家を建てる前に知っておきたい50のトリビア (32)~(40) 知ってトクする編
「家を建てる前に知っておきたい50のトリビア」シリーズ4回目となる今回は、今や暮らしには欠かせない人気の住宅設備に関するトリビアを紹介します。トイレのあのヨゴレは、掃除をサボったからじゃない!? 家を建てた人が失敗したと感じる第1位の設備は? など、毎日当たり前のように使っている設備にも意外なウラ話があるようです。ぜひご覧ください。 住まいの窓口で相談する
※前回までの記事はこちら
・第1回 基礎知識編 1~13
・第2回 知ってトクする編 14~22
・第3回 知ってトクする編 23~31
温水洗浄便座を開発したのは
日本ではなかった
お尻を洗うトイレを日本で初めて見て驚く海外の人は多いですが、実は最初に開発したのはアメリカのメーカー。お尻の病気のための医療用製品でした。それを日本のメーカーが一般家庭に、使用後の洗浄ができるトイレとして普及させたのです。
今では洗浄水の強弱や洗浄ノズルの自動洗浄、脱臭などさまざまな機能を装備。また1990年代と比べて使用する水量が約3分の1になるなど節水性も高くなっています。
毎日使うのに
設計し忘れてしまいがちな場所がある
意外と忘れがちなのが自転車置き場。だからといって家の前にただ置いただけでは風雨で傷みやすいし、盗難にも遭いやすくなります。またゴミ置き場も忘れがちな場所の一つ。
計画的に設計しておかないと、収集日までゴミがキッチンの隅などに置きっぱなしになり、臭いに苦しむことに。地域によってはゴミの分別が細かいところもあるので、そうした情報を早めに収集し、計画的に設置しよう。
トイレ掃除をきちんとしていても
「リング」は付く
トイレ掃除をサボるからリング状の汚れが付いてしまう……そんな風に思っている人も多いのではないでしょうか。しかしこのリングは陶器製トイレの宿命ともいえるもの。水道水に含まれる成分と陶器の成分が化学反応を起こすことで突起状の物質ができ、そこに汚れがたまって目立つようになるのです。各社はこれまでコーティング技術などで防いでいましたたが、最近化学反応そのものを起こさないトイレも開発されています。
ユニットバスは
五輪から生まれた
1960年代初めに起きた、五輪に向けたホテルの建設ラッシュ。高度経済成長期とも重なり、それまでのように現場で職人が浴槽を作っていては五輪までにホテルの開業が間に合わないと考えた施工会社がTOTO社に相談して工場で作るユニットバスの原型が誕生しました。今やお湯の冷めにくい高断熱浴槽や、すぐ乾く床など快適な機能を備えたユニットバスが当たり前になってきています。
浴室換気乾燥暖房機は
当初マンションの住人に喜ばれた
浴室換気乾燥暖房機が登場したのは1980年代半ば。それまで雨の日など外に干せないときは乾燥機がありましたが、特にマンションに住む共働き世帯は騒音の問題があり夜に乾燥機を回しにくかったのです。またマンションの浴室は一戸建てと違い窓のない住戸が多く、浴室を乾燥させるのも課題でした。こうしたニーズもあり開発されたのが浴室換気乾燥暖房機。今や一戸建てでも人気の設備になっています。
半島、島…
キッチンの種類は5種類ある
かまどを使っていたころは火を使い、ススも出るため家の端に置かれていた台所。しかし電気炊飯器など調理道具の進化や、狭い日本の住宅事情の中で料理の効率化を図る目的などで、キッチンの配置バリエーションは次々と増えていきました。
またリビングダイニングキッチンの間取りの人気と共に、リビングに向いた対面式キッチンも登場。現在は主に下の5種類に分けることができます。

安全機能が
コンロの調理機能まで高めた
2008年からガスコンロはSiセンサーコンロに順次切り替えられていきました。Siセンサーコンロは火災を防ぐために温度センサーが搭載されていて、天ぷら油の温度が上がりすぎないように火力を調整したり、お湯が沸いたら自動で消火する機能があります。この機能を応用して、グリル庫内の温度調整もできるようにしたSiセンサーコンロが登場。自動で魚を焼いてくれるオートグリル機能や、専用ダッチオーブン器具での調理が楽しめるようになりました。
今ドキの全館空調は
PM2.5も遮断する
家の中の温度のムラを抑えられる全館空調。ヒートショックの危険を軽減できるし、最近はPM2.5や花粉も除去するフィルターを備えるタイプも登場するなど、健康的な生活をサポートする設備としても注目されています。ただし導入時のコストが掛かるほか、ライフスタイルによっては光熱費もアップ。また将来間取り変更する際に対応しづらいタイプもあるので、導入時に慎重に検討しましょう。
生活して初めて気が付く
失敗第1位は「コンセント」
家は3回建てないと満足できないといわれますが、実際に建てた人が「失敗したな」と思うのはどんなことなのでしょうか? 下のグラフのように、ダントツで多かったのがコンセントなどの配置です。
必要な場所に必要な数のコンセントを設けるには、まず使う家電をリストアップしてどこに置くか決めるとよいでしょう。また照明のスイッチは生活動線に沿って設置すると便利なので、一日の行動を書き出してみましょう。


いかがでしたでしょうか。今や住宅には欠かせない人気の設備に、こんなウラ話があったとは! お風呂やトイレ、キッチンを使うたびに、住宅の進化の歴史に思いをはせてしまいそうです。次回はいよいよシリーズ最終回。意外なトリビアをどうぞお楽しみに!
- 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
- 構成·取材・文:シラスタロウ
- イラスト:岡本倫幸
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更新日: / 公開日:2018.03.16









