- プレハブ住宅の基本的な特徴
- プレハブ住宅とは、工場でつくった部材を現場で組み立てる住宅のことです。主な構造材によって木質系・コンクリート系・鉄骨系の3種類に分けられます。工場生産のため品質が安定している点が特徴です。
詳しくは、「そもそもプレハブ住宅とは?」をご覧ください。 - 平屋プレハブ住宅のメリット・デメリット
- 平屋のプレハブ住宅は、工場で部材をつくるため工期が短く、人件費などのコストを抑えやすい点がメリットです。一方で、規格化されているため設計の自由度は低く、間取り変更のような大がかりなリフォームは難しいというデメリットもあります。
詳しくは、「平屋のプレハブ住宅のメリット・デメリット」をご覧ください。 - 平屋プレハブ住宅を建てる際の注意点
- 平屋のプレハブ住宅を建てる際は、工法やデザインなどをハウスメーカーごとに比較検討しましょう。また、土地の形状によっては建築できない場合もあるため、三角地や斜線制限の有無といった土地の状況を事前に調べておくことが大切です。
詳しくは、「平屋のプレハブ住宅を建てる際の注意点」をご覧ください。
住宅の種類のひとつに、「プレハブ住宅」といわれるものがあります。この住宅は、どのような構造で、どんなメリットがあるのでしょうか。今回は、プレハブ住宅とは何かをはじめ、平屋のプレハブ住宅のメリット・デメリットや注意点について解説します。
そもそもプレハブ住宅とは?

プレハブ住宅とは、工場で製造された屋根・壁・床を現場で組み立てて建てる住宅のことです。プレハブと聞くと、小型の簡易的な建物をイメージする人も多いかもしれませんが、実際には木造軸組工法やツーバイフォー工法と同様、一戸建て住宅に用いられる工法のひとつ(プレハブ工法)を指し、住宅のサイズや内外装の仕様はさまざま。大手ハウスメーカーの新築の工法としても採用されています。
プレハブ住宅は、主要構造部である柱・梁(はり)・壁に使われる材質によって下記の3種類に分けられます。それぞれ見ていきましょう。
プレハブ住宅の種類
・木質系プレハブ住宅
主要構造部が木材や木質系パネルでつくられています。木材が持つ調湿作用や結露を抑制する機能を有しているのが特徴です。また、木質系プレハブ住宅は工場で製作する部材の範囲と構造によって、部材のプレカットのみを工場で行う「軸組式」、工場で生産した木質系パネルで構成する「パネル式」、軸組式とパネル式を融合させた「軸組パネル併用式」に細分化されます。
・コンクリート系プレハブ住宅
主要構造部の主原料がコンクリートのプレハブ住宅です。燃えない素材のため、火災発生時に火が広がるのを防ぐほか、耐久年数が長いという特徴があります。また、組み立ての方法によって、コンクリートブロックなどを組積する「組積式」、工場で生産したコンクリート部材を現地で組み立てる「組立式」、組積式と組立式に鉄骨を併用する「併用式」に分けられます。
・鉄骨系プレハブ住宅
主要構造部である柱・梁などの骨組みが軽量鉄骨でつくられている住宅です。一般住宅で鉄骨造の住宅といえば鉄骨系プレハブ住宅を指し、多くの大手ハウスメーカーで採用されています。軽量鉄骨の軸組に合板などの壁パネルを張り付ける「軸組式」と、壁パネルにALC(軽量気泡コンクリート)を用いて構造耐力を持たせる「パネル方式」とがあります。なお、一般住宅のほか、仮設住宅や仮設店舗などにも採用されています。
ユニットハウスとの違いは?
プレハブ住宅とよく比較されるものとして「ユニットハウス」があります。主な違いは、組み立てる場所です。プレハブ住宅は、部材を現地へ持って行って組み立てますが、ユニットハウスは組み立てや接合を工場内で行い、箱型のまま現地に運搬・設置します。
プレハブ住宅より現場での作業が少なく、工期を短くできるので、人件費などのコストカットが可能になります。しかし、ユニットハウスは運搬・設置に制限がかかるため、プレハブ住宅よりも立地やデザインの自由度が下がる傾向にあります。

