ディスポーザーのメリット・デメリットは？ 実際の使用感や生活の変化を解説

マンションの設備として取付けられていることが多い「ディスポーザー」。生ゴミのにおいなどの悩みも解決してくれると人気になりました。最近は、マンションだけでなく一戸建てにも装備されている物件も増えているようです。

生ゴミを粉砕して水と一緒に流せるので、ゴミの削減に効果的とエコライフを実現したい人たちの間でも話題となっています。私は現在ディスポーザー付きの住まいで暮らしていますが、ほぼ毎日使用しています。ディスポーザーを使っていなかったときに比べると生活にも変化が生まれました。
そこで今回は、実際のディスポーザーの使用感やメリット・デメリットなどをご紹介しましょう。

ディスポーザーとは？

ディスポーザーは、キッチンの流しにそのまま取付けられる「生ゴミ粉砕機」です。生ゴミを細かくして水と一緒に流します。料理を毎日する人にとって、ゴミの処理は悩みの種。ディスポーザーはこの悩みを解決してくれる装置です。

夏などは、ゴミの収集日まで生ゴミを置いておくとにおいが出るので、置いておきたくないという方もいるでしょう。特にマンションなどでは、においもこももりがち。1日仕事をして帰ってきたら家の中がくさいというのも嫌なものです。

ディスポーザーがあれば、すぐにゴミを処理できるので、収集日までゴミを置いておく必要もなくなります。さらに、虫の発生も抑えられる効果もあります。

ディスポーザーの仕組み

ディスポーザーは、中に入っている生ゴミをすり潰すように粉砕し、水と一緒に配管を流れていく仕組みです。大きく分けて２つの方式があります。1つはふたをするとスイッチが入るバッチ（一括投入）式、もう一方は別の場所にあるスイッチを入れる連続投入式です。

ディスポーザーから流れたゴミは浄化槽できれいな水となり、自然に戻っていきます。そのため、ディスポーザー専用の浄化槽が必要です。また、ディスポーザーには年に1回程度のメンテナンスも不可欠です。

ディスポーザーの使い方

それでは、わが家のディスポーザーの使い方を紹介しましょう。

ディスポーザーの基本の使い方

ディスポーザーには「バッチ（一括投入）式」と「連続投入式」の2種類があります。それぞれの使い方をご紹介します。※メーカーによって違いがあるので、必ず説明書を確認してから使用しましょう。

バッチ（一括投入）式

(1)水を流す
(2)生ゴミを投入する
(3)ディスポーザーのふたをする（スイッチを入れる）
(4)生ゴミが粉砕できたら、ふたを外す（スイッチオフ）
(5)水を止める

連続投入式

(1)水を流す
(2)ディスポーザーの外部スイッチを押す
(3)生ゴミを投入する
(4)生ゴミが粉砕できたら、スイッチを切る
(5)水を止める

どちらも水を流しながら、生ゴミを粉砕する方法は変わりません。メーカーによっては粉砕方法にも多少違いがあるので、確認しておくとよいでしょう。

ディスポーザーを使うときの注意点

ディスポーザーは、水を流さずに使用すると、粉砕したゴミで配管が詰まってしまうこともあります。また、塩素系の洗剤などを使用すると、ディスポーザーの金属部分がさびてしまう原因になるので注意しましょう。

さらに、貝のからなど硬すぎる部位や繊維の多い野菜などは、ディスポーザーが破損する原因にもなります。油なども配管が詰まりやすくなるので流せません。メーカー説明書に書かれている注意事項を必ず守りましょう。

ディスポーザーのメンテナンス方法

ディスポーザー内に手を入れて洗うのは危険です。ここでは、一般的な正しいメンテナンス方法を解説します。

(1)氷を入れて回す

ディスポーザーの汚れが気になるときは、氷をいくつか入れて運転をします。このとき、ぬめりなども気になるようなら、中性洗剤を少し入れましょう。砕けた氷が内部に付着したカスを取り除いてくれます。

