引っ越し先を考えた時、交通の便やスーパーマーケットに商店の数など、人それぞれの条件があるもの。けれど、スペック的なところは検索すればわかるものの、実際にその街で暮らすとどんな雰囲気や光景に出会えるかは、未知数です。
本企画「私の街を紹介します」では、そんな暮らしてみたからこそわかる街の良さを求めて、その街で暮らす人々にインタビュー。数字や検索だけではわからない、その街に流れる空気を紹介します。鶴橋駅の物件を探す
東京とは何もかも違う、大阪の街
今回、街を紹介してくださるのは、台湾出身のリンリンさん。貿易の仕事に携わりながら通訳としても働くリンリンさんは、日本で暮らして10年が経つのだそう。初めは東京で暮らそうと思っていたそうですが、ひょんなことから大阪へ。その後東京へ暮らすも、また大阪に舞い戻ってきました。「好きな街は谷町六丁目」と話すリンリンさんですが、最近鶴橋へお引っ越しされたのだそう。駅前は韓国食材や焼肉店などが立ち並ぶ昔からの市場が有名な鶴橋ですが、そこで暮らすのってどのような感じなのでしょう。
リンリンさん!鶴橋暮らしはどうですか?

―日本に興味を持ったのは、何がきっかけでしたか?
リンリンさん:「子どもの頃から日本の音楽やドラマ、映画が好きだったんです。姉が音楽業界で働いていたこともあって、J-popのCDを持って帰ってくることも多くて。『日本に興味があるなら日本語を勉強した方がいいよ』と父にすすめられて、勉強するようになったんです」
―そうなんですね。その後留学で日本へ?
リンリンさん:「はい。台湾で週に一回教室に通って、日本語の勉強を8年ぐらいした後に、日本の専門学校の通訳・翻訳コースへ留学することにしたんです。東京に行く予定だったんですが、アクシデントで既に定員に達してしまって。大阪にも同じような学校があるし、物価も安いとエージェントの人にすすめられて、じゃあ大阪に行ってみようかなと」
―大阪に来たとき、どんな印象でした?
リンリンさん:「東京は旅行で行ったことがあったのですが大阪は初めてで、ビルや建物が古く、東京とは全然違う!ショックでした(笑)。言葉もみんなめっちゃ早口の関西弁で、標準語を勉強してきた私からしたら、何を話してるのか全くわからなかったんです。最初はちょっと挫折しましたね…でも、住んでるうちにめちゃくちゃ好きになった!私は台湾の台北出身なんですが、大阪の街並みは台北に少し似ている気がします」
―どんなところが台北に似ていると感じます?
リンリンさん:「東京は綺麗に整備されている印象ですが、大阪はいい意味であまり整備されていない。雑踏感があって各々自由に発展している感じが、台北の街並みと似ていますね」
―なるほど。そういう視点で見ると、統一感がないことも魅力に見えてくるような。大阪では、今までどこに住んだことがありますか?
リンリンさん:「天神橋筋六丁目と谷町六丁目、あとは玉造です。引っ越しが好きなので、今まで4回引っ越しました。谷町六丁目は商店街もあるけど、若い人向けのおしゃれなお店も多くて、いろんなお店へ行くのが楽しかったですね」
―飲みに行かれたり?
リンリンさん:「そうですね。でもお酒を飲みに行くというのは日本に来てからするようになりました。台湾では同世代の友人はあまりお酒を飲まないし、みんなで『食事に行こう』ということはするけれど『飲みに行こう』とはならないんですよ。だから日本に最初来た時、飲みに行くという行為自体がすごく不思議でした。谷町六丁目のお店は、単にお酒を飲む場というよりコミュニティのような集まる場所という感じがあって、おもしろかったです」
時空が交差するような、鶴橋の新しい魅力
―谷町六丁目や玉造と、鶴橋は街の雰囲気も全然違いますね。
リンリンさん:「そうなんです。初めは玉造の近辺で探していたので、今の家は鶴橋と玉造の間ぐらいにあります。鶴橋に住みたくてというよりも、物件をとても気に入ったのがきっかけでした」
―鶴橋はどんなイメージでしたか?
リンリンさん:「大衆居酒屋が多くて、立ち飲みにくるおじさんたちが多い印象でしたね。正直、治安が良いというイメージはあまりなかったので、どうなんだろう?と迷ったこともあります。あとは駅前に市場があるし、焼肉やキムチなど韓国食材のイメージも。でも最近若い人が多いんですよ。それに私が住んでいるエリアは天王寺区なのですが、JRの高架下を境に生野区へ変わるんですね。天王寺区側は玉造のような静かな住宅街で学校も多いし、落ち着いた雰囲気でした」

