物件探しについて
管理状態はすぐ分かる?
まず、エントランスの雰囲気を感じてみてください。マンション全体の維持管理状態を見るんです。外から見た感じ補修されているかどうか、吹き付けのやり替えがちゃんとされているかどうかをチェックします。それから集合ポストを見る。全部に名前がきちんと入っているかどうか、空いているところがどのくらいあるかなど気にしてみると、住んでいる人が多いか、仕事をしている人が多いのか、どういう人が住んでいるのか分かります。特に都会の立地ではファミリーばかりが住んでいるわけではないので、注意が必要です。当然暴力団関係や、金融関係などはマンション自体の決まりで入れないことになっているはずです。事務所として使えるとしたら、個人の設計事務所や、文筆業などならOKのところもあります。マンションによっては事務所は絶対禁止のところもあります。こういう雰囲気や実際の住居状況は来てみないと分かりませんが、一目瞭然でもあるのでチェックポイントです。
管理組合の状況は、売主の義務としてかなり詳しく調べて提供することが法的に定められてきています。国の指導がそういう方向へいっています。修繕積立金の積立額も必ず記しますし、管理会社経由で情報は手に入ります。未払いの人がいるかどうかなど、積立の状況も物件を購入する取引の際、不動産仲介業者が説明をしてくれます。
中古物件を探すポイントって?
汚れに騙されない!
人が使った家なので基本的に汚れています。その汚れに騙されないでください。その物件の皮を剥いだらどうなるか、「ハコ」として見るんです。壁や床のシミも、ガス台のまわりの油も全て取り払われますから大丈夫です。へたにクロスだけ張り替えてキレイにされてしまった物件は、リノベーションで間取りも仕上げ材も変えてしまう人にとっては無駄になってしまいます。プロもギョッとするような場合もあるので簡単ではありませんが、汚いからといってダメだと決めてしまっては、後から大変身する掘出し物を見逃すかもしれないので、もったいないです。
南向きより窓の数!
南向きにこだわる人が多いですが、南さえ向いていればいい訳ではありません。窓でリノベーションの部屋の位置が決まるので、窓が多いほど可能性が広がります。たとえ南向きでも窓が少ないと風が通りません。窓が多いと各居室にはもちろん、その他にもキッチンや浴室、洗面所やクローゼットにも窓を設けることができます。たとえ南向きの窓でなくても風通しがあれば、湿度の高いこの国ではとてもありがたい窓になります。特にマンションでは窓は増やせません。一戸建てでは可能ですがコストがかかります。昼間は働きに出ている人であれば、日当たりよりもそこから見える風景のほうが重要なのではないでしょうか?
エリアにこだわる!
早い時期に建築された物件は、立地条件や交通の便が良好なものが多いという特徴があります。限られた開発プロジェクトの中から選ぶ新築と違って、リノベーションでは希望に叶う物件を自ら探すことができるので、「ルーフバルコニー付の角部屋を・・・」「駅徒歩5分以内」などといった細かな希望を叶えることができます。
共用部
マンションの場合、そのまま住む場合にも言えますが、汚くてはいけないのが共用部です。ポスト付近にチラシが散乱している、駐輪場が雑然としている等に注意してください。エントランスや共用部はそこに住んでいる方のマンションに対する意識が表れます。共用部が「暗い」「汚れている」「乱雑」な場合は、マンションの管理がしっかりされていないということです。マンション全体や、周囲の地域の雰囲気が気持ち良いかどうかが重要です。
間取りが変えられるか
マンションの構造では大きく2種類あり、柱と梁で支えるラーメン構造と、壁で支える壁式構造があります。壁式の場合、壁が構造になっているので、大きな間取り変更ができなくなってしまうので、間取りを大きく変えたい方にはラーメン構造のマンションをおすすめします。(壁式のマンションでも抜ける壁と抜けない壁があるので、現地で設計者に相談してみるといいでしょう。)
物件探しから、工事、引っ越しまでの期間はどのくらい?
