注文住宅のトイレは、間取りや広さ、トイレのメーカーや種類、壁紙など、決めることがたくさんあります。ここでは、トイレの設置場所で配慮すべきポイントや、トイレ選びの基本、失敗しないためのポイントについてまとめています。トイレはプライベートな空間として特に重要視される場所ですので、ここでしっかりポイントを押さえて、快適なトイレをつくりましょう。
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【注文住宅】トイレの設置場所

注文住宅づくりは、間取りを設計するところから始まるため、家づくりの初期段階でトイレの位置や広さが決まります。ほとんどの場合、設計士と一緒に進めますが、建てた後に後悔しないように、自分自身でもしっかりポイントを押さえておきましょう。
ここではトイレの設置場所や広さを決める際の注意点を解説します。
リビングや寝室にトイレの音が響かないように注意する
人が集まるリビングに音が漏れると、落ち着いて用を足すことができません。また、寝室にトイレが近い場合、音が睡眠の妨げになる可能性があります。
ただし、人によっては寝室に近い方が安心できる場合もあるため、一概に寝室から離すことが最適とは限りません。トイレの音がどれほど響くかを考慮しながら、適切な場所を選ぶことが大切です。リビングや寝室に音が漏れないか確認しましょう。
洗面所の近くに配置すると効率的
家づくりにおいて、キッチン、洗面所、浴室、トイレなどの水回りを近くにまとめて配置することは、コスト削減や利便性の向上につながるとされています。トイレの場合は、近くに洗面台を配置することで、手をすぐに洗えるようになり、トイレ内に別途手洗いを設置する必要がなくなるため、コストを抑えられます。
玄関近くに配置するケースも
外出から帰宅後、すぐにトイレを利用できるので、特に小さなお子さんがいる家庭におすすめの配置です。また、リビングから距離を置くことで、プライバシーを守ることができます。
適度な広さを確保する
一般的には、幅80cm×奥行き160cm(約0.5坪)の広さがあれば、トイレとして十分とされています。ただし、収納や手洗いを設置するかどうかで必要なスペースは変わります。リビングなど他のスペースを広く取りたい場合には、トイレの設計をできるだけコンパクトにすることも考えられます。
トイレは健康にも関わる大切な場所のため、適度な広さを確保し、リラックスして利用できる空間にすることが望ましいです。
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【注文住宅】トイレを決めるタイミング
注文住宅でトイレを決めるのは、ハウスメーカーを選んだ後が一般的です。設計や提案力によって仕上がりが大きく変わるため、順を追って考えることが大切です。
ステップ1:ハウスメーカーを決める
ハウスメーカーによって、設計や提案力が異なるため、ここが最重要ポイントとなります。
ステップ2:担当者とトイレの配置(間取り)を考える
家全体の間取りをどのように配置するかによって、トイレの位置や広さが決まります。生活動線や家族の人数を考慮することで、より快適な配置が見えてきます。
ステップ3:トイレの種類を決める
トイレの種類を決める際は、性能やデザイン、素材を検討します。他に床材や壁材、収納、バリアフリー対応なども合わせて、将来を見据えて選びましょう。
最近ではSNSを参考にする人も増えていますが、実際の配置やデザインはハウスメーカーの提案力に大きく左右されます。
そのため、理想のトイレを叶えるには「ハウスメーカー選び」が重要です。
どの会社が自分たちに合うか迷ったときは、複数のハウスメーカーを比較しながらプランを整理できる『LIFULL HOME’S 住まいの窓口』などの無料相談窓口を活用すると安心です。
専門のアドバイザーと一緒に検討することで、効率的にハウスメーカーを比較できます。
トイレだけでなく、家全体の間取りや設備は後から変更が難しいポイントです。
後悔しないためにも、情報収集は徹底し、家族で話し合いながら納得のいく選択を進めましょう。
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【注文住宅】トイレの種類
注文住宅のトイレ選びは、ハウスメーカーによって選べるオプションが異なることが一般的です。多くのハウスメーカーでは、あらかじめ標準仕様が設定されており、その中からトイレの種類やデザインを選ぶことができます。また、別途プランの選択やオプションの追加を行うことで、標準仕様以外の選択肢を検討することも可能です。
ハウスメーカーによってもルールが異なるため、トイレにこだわりたい人はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
ここでは、トイレの一般的な3つの種類について解説していきます。
タンクと便座の組み合わせトイレ

