大阪市城東区にある京橋エリア。飲食店が連なる、大阪きっての繁華街としても有名なエリアです。最寄りの京橋駅は、JR大阪環状線、JR東西線、JR学研都市線、京阪本線、Osaka Metro長堀鶴見緑地線が乗り入れる駅で、大阪市内から京都や奈良に行くハブ駅としても活躍します。そんな京橋駅周辺には、「京橋東商店街」「京橋新商店街」「京橋中央商店街」の3つの商店街があり、それぞれが街を盛り上げる大きな存在です。
今回はそれらの商店街の一つ「京橋中央商店街」にスポットを当て、各店への取材を通して商店街としての取り組みと街の魅力について聞きました。
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京橋中央商店街の基本情報


京橋中央商店街の特徴
「京橋中央商店街」は、JR京橋駅の北口から8分ほど歩き、「京橋新商店街」を通りぬけた先にあるドーム型の広場をさらに北に進むと見えてきます。ここは駅前の繁華街とは違い、人の流れがまだらで比較的静かな印象を受けました。元々、この商店街は、周辺住民に向けて日用品を扱うお店が多かったそうです。

京橋中央商店街の魅力
京橋中央商店街の魅力のひとつが、街と人の距離感が近い点です。
取材をしていて感じたのは、お客さんとお店、またはお客さん同士のコミュニケーションが密だということです。この後ご紹介する、「小島太陽堂薬局」や「しゃしんのピュア」などのお店は、業種柄、顔馴染みのお客さんに接客する機会が多いお店といえます。どちらも決して大きな規模ではないけれど、街に長く根を張り、「何かあればこの人に」と街の人に頼られている印象を受けました。
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街と連携した取り組みで商店街をまた盛り上げたい

45年間商店街を守り続ける土蔵さんの思いとは
今回は、京橋中央商店街振興組合理事長、トクラ商事の代表を務める土蔵康司さんへインタビュー。商店街としての取り組みや京橋の街の魅力について詳しくお話を伺いました。

――土蔵さんは、トクラ商事という婦人服他店の経営にいつ頃から携わっているのでしょう。
土蔵さん:1980年からなので、今年で45年になります。もともと僕の両親が商店街内で土蔵商事という防護服と学校の制服を販売する会社を経営していて、僕が会社を引き継いだときから商店街にはずっと関わってきました。
――防護服とはどのようなアイテムなのでしょう。
土蔵さん:防護服というのは、有害物質や埃から体を守るための服で、例えば建物の解体時にアスベストから身を守るときや焼却炉を使用するときとか、あとコロナ禍では医療従事者の方が着られていたりしました。元々は店頭販売だけだったですが、1995年からはネット通販もはじめていたので、コロナ禍にはかなりご注文をいただきましたね。
――なるほど。土蔵さんが会社を引き継がれた頃の商店街はどんな様子でしたか。
今とはどのように違いますか。
土蔵さん:昔は金物屋や下駄屋、傘屋、お茶屋など物販のお店がたくさんあってとにかく商店街に活気がありました。でも今は、インターネットでなんでも買えるようになったので実店舗にお客さんが来なくなり、物販の店が年々減ってきています。物販のお店が飲食店を下回る現状は、おそらくどこの商店街も同じなのではないかと思います。

――先ほど商店街を歩いていたんですが、確かに物販のお店もあるものの、飲食店が多い印象を受けました。この状況を受け、商店街組合としてはどのような取り組みをされているのでしょう。
土蔵さん:僕が理事長を引き継いでから始めたのは、スタンプラリーですね。まずはお客さんに京橋に来てもらおう! ということで、商店街内でスタンプラリーを実施しました。参加店は全店ではないですが、京橋中央商店街と、隣の新京橋商店街にあるお店で100円の購入につき1ポイントが貯まり、500ポイント貯まると参加店の商品と交換できる仕組みです。これが結構人気があって今でも続けている取り組みです。

――商店街を回遊してもらうにはぴったりの企画ですね! 利用されるお客さんが少ないと感じられてのことですか?
土蔵さん:そうですね。先ほども言ったように物販のお店がどんどん減ってきているので、売り上げという意味でいうと。今は正直しんどいなと感じています。
ただ、決して商店街に来る人が減ったわけではありません。商店街の中央にドーム型の広場があるんですが、昔はアーケードがなく、雨が入る形になっていたんですね。でも1996年にアーケードを建て替えてドーム型にしたことで、雨がかからない商店街に変身。中学生がお店で販売体験をしたり、全国から修学旅行生(小学生~高校生)が「あきんど体験学習」として来てくれています。