(2)柑橘系の皮を入れて回す

においが気になるときは、レモンやオレンジなど柑橘系の皮を投入するのがおすすめです。柑橘系の皮は、消臭効果や雑菌の繁殖を抑える効果があります。

(3)しつこい汚れは、重曹とクエン酸が有効

投入口などのしつこい汚れは、重曹とクエン酸をかけてしばらくおきます。その後氷を入れてディスポーザーを動かすと、汚れがきれいに落ちます。

(4)60℃以下のお湯を流して油を落とす

流しは調理をするときにも使用するので、多少の油分が流れてしまうこともあります。また、粉砕した食材の油分なども配管に付着してしまいます。60℃以下のお湯を流して、配管などについた油分を落としてあげましょう。 水の流れが悪くなったと感じたらお湯を流してみてください。

ディスポーザーを使って感じたメリット・デメリット

一般的なディスポーザーのメリット・デメリットについて、まとめてご紹介します。利用した方がどう感じているのかをチェックしていきましょう。

ディスポーザーのメリット

メリット（1）においや虫の発生が少なくなる

1番のメリットは、とにかく生ゴミのにおい削減と虫の発生を減らせるところです。夏場は不快なにおいが発生しやすいので、ディスポーザーがあるだけでゴミ処理の悩みも解決してくれます。においで集まってくる害虫も防ぐことができるので安心です。

メリット（2）キッチンのお掃除が楽々

シンクに細かいものがなくさっと掃除できるので、毎日使うキッチンがきれいに使えます。キッチン周りをきれいな状態に保てるのもディスポーザーのメリットです。

メリット（3）ゴミの量を減らせる

ディスポーザーは生ゴミを細かく粉砕するので、体積を減らすことができます。体積が減れば、ゴミ出しの負担も軽減されます。子どもから目が離せないなど、ゴミ出しが困難な方におすすめできる設備といえるでしょう。

メリット（4）環境への負担を減らせる

水分が含まれている生ゴミを焼却処分するためには大量のエネルギーが必要です。そのため、排出される二酸化炭素量も増えてしまいます。
ディスポーザーで生ゴミを処理すれば、焼却処分が必要なゴミの量が減り、結果として環境への負担を減らせるのです。

ディスポーザーのデメリット

デメリット（1）故障すると大変！　

ディスポーザーは故障すると大変です。修理で済まない場合は、本体を買い換える必要も出てきます。定期的にメンテナンスをすることが長く使うポイントです。

デメリット（2）定期的なメンテナンスが必要

きちんとメンテナンスを続けていれば、大きな問題にはなりません。しかし、手を抜いてしまうと、配管に食材が詰まり、水が流れにくくなったり、悪臭がしたりすることもあります。そうなると修理や手入れに費用がかかってしまうので気をつけましょう。
マンションなどで取付けている場合は、メンテナンス費用が管理費用の中に含まれていることがほとんど。使い方の問題で発生した不具合などでなければ、自分での負担は少なく済むことが多いです。

デメリット（3）使い方に注意が必要

ディスポーザーに熱湯を流してしまわないように注意する必要があります。気にせずに熱湯を流してしまうと本体部分の内部を熱変形させ、漏水の原因ともなりかねません。熱いものを流すときは水で温度を下げてから流しましょう。

デメリット（4）使用時の騒音が気になる

もう1つ気をつけたいポイントは、使用時の騒音です。夜遅くに使用して隣人から苦情がくることもあります。早朝や深夜はできるだけ避けて利用した方がよいでしょう。

デメリット（5）浄化槽がない地域では使用できない

最後に注意したいことは、ディスポーザーがどんな物件でも取付けられるものではないということ。浄化槽がない地域などでは使用禁止になっている場合もあります。一戸建ての場合は、その地域はディスポーザーの取付けが可能かどうか確認しましょう。

