かつての日本家屋では多く見られた土間ですが、近年ではおしゃれなタイプの土間も増えており、さまざまな活用方法があるので人気が出ています。ただし、利用する目的を最初に決めておかなければデッドスペースとなりがちなので、家族構成やライフスタイルに合わせて検討していく必要があるでしょう。
また、土間を設置する費用なども考慮したうえで、家づくりを考えていくことも大切です。この記事では、注文住宅に土間を設けるときの費用の目安や活用方法、注意点などを解説します。
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注文住宅における土間の活用方法

土間を設けることによって、生活空間がおしゃれになり、スペースをさまざまな用途で使うことができます。土間は基本的に、玄関を拡張したスペースとして利用することになりますが、一定の広さを確保していれば収納スペースとしても活用できるでしょう。
土間の活用方法は多岐にわたりますが、どのような使い方をするかによって必要な広さや使用する素材などが違ってくるので、あらかじめ用途をきちんと検討しておくことが大切だといえます。主な用途としては、リビングや趣味のスペース、ペットや子どもの遊び場、ガレージ、収納、サンルームなどが挙げられるでしょう。
用途をはっきりとさせないまま土間を設けてしまうとデッドスペースになりがちなので、設計時には家族で話し合って決めることが重要です。また、メンテナンスのしやすさなども考慮して土間の設計を考える必要があります。
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土間を設ける4つのメリット

住宅の間取りに土間を取り入れることによって、さまざまなメリットを得られます。主なメリットとして、次のような点が挙げられるでしょう。
土間を設ける4つのメリット
- 土足のまま利用できる空間がつくれる
- 来客時の対応がしやすくなる
- 汚れを気にせずに利用できる
- 夏場でも快適に過ごせる
それぞれのメリットについて、ポイントを解説します。
土足のまま利用できる空間がつくれる
間取りの一部を土間にすることで、土足のまま利用できる空間をつくれます。庭やリビングとつなげれば、まるで中庭のように活用することも可能です。
屋外で使用しているアウトドア用品などを使えば、手軽にキャンプ気分を楽しむこともできます。靴を脱がずに利用できるスペースであるため、住宅の内側と外側をつなげる中間的なスペースとして広く活用できるでしょう。
来客時の対応がしやすくなる
リビングと玄関がつながっている土間であれば、気軽に立ち寄れるスペースとなるため、来客時の対応もしやすくなります。広い玄関スペースのような役割を果たすので、多くの人が出入りをしても、あまりストレスを感じにくくなるでしょう。
土間があることによって、人と人とのコミュニケーションが円滑に図りやすくなります。
汚れを気にせずに利用できる
土間は水濡れに強く、汚れたときでも水洗いできるので、伸び伸びとした気持ちで使えます。室内干しのスペースとして活用すれば、雨の日でも洗濯に取組みやすくなるでしょう。
土間は外気に近いスペースであるため、におい移りなども気にならないといえます。また、DIYや趣味の場所としても活用することが可能です。
子どもやペットの遊び場としても有効活用できるので、家族構成やライフスタイルに合わせたさまざまな使い方ができます。土足で使用する場合、室内で使っている掃除機では掃除が行えない場合もあるため、掃き掃除がしやすいように掃き出し窓を設けておくと便利です。
夏場でも快適に過ごせる
土間に使う素材にもよりますが、コンクリート・モルタル・タイルなどを用いれば、夏場でも涼しさを感じられる空間となります。また、冬場はストーブや床暖房などで土間を温めることによって、室内に放熱されるので温かく感じられるでしょう。
土間の設置にかかる費用の目安

土間の設置に必要な費用は、使用する素材や広さ、工事を依頼する会社などによって違ってきます。ひとつの目安として、土間をコンクリート素材で施工する場合、1平米あたり1万~2万円程度がかかります。
6畳(約20平米)ほどの広さであれば、20万~40万円程度がかかる計算です。広さを狭くすれば、その分だけ工事費用は抑えられますが、あまり狭すぎても使い勝手の悪さを感じてしまうでしょう。
また、使用する床材によっても費用や機能性などが異なります。もっとも安価なのはモルタルですが、ひび割れのデメリットなどが生じます。
床材の性質を考慮したうえで、デザインなどの好みを踏まえて選んでみましょう。土間として機能するための十分なスペースを確保しつつ、利用する目的に応じて適切な広さを考えておくことが大事です。
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土間を設けるときの注意点

土間を設けることで多くのメリットを得られますが、いくつか気をつけておきたい点もあります。特に以下の注意点をあらかじめ把握しておくことが大切です。
土間における3つの注意点
- 冬場は寒くなりやすい
- 湿気が溜まり、結露が生じやすい
- 段差ができてしまう
それぞれの注意点について解説します。
冬場は寒くなりやすい
土間は冬場に寒くなりやすい場所であるため、寒さ対策が必要になります。有効な対策としては、断熱材を入れることが挙げられるので、設計時に工事会社の担当者に相談をしてみましょう。
湿気が溜まり、結露が生じやすい
土間は湿気が溜まりやすい空間でもあるため、そのままの状態では結露が生じやすくなります。結露を防ぐためには、断熱性の高い建具を用いたり、調湿効果に優れた壁材などを使用したりすることが挙げられるでしょう。
湿気や結露は土間に限らず、建物全体の快適性にも影響する部分であるため、適切な対策を行っておくことが重要です。
段差ができてしまう
土間は室内の他のスペースよりも一段低くするのが一般的であるため、どうしても段差が生じてしまいます。段差によって上り下りが必要になるので、小さなお子さんや高齢者がいる家庭では移動に問題がないかを確認しておきましょう。スロープを設置するなど、バリアフリー設計にして解決策とする方法もあります。
土間があることで生活動線が分断されてしまうため、部屋の配置なども工夫をする必要があります。土間を設けることで失敗をしないためには、土間のある家づくりに豊富な実績を持つハウスメーカー(住宅メーカー)に相談をすることが大切です。
LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」なら、信頼できるハウスメーカーを紹介してもらえます。土間のある理想の暮らしを実現するために、家づくりを考え始めたらまずは気軽に相談をしてみましょう。
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記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:土間はどういった使い方ができる?
A:土間の特性として水濡れや汚れに強いので、室内干しのスペースやDIYなどの作業を行う場所として活用できます。また、子どもやペットと遊ぶスペースとしても活用できるので、工夫次第でさまざまな用途で利用することが可能です。
Q:土間をつくるときの注意点は?
A:土間は冬場の寒さ対策や湿気などの対策が必要な場所です。断熱材を入れたり、調湿効果の高い壁材を使ったりして、住まいの快適性を保てるようにしましょう。
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