従来からあるトイレの形で、「タンク」「便器」「便座」を組み合わせているタイプです。分離型とも呼ばれています。
特徴としては、パーツごとの交換が可能で、タンク一体型トイレやタンクレストイレよりコストが抑えられます。
タンク一体型トイレ

「タンク」「便器」「便座」のすべてが一体となったタイプです。組み合わせトイレよりも価格は高めですが、デザイン性を重視しつつもコストを抑えたい人におすすめです。
タンクレストイレ

水をためておくタンクがないタイプのトイレです。デザイン性に優れているため人気がありますが、組み合わせトイレや一体型トイレよりも価格が高い傾向にあります。
つなぎ目がなく、掃除がしやすいなどのメリットもあり、機能性にも優れています。
デザインと機能性どちらも重視したい人におすすめです。
トイレ選びに失敗しないためのポイント

トイレは、配置や種類を決めるだけではなく、他にも決めることがたくさんあります。失敗しないためにもポイントをチェックしておきましょう。
1.収納
トイレの収納では、トイレットペーパーや掃除道具を収納できるスペースを確保することが重要です。
掃除道具は、トイレに直置きするのも1つの方法ですが、床には何も置かない方が、掃除しやすく見た目もスッキリします。また、どのような掃除道具を置きたいかも考慮して収納スペースを設けると「入りきらなかった」という失敗を防げます。
余裕がある場合は、芳香剤や消臭剤などちょっとしたものを置くスペースを設けると、トイレの快適度が上がります。
2.窓
窓をつけるメリットは、採光がとれることや、換気ができることです。ただし、換気に関しては、換気扇を設置することで補えます。
マンションでは窓がないトイレが一般的なため、窓をつけられるのは注文住宅の良さでもあります。
窓をつけないメリットとしては、窓の設置コストを削減できることや、寒暖差を抑えられることです。また防犯対策(侵入を防ぐ)にもなります。
3.トイレ内手洗い
スペースに余裕がある場合、トイレ内に手洗いを設置することができます。手洗いを設置するメリットとしては、すぐに手を洗うことができる利便性や、生活感が出やすい洗面台を訪問者に見せなくて済むことが挙げられます。また、見栄えがよく、デザイン性が高まる点も魅力です。
一方デメリットは、設置にかかるコストや、掃除の手間が増えることです。トイレ掃除は頻繁に行う必要があり、加えて手洗いがある場合は掃除の手間が増えます。「意外と水が跳ねる」といった意見もありました。
コストを抑えたい、または掃除の負担を減らしたい方は、トイレ内に無理に手洗い洗面を設置するのではなく、洗面台を近くに配置して利便性を高めることを検討するのも一つの方法です。
4.コンセント
温水洗浄便座は現在、多くの家庭で使用されている主流の設備です。この温水洗浄便座を使用するためには電源コンセントが必要です(温水洗浄便座は、TOTO社のウォシュレットやLIXIL社のシャワートイレなどが該当します)。
その際に、温水洗浄便座のメーカーによって、アース付きコンセントが必要になることがありますので、調べておきましょう。
トイレでコンセントを使用する例として、以下のものがあります。
- 小型の冷暖房機器(特に、後から暖房機器を追加するケースが多い)
- コンセント式芳香剤や消臭剤
- 掃除機
これらを考慮に入れて、トイレで使用する電化製品に応じたコンセントの位置や数を決めることが重要です。
5.換気扇
トイレに換気扇は必要不可欠です。トイレは用を足す場所のため臭いが発生しやすく、狭いスペースのため部屋に臭いがこもりやすいです。換気扇は臭いをとるだけではなく、カビの発生やほこりを溜まりにくくする効果があり、トイレを清潔に保つことができます。24時間換気し続けることが主流になっています。
6.壁紙(クロス)
壁紙は、機能面とデザイン面から考えます。
機能面では、汚れにくさ、消臭効果、防カビ効果、吸放湿効果を備えた壁紙があります。特に汚れにくさは重要です。汚れを放置すると、臭いの原因になったり、雑菌が繁殖したりするため、汚れにくいクロスを選ぶことで、掃除がしやすくなります。
デザイン面では、スペースが限られているため、圧迫感を与えないカラーや柄を選ぶことが推奨されます。例えば、淡い色合いや小柄のパターンが適しています。
一方で、小さなスペースだからこそ、デザインで冒険してみるという考え方もあります。意外と好みの絵柄やカラーを採用しても失敗が少なく、満足度が高いという声もあります。
7.床材
床材は壁紙に比べてリフォームの難易度が高いため、新築時に機能面をしっかり考慮して選ぶことが重要です。
トイレの床材には、尿はねや水垢、素足で歩いたときの皮脂汚れに耐性のあるものを選びましょう。汚れや腐食を防ぐためのコーティングが施されたクッションフロアや、フロアタイルなどがおすすめです。
また、掃除のしやすさを重視する場合には、つなぎ目が少なく凹凸のない床材を選ぶと、拭き掃除が簡単になります。
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トイレのデザイン事例
注文住宅を実際に建てた人の事例を見ると、それぞれの個性が反映されたトイレが多く見受けられます。 どのような希望で、どのようなトイレを選んだのかをご紹介します。
※以下の事例は、住宅購入の無料相談窓口「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」に相談して、ハウスメーカーを選び、注文住宅を建てた人のものです。
1Fと2Fのグレードを変えてコストコントロール