物件探しにかかる時間にもよりますが、スムーズに1ヶ月ほどで見つかったとして設計・工事に2ヶ月ずつ、引っ越しまでに最短で5ヶ月といったところです。なかなか物件が見つからなかったり、設計に手間取ったりすると半年くらいかかることもあります。
リノベーションが難しい間取ってある?
一戸建て
雨漏りの痕跡が激しい鉄骨住宅。骨組みが錆びていると困ります。木造は柱や梁の取替えができますが、鉄骨は容易ではありません。
マンション
・極端に幅があるのに薄っぺらい扁平な建物・1階が駐車場で極端に壁が少ないもの(極力避けたい)
・壁式構造マンション(できれば)壁が構造体になっているため取り払えず、制約になります。都心部ではラーメンにしておくと、間仕切壁が自由に動かせるのでいろいろなパターンが可能です。
・窓の少ない住居窓の数は、絶対増やせないですから。60m2で、もとは3LDKに使われていたような物件なのに、窓が少ない場合はキツイなと感じることがあります。いくつか他の候補があれば、やめておきたいです。
・住居の中心にPSがある物件部屋のど真中などにあると、トイレをそこから動かせず、部屋の真ん中で柱のように居座ることになります。さらにその回りに電気が通ります。これはもともと住んでいる人は気にならないのですが、リノベーションの際、制約となって困るんです。
・1Fがピロティになっているもの・壁式マンション・共用部の管理が良くないもの
間取や物件案内書でどこまで分かるの?
いくつかポイントがありますが、実際はなかなかわかりません。気になったものはとにかく現地へ行くのが一番です。だから案内書を見てピンと来たら見せてもらいましょう。北向きだけど窓が意外と多い、ベランダが異様に大きい、柱がでこぼこと室内にはみだしていなくて部屋のかたちがスッキリしているだとか、面白そうだなと思えるもの、ひっかかるものが、いくつか見ていると出てきます。
ただし、リノベーションが前提で基本的に中は変えてしまいますから、部屋の「数」や「間取り」は気にしないことです。チラシ等はあくまでも情報として見る必要があります。見るべきポイントは、
・管理費や修繕積立金の額
・所有権のマンションかどうか
・部屋の階数・総戸数など。
築何年くらいが良い?
築15年を超えると関係ないですね。築30年と15年ではあまり変わらないです。むしろ築30年のほうが大規模修繕されていてキレイだったりします。確かに築年数の浅い方が価格が高いことはありますが、15年くらいは一番中途半端です。85年くらいが境目で、そこからはあまり価格は下がらないのです。81年(法改正)を境に安いということもないのです。何年代の建物が良い、高い安いという傾向も特にありません。値段は新築から最初の5年くらいで一度ドンと下がります。そこを狙って買われる方も多いです。少しでも新しい方が安心だと思われる場合ですが、築5年で全面リノベーションするのは、少々もったいないです。
耐震的には81年以降が常識ですが、その逆を提案します。というのは、この81年頃から、コスト優先、効率優先で、設計者のこだわりが反映された個性的なものが減るんです。81年以前は個性のあるマンションが多いのです。だいたいリノベーションする人は、こっちを好みます。そして安い。味のあるマンションが新築より安いなんて海外では異例です。それに賃貸にするとしたら利回りが良いです。寿命を短く見積もって70年とすると、築30年でも、あと40年も使えます。戸建にしてもほぼ土地の値段で取得できるので、あまり損はないでしょう。
それでもやはり旧耐震の物件に抵抗がある人もいるかもしれません。少し専門的な視点で見ると、旧耐震の建物のなかでも建物全体のバランスが悪かったり、1階部分が駐車場になっていて極端に壁が少ないマンションなどは、たしかに耐震的に不利な建物だと言えます。住宅金融公庫のマニュアルを使えば図面上だけで簡易な判断も可能なので、どうしても心配な人は建築士に調査を依頼されるといいかもしれません。しかし、阪神淡路大震災に遭遇した神戸では、81年以降の建物でも大きな被害を受けましたし、逆にその近くの昭和初期に建てられたレトロビルが小さな被害で住んだ事例もあります。
ちなみに...特にお子様がいらっしゃるファミリー世帯や、ずっと住み続けたいとご希望のDINKSは、新耐震以降の物件(特に平成築)を選ぶ傾向が強いです。一方単身の方では、将来売却したり賃貸に出したりすることをお考えの方が多いので、そうなると旧耐震の物件のほうが、すでに価格が下落している分将来の値下がりが少なく、賃貸に出す際にも利回りがいいという利点があるため、昭和50年代前半頃の物件を選ばれることが多いです。
何を基準にしたら?
