさんのお母さまのご指摘は的確ですよ。お母さまが指摘されたように、エリカさんがお部屋で安らげない理由は、空間が白を基調に構成されているため緊張感や冷たさを演出してしまっているんです」

「そうなの? 白って明るく見えるからいいってよく聞くけど…」

「確かに白がいいって思ってる方が多いですが、それはケースバイケースです。実は白は空間が明るく広く見える一方で、空間にメリハリや冷たさを生み緊張感を演出することが往々にしてあります。特に日本の賃貸は、部屋が狭かったり日当たりがよくないところも多いため、広く明るく感じさせるために真っ白の壁紙を使った物件が多いのが実情なんです。海外では壁にペイントや壁紙で色や柄を採り入れている家も多いため、帰国子女のエリカさんからすると、だいぶ違和感があるはずですよ」

「なるほど、そういえばそうかも…」

「言葉だけでは分かりにくいと思うので、ちょっと写真で見比べてみましょう! これからお見せする写真は、どちらも以前私が手掛けさせていただいた物件の写真です。壁の色をよく見比べてくださいね」

壁が白の場合

こちらの物件は、ピアノの演奏会を行う音楽ホールを作ってほしいというお施主様のご要望を受け、空間をデザインしました。
ホールを利用する人に緊張感や期待感を与えるようにするため、壁紙はあえてエリカさんのお部屋と同じような真っ白のものをセレクト。
それにより、白の壁が持つ緊張感や冷たさに加えて、ピアノやチェア・ブラインドのブラックとの色彩コントラストが強くなり、より緊張感とメリハリがある空間に演出しています。

壁に薄く色を入れた場合

こちらの写真はお客様が選ばれたキッチンのグレージュ色に合わせて、空間をコーディネート。
ベンチの張地や壁紙をグレージュがかったものを選ぶことで、空間に柔らかな温もりや優しさを演出するように仕上げました。
巾木やベンチの土台部分のオフホワイト色と見比べていただくと、壁紙に色が入っていることが見て取れると思います。

どうです? この2つの写真を見比べると…。
前者は壁に白を用いてメリハリがある緊張感を、後者は壁に色を入れてなじませ柔らかな雰囲気に仕上げていることが分かりますよね。
このように大きな面積を占める壁や床の色は、空間に大きな影響を与えるためとても重要なんです。
お部屋で安らげる時間を求めるエリカさんは、なじませる後者を選ぶべきですね」

「インテリアってセンスや感性でやると思ってたんだけど、ちゃんと理由があって選んでいくんですね~すごいです! とっても勉強になります。ちなみに師匠って呼んでもいいですか?」

「手のひら返しがすごいわ! さっきまで、めちゃくちゃ怪しがってたよね? 不審者扱いされてたような……」

「それは言いっこなしで…。でも師匠、壁や床の色が大切なのは分かったんだけど、実際に私の家でどうやってDIYで変えていくんですか? 賃貸は現状復帰が基本だからペイントできないし…」

「実際にどうやってDIYでくつろげる空間をつくるの?」

「では、エリカさん、ここから具体的にどうやってDIYで変えていくか、実例を通して具体的な方法をご紹介していきますね」

「はい!師匠よろしくお願いします! 」

「下の写真は今から12年前に私がDIYした空間です。お客様から賃貸のマンションの一室をアロマの教室にされたいということで、入った瞬間に柔らかな雰囲気につつまれるようにしてほしいというご依頼でした。
普段はデザインを私の方で行い、実際の工事はプロの職人さんにやっていただくのですが
お客様は教室を始めたばかりでご予算もなかったため、DIYで5万円以内※で仕上げました。(※カーテンの費用は除く)

Before(DIYする前)

こちらはDIYをする前の写真です。
白の壁と黒のサッシ・床のミディアム系の床材で、それぞれの色がなじんでおらず空間全体が重く暗い印象で、苦しい感じがしますよ。

After(DIYした後)

