チーズを手作りできることを知っていますか?
「チーズを手作りなんて難しいのでは?」 と思う方もいるかもしれませんが、意外と簡単に作ることができるんです。
私自身も料理が得意なほうではありませんが、子どもと一緒によくピザ作り(生地もチーズも手作り)を楽しんでいます。
この記事では、料理が苦手な方やシンプルな暮らしが好きな方に向けて、簡単にできるチーズ作りの楽しみ方をご紹介します。
シンプルな食材でできる、自家製チーズ
「子どもたちには安心・安全なものを食べてほしい」という思いから、できるだけ添加物が少ないものやオーガニックの食材を選ぶなど、普段から食材には少しこだわっています。
ピザが大好きなわが家はピザ作りで使うチーズも無添加がいいなと思っているのですが、市販では扱いが少なく、高価なものが多いです。購入をためらってしまうこともあったので、わが家ではチーズを手作りすることにしました。
作り方を調べてみると、主な材料は生乳と酢と、とてもシンプル。調理道具も温度計と鍋やボウルと自宅にあるものばかりです。工程も簡単なので、子どもと一緒に作ることもできます。
自家製チーズの魅力
簡単にできる手作りチーズ。「自家製」のメリットは、不要な添加物や保存料を避けられる点です。小さな子どもの食事にも安心して使用することができます。
チーズは本来、生乳と酢といったシンプルな食材からできています。しかし、市販のチーズは旨味を足すために、化学調味料などの添加物が使用されていることもあります。
自家製の生乳本来の味を生かした無添加のチーズであれば、味も濃厚です。シンプルな調理方法でも、とてもおいしくいただけます。
また、チーズを家で簡単に作れることがわかると子どもも喜んでチーズを食べるようになり、食の大切さも伝えることができました。
それでは次に自家製チーズの作り方をご紹介します。
簡単! モッツァレラチーズの作り方
わが家のモッツァレラチーズの作り方をご紹介します。そのまま食べてもピザにのせてもおいしいです。なによりできたての新鮮なチーズを食べられるのが、手作りの醍醐味といえるでしょう。
モッツァレラチーズは牛乳と酢だけで作れます。シンプルな食材なので、思い立ったときに作れるのもメリットです。
●材料
牛乳(ノンホモ低温殺菌牛乳)…900ml
酢…大さじ4杯
※ノンホモ牛乳とは、脂肪分を均一化させるホモジナイズという過程をしない牛乳のことです。牛乳の上部に生クリーム層がたまり、飲むときはコップに注ぐ前に振ってから入れましょう。
●道具
温度計…牛乳を温めるときに温度の計測が大切であるため、料理用の温度計が必要です。
●モッツァレラチーズの作り方
①小鍋に牛乳を入れて火にかける
②65度になったら火を止め、酢を入れてかき混ぜる
③徐々にかたまってくるので、まとまるようにかき混ぜる
④かたまりができたら、ボールを重ねたザルに上げる(このときのお湯はホエーと呼ばれるものです。別の料理に使用できるので捨てないようにしましょう)
⑤かたまりを90度以上の熱湯に入れて、しばらくこねる
⑥好みの固さになったら、冷水で冷やしてできあがり
慣れると15分くらいでできますが、子どもと一緒に作るときは30分ほどで作れます。火を使ったり熱湯を使ったりするので、やけどには注意しましょう。
ポイントと保存方法 手作りモッツァレラチーズ作りのポイントは、以下のとおりです。 ●モッツァレラチーズを作るならノンホモ低温殺菌牛乳を選ぶ(ノンホモ牛乳を使用しない場合、カッテージチーズになる)
●温度をきちんと計りながら調理する
●ホエーは栄養価が高いため、捨てずにホットケーキやジュースなどもう1品作る
手作りモッツァレラチーズは、ふたのある容器に塩水に入れて冷蔵保存してください。保存料などを使用していないので、2~3日で食べ切るのがよいでしょう。冷凍保存もできますが、その際はラップに個包装で包み、2週間程度で食べ切るようにしてください。
900mlの牛乳からモッツァレラチーズは手のひら1個分ほどしか作れません。手間もかかり牛乳をたくさん使うため、市販のモッツァレラチーズが高い理由にも納得できます。
ただし家庭で食べる分量としては十分です。複数人で食べるときは分量を増やして作ってみましょう。
自家製モッツァレラチーズでピザ作り
手作りモッツァレラチーズを使ったピザは、わが家の定番料理です。ピザ生地は市販のものでもパンを使用してもよいでしょう。
ピザは、トマトケチャップに野菜やベーコン、モッツァレラチーズをのせてオーブンで焼くだけです。シンプルな材料しか使っていないため、あっさりしたピザに仕上がります。味付けを控えたら小さなお子さんも一緒に食べられます。
チーズ作りからピザ作りまで簡単な工程なので、子どもと一緒に楽しく作ってピザパーティーを楽しめますよ!
ホエーを使ってもう1品!
900mlの牛乳で、手のひらサイズのモッツァレラチーズとボール半分くらいのホエーができます。
モッァレラチーズを作ったときにできたホエーは、もう1品作れるので捨てないようにしましょう。ホエーはカルシウムがたくさん含まれているため、そのまま捨ててしまうのはもったいないです。ちなみにヨーグルトのうわずみ液も同じホエーです。
ホエーを使ったホットケーキ
チーズ作りでできたホエーを牛乳の代わりとして使ってみましょう。ホットケーキを作るときに、牛乳と同量分を使うだけで、いつもよりもふんわりとおいしくできあがります。
①ホットケーキミックス200gに、溶いた卵1個とホエー150ccをよく混ぜる
②通常のホットケーキと同様に焼く
ホエーを使ったミックスジュース
ミックスジュースも牛乳と同量をホエーに置き換えます。バナナやいちごなど、お好みの果物とミキサーにかけるだけで完成です。牛乳よりもあっさりと飲めるため、ヨーグルトベースのラッシーに近い味を楽しめます。
自家製チーズでピザパーティーをしよう
クリスマスや誕生日などには、自家製チーズを使ったピザパーティーができます。チーズやピザをみんなで作ると、よりいっそう楽しいひとときを過ごせるでしょう。
手作りピザはオーブンで焼く
手作りピザを焼くときはオーブンで焼きましょう。大人数のときは、2段焼きができる大きめのオーブンレンジがおすすめです。ピザは高火力で焼き上げる方がおいしくなるので、オーブンの温度調整ができるものがよいでしょう。
コンロは3口あるとベスト
チーズを作るときはお湯を沸かしたり複数の鍋を使ったりするため、3口コンロがあると便利です。コンロ自体はIHでもガスでもかまいません。
チーズは使用した牛乳よりも容積が小さくなるので、チーズを作る際は鍋も複数必要です。手作りチーズの調理自体は簡単ですが、ピサ生地を同時に作る際などは、キッチン周りに広いスペースがあると作業しやすいです。
リビングでピザパーティー
手作りチーズと手作りピザでピザパーティーをすると、子どもも大人も楽しめます。コロナ禍で友人たちと大勢で集まれない状況ですが、状況が落ち着いたらリビングで友人たちとピザパーティーをするつもりです。
わが家はキッチンとリビングがつながっており、料理をしながらリビングで家族がくつろぐ姿を見られます。パーティーのときも料理をしながら会話に参加できるため、キッチンとリビングが一体化した間取りがおすすめです。
自家製チーズ作りは食育にもなる
「チーズは買ってくるのが当然」と思いがちですが、チーズ作りは材料と道具があれば30分程度で可能です。調理方法も混ぜたりこねたりととても簡単なので、子どもと一緒にチーズ作りを楽しめますよ。
牛乳からチーズができる工程を一緒に経験することで、料理の大切さをわかってもらえるでしょう。自分で作ったチーズをおいしく食べてほしい、そんな食育を大切にしたいパパやママに、自家製チーズ作りはおすすめです。