どこか1つ、その物件の魅力が突出していれば、多少の難点もカバーできるのではないでしょうか。リノベーションの際にもそういう点があると活かしやすいです。×が少ない方を選ぶか、一つの◎を選ぶか、という違いがあると思います。×が少ないというのは、だれが見ても合格点、ですがお客さん自身がどこに魅力を感じて買われたのかがいまいちわからないものは、設計するときにも困りますね。設計の際にも「ちょっとオシャレにして欲しい」とか「キレイな家が欲しい」という曖昧な要望では、自分の住み方に合わせて家をつくるという感じではないので難しいです。
価格・眺望・ミクロなエリアなど、人それぞれ決断のポイントがあります。自分にとって優先順位が高いことが何か、自分の軸をもつことが大切だと思います。
何件くらい見たら?
方針のはっきりしている人は1件目で決めることもあり、分からない人は最初の3件くらいはただ単に見ているだけ、ということもあります。迷いすぎる人は、コンサルティングされないと買えない場合もあります。20件くらい見て回る人だっています。いくら見てもいいのです。ただし見に行った物件が、どうしてダメなのかを業者の方にちゃんと伝えてください。業者の方も、「いくら見ても買えない」人だと判断して遠ざかってしまうことがあると思います。結局、思い切れない人というのはいるものですので。あまりに迷いすぎてる人には「直感でいこう」とアドバイスします。
内見のときの見るべきポイントは?
一番大事なのは部屋の外です。その地域に本当に住もうと思えるのか、ということが大事です。戸建もマンションの場合も、街との関係は後々重要です。実際、表面的な見かけの影響というのは大きくて、プロでもやはり難しいのですが、物件自体はリノベーションで本当にどうにでもなるので、表面的なものをみて判断してしまわないように、ということです。
資金について
どのくらいの予算が必要?
人によってまちまちですが、単身の方ですと、総予算が3,000万くらい、ご夫婦やファミリーの方だと、4,500万くらいのご予算の方が多いです。だいたい皆様今のお家賃と同じくらいもしくは、それよりも抑えられるように、とおっしゃっています。リノベーションを選択される方は、無理をして住宅だけにお金を費やしたりはしない傾向です。住宅以外にも、趣味やあそび、教育費・老後など、生活のゆとりを大切にする方が多いです。内装費については、以下のようにかける方が多いです。
・70平米台の物件の場合、スケルトンからのリノベーションで1,200万程度。
・50平米台の物件の場合、同上700万程度。
・リビングだけや水廻りだけの部分リノベーションの場合、300~400万程度。
総予算の中でいかに納得してリノベーションをするかが大切なので、例えばどうしてもこだわりの自由設計がしたい方は物件の価格をおさえ工事費を確保する等の作業が必要です。
予算を抑える方法はある?
