大開口・大空間を実現した３階建て

２階のダイニングとキッチン。床材は大理石の風合いを再現した高級感あるフローリングを採用しました。ワックス掛けが不要でキズに強いのはもちろん、ダニの死骸や花粉などのアレルギー物質を抑制する表面塗装が施された床材です。施主が特にこだわったフルオープンの対面キッチンはトクラス（旧ＹＡＭＡＨＡ）製。鏡面の黒緋（くろあけ）色の扉柄とカウンターを濃い石目調の仕上げ（ハイグラーナブラック）を選び、モダンな雰囲気のＬＤＫで一際、存在感を放っています。奥にある洗面所・トイレの扉は存在感を消す為、白い扉を提案しました。

こだわりぬいた施主自慢のＬＤＫ。画像中央の造作のマガジンラックは様々な大きさの本を置けるよう、棚１つ１つの高さを調整しています。石目調の床材とクロスは白で統一することで空間に広がりを与え、家具は濃い木目調の落ち着いた色を選んだことで、アクセントになると同時に空間全体を引き締めています。ワンランク上のシックなLDKです。

主寝室は壁のクロスを1面だけ色と柄をかえアクセントを与え、部屋全体の雰囲気をシックでモダンな印象に。天井にはクロスではなく、左官仕上げの珪藻土を使用しています。珪藻土には臭いを吸着・分解する効果や室内の湿度を調整する効果があります。また、壁に使用すると汚れや欠けやすいという短所があるので、天井のみの使用を提案しました。

３階建て住宅は登り降りが大変なので老後の生活も考え、パナソニック製の住宅用のエレベーターを設置しています。エレベーターは３人乗りで車椅子でも乗り降りが出来るタイプになっています。エレベーター内には電話機も装備されていて、来客・電話の着信にも対応できるようになっています。地震の初期微動を感知して、最寄の階で緊急停止する機能や万が一、エレベーターが故障した際に外部に通報できる等の安全装置も装備しています。扉の色は各階ごとに変更することが出来るので、部屋の雰囲気に合わせた提案が出来ます。

八王子の町が一望でき、夏には花火大会まで楽しめる大空間の屋上。屋上の防水処理は亜鉛メッキの鋼板の上に特殊なビニル樹脂層を強力に接着させた高耐候の金属防水工法です。シート防水や塗膜防水と違い、メンテナンスがほぼ必要なく、また、屋根材としての重量は瓦の重量の約1/16と軽量で建物構造にも負担を掛けにくいので、木造３階建ての住宅に適した工法といえます。高耐久の防水工法であるため、後々今の防水層を活かして屋上緑化をすることも可能です。

外観にもこだわりました。モルタルの外壁に職人が１つ１つ手で仕上げていく左官の塗壁仕上げ。外壁材には素材自体に伸縮性があり、外壁のひび割れ（クラック）を起こしにくく、親水性（外壁材の塗膜と汚れの間に雨水等の水が入り込むことで、自然と汚れを落とす性能）がある多彩なパターンと色調を組み合わせることが出来るジョリパット・ネオという材料を使用しています。外観のアクセントとして、一部分ジョリパットの色を変え左官の仕上げのパターンを周囲より荒く、ザラッとした質感に仕上げ、さらに目地を入れることで重厚感あるタイル調の仕上げにしました。