- 鉄筋コンクリート造の価格とコスト
- 坪単価は100万円台からと木造より高価ですが、法定耐用年数が47年と長く設定されており、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れた構造です。
詳しくは、「鉄筋コンクリート造の住宅価格」をご覧ください。 - 災害に強く自由なデザインが可能
- 耐震性・耐火性に優れているため災害に強く、火災保険料が安くなるメリットがあります。また、構造的に柱や壁を少なくできるため、大開口や曲線を用いた自由なデザインを実現しやすいのも魅力です。
詳しくは、「鉄筋コンクリート造の4つのメリット」をご覧ください。 - 湿気対策と建築会社選びがカギ
- 気密性が高い反面、湿気がこもりやすい点に注意が必要です。また、施工できる会社が限られるため、会社選びも重要。「特定建設業許可」の有無や施工事例などを参考に、実績豊富な会社を見極めましょう。
詳しくは、「鉄筋コンクリート造の建築会社選びのコツ」をご覧ください。
家を建てるうえで、住宅の構造は間取りや性能、価格に影響を与える重要なポイントです。一戸建て住宅の場合は、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造が主な選択肢であり、それぞれ特徴や建築コストには違いがあります。
今回は鉄筋コンクリート造に焦点を当て、住宅価格やメリット・デメリット、建築会社選びのポイントを解説します。
鉄筋コンクリート造の住宅価格

住宅価格を見比べるとき、一般的には「坪単価」によって比較します。ここではまず、坪単価の正確な意味を確認したうえで、鉄筋コンクリート造の価格について見ていきましょう。
坪単価とは
坪単価とは、「1坪当たりの建築費」のことです。一般的には住宅メーカーが設定している標準仕様で建てた場合の目安として、参考にされることが多くあります。
ただ、坪単価の捉え方には明確な定義があるわけではなく、メーカーによって取扱いが異なる点には注意が必要です。たとえば、坪単価が「延床面積と施工面積のどちらで計算されているか」によって、全体の施工費用は大きく変わってきます。
吹き抜けのように2階部分に床がない部分がある場合、延床面積には算入されない一方で、施工面積には含まれます。この場合、坪単価は延床面積のほうが高く表示されるため、ほかの会社が施工面積で表示している場合、一見するとコストが高く見えてしまうのです。
また、オプションが含まれているか、設備機器類が含まれているかなどによっても、単価には差が生まれます。そのため、できるだけ等しい条件で比較をすることが大切となります。
鉄筋コンクリート造の坪単価目安
一般的な木造住宅では、坪単価平均が50万~60万円台とされています。また、ローコスト住宅などでは30万円台とされているケースも多くあります。
一方、鉄骨造では平均70万円~80万円台、さらに鉄筋コンクリート造は100万円台からと、価格面では木造の倍近くかかることもあります。鉄筋コンクリート造は特別な建材や設備が必要であり、工期も長くなりやすいため、同じプランであれば木造よりも費用がかさんでしまうのです。
無料で住まいの窓口に相談する 注文住宅の価格・相場講座耐用年数で見てみよう。鉄筋コンクリート造のコストパフォーマンス

前述のように、坪単価で比較をすれば、鉄筋コンクリート造は木造よりも費用負担の大きな構造だといえます。しかし、住宅のコストパフォーマンスを考えると、一概に価格の負担が大きいとはいえません。
ここでは、鉄筋コンクリート造の費用対効果について見ていきましょう。
鉄筋コンクリート造の法定耐用年数
耐用年数とは、「対象資産を使用できる年数」を示したものです。住宅の場合は建物の構造によって法定耐用年数が定められており、木造住宅では22年、鉄骨造住宅が34年、鉄筋コンクリート造では47年とされています。
法定耐用年数は建物の寿命を直接的に示しているわけではないものの、鉄筋コンクリート造は、木造と比べて倍以上の期間にわたって価値が保たれることが分かります。そのため、坪単価で単純計算をすると、決して割高ではないと考えられるのです。
鉄筋コンクリート造住宅が長持ちする理由
鉄筋コンクリート造の住宅は、分厚い建材が使用されることにより、地震や台風などの外力に対する強度が保たれます。また、湿気やシロアリによる被害など、外的な作用を受けやすい木造に比べて、鉄筋コンクリートはあまり大きな影響を受けません。
さらに、建物と基礎の間に継ぎ目がなく、外力を効率的に分散できる点も鉄筋コンクリート住宅が長持ちする理由とされています。

鉄筋コンクリート造の4つのメリット

これまでに見てきたように、鉄筋コンクリート造の住宅は耐久性が高く、長い期間にわたって快適に住める点が魅力とされています。しかし、鉄筋コンクリート造の魅力はそれだけではありません。
ここでは、鉄筋コンクリート造のメリットを4点ご紹介します。
気密性・遮音性に優れている
鉄筋コンクリートは室外と室内の空気を遮断できる気密性の高さが強みです。冷暖房効率がよくなるため、一年を通して快適な住環境が保たれやすくなるのです。
また、空気とともに音の伝達も遮断されるため、防音性に優れた住まいを実現することもできます。
耐震性・耐火性に優れている
木材と比較して、重量のある鉄筋コンクリートは縦方向・横方向どちらの圧力に対しても強い建材です。さらに、耐火性にも優れているため、災害に強い構造とされています。
特に建物の密集しやすい都心部などでは、周囲からも延焼を予防できる点が大きな強みとなります。また、耐火性の高さから、木造住宅と比べて火災保険料が安くなるのも魅力です。
デザインの自由度が高い
鉄筋コンクリート造は強度の高い構造をしているため、木造と比べて柱などの数が少ない状態でも十分な安定感を発揮します。そのため、広い間口を確保したり、円形や曲線といった個性的な形状を実現したりすることが容易です。
メンテナンスがしやすい
木材と比べると、鉄筋コンクリートは劣化しにくい性質を持っているため、メンテナンスの手間を大幅に省くことができます。また、前述のように広い間口を確保できることから、リフォームの自由度も高いとされています。
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鉄筋コンクリート造の注意点

さまざまな利点のある鉄筋コンクリート造ですが、木造や鉄骨造にはないデメリットもあります。ここでは、主な注意点を3つに分けて見ていきましょう。
建築コストがかかる
前述のとおり、鉄筋コンクリート造の坪単価は平均で100万円台以上となるため、建築コストは木造の倍以上となってしまうこともあります。また、建物に重量があることから、特別に地盤改良や補強が必要なケースもあります。
そのため、鉄筋コンクリート造の住宅を建てる際には、木造以上に慎重な土地選びが必要となるのです。
湿気がこもりやすい
高気密であるメリットの裏返しではあるものの、鉄筋コンクリートには湿気がこもりやすいという性質があります。風遠しのいい木材と比べて、室内にカビが発生しやすくなってしまうため、設計段階で換気についても目を向けておく必要があるのです。
建築会社選びが難しい
一戸建ての主要な構造である木造と比べると、鉄筋コンクリート造での建築を取扱っている建築会社は多くありません。コンクリートは施工段階での品質管理や適切な配合といった特殊なノウハウが必要となるため、施工できるメーカーが限られるのが現状です。

鉄筋コンクリート造の建築会社選びのコツ

鉄筋コンクリート造の注文住宅を建てる際には、建築会社選びにしっかりと力を入れる必要があります。ここでは、建築会社を見極めるためのコツを解説します。
建設業許可の内容から見極める
建築会社はそれぞれ得意とする分野が異なるため、まずは鉄筋コンクリート造の施工実績が豊富なところから絞り込むことが大切です。そのうえで、会社の力量を見極めるひとつのポイントとなるのが、「特定建設業許可」の有無です。
建設業許可とは、発注者から直接請け負った元請け工事において総額3,000万円以上(建築一式工事は4,500万円以上)を下請けに発注する場合に必要な許可です。扱える工事金額によって「一般」と「特定」の2つに区分されています。
特定建設業許可は、発注者から直接請け負った元請け工事において総額4,000万円以上(建築一式工事は6,000万円以上)を下請けに発注する場合に必要な許可であり、一般よりも大規模な施工を請け負えることを示しています。
通常、一戸建ての建築費用で6,000万円を超えるケースはそれほど多くありません。つまり、特定建設業許可は主に「マンションやアパートなどの集合住宅を建てるため」に用いられるものだと考えられるのです。
特にマンションの場合は、ほとんどが鉄筋コンクリート造であるため、特定建設業許可を受けている会社はそれだけ豊富な経験とノウハウがあると判断できます。
保有資格から見極める
通常の一戸建てにおいては、二級建築士であっても問題なく施工することができます。しかし、マンションや高層ビルといった大規模な建物に関しては、一級建築士の資格が必要となります。
このことから、特定建設業許可と同様に、一級建築士は鉄筋コンクリート造に対する知識や経験が豊富である場合が多いと判断できるのです。あくまでも個人の資質や力量によるものの、依頼先を見極めるひとつのポイントとして目を向けておくといいでしょう。
施工事例に目を通しておく
鉄筋コンクリート造については、依頼者自身もしっかりと建物のイメージをつかんでおくことが大切となります。施工事例を通して、どのような住宅を実現できるのか確認しておくと、依頼先を見極めるのに役立つでしょう。
LIFULL HOME’Sでは、鉄筋コンクリート造に絞り込んで、全国の施工事例と建築会社を写真付きで検索することができます。気に入った施工会社があれば、資料やカタログも無料で請求できるので、まずは気軽にチェックしてみてください。
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まとめ

- 鉄筋コンクリート造は木造や鉄骨造と比べて建築コストが高くなりやすい
- 建築費用が高くなる一方、耐用年数が長く設定されており、長持ちしやすい点が強み
- 気密性や遮音性、耐火性などに優れており、デザインの自由度も高い
- 湿気がこもりやすい点と土地選び、建築会社選びが難しい点がデメリット
- 建設業許可の区分や保有資格を通して、建築会社の力量を見極めるのがコツ
よくある質問
Q1:鉄筋コンクリート造の家は、木造や鉄骨造と比べてどのくらい費用がかかりますか?
A1: 鉄筋コンクリート造の坪単価は平均で100万円台からとされており、木造(50万~60万円台)や鉄骨造(70万~80万円台)と比べて、建築費用は高くなる傾向があります。これは、特別な建材や設備が必要となり、工期も長くなるためです。
Q2:鉄筋コンクリート造の家は、なぜ長持ちすると言われているのですか?
A2: 鉄筋コンクリート造は分厚い建材を使用するため、地震や台風などの外部からの力に強いのが特徴です。また、湿気やシロアリの被害を受けにくいというメリットもあります。さらに、建物と基礎の間に継ぎ目がなく、外力を効率的に分散できるため、長期間にわたって建物の価値が保たれやすいとされています。法定耐用年数も47年と、木造の22年、鉄骨造の34年と比べて長いです。
Q3:鉄筋コンクリート造の家を建てるメリットは何ですか?
A3: 主なメリットは以下の4つです。
気密性・遮音性に優れている:室内の空気を遮断できるため、冷暖房効率が良く、防音性も高いです。
・耐震性・耐火性に優れている:重量のある建材で、災害に強い構造です。火災保険料が安くなる場合もあります。
・デザインの自由度が高い:柱の数が少なくても安定感があり、広い間口や個性的な形状の実現が容易です。
・メンテナンスがしやすい:劣化しにくい性質のため、メンテナンスの手間を省きやすく、リフォームの自由度も高いです。
Q4:鉄筋コンクリート造の家を建てる際の注意点はありますか?
A4: 主に以下の3つの注意点があります。
・建築費用が高い:木造の倍以上の費用がかかることがあり、地盤改良が必要になるケースもあります。
・湿気がこもりやすい:気密性が高い反面、湿気がこもりやすいため、設計段階で換気計画を考慮する必要があります。
・建築会社選びが難しい:特殊なノウハウが必要なため、鉄筋コンクリート造の施工実績が豊富な建築会社は多くありません。
Q5:鉄筋コンクリート造の家を建てたい場合、どのような建築会社を選べばよいですか?
A5: 以下の3つのポイントを参考に建築会社を選びましょう。
・建設業許可の内容から見極める:「特定建設業許可」を持っている会社は、大規模な施工経験が豊富であると判断できます。
・保有資格から見極める:一級建築士の資格を持つ担当者がいる会社は、鉄筋コンクリート造に関する知識や経験が豊富である可能性が高いです。
・施工事例に目を通しておく:会社の施工事例を確認し、どのような住宅を実現できるのかイメージを具体的にしておくことが大切です。
更新日: / 公開日:2021.08.19










