冬は楽しいイベントが盛りだくさん。中でもバレンタインデーは気になる人にだけでなく、大切な家族や友人に感謝の気持ちを込めてプレゼントできるチャンスです。
バレンタインの定番スイーツといえば、生チョコ。大人で濃厚な味わいのものや抹茶パウダーで風味を変えたものなど、多くのアレンジが楽しめますね。
そこで今回は、普段自宅でお菓子教室を開催している私が、簡単・本格生チョコの作り方やアレンジレシピを紹介します。
バレンタインに本格的な生チョコ作り

生チョコは、簡単に手作りすることができます。わが家の子どもたちも生チョコが大好きで、自宅で美味しい生チョコを一緒に作って楽しんでいます。
そもそも生チョコとは?
生チョコとは、溶かしたチョコレートに生クリームや洋酒を合わせたお菓子です。仕上げとして表面にココアパウダーを振ります。材料に生クリームを使用しているので生チョコやガナッシュと呼ばれています。
どんなチョコレートを使う?
生チョコの主な材料は、生クリームとチョコレート。チョコレート本来の味やなめらかな口溶けを楽しむには、材料選びがポイントです。製菓用のチョコレートやクーベルチュールと呼ばれるカカオ分の高いチョコレートがおすすめですよ。
ビターの場合、カカオの配合率は55~60%、ミルクの場合は32~40%、ホワイトの場合は35%前後が分離しにくく扱いやすいです。また、ホワイトチョコレートを使用した生チョコは、少し柔らかめに仕上がります。
市販の板チョコを使用すると失敗しにくく、味も断然美味しいです。ただし風味や甘さを加えるために、香料・乳化剤・植物油脂などが含まれていることもあるため、チョコ本来の味にこだわる場合には不向きといえます。
生クリームは代用できる?
次に、生クリームについてです。一般的に生クリームと呼ばれるのは、動物性脂肪(生乳)のみを原材料とした乳脂肪分が高いものを指します。
生クリームよりも安価な純植物性脂肪のホイップクリームは、固まりにくいため生チョコ作りにはあまり適していないのです。
ある程度の固まりやすさを考えると、乳脂肪分が35%程度の生クリームの使用をおすすめします。失敗も少なく、舌触りもなめらかになるため生チョコ作りに適しています。
ただ、ホイップクリームで代用できないというわけではありません。不足しているコクを補うためには、無塩バターをプラスしたり、固まりにくさ解消のためにチョコの配分を多くしたりしましょう。(ホイップクリーム1:チョコレート2~3 くらいの比率)
仕上げに使うココアの種類は?
仕上げのココアパウダーは、砂糖やミルクの入っていない純ココアがおすすめ。飲料用のミルク成分や砂糖が入ったココアを使用すると、ベタついたり甘すぎたりしてしまうからです。
ラッピング方法は?
表面にココアがついているので、飛び散っても大丈夫なように工夫が必要です。そのままクリアバッグに入れるのもいいですが、表面のココアが袋の中で飛び散ってしまうと見た目も悪くなってしまいます。
ワックスペーパーで包んだり、ワックスペーパーを敷いた100円ショップのお菓子用のラッピングボックスを使ったりするとおしゃれです。
基本の材料と本格レシピ
続いては、味の好み別に基本の生チョコレシピを紹介します。
ビターが好きな人向け
材料(約2センチ角30個分)
・ビターチョコレート(カカオの配合率55~60%がおすすめ) 200g
・生クリーム(乳脂肪分35%前後がおすすめ) 100g
・ココアパウダー(純ココア) 適量
・お好みで香りづけにブランデーや、ラム酒、コアントローなどの洋酒 少々
作り方
① 水気のないボウルに刻んだチョコレートと生クリームを入れて、湯煎で溶かします。洋酒を加える場合は、チョコレートがすべて溶けたタイミングで入れましょう。最後に、味の偏りが出ないようによく混ぜます。

② 四角い型、または保存容器などにオーブンペーパーを隙間なく敷いておきましょう。
③ 溶けた①を流し込み、完全に固まるまで冷蔵庫で半日以上冷やします。

④ 固まりきったらオーブンペーパーごと取り出し、きれいに剥がしましょう。包丁をお湯で温めて、生チョコをお好みのサイズにカットします。水気を拭き取りながら行うと、きれいに切ることができます。

⑤ 仕上げにココアパウダーをまぶしたら完成です。

マイルドで甘めが好きな人向け
材料(約2センチ角30個分)
・ミルクチョコレート(カカオの配合率32~40%がおすすめ) 200g
・生クリーム(乳脂肪分35%前後がおすすめ) 100g
・純ココア 適量
・お好みで香りづけにブランデー、ラム酒、コアントローなどの洋酒 少々
作り方
カカオ配合率が少なめのマイルドな味のミルクチョコレートを使用します。作業の工程はビタータイプの生チョコと同じですので、参照してみてくださいね。
生チョコのアレンジで贅沢レシピ
①生チョコトリュフ

生チョコを丸めて生チョコトリュフにするのもおすすめです。周りのコーティングは、レンジで溶かしたチョコレート(別分量)で行います。
さらに、デコペンで模様をつけるとかわいい仕上がりになりますよ。または、ココアをつけて手で丸めるだけでも、コロコロした本格トリュフができあがります。
②生チョコサンドクッキー

大きめにカットした生チョコをクッキーにはさめば、インスタ映えするとても贅沢な生チョコサンドクッキーのできあがりです。市販のクッキーを使えばとても簡単に作れますし、ラッピングもしやすく一つでも食べ応えがあるので、友チョコにもおすすめです。
③生チョコタルト

市販の焼いてあるタルト型を使った生チョコアレンジです。作り方は、製菓コーナーにあるタルト型のクッキーに生チョコを流し込み固めるだけ。手間がかからず、子どもでも簡単に作れます。
④生チョコサンドパン

生チョコをカットする工程で余った端の部分を活用します。
簡単に作ることができ、子どもも喜ぶ生チョコサンドパンです。余った部分をパンにはさむだけで普通のプレーンなパンも贅沢な味わいになりますね。
お菓子作りに適した環境づくり

お菓子作りに便利な設備とは
自宅で親子や友人と一緒にお菓子作りを楽しむには、一緒に並んで作業できる大きな作業台が便利です。
わが家ではお菓子の教室を開催しているため、みんなで囲んで作業ができるアイランド型のカウンターを設けています。作業中の会話も弾み、移動効率もよく、作業スペースも確保できます。
お菓子の教室をするなら

また、いつか自宅で教室を開きたい人には、パントリーがおすすめです。
教室を開くときには、さまざまな道具や材料を保管する必要があります。そのため、わが家では4畳の家事室兼大容量のパントリーを新築時に設置しました。このパントリーのおかげでたくさんの道具や材料の保管に困ることもありません。
また、LDKも散らかりにくくなり、収納家具を減らせるためすっきりとした暮らしが実現できています。
バレンタインに手作り生チョコ
簡単に自宅で手作りできて、アレンジレシピも楽しめる生チョコ。ぜひ皆さんもお試しくださいね。
バレンタインに手作りお菓子をプレゼントすれば、きっと大切な人に気持ちが伝わるでしょう。今年のバレンタインは、親子で楽しく生チョコ作りを楽しんでみませんか。