リンリンさん:「家の近くの東小橋公園は広くて、気持ちいい。春になると桜が綺麗だし、秋は銀杏も。日本の一番好きなところは季節の移り変わりを感じられるところですね」


―家の近くに公園や自然を感じられる場所があるというのは、結構大切ですよね。若い人が多いというのは?
リンリンさん:「韓流ブームの影響ですよね。今まで駅前の鶴橋市場は昔から住んでいる方々の地元のお店が多かったと思うのですが、最近その中にところどころおしゃれなフェやゲストハウスなどがオープンするようになって。急にめちゃくちゃ発展してきている印象です。若者の街というか」
―そうだったんですね。
リンリンさん:「その結果、結構おもしろい風景になってきてるんですよ。時空が交差しているみたいな。こんなふうに、突然シーシャのお店があったり、一本道を入るとカフェがあったり、それを発見していくのも楽しいです」


―市場で買い物をされたりはしますか?
リンリンさん:「あんまりないですね。なぜかというと、量が多いから。一人暮らし向きではなくて、ファミリー層はいいかもしれません。まだ買ったことはないんですが、市場で売っている豚肉が美味しいとよく聞きます。あと、鶴橋の魅力はここだけじゃないですよ」
―というと?
リンリンさん:「商店街を抜けてしばらく歩くと…コリアタウンが!」
―本当だ!すごい人ですね。
リンリンさん:「最近すごく多いですね。このあたり、めっちゃ台湾っぽいんですよ。台湾の夜市とかまさにこんな雰囲気」

―そうなんですか。懐かしさを感じますか?
リンリンさん:「感じます!だからここもまた、なんだか時空が歪んだような錯覚に陥りますね(笑)えっここ大阪?みたいな。何でもない文房具とか雑貨とか、洋服とか、そういうのをこうやって出店で売っているのも、すごく台湾ぽいです」
―なんだか夏祭りみたいで楽しい!
リンリンさん:「そう、日本人は楽しいと思うんですよね。でも台湾はこの雰囲気が日常なので、当たり前の光景」
―そうなんですか!?
リンリンさん:「そうそう。だから日本人がすごくテンションがあがっている姿を見て、ある意味カルチャーショックでした(笑)。これ、普通の光景じゃないの?って。もちろん台湾っぽい雰囲気を感じられて楽しいですが」
―(笑)。改めて鶴橋で暮らす楽しさって、どういうところでしょう?
リンリンさん:「市場やコリアンタウンのような賑わいのあるところに行くと、ちょっと出かけたようなおもしろさもあるけれど、一本入るだけで住宅街になり生活感がたっぷりなところかな。ふたつが共存しています。谷町六丁目のような入り組んだ路地もたくさんあるので、これからもっと歩いて街を知っていきたいなと思います」



異国感漂う鶴橋エリアで暮らす
鶴橋といえば駅前の鶴橋市場やコリアタウンなど、異国の雰囲気が漂うことでも有名な街。観光として訪れる人も多い場所ですが、意外と住みやすい街のようです。
JR環状線にOsaka Metro千日前線、そして近鉄大阪線と3路線が通り交通の利便性も高いです。
難波や梅田などの中心地だけでなく、奈良までも1本で行けるので、休日は外出したい方にもおすすめ。家賃も比較的安いエリアなので、まずは物件を見てみてくださいね。
【□関連リンク】鶴橋駅の住みやすさは?口コミを見てみる
【□関連リンク】 鶴橋駅の家賃相場
◆本記事の担当者
取材・文:小島知世
[clink id="1089" type="button"][/clink]公開日:










