住宅の建替えの際、ローンを組む人も多いのではないでしょうか。住宅の購入・建替えなどで利用されるローンにはさまざまな種類がありますが、そのひとつにダブルローンがあります。
ここでは、ダブルローンの概要とメリット・デメリット、建替えの際にダブルローンが利用できるかについて解説します。
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そもそもダブルローンとは?

ダブルローンとは、現在契約している住宅ローンに加え、新たに住宅ローンを組んで家を購入し、2つのローンを返済していく方法です。
「住み替え」などで新たに住宅を購入する場合に利用されることが多くなっています。
ダブルローンのメリット・デメリット
ダブルローンのメリットは、住み替えの場合、住宅の売却と購入を自分の都合で進められる点です。
自宅を売却して得た資金で新居を購入する際、仮住まいを避けるためには、売却と購入のタイミングを一致させなければいけません。
しかし、ダブルローンを組んでいる場合は、仮住まいを用意する必要がなく、新居へスムーズに住み替えることができます。
一方、ダブルローンのデメリットは、返済先が2つに増えるため、月々の返済額が増加し、家計を圧迫する可能性が高くなる点でしょう。
ダブルローンを組む場合は、自分のライフプランとも照らし合わせ、返済が現実的か、しっかりと考えておくことが重要です。
建替えにダブルローンを利用できる? ダブルローンを利用する条件

ダブルローンを利用するにはいくつかの条件があります。まず、先に借入している金融機関から承認を受けている必要があります。
住宅ローンは基本的に、1つの金融機関との間でしか組むことができないため、ダブルローンを組む場合は、現在ローンを組んでいる金融機関へ報告しなければいけません。
さらに、十分な収入があり、返済の見込みがあることも必要です。返済能力の有無は、返済比率(借り手の収入に対する返済額の割合)から判断されます。
金融機関や住宅ローンの種類などによって異なりますが、多くの金融機関では、年収に占める年間返済額の割合を30~35%としています。
建替えでダブルローンを利用することは難しい
住宅を建て替える場合、もとの住宅を解体する必要があります。しかし、まだ建替え前の住宅のローンが残っている場合、金融機関が住宅や土地に抵当権を設定しています。
抵当権とは、ローンを返せなくなった場合に、金融機関が不動産を売却する権利のことで、住宅を解体するためには、ローンを完済してこの抵当権を外さなければなりません。
このような仕組みから、建替えで実際にダブルローンを利用することは難しいでしょう。
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建替えにはダブルローンよりも「建替えローン」「ペアローン」がおすすめ

住宅の建替えの場合にはダブルローンの利用が難しいですが、前の住宅のローンを残したままで利用できる「建替えローン」というローンを利用する方法があります。
また、前の住宅ローンを完済していれば「ペアローン」を利用することで夫婦や親子で協力してローンを返済することができます。
ここでは、「建替えローン」「ペアローン」について、それぞれ解説します。
建替えローンとは?
現在住んでいる住宅のローンが残っている場合は、「建替えローン」を利用して、新築住宅のローンと一本化させる方法があります。
建替えローンでは、融資を実行するタイミングで、建替え前の住宅ローンの残債を清算しこの清算分を新規借り入れ分に上乗せすることで、返済先を1つにします。
建替えローンで返済先を一本化することによって、古い方のローンの金利が現在(建替えローンの金利)より高い場合は、金利が安くなるという点もメリットの1つです。
また、建替えローンも住宅の床面積やローンの返済期間などの要件を満たせば住宅ローン控除を受けることが可能です。ただし、解体費用などは住宅ローン控除の対象外となります。

ペアローンとは?
建替え前の住宅ローンをすでに完済している場合は、それぞれに収入がある2人でローンを組む、ペアローンという方法もあります。
ペアローンでは、1人ひとりの負担を分散でき、それぞれが住宅ローン控除を受けられる場合もあります。それぞれのライフスタイルや、建替え後の計画に合わせて、自分たちに合った方法を探してみましょう。

記事のおさらい
ダブルローンを利用できる条件は?
ダブルローンを利用するには、先に借入している金融機関の了承を得たうえで、十分な収入と返済の見込みがあることが必要です。
建替えにダブルローンは使える?
建替えの場合は元の住宅における抵当権を抹消する必要があるため、ダブルローンの利用は困難です。
ペアローンを利用するメリットは?
ペアローンは、夫婦2人で建替えの費用をそれぞれローンで返済する方法です。各自で借入金を返済し、住宅ローン控除を利用することで減税効果も期待できます。
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