家を建てるときは、土地の広さによって建てられる家の大きさが変わってきます。今回は、75坪の土地に平屋を建てるケースを例に、家の大きさや費用、間取り、注意点について紹介します。

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土地の広さは、〇坪といわれてもイメージすることが難しいかもしれません。まずは、75坪の土地の大きさと、建てられる家のサイズについて紹介します。

 

1坪は約3.31平米、畳に換算すると約2畳ですので、75坪の土地は約248.3平米約150畳ということになります。つまり、「15畳の部屋10個分の広さ」と考えることもできます。

 

住宅金融支援機構の2021年度「フラット35利用者調査」によると、注文住宅の敷地面積の中央値は約76坪(252.3平米)、土地付き注文住宅の中央値は60坪(198.5平米)でした。

 

つまり、75坪の土地は中央値と同じか、もしくは少し広いくらいの大きさといえます。

 

75坪の土地にどれくらいの大きさの平屋が建てられるかは、「建ぺい率」や「容積率」によって異なります

 

建ぺい率とは、「敷地面積に対する建築面積の割合」のことで、住居地域では30~80%に定められています。一方、容積率は「敷地面積に対する延床面積の割合」のことで、50~500%に定められています。

 

75坪の土地の場合、建ぺい率ごとに建てられる平屋の大きさは下記のとおりです。

  • 建ぺい率40%…30坪
  • 建ぺい率50%…35坪
  • 建ぺい率60%…45坪

前述した2021年度「フラット35利用者調査」によると、注文住宅の住宅面積の全国平均は約37坪(123.8平米)、土地付き注文住宅は約34坪(111.4平米)なので、建ぺい率50%以上であれば、平均よりも広い平屋が建てられる計算になります。

 

ただし、これはあくまで目安ですので、敷地条件については専門家にも相談しながら確認するようにしましょう。

75坪の土地に平屋を建てる場合の費用の目安

 

平屋の建築費は、ハウスメーカーや住宅の規模によって異なります。ただし、平屋は基礎部分と屋根の面積が広くなるため、同規模の2階建てよりもコストが1~2割ほど高くなるといわれています。

 

平屋の坪単価の目安は60万~80万円程度なので、仮に「建ぺい率50%、容積率100%、35坪の平屋」を建てるとすると、建築費の目安は下記となります。

建築費用の目安

本体工事費(坪単価70万円の場合)

2,450万円

付帯工事費、諸費用(総額の約25%で計算)

約820万円

建築費総額

約3,270万円

 

固定資産税とは、土地や建物を所有している人に課される税金のことです。

 

土地の固定資産税は、固定資産の評価額に税率(標準税率は1.4%)を掛けて計算します。税率は自治体によって異なり、1.5%や1.6%に設定されているケースもあります。

 

評価額は市町村役場で「固定資産税評価証明書」という書類を取り寄せることで確認できます。土地の評価額は時価の6~7割が目安です。

 

住宅の種類や特例、減税措置の有無によって固定資産税の額は変わってきますが、たとえば土地の評価額が1,000万円であれば、土地の固定資産税額は「1,000万円×1.4%=14万円」という計算になります。

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それでは次に、平屋の間取り例を見ていきましょう。

間取り例1…建物面積30坪の3LDK

間取り例

 

こちらは敷地面積が72坪、建物面積が30坪の3LDKの平屋の間取りです。

 

中央に配置されたLDKは約26.3畳と広く、南向きで明るく開放的なリビングになっています。主寝室とする洋室も南向きで、ウォークインクローゼット付きで収納スペースが充実しています。

 

廊下がなく、動線がシンプルなので、家事の負担が少ない設計といえます。四方に面した窓が平屋のデメリットである採光面をカバーしています。

間取り例1…建物面積26坪のロフト付き3LDK

間取り例

 

こちらは敷地面積が76坪、建物面積が26坪のロフト付き3LDKの平屋の間取りです。

 

広い庭と駐車スペースがあるので建物面積はそこまで広くありませんが、勾配天井付きの南向きLDKと約6畳のロフトで、デザイン性の高い間取りになっています。

 

玄関から居室へはリビングを通らず直接移動できるので、ワンフロアでありながら、プライバシーを確保できる点が魅力です。

 

シューズインクローゼットや主寝室のウォークインクローゼット、床下収納と、各所に収納スペースが設けられています。

 

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75坪の土地に平屋を建てる場合の注意点

 

75坪の土地に平屋を建てる場合、30~40坪の平屋を建てるケースが多いでしょう。

 

そのため、平屋のデメリットである日当たりの悪さについては、敷地面積にも余裕があるため、工夫次第でカバーできます。ただし、平屋の中央部分は日当たりが悪くなりがちなので、高窓やトップライトなどを設けるようにしましょう。

 

そのほかには、防犯面やプライバシー確保にも注意が必要です。平屋は外部から侵入しやすいため、セキュリティーカメラを設置したり、割れにくい窓ガラスにしたりするなど、防犯面を考慮した設計を意識しましょう。

 

また、リビングは外から見えにくいように、外構部分に柵などの目隠しを設置するのもおすすめです。

 

平屋はコの字形やロの字形など、正方形以外にもさまざまな間取りがありますが、ワンフロアで家族の顔が見えやすい半面、プライバシーが確保しにくい点がデメリットです。

 

先ほど紹介したような、玄関から直接居室に移動できるような動線にするなど、家族間のプライバシーの配慮も検討しましょう。

 

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更新日: / 公開日:2023.03.03