物件の価格を抑える
「1:エリアをかえる」「2:築年数を古くする」「3:駅からの距離を遠くする」等の工夫をすると、手が届く物件がでてきます。
内装費を抑える
だいたい皆様初めのお見積もりで予算をオーバーしてしまうことが多いので、そこからご要望に優先順位をつけ、やめる項目を考えたり、製品のグレードを落としたりすることが多いです。決められた予算の中でできることをする作業が、自分の暮らしとしっかり向き合うことに繋がっているかと思います。
解体費用を抑える
例えば、フローリングの貼り替えにおいては「下地だけ残して貼りかえる」とか、間取り変更においては「使える壁は残す」とかするとコストダウンできます。また人気の無垢フローリングについても、全部が無垢材でできているフローリングと、表面の数ミリだけ無垢でできている複合フローリングでは値段が全然違います。複合フローリングは、無垢の質感を得られ、無垢材フローリングより御値段も安くかつ無垢材のような反りや伸縮などの暴れもない利点があるので、そのような素材を使用するのもひとつのコストダウンです。
ローンは組める?
中古住宅とリノベーション工事の費用が、セットでおりる銀行のローンがあります。物件もリノベーションの費用も同じ銀行で一時にローンを組むということなのでタイミングは注意してください。物件購入の際に、リノベーション工事の内容や見積もりを工務店に作ってもらって提出し、物件の評価と工事内容の適性を審査されたうえで借り入れが可能になります。
いくつかの銀行がリノベーション工事費用も融資をしてくれますが、まだまだ銀行によって対応がそれぞれです。
A銀行の場合
物件価格と工事費を1本のローンで借りられます。例えば3,000万の物件と、1,000万の工事費をかける場合だと、4,000万の新築を購入するのと同じような感覚でローンを借りることができます。金利・期間は物件分とまったく同じです。
B銀行の場合
工事費分も融資をしてくれますが、物件分のローンと融資分のローンで2本のローンを借りるため、事務手数料や手間が2本分かかってしまいます。
C銀行の場合
工事費の上限が500万円です。
通常施工会社にお支払いする工事費は、工事着手金、(中間金)、完了金・・と何度かに分けてお支払いをすることになっています。そうすることで、施主のリスクも回避できるからです。それに合わせる形で、何度かに合わせて融資を受ける必要がでてくる場合もあります。たとえば工事費分を着手金と完了金で2回に分ける場合には、物件分の融資+工事費の着手金を1回目の融資実行、工事完了金を2回目の融資実行とわけて実行してもらう必要があります。(分割実行)
自己資金ってどのくらい必要?
よく言われるのは総費用の20%~30%ですが、実際は全て借り入れでまかなえてしまうこともありますし、それぞれの家計の事情次第です。ただ、ローンがおりる前に支払う契約時の印紙代、手付金、仲介手数料など諸費用がありますから、自己資金ゼロで住宅購入に臨むのはお薦めできません。少なくとも諸費用に200万円程度は持っていて欲しいです。ちなみに、自己資金には親からの資金援助も含まれます。
お金はいつまでに用意しておけば良い?
売買契約時には手付金と契約書の印紙代が必要になります。不動産諸費用のほとんどが必要になるのは、物件の決済の時です。もし、自己資金を定期預金や株で用意しようとしているなら、それまでに解約や現金化しておく必要があります。
ローンで支払うものと自己資金ってどうやって分けたらいいの?
借りられるものはなるべく借りるといいとおもいます。リノベーションの費用のほかに、仲介手数料、税金など現金で払わなければいけない諸費用があるので、不動産そのものについては借りられる分は借りてしまうのが得策です。たとえば工事を始めてから、さらに補修が必要な部分が出たりしても、後からローンの借入額を増やすことはできません。最大限借りてしまえば後に減らすことはできます。
リノベーションローンって?
中古住宅とリノベーション工事の費用が、セットでおりる銀行のローンです。住宅を購入したあとで、希望のリノベーションプランに融資するものです。そのローンの使い方は、購入時に例えば物件に1500万円のローンをつけるとすると、その時にあと500万円の返済能力がありますからその分のローン枠をリノベーション用に付ける商品です。限度額は1億円で、リフォーム分は中古物件価格と同額まで融資可能です。お客さまの返済能力の範囲内でという条件はつきます。
リノベーションローンとリフォームローンの違いは?
リフォームローンは既に購入した物件に何年か住んでいることが条件で、物件の購入と同時にはおりません。返済年数が10~15年以内、貸出し額の上限が500万~700万です。通常のローンに比べると利率が高いです。
審査ってどんな条件が求められる?
物件の価値と、借主の安定収入です。よく言われるのは、お勤めの方は2~3年以上の勤務とその間の安定した収入です。どこに何年勤めているのかということも大事です。フリーランスや自営業の場合、10万円の家賃を10年間払い続けた実績を見てもらいます。ですが、その10万円の出所はどこなのかという点が問題になります。申告していない収入があるのか、実は贈与なのかなどはっきりさせなければなりません。特に一見で行った銀行では難しいでしょう。特にこだわりがなければ、仲介業者やリノベーション工事会社が提携する銀行に申し込むことをお薦めします。
フリーでもローンは組める?
安定した収入が求められます。一般的には同じ職場に2~3年以上の勤務経験と言われます。フリーの人はしっかり申告して2~3年の安定した収入を証明してください。ローンセンターという、自営業者向けの窓口もそれぞれの銀行にあるようですから利用してみても良いでしょう。とはいえやっぱり銀行は数字で判断するところがあるので、最低3年くらい申告しておかれたらとりあえず審査の台に乗ります。安定していることが大事です。2年でもいいことがありますが、差が大きいと「もう1年見せて」といわれることもあります。カードや家賃払い実績は積み重ねていくことが大事です。
契約後に資金不足やトラブルに見舞われたら?
通常は、売買契約書にローン特約といって「ローンが承認されず資金を借りられなかった場合は契約を白紙に戻す」という条件をつけます。そうすれば、ローンが借りられなくなっても契約書に貼った印紙代がムダになるだけで、手付金も仲介手数料も戻ってきます。しかし、「急に転勤が決まった」「もっといい物件が見つかった」など、個人的な都合で契約を破棄しようとすれば、支払った手付金を放棄するだけでなく仲介手数料も全額支払う必要があります。手付金解除の設定期間を超えると違約金として売買代金の20%相当額の支払いが必要となるので、契約した後はローン以外の理由で後戻りすることはないと考えてください。
リノベーション工事に掛かる費用も控除の対象になる?
制度の趣旨として、すでに住んでいる家を増改築する場合が対象になりますが、不動産の購入と同時にリノベーションする場合でも受けられる可能性があります。
資金について
セキュリティは大丈夫?
一般的にネックになるのは、まず管理員が常駐しているかどうか、玄関がオートロックになっているかどうかでしょう。中古でも後でオートロックを取り入れているマンションもあります。(また、オートロックが設置されていない場合でも、玄関にTVモニター付インターフォンを設置できる場合もあります。)ただ、防犯は設備よりも日々のコミュニケーションの積み重ねとも言えるので、つける必要を感じていないマンションもあります。気になる人は、自分の専有部だけを警備会社と契約することもあります。
どれくらいの期間が掛かる?
物件探しから始める場合は、どのくらいの期間が掛かるかは、一概には言えませんが、毎週物件を見学していると、1ヶ月~3ヶ月くらいで気に入る物件が見つかると思います。実際、購入して設計が始まってから引渡しまでは約4ヶ月といったところです。計画、設計、見積もりで2ヶ月、解体作業、大工工事に1ヶ月、設備機器の取り入れ、内装等の仕上げに1ヶ月です。
物件探しの段階から、設計者に相談しておきたいです。リノベーションの仕方も含めて物件へのアドバイスがもらえるはずですし、購入を決めてから引渡しまでの間にも設計を進めてもらえます。通常物件の契約から決済までは大体1ヶ月半~2ヶ月くらいなので、その間に設計作業をし、決済が終わるとすぐ工事に入れるようにすることで、今の家賃との2重払いの期間が短くなります。購入から直ぐに工事に入れなかったりすると、その分、購入物件のローンと現住まいの家賃を二重に払う期間が延びてしまうので、タイミングよく進めます。
契約から決済までの期間は、売主さんとの相談で決まるので、こちらの事情を話し、できるだけ余裕をもって設計打ち合わせができるように、最低2ヶ月くらいは間を空けてもらえるようお願いをした方がいいです。
リノベーションで資産価値は上がる?
いざ賃貸に出す場合、自分の支払うローンより高く貸せることが多いです。家賃を考えると中古マンションでも賃貸なら、新築とそんなに変わりありません。むしろ、リノベーションした物件となれば賃貸市場で希少性があります。ストックが過剰で借り手市場の現在では、たとえ万人には受けなくても個性的な住まいの方が割高に貸すことができるので、収益性が高い優良物件と言えます。そういう、収益還元という算定の仕方で、資産価値の考え方をすることはできます。終の棲家として考えるのではなく、使わなくなったときにいくらで貸せるか、という考え方です。賃貸に出す場合には、周辺の相場よりも高く貸せる場合が多いです。
どこまで手を入れられる?
一戸建て
予算次第ですが、一戸建ての場合は法的に問題なければ何でもできます。限りなく立替えに近いリノベーションです。
マンション
共用部と構造以外の部分です。玄関扉の外側は共用部なのでいじれませんが、内側は専有部なので色を変えたりできます。配管に関しても共用部は自分だけでは変えられませんが、専有部分は新しいものに交換することができます。
窓のサッシやガラスは変えられる?
一戸建て
変えられます。溶接している場合とビスだけでとめている場合があって、施工方法やコストが変わりますが取替えは可能です。あとは窓を追加したりなくしたりも可能です。
マンション
窓のサッシは共用部なので無理ですが、部屋の中のサッシまわりの窓枠は触れられます。古びている場合はよくあるのですが、きれいに直すことが可能です。
ベランダやテラスは変えられる?
一戸建て屋上に庭を作ることも可能です。外部の造園プランナーにいって入ってもらうことも考えられます。マンションなかなかステキな使い方は難しいです。可動式の床にするくらいでしょうか。
耐震性は大丈夫?
絶対大丈夫、と答えるわけにはいかないのですが、新築なら大丈夫とも言い切れません。81年以前のものはいわゆる「旧耐震」といわれるのですが、それが全部危ないかというとそうでもないです。平面計画や立面計画によっては、鉄筋の数が同じでも強さは違います。それは新築でも同じことです。マンションの寿命は確かに微妙です。一度国が指針をだすべきだと思いますが、唯一ある基準は、鉄筋コンクリート造の建物が税制上47年で減価償却するという点です。ただ、そこまで年数を経た民間のマンションがあまりないので実際のところはわかりません。実際は81年以前のマンションでも修繕しながら使い続けるところと、かたや30年あまりで既に建替えようとしているところもあります。老朽化といっても、設備の取替えで済むこともあるし、むしろ容積率が余ってるから建替える、という別の理由が働いていることもあるのです。とにかく多くの実例を見て、築年数よりも現在の管理状態、マンションなら修繕計画の内容を重視してください。例えば、鉄筋コンクリートは100年くらいはもつと考えてよいですが、メンテナンスによるところが大きいです。マンションの管理やメンテナンスも管理会社で履歴などを見せてもらえば分かります。また、信頼できる設計者とよく話をする必要はあるでしょう。そうすることで一つひとつの疑問や不安が解消します。
工事をするとき近隣から苦情はでない?