1Fのトイレ(タンクレストイレ)

2Fのトイレ(一体型トイレ)
1Fのトイレは利用頻度も高く来客も使用するため、内装にもこだわりタンクレストイレにしています。一方、2Fのトイレは、一体型トイレでコストを抑えています。
お金をかけるところとかけないところにメリハリをつけて、コストコントロールしました。
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2Fに手洗い場がないため、トイレ内に手洗いを設置

2Fのトイレ(一体型トイレ)
1Fには洗面台があるため、トイレ内手洗いを付けずに、2Fだけにトイレ内手洗いを設置しました。
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2階のトイレは夜間でも目に優しいダークな色味に

2Fのトイレ(組み合わせトイレ×トイレ内手洗い洗面)
1Fのトイレは明るいデザインにしましたが、2Fのトイレは夜間や寝起きに使うことを考慮して、目に優しい色合いのデザインにしました。ライトも暗めの電球色にしています。
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洗面台を近くに配置し壁紙のカラーを合わせたトイレ

タンクレストイレ
洗面台を近くに配置することで利便性を確保。壁紙を合わせて統一感を出しました。
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一番目立つ壁にアクセントクロスを採用したトイレ

タンクレストイレ
入って目の前の壁にアクセントクロスを採用しました。施主の好みが反映されていてお気に入りのトイレになっています。
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身支度用の鏡×手洗いをつけたトイレ

タンクレストイレ
自宅でピアノサロンを営んでいる方の住まい。来客がトイレ内で身支度できるよう、大きめの鏡と手洗いを設置。
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温水洗浄ボタンをグレードアップ

タンクレストイレ
白ではない壁紙を採用し、シンプルでおしゃれな空間を演出しました。ペーパーホルダーの上にある温水洗浄ボタンはグレードアップをして、全体の雰囲気に合わせて高級感のあるデザインにしています。
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まとめ
注文住宅のトイレについて、設置場所や広さの基本、失敗しないポイント、実際に注文住宅を建てた人の事例をご紹介しました。
快適なトイレをつくることで、暮らしやすさが格段にあがります。トイレ選びの基本を押さえて、失敗しないポイントにも注意を払い、後悔のないトイレにしましょう。
ただし、トイレの設計は単体で決められるものではなく、間取りや動線、予算と密接に関係します。だからこそ、信頼できるハウスメーカーや工務店選びから始めることが大切です。
今回紹介したトイレは、LIFULL HOME’S 住まいの窓口から紹介があったハウスメーカーで注文住宅を建てた事例です。
住まいの窓口は、予算や希望に合ったハウスメーカーを複数社ご紹介することが可能で、住宅購入のプロと一緒にハウスメーカーを比較することができます。また、担当者のリクエストも可能で、相談は何度でも無料です。
ハウスメーカー選びの際は、情報収集の1つとして住まいの窓口を利用してみてはいかがでしょうか。
住まいの窓口に相談する はじめての家づくり講座
更新日: / 公開日:2025.02.20