クライアントのご要望であるアロマに合う柔らかな雰囲気を出すために、ペール系のイエローを空間のベース色に設定し、南仏よりのナチュラル系インテリアに仕上げました。

12年前の当時、今のようにDIYが人気ではなく関連商品は少なかったため、右手の黄色の壁は白の壁紙を購入しそれをペイントしてプラ段※(※プラスチック段ボール)に貼り、壁に画びょうで留めるという方法を取りました。

DIYがトレンドである現在は、壁紙の上から貼ることのできる壁紙があるのでそれを使えば簡単に空間の雰囲気を変えることができます。
しかも、後々剥がすこともできるようになっているため、現状復帰にも適しています。便利な世の中になったものです。

一方、ミディアムブラウン色で空間を重く感じさせていた床には、フローリングの上からの石目調のクッションフロアを選び敷き込みました。
こちらは床の四方に養生テープ※を貼り、その上にクッションフロア用の両面テープを貼って留めています。
(※貼った先を傷めず剥がせるビニールでできたガムテープのようなもの)
そうすることで現状復帰にも対応させました。

ちなみにこれも、現在は滑り止めがついたクッションフロアがあるためそれを使うと簡単にDIYできます。
また、色柄にこだわりたい方は、店舗用のものを選ぶと豊富な種類から選べます。ひょっとしたらお気に入りのカフェと同じものを選べることも。
住宅用と店舗用の違いは、厚みと固さそして幅が違います。
店舗は空間が広く靴で利用することを想定されているため、住宅用に比べ幅があり固く厚くできています。
店舗用は強度があるためハリがあり、継ぎ目が不要な空間のサイズでジャストカットすれば、実例のような施工で固定しなくても使えることもあります。

奥のコーナーの柱壁には、ホームセンターで木材を購入し柱と同じサイズでふかし壁を作り、そこにニッチとブラケットライト※(※壁付け照明)を取り付けました。
表面の仕上げは漆喰をDIYで塗って質感を演出しました。

右側の写真は、キッチンとの逆目に空間を仕切り生活を隠すため、壁をデザインして作成しました。
中央の天使の像は噴水になっており、そこにアロマを流せるようにしています。こちらも壁部分もペイントだと安っぽい印象になるため、漆喰を塗って質感を上げています。 
エリカさん実際にDIYした空間を見ていかがですか?
こんな感じで空間の壁や床材のテイストを合わせて色を入れていくことで、DIYでも空間を大きく変えることができますよ」

「師匠すごいです! あの暗い部屋がこんな明るく柔らかなインテリアに変えられるんですね! 壁と床の色の大切さがよく分かりました。私の部屋もこんな感じで明るく安らげる空間にしたいです」

「壁の色はベージュ系・ライトイエロー系・オフホワイト系を選ぶと、リラックス効果を演出できます。また壁紙には大きく分けると織物調と石目調があり、海外経験のあるエリカさんには見慣れている石目調のものを選ぶといいですよ。

また、DIYができない物件に住んでいるのであれば、いろいろアレンジできるDIY可能な物件に引っ越すというのもひとつ。家賃がお手頃な古い物件を、自身でDIYして楽しむというのもいいかもしれません。

あ! ちなみに、壁紙の上に貼って剥がせる壁紙は、そんなにたくさんの種類が店舗に置いてないことが多いので、ネットで商品を探した方が種類を選べますよ! 」

SOUMEI(ソウメイ)空間デザイナー/インテリアライター

インテリアデザイン事務所・カッシーナイクスシー・ミサワホーム等を経て、菊一建設でインテリア事業を立ち上げる。
「空間で毎日が変わる歓びをあなたにも!」をコンセプトに、個人邸から商空間までの空間デザインを手掛ける。
またインテリアライターとしても活動しており、プロが実際に使っているインテリアのテクニックなどを分かりやすく紹介。
最近では、2018年10月から放送されたTBSドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」に手掛けたお客様宅が使われるなど、インテリアの統一感と機能性の両面にこだわる空間づくりを行っている。
【雑誌・TV・ネット掲載】
「ひとり暮らしの部屋作り/主婦の友社」「Interior Shop FILE/ギャップジャパン」「homeclub/ミサワホーム」「SUMAI 実例集/ミサワホーム」「日刊Sumai」「SUVACO」「大恋愛~僕を忘れる君と/TBSドラマ」

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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