――ほかに集客につながるような取り組みはされていますか。
土蔵さん:そうですね。あとは近隣の子どもたちに楽しんでもらえるようなイベントを定期的に実施しています。最近は、 8月の第1土曜に商店街を使って夜店をやりました。昔は毎年8月の第1土曜日に店主さんたちが、商店街がいっぱいになるほど屋台を出してくれていました。当時は大盛況だったんですけど、だんだん店主の高齢化とコロナが重なり、しばらくの間はイベント中止をせざるをえなくなりました。ただ復活させたいという声もいただいていたので、今年久しぶりに開催しました。結果的にお客さんにも喜んでもらえたので、また来年もできたらなと思っています。
あとちょっと変わったイベントでいうと、GPSランナーの志水直樹さんがプロデュースしてくれたGPSランを取り入れています。これは京橋中央商店街をスタート地点としてWebの地図上に描いた絵に沿ってランニング&ウォーキングをしてもらうというもの。商店街だけでなく、京橋の街周辺を巡ってもらうことにも繋がるし、運動促進にもなりますよね。そんな風にイベントをするときには、地域の方の協力は昔よりも必要不可欠だと感じます。
――商店街のイベントだけど、街のことを知る機会にもなりますね。商店街内のテナントを増やすような取り組みもされているのでしょうか。
土蔵さん:新たな事業を始めたい人に向けて2年間場所を貸す「チャレンジショップ」というサービスを行っています。 これは街での交流を目的とした取り組みの一つで「井戸端ステーション」というスペースの一角で行われます。今は英会話教室が入っていて、来年3月で卒業になるので、4月からチャレンジしたい人を募集している段階です。

――実際チャレンジショップに参加される方はどんな方が多いですか。そもそもこのサービスを始められたのにはどんな思いがあるのでしょう。
土蔵さん:「井戸端ステーション」という場所を使って、新たな商売人を育成して、卒業後はできればうちの商店街の中で店を出してもらいたいなという思いがあります。1階・2階のレンタルスペースでは、ヨガや書道教室、歌の教室をしていたり、多目的に使ってもらえる場所になっています。
京橋には、大阪環状線やJR東西線、京阪線、Osaka Metoroも通っています。 いろんなところから集まって会合するには集合しやすい場所だし、飲食店が多いので、飲んで帰れるのもうれしいですよね!
――今回は英会話教室が入られているというお話でしたが、 過去には、どんなお店が井戸端ステーションに参加されましたか。
土蔵さん:今までは、占いの店やプリザーブドフラワーの教室などがありました。ただ正直、チャレンジショップの取り組みが始まってから20年経ちますが、未だに店を出してもらうところまでは至っていないのが現状。これは今後の課題の一つです。
――土蔵さんは40年以上、京橋で働かれていますが、街の変化は感じられますか。
土蔵さん:元々地元の人が多いからね。そこまで大きくは変わっていないんじゃないかなあ。もちろん、全く変化がないわけではなくて、例えば地域の子供会に参加する人が少なくて、会が無くなってしまったりということはあるみたいです。僕の馴染みのお客さんもだんだん高齢化して、来られなくなる人もいるので正直寂しいですよ。
――先ほどテナントの育成というのが課題に挙がりましたが、それ以外に今後予定されている取り組みがあれば教えてください。
土蔵さん:そろそろ老朽化してきているアーケードをリニューアルせなあかんなとは思っています。
――最後に京橋の住みやすさ、街の魅力についてお聞かせください。
土蔵さん:他の街に住んだことがないからなんとも言えないけど、住みやすい街だと思います。 交通の便もいいし、みんな人情がある街だからね。 僕は毎朝走りに行くんだけど、大阪城公園も近くにあるのはいいよね。大きな公園がこんな近くにあるし、とてもいいところだと思います。
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小島太陽堂薬局

体の不調を感じたら必ず頼りたい薬局
1946年創業。2代目で薬剤師の小島慶子さんが営むドラッグストア併設の薬局。店内には、すべての医療機関の処方箋に対応できる医薬品をはじめ、健康食品やホームケア、ベビー・サニタリーケアなどを多数取り扱っています。小島さんにお店の強みを聞くと「院内薬局とは違って、うちでは同じ用途の薬でも患者さんの体に合った薬の照合が可能。普段来られる方も顔見知りが多いので声がけをするなど細かい気遣いができると思います」と話してくれました。



店名:小島太陽堂薬局
住所:大阪市都島区都島南通2-14-22
電話番号:06-6923-4293
営業時間:月〜水、金(9:00〜19:30)
木(9:00〜19:00)
土(9:00〜18:00)
第1・3日曜(10:00〜18:00)
定休日:上記以外の日&祝
燻製イタリア酒場ORA