工事では大きな音が発生するので、苦情がでることもあります。築古のマンションでは、今までにマンション内でリフォーム工事を何度か経験していることが多いですが、築浅のマンションの場合には、自分が初めての改修工事の住戸になる場合があるため、その場合には特に注意が必要です。周辺住戸への挨拶では、工事会社だけで行くよりも、施主が一緒に行ったほうが、顔が見えるので、周りの方も安心し、クレームを防ぐことにも繋がります。
また事前にクレームを避けるためには、個人情報の関係でなかなか教えてもらえませんが、物件の購入前に特に音が影響してしまう上下左右の方に、クレーマーのような人が住んでないかどうかを確認することも必要です。
相談料ってかかる?
ほとんどの事務所では、書面や図面で提案を始めるまでの相談は無料です。
設計料ってどのくらい?
新築ではよく「工事金額の10%程度」と言われていますが、作業量は新築並みなのに工事金額が新築より少ないリノベーションでは、10%を超える設計料もあるようです。工事金額に比例するだけではない独自の算定方式をもつ事務所もあります。
見積もりが予算をオーバーしたらどうすれば?
設計が完了し、いざ見積もりになって出てきた金額が予算オーバーしている場合、何百万も違うようであれば、設計者に大枠から再考してもらう必要があります。少しいじったところで、金額は落ちないからです。100万円以内の誤差なら、「合理化案」を設計者に提案してもらいます。たとえばカーペットやフローリングをより単価の安いものに代えるなどです。ですが、品物を代えるだけではなかなか金額は落ちません。効果的なのは、何かをやめてしまうことです。「造り付けのオーダー家具を止めて既製品で間に合わせる」他には「あとから追加できるものをやめる」特に「将来のために」というのは、今回はあきらめるというのも一案です。
工事が始まってから追加料金が発生したりしない?
あります。工事前にいろいろ調査するのですが、それでも表面を剥がしてみて問題が発覚し予定外の工事が発生することがあるからです。浴室廻りの柱が腐っていることが木造一戸建ての場合、特に多いです。マンションでは予想外の追加が発生することは少ないです。しかし、工事が始まってから「ここに棚をつけたい」など、あらたな要望が出てくることがあります。
不動産会社について
どの不動産会社でも手数料は一緒?
不動産会社へ支払う仲介手数料は基本的にどこも同じです。でも、業者によっては別に「ローン手数料」という名目で数万円の手数料をところがあるのです。これは業法違反にはなりません。仲介手数料は情報を提供して契約をさせるための手数料ですからローンの申請手続きは追加料金に値するという理由です。確かに現金で買う人と、ローンを使う人とのやり取りでは手間が違うのですが、それでもローンの手続きは仲介手数料に含まれているという感覚が強いです。書面上ローン手数料と書いてあれば、お客さんにしたら誰に払っているのか分かりませんが、何となく払ってしまっている。そういう払わなくてもよいと思える費用がかかる場合があります。
仲介手数料
物件価格の3%+6万円。これは昔からの料率がそのまま生きているのですが、どの業者もこの+6万円はなかなか値引きません。賃料については手数料半額もでてきていますが、実際は買主から取っているのです。でも不動産の売買では2社入ることも多く、3%+6万円はなかなか引かないです。ただし宅建業法上、それ以上とることはできません。
どんな不動産会社を選んだら良い?
情報量に勝る大手と、土地の細かな様子まで知る地元業者と両方に声を掛けるのが良いでしょう。基本的に物件情報は、どの業者でも同じものを扱えるので、どれだけ自分のために動いてくれる業者に会うかが大事です。また、不動産業務に加えてリノベーションに精通している業者を選ぶと、自分やりたいリノベーションについての相談をしながら物件探しができるので尚良いと思います。
不動産会社に行くタイミングっていつ?
相談だけなら無料ですから、「家、買ってみたいなあ」「引っ越したいなあ」くらいでも、とにかく一度訪ねてみるといいでしょう。