ディスポーザーを使い始めて感じた暮らしの変化

私が実際にディスポーザーを使用してみて感じた暮らしの変化を5つご紹介します。

(1)エコを意識することが増えた

ゴミの量が大幅に減少しました。生ゴミを減らすことで、ゴミを燃やして処理する量が少なくなり、環境への負担も少なくなります。
ディスポーザーには油を大量に流せないので、今までよりも油を処理する際に注意するようになりました。油もそのまま流すと水質を悪化させてしまいます。油を分解できる効果のある洗剤を選ぶなど、サスティナブルな生活を意識するようになりました。

(2)シンクを広く使え、清潔感をキープしやすい

三角コーナーを置かずに済むので、シンクを今までより広々と使えて便利だと実感しています。お菓子作り教室などの際にも、すぐに生ゴミを処理できるので、清潔感をキープしやすいです。
もちろん流せない食品もあるので、小さな袋を近くに置いたりはしています。それでも今までのように、三角コーナーがあふれかえることはないので、きれいに使えます。

(3)キッチンの虫が少なくなった

シンクの下など、どこからか出てくるコバエたち。夏にはいつも悩まされていましたが、ディスポーザーのおかげで、キッチン周りは虫がほぼいなくなりました。ゴミのにおいがしないのはポイントが高いです。

(4)キッチンの掃除が楽になった

ディスポーザーがあるおかげで、排水溝周りの小さなゴミや三角コーナーに汚れが溜まらず、キッチンの掃除が簡単になりました。キッチン周りの掃除は一度手を抜くと、きれいにするのが大変なので、とても助かります。ディスポーザーの手入れも氷や洗剤で簡単にできるので、便利だと実感しました。

(5)ゴミを捨てる手間が減った

ディスポーザーがあると、生ゴミのにおいやゴミ捨て問題から解放されます。ゴミを捨てるにもマンションの下まで行かないといけなかったり、ゴミ捨ての日まで溜めておかないといけなかったりします。生ゴミのにおいがして不快な気持ちになることもありました。
ゴミを粉砕処理してくれるディスポーザーがあるおかげで、ゴミをどこに置いておくか悩むこともなくなりました。いつでもすぐに粉砕して流せるのは、便利です。
今までは仕事で家にいない時間が多いので、虫の発生やゴミ処理などに気をつかっていました。キッチン周りの掃除やこまめなゴミ捨てに悩まされなくなるのは、大変うれしいポイントです。

収集日の朝になって時間がなかったとしても、「ゴミ捨てをしなければ」と焦らずに済みます。ディスポーザーのスイッチを入れれば、他の家事などをすることもできるのです。

時間も有効活用できるので、本当に便利だと実感しています。使い方を守っていれば、年に1回のメンテナンスでも問題ありません。ディスポーザーのある生活を一度送ってしまうと、ディスポーザーのない生活を不便に感じてしまうでしょう。

ディスポーザーのある住まいで暮らそう

ディスポーザーを取付けるとなると費用もかかるので、ディスポーザー付きの物件を探してみるのがおすすめです。

ディスポーザー付きの賃貸物件

ディスポーザー付きの物件はマンションに多い印象ですが、最近は一戸建てでも備え付けている物件は増えてきています。ディスポーザーはゴミの悩みから解放してくれます。一度使い始めると便利に感じる人が多いようです。どんなキッチンが使いやすいか、ぜひ内見しながら考えてみてください。

エコライフを実現！ディスポーザーのある暮らし

家族数人で住んでいる方は、生ゴミは意外と多いと感じている方も多いでしょう。ゴミを減らすと、施設でのゴミ処理が少なくなり、環境への負担を減らすことにつながります。

自宅で気軽に使用できるディスポーザーがあるだけで、私はゴミへの意識も変わりました。きれいなキッチンを保つのにも一役買ってくれています。新しい生活に取り入れて、清潔なキッチンを実現しませんか。