安いけど大丈夫?「納得のローコスト住宅まるわかり講座」 第3回 メリット・デメリット
年々需要を増すローコスト住宅ですが、果たして自分に向いているのだろうか? と思う人もいるでしょう。
そこで今回は、ローコスト住宅の購入を考えている人に向けて、ローコスト住宅のメリット・デメリットや住み心地、選び方などを、ローコスト住宅にくわしい畑中 学先生に伺いました。購入にあたり、注意したいポイントを解説します。 住まいの窓口で相談する
ローコスト住宅の
メリット・デメリットとは?
ローコスト住宅は、
どんな人に向いている?
手ごろな価格と品質の良さが注目を集めるローコスト住宅。30~40代のファミリー層を中心に、急激に需要が伸びているものの、左記のように、相反するメリット・デメリットがあります。例えば、部材類を大量に仕入れることでコストカットができる反面、部材や設備のグレードなどに縛りが生まれます。言い換えるなら、「予算は抑えたいが、それなりの選択肢も欲しい」という方には最適ですが、「価格を徹底的に抑えたい」「世界にひとつのこだわりの家が欲しい」という方には向かないでしょう。
また、住宅自体の品質は担保されていますが、通常の注文住宅と比べ「定期点検などのアフターケアが薄い」といった声もあります。ただ、業界全体でアフターケアを手厚くしようという動きはあり、現状もオプションでケア内容を選べるケースも多いので、この点が気になる人は保険料と同じく「安心にいくらまで払えるか」という視点で考えてみましょう。
[ メリット ]
- 部材類の大量一括仕入れで低コストを実現
- 品質が担保されている
- 規格(パターン)があるので打合わせスピードが早い
[ 諸経費の例 ]
- 部材や設備のグレードなどに縛り(規格)がある
- オプションを付けると想定より高くつく
- 定期点検などのアフターケアが手薄なことがある

年々ローコスト住宅を検討する人が増加! 「予算は限られているが、多少は自由に設計したい」「通勤なども考慮し、立地にもこだわりたい」という人におすすめ。
コストカットと住み心地の
優先度を決める

しっかり下準備をして
情報収集を始める
各ハウスメーカーがさまざまなローコスト住宅を取り扱うようになった現在。企画(規格)住宅の坪単価の幅は広がり、安いもので25万円ほどから、大手メーカーでは坪単価80万円という高級なものまで登場しています。もちろん坪単価が高いほど設計の自由度が高くなったり、ライフスタイルやステータスも含めた付加価値も高くなります。
そのため、予算や要望に合った選択が重要ですが、やみくもに情報を集め過ぎるのも要注意。何も考えずにカタログなどで見栄えの良い商品を見てしまうと、自分が家に対して求める本当のニーズがわからなくなるからです。
ローコスト住宅を検討する前に一度、「マイホームに求める条件」をノートや本誌付録などにすべて書き出し、そこでの“住み心地”を考えた優先順位をつけてみましょう。そして、その順位に納得した上で予算に応じた企画(規格)住宅を比較・検討するといいでしょう。マイホームの価格と住み心地のバランスを考えることで、最終的に値段以上の満足感を感じられるはずです。


建築時と建築後
それぞれのコストを比べる
住宅の建築費を抑えたい場合、イニシャルコストとランニングコストについても覚えておきましょう。イニシャルコストとは、建築工事費などの初期費用のことで、ローコスト住宅最大の魅力は、ここが抑えられる点です。一方、ランニングコストとは、光熱費用などを含むすべて家の建築後に発生する費用のことです。
なお、一般的に「高気密・高断熱」の設備や断熱材を使用すると、イニシャルコストは増すが、ランニングコストは減るとされます。しかし、ローコスト住宅を検討される方の大半は元の予算に上限があるため、この限りではないかもしれません。また、融資額を増やしイニシャルコストに費やしても、返済利子が増え、結果的にどちらが得か判断がつきません。そのため、建築前後のコストは念頭に置きつつ、最新技術を使用した“省エネ住宅”などの住み心地を体感し、建築コストをどこまで抑え、何を削るのかの判断材料にすることをおすすめします。
[ 省エネ住宅って? ]
省エネ住宅は、冷暖房機器の消費エネルギーを減らすなどの目的のため、「建築物省エネ法」に準じて施工された高断熱・高気密の住宅のことです。断熱材や気密性能の高い窓などを採用し、室内・外の熱の出入りを極力抑えています。近年は太陽光発電などで“創エネ”もするZEH住宅が注目を集めています。

ローコスト住宅を
建てたくなったら
誰に相談する?
相談相手を選べば
時間効率がぐっとアップ
ローコスト住宅を検討するなら、ハウスメーカーや地域の工務店、設計事務所、住宅展示場の大きく4つの相談先があります。しかし、無数にあるハウスメーカーや工務店を、一つ一つ個人で比較するのは至難の業。時間的な効率も悪いので、一カ所で相談できる「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」がおすすめです。無料&第三者視点で相談に乗ってもらえるので安心です。


第三者視点なので特定の会社を営業されないのが◎。気に入れば建築会社も紹介してくれるので効率よく情報が集まりますよ。
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コスト、アフターケア、
住み心地を総合的に判断しよう
ローコスト住宅は、低コストで住まいを手に入れることができる反面、部材や設備に制限があったり、アフターケアが十分でない可能性があったりする面も考慮する必要があります。また、長い目で見て住み心地が良いかも判断したいところです。
一生にそう何度も訪れることのないマイホーム選びは、メリットとデメリットを理解したうえで判断したいもの。家族で十分に話し合って、より良い住まい選びを行なっていきましょう。
更新日: / 公開日:2019.09.05
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