平屋のプレハブ住宅のメリット・デメリット

ここでは、平屋のプレハブ住宅を建てるメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。
平屋のプレハブ住宅のメリット
メリット
- 完成までのスピードが速い
- トータルコストを抑えやすい
- 品質のムラが少ない
プレハブ住宅はあらかじめ工場で製作される部分が多く、工期を大幅に短縮できる点がメリットです。工期が短くなれば職人の人件費を削減できるため、ハウスメーカーのなかにはローコスト住宅として打ち出しているところもあります。また、工期短縮によって仮住まいの費用も抑えられるため、結果的にコストの削減につながります。
なお、プレハブ住宅は生活スペースを広げるための増築や、母屋とは別に設ける「離れ」にも適しています。材質によって異なりますが、7坪程度であれば500万円以内で建てられるケースもあります。
さらに、プレハブ住宅の部材は工場で徹底した品質管理のもと生産されるため、品質のムラが少ないのも利点です。職人の技術に左右されず、均一な品質を保てます。耐震性や断熱性など、安全性や快適性に関わる部分についても安心感があるでしょう。
平屋のプレハブ住宅のデメリット
デメリット
- 自由に設計できない
- 建築中に計画変更などの対応ができない
- 間取り変更のリフォームが困難
平屋のプレハブ住宅は規格品を使用するため、設計の自由度が低いのが主なデメリットです。そのため、「間取りにオリジナリティを出したい」「土地の状態に応じた形状にしたい」という場合は、あまり適さない住宅といえます。注文後の計画変更にも対応しにくいため、あらかじめ施工会社としっかり打ち合わせておくことが大切です。
また、取得後のリフォームでも制限されることがあります。単純な内装リフォームは可能ですが、間取り変更などのリフォームは技術的に難しく、家族構成やライフスタイルの変化に対応しにくい点もデメリットといえます。
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平屋のプレハブ住宅を建てる際の注意点

ご紹介したデメリットを踏まえ、平屋のプレハブ住宅を建てる際に注意したいポイントを解説します。
平屋のプレハブ住宅の工法や構造、デザインはしっかり比較検討して決める
先述したように、プレハブ住宅は材質によって木質系・コンクリート系・鉄骨系に分類され、そこからまた細分化されます。それぞれの特徴を踏まえて選択しましょう。また、自由度が低くなりがちなプレハブ住宅ですが、なかには選択肢を豊富に用意しているハウスメーカーもあります。工法や構造、間取りやデザインをよく比較検討することが重要です。
周辺環境などのリサーチも必要
平屋のプレハブ住宅は、土地の形状に応じて柔軟に形を変えにくい建物です。三角地や斜線制限の有無など、土地の状況を事前にリサーチすることも必要になってきます。また、隣接する住宅との距離も建築に影響するので、リサーチした内容を踏まえて、希望を叶えられるプレハブ住宅を選ぶようにしましょう。
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よくある質問
Q.1:プレハブ住宅とは、どのような家のことですか?
A.1:壁や床、屋根といったパーツをあらかじめ工場で生産し、現場で組み立てる工法で建てられる住宅です。簡易的な建物をイメージされるかもしれませんが、実際には大手ハウスメーカーも採用する一般的な工法の1つで、品質が安定しているという特長があります。
Q.2:平屋のプレハブ住宅を建てるメリットは何ですか?
A.2:主なメリットは、以下の3つです。
・工場生産が中心のため工期が短く、完成までのスピードが速い
・工期が短い分、人件費などを削減でき、トータルコストを抑えやすい
・職人の技術に左右されにくく、品質が安定している
Q.3:逆に、平屋のプレハブ住宅のデメリットや注意点はありますか?
A.3:規格品の部材を使うため、デザインや間取りの自由度が低い点がデメリットといえます。また、建築中の計画変更や、将来の大きな間取り変更も難しい場合があるため、契約前に施工会社としっかり打ち合わせをしておくことが大切です。
Q.4:「ユニットハウス」という言葉も聞きますが、プレハブ住宅とは違うのですか?
A.4:組み立てる場所が異なります。プレハブ住宅が現場で「部材」から組み立てるのに対し、ユニットハウスは工場で「箱型」に完成させたものを現場に運んで設置します。そのためユニットハウスは工期をより短縮できますが、運搬の制約などから、デザインや立地の自由度はプレハブ住宅より下がる傾向にあります。
Q.5:プレハブ住宅には、どのような種類があるのでしょうか?
A.5:主に使われる材質によって「木質系」「コンクリート系」「鉄骨系」の3種類に分けられます。それぞれ、木の調湿作用がある、耐火性・耐久性に優れる、多くの大手ハウスメーカーで採用されている、といった特長があります。
Q.6:コストを抑えられるとのことですが、増築や「離れ」を建てる場合、費用はどれくらいかかりますか?
A.6:建物の材質や仕様によって異なりますが、7坪(約14畳)程度の広さの「離れ」であれば、500万円以内で建てられるケースもあります。
Q.7:デザインや間取りにこだわりたいのですが、プレハブ住宅でも可能ですか?
A.7:規格品を使うため、注文住宅のように完全に自由な設計は難しいといえます。オリジナリティのある間取りや、土地の形に合わせた設計にこだわりたい場合は、プレハブ住宅以外の工法が適しているかもしれません。
Q.8:プレハブ住宅を建てる土地に、何か制限はありますか?
A.8:プレハブ住宅は、土地の形に合わせて柔軟に設計を変えることが難しいため、三角形の土地といった特殊な形状の敷地には対応できない場合があります。また、隣家との距離なども建築に影響しますので、事前の敷地調査が重要になります。
Q.9:平屋のプレハブ住宅を検討し始めたら、まず何をすればよいですか?
A.9:まずは複数のハウスメーカーからカタログを取り寄せ、情報を集めることから始めましょう。プレハブ住宅と一口にいっても、工法やデザインはメーカーによってさまざまです。各社の特長を比較検討し、ご自身の希望に合う一社を見つけることが大切です。
更新日: / 公開日:2024.03.07