食を通じたまちづくりを目指す、イタリア酒場
今年でオープン10周年を迎えた「燻製イタリア酒場ORA」。店主の吉田誠也さんが、飲食店から独立しオープンさせたお店です。店内では燻製の一品や、パスタ、お肉料理などを提供し、それらの料理に合うようセレクトされたワインは、赤、白、スパークリング、ロゼの中から珍しい品種をセレクトしています。また自身の経験から、メニューの一部を支援金として寄付し、子どもの支援につなげる取り組みも。今後は食を通じて「子どもが安心して暮らせる街」になるよう尽力していくといいます。

照明器具、テーブル、机はバラバラが吉田さんの好み。ヨーロッパのお店の雰囲気をイメージし、壁の色味はアイボリー一色に

燻製3種おまかせ盛り980円には、燻製された卵とオイルサーディン、明太子が盛り付けられる。それぞれスモーキーで辛さを残した味わいが絶品

店名:燻製イタリア酒場ORA
住所:大阪市都島区東野田町5-7-9 石井ビル2F
電話番号:06-6167-7379
営業時間:17:30〜23:00
定休日:不定休
しゃしんのピュア

思い出を形にしたい時は訪れて…
東野田から2回の移転を経て2015年から京橋中央商店街内で営業する「しゃしんのピュア」。店内では、スマートフォンやデジカメなどの画像からの現像や証明写真の撮影、動画データや映像のダビングをメインに行っています。また最近では、昔の思い出をビデオテープからDVDやブルーレイにダビングするサービスの利用者も増えているとか。大切な思い出を残しておきたい人にもおすすめです。

店名:しゃしんのピュア
住所:大阪市都島区都島南通2-14-23
電話番号:06-6180-9170
営業時間:10:00〜18:00
定休日:土・日&祝日
京橋駅中央商店街のイベント・お祭り
前述の通り、商店街内では毎年シーズンに応じたイベントが行われています。定期的なイベントとして8月には夜市、10月末にはハロウィン祭り、通年でGPSランを開催しています。
アクセスと周辺スポット
京都にも奈良にもアクセスしやすい京橋駅
京橋駅は、5つの路線が通る駅で、京都にも奈良にもアクセスしやすい環境です。新大阪駅までも25分と新幹線を使った遠方への移動にも便利です。
京橋中央商店街周辺の注目スポット
ファッション、グルメ、コスメなど…ほしいものがきっと見つかる商業施設
京阪京橋駅すぐのところにある「京阪モールKIKI」は、ファッションやグルメ、コスメ、生活雑貨、本などがそろう商業施設です。平日は20時まで営業しているので仕事終わりにも立ち寄れます。乗り換えの待ち時間も退屈することはなさそうですね。
京橋中央商店街周辺に住む魅力

京橋中央商店街周辺にはどんな人が住んでいる?
京橋駅周辺は、主要都市へのアクセスがいい上に、梅田周辺などと比べて家賃相場も抑えられることからファミリー層だけでなく、一人暮らしをしたい方にもおすすめしたいです。
小さなことでも相談しやすいお店と人がいる街
前述の通り、京橋中央商店街には、長く商店街を支えてきたお店がいくつもあります。彼らに共通するのは、当たり前かもしれないけれど人へのやさしさや寛容さ。些細なことでも相談できる懐の深さを感じます。
少し強引かもしれませんが、そんなお店が近くにあるだけで、心強く思えたりするかもしれませんよ。
京橋駅周辺の家賃相場・不動産価格相場
京橋駅周辺の家賃相場は、ワンルーム5.62万円、1K8.11万円、1DK10.35万円、2DK6.77万円、2LDK15.36万円、3LDK16.31万円となっています。JR大阪環状線沿線で比較してみると、単身向けで最も高いのが大阪駅で8.92万円。今宮駅が7.92万円、福島駅が7.30万円と続きます。京橋駅は全19駅の平均よりも0.2万円高くなっています。
<京橋駅周辺の家賃相場>
ワンルーム:5.62万円
1K:6.77万円
1DK:8.11万円
1LDK:10.35万円
2DK:6.77万円
2LDK:15.36万円
3LDK:16.31万円
※参照元:LIFULL HOME’S家賃相場 京橋駅(2025年9月時点)
< 京橋駅周辺の不動産価格相場>
中古マンション:2,891万円(専有面積70m2の場合)
中古一戸建て:3,906万円(建物面積100m2の場合)
※参照元:LIFULL HOME’S中古マンション価格相場 京橋駅 (2025年9月時点)
※参照元:LIFULL HOME’S中古一戸建て価格相場 京橋駅(2025年9月時点)
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取材・文/葭谷うらら(インセクツ)
撮影/米田真也(しゃしんのピュア、商店街)、桑名晴香 (燻製イタリア酒場ORA、小島太陽堂薬局)
公開日:










