太陽光発電とは

太陽光発電とは、その名のとおり、太陽の光を利用して発電することを意味します。太陽電池によって太陽光を電力に変換し、発電機のような役割を果たすことから、太陽光発電と呼ばれています。

住宅用の太陽光発電では、発電された電力を家庭内で利用できるように、太陽光を家庭用に変換する「パワーコンディショナ―」と呼ばれる装置が備わっています。自家発電でき、環境にもやさしいことから、近年は住宅用太陽光発電システムの導入を検討する人も増えてきています。

平屋に太陽光発電システムを設置するメリットは？

太陽光発電によって得られた電力は電力会社に売却することができ、自家利用すれば電気代の節約にもつながります。経済的なメリットが大きいといわれている太陽光発電ですが、平屋に設置した場合、次のようなメリットも得ることができます。

屋根面積が広い分パネルも大きいものを設置できる

平屋は、同じ延床面積なら2階建てよりも屋根の面積が大きくなります。そのため、2階建てよりも大きいパネルを設置することができ、発電量が増える効果が期待できます。太陽光発電の発電量は設置するパネルの面積や数に影響されるため、少しでも発電量を増やしたいという場合には平屋が適しているといえるでしょう。

断熱性能の向上に役立てられる

前述したとおり、平屋は2階建てよりも屋根面積が大きい傾向があるため、外気温の影響を受けやすくなります。夏場は屋根からの熱によって室内が暑くなりがちですが、太陽光発電のパネルを設置することで屋根への日差しが遮られ、住宅の断熱性能の向上が期待できます。

2階建てよりもメンテナンスがしやすい

太陽光発電の装置は丈夫なつくりにはなっていますが、定期メンテナンスが欠かせません。2階建ての場合はメンテナンスをする際に足場を組む必要がありますが、平屋はその必要がないため、メンテナンスにかかる手間や費用を抑えることができます。

2階建てよりも耐震や構造面で対策しやすい

太陽光発電のパネルを屋根にのせると、パネルの分の重量が増えて建物の重心が高くなるため、構造や耐震面での対策が必要になることがあります。しかし、2階建てに比べて平屋建ては建物の高さが低い分、対策がしやすいといえます。

平屋に太陽光発電システムを設置するデメリットは？

太陽光発電システムは自家利用できるメリットがあるものの、設置するためには費用がかかります。また、設置費用やメンテナンス費用のほかに部品交換費用が発生するケースもあるため、あらかじめかかる費用を確認しておくと安心です。

また、平屋ならではの設置のデメリットとして、下記の2つが挙げられます。

周囲の建物の影響を受ける

平屋は屋根面積が広く発電量にも期待できますが、2階建てに比べて建物の高さが低いため、屋根の部分が日陰になりやすくなります。周辺に大きな建物が立っていて日陰になるなど屋根に光が当たりにくいような立地の場合には、その分発電量も少なくなってしまうでしょう。そのため、あらかじめ立地条件を考慮したうえで太陽光発電パネルの設置を検討するのがおすすめです。

屋根の形状に制約がある場合も

平屋といってもさまざまなデザインがあり、特に屋根に関しては「片流れ屋根」「切妻屋根」「寄棟屋根」「招き屋根」「陸屋根」の主に5種類があります。

太陽光発電の発電量を増やすためには、パネルの大きさだけでなく屋根の形状も重要な要素となり、太陽光発電パネルを設置する際には屋根の形状に制約がある場合もあります。

もし、自分の好きな屋根の形状がある場合は、太陽光発電パネルを設置することでそれが実現できないこともあるため、注意が必要です。

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平屋に太陽光発電システムを設置する場合の費用目安は？

太陽光発電にかかる費用は、設置費用とメンテナンス費用があります。設置費用は容量・設置面積・メーカーによって異なりますが、経済産業省の資料（2023年）によると、1kW当たりの設置費用の平均は26.1万円となっているため、平均的な容量とされる5kWで計算すると、130.5万円が目安となります。

メンテナンス費用については、定期点検などは無償で行っているケースもありますが、有償の場合は1回当たり約2万円程度、パワーコンディショナ―の交換費用は20万円程度となります。パワーコンディショナ―の交換は15年が目安です。

自治体によっては太陽光発電システムの設置に関して補助金が出るケースもありますので、ホームページなどで確認してみましょう。

平屋に太陽光発電システムを設置する際の注意点

平屋に太陽光発電システムを設置する際に注意したいのが、パネルの光が隣家へ反射する可能性があることです。事例としてあまり多くはありませんが、平屋の周辺に高い建物が立っていたり、屋根に角度があったりする場合は、パネルの向きによって光が隣家に反射してしまう可能性があります。

現地調査や設計の段階で反射光のトラブルは防ぐことができますので、住宅密集地などで気になる場合は、施工会社やメーカーに相談してみるといいでしょう。

近年は反射光防止用のコーティングがされたパネルなども登場しています。太陽光発電システム設置の際は、複数のメーカーに相談し、担当者のアドバイスや提案力なども見極めながら比較検討するようにしましょう。

記事のおさらい

住宅の屋根に設置できる太陽光発電パネルについて

近年は、住宅の屋根に太陽光発電パネルを設置し、自家利用する人も増えています。詳しくは、「太陽光発電とは」をご覧ください。

太陽光発電システムを平屋に設置するメリットは？ 

1階建て住宅である平屋に太陽光発電システムを設置することで、2階建てよりも発電量を増やす効果が期待できます。詳しくは、「平屋に太陽光発電システムを設置するメリットは？」をご覧ください。

太陽光発電システムを平屋に設置するデメリットは？

平屋に太陽光発電システムを設置する場合、周辺に立つ建物の影響を受けることがあるほか、屋根の形状に制約があることもあります。詳しくは、「平屋に太陽光発電システムを設置するデメリットは？」をご覧ください。

太陽光発電システムを設置すると費用はどれくらいかかる？ 

一般的に家庭用の太陽光発電の容量は5kW程度が平均となるため、設置費用は130.5万円程度が目安です。また、設置費用以外にもメンテナンス費用がかかります。詳しくは、「平屋に太陽光発電システムを設置する場合の費用目安は？」をご覧ください。

平屋に太陽光発電システムを設置する際に注意したいことは？

隣家に高い建物が立っている場合は、屋根に設置したパネルの光が反射してしまうケースが考えられるため、設計の段階で対策をする必要があります。詳しくは、「平屋に太陽光発電システムを設置する際の注意点」をご覧ください。