子どもが小さい場合、遊ばせる場所などを探すのに苦労が絶えません。「安全な場所か」「危険な遊具はないか」など、悩みは尽きませんよね。
そこでおすすめしたいのが、キッズルームです。
私はキッズルーム付きマンション在住5年の2児の母です。上の子を産んだあと、子育てしやすい環境を探す中で現在のマンションに出会いました。
この記事では、キッズルームを活用した子育て術と、キッズルームがあったからこその出来事などを紹介します。キッズルーム付きマンションに一度住んだら元の生活には戻れない、そんな魅力をお伝えします。
私がキッズルーム付きの住まいを選んだわけ
わが家がキッズルーム付きマンションを知ったのは、第一子が生まれ、家族3人で暮らせる広さの新築マンションを探しているときでした。
「大きめのマンションに住むのであれば、住民との交流も大切にしたい」
そんな風に考えていた私に、キッズルームという存在はとても魅力的に感じました。
販売会社の説明によると、キッズルームはパーティールームと併設しているため、小さな子どもが楽しめるだけでなく、大人たちが集まるホームパーティーの場所としても活躍するという話でした。
子育て環境を整えたかったわが家にとって、その設備は大変魅力的に感じ、このマンションに住むことを夫婦で話し合い決定したのです。
キッズルームとは?
「キッズルーム」といっても、聞きなれない方はどんなものなのかイメージが浮かびにくいでしょう。キッズルームとは、その名の通り小さなお子さんたちの遊び場として設けられる共用スペースのことです。
主に、まだお外遊びが不安な未就学児や未就園児が集まる場合が多く、小さなお子さんが楽しめるように考えられた設備がある施設です。大型マンションや中型マンションなどに併設されている場合が多く、住民たちの憩いの場や交流の場として親しまれています。
キッズルームの設備
キッズルームとは、実際にどのようなスペースなのでしょうか。ひと言でいってしまうのであれば「小さなお子さんたちが遊びやすい遊具やマットなどが整えられたお部屋」である場合が多いです。
マンションの設立時に遊具やお部屋の配置、設置される大型遊具が決まることが多く、その後、住民たちの話し合いなどで設備が足される場合もあります。私が住むマンションも、当初の設備に加え、上の子が遊んでいる間にまだ小さな下の子に危険が及ばないよう、住民たちのリクエストでベビーサークルが登場したことがありました。
多くの場合、幼児世代を中心に楽しめる遊具などが多くそろえられています。たとえば、ミニ滑り台や鉄棒、大型ブロックなどが設置されています。限られた空間しかない自宅で買うには邪魔なものの、たまに遊ぶにはちょうどいい遊具が多いです。
キッズルームの使い方
わが家は入居時から比較的キッズルームを活用しながら子育てをしてきました。同じマンションに住みながらも、「あるのは知っているけれど実際に使ったことがなかった」というご家庭も存在します。
それは、全マンションに必ずしも同じルールが設定されているわけではないことも理由の1つだと思います。
私が知るキッズルームは、誰でも遊べるフリーのお部屋と予約が必要なお部屋、予約が必要かつ有料のタイプのお部屋がありました。フリータイプはまだ知り合いがいなかったり、ふらりと立ち寄って交流したりする際にはとても便利です。しかし、その部屋を使って外部の友人などを招きたいときには少し不便です。
それに比べ、予約ができるタイプのお部屋は貸し切ることができ、決まったメンバーだけで安心して遊べます。マンションによっては無料で貸し出す場合もあれば、日にち単位・時間単位で貸出料金を取る場合も。
これらは住民たちの話し合いのもと、理事会などで決められている場合が多いので、入居前にどんなスタイルなのか確認しておくと入居後スムーズに活用できるでしょう。
わが家のキッズルーム活用事例
それでは、2人の子どもを育てたわが家ではどのようにキッズルームを活用していたのかを実体験をもとにお話ししたいと思います。ぜひ参考にして、楽しくお得に利用してくださいね。
キッズルームをゆったり遊べる場として使用
まだ小さいわが子と児童館などへ出かけることもしばしばありました。しかし、そういった場所は長期休暇中や小学校が終わる時間になると、年上のお子さんたちが大勢遊んでいて、小さな子どもが遊ぶには少し広すぎたり、遊び方が違うことで危険を感じたりすることもありました。
その点、マンション内のキッズルームであれば、使用者は限られるため、多人数であふれかえることはありません。ゆったりと遊ぶことができました。
私の住むマンションは、子どもは保護者がいないとキッズルームを使用できない規約があります。親の目が離れた大きなお子さんから、危険な目にあわされるといったトラブルもなく、成長できました。
友達作りでキッズルームを使用
キッズルームのあるマンションに住んでみたものの、最初はやはり足を踏み入れるのは緊張しました。しかし、予約の入っていないフリーの時間帯に顔を出してみたところ、同じような年代のママやお子さんたちが何組もいたのです。
新しい街での生活でもあったため、お買い物の場所や子ども連れで便利なスポット、気になる幼稚園の話などをしているうちに、一気に距離が縮んでいきました。住んでみた体感として思ったことは、家族構成が似ているご家庭がとにかく多いこと。
「同じマンションを選ぶ人は生活スタイルや好みが似ていることが多いのでは」と、このとき感じたのを覚えています。そのため、このつながりはいわゆる「公園デビュー」や「児童館デビュー」よりも、より気の合う友達作りができた実感もあります。自分の家の敷地内という安心感も少し働くのかもしれませんね。
中にはおとなしくて、人見知りをしてしまうお子さんやママさんもいました。比較的何度も同じメンバーで顔をあわせていたので、人見知りしやすい方でもキッズルームは使いやすい場所だといえるでしょう。
キッズルームでご近所情報を交換
親しいママ友や子どもの友達ができるのも大変魅力ですが、キッズルームで知り合った方々との会話の中で得た情報はとにかく有益なものが多かったです。繰り返しますが、同じマンションに住んでいる人同士が交流することは、生活圏内が同じということ。自然と周辺情報の交換会に発展することもよくあります。
小学校の実際の評判や幼稚園の特徴、小児科・歯科医院の情報。インターネットなどではなかなか得られないようなローカルに徹した本音を交えた話題は、小さな子どもを抱えたママたちにとってかなり有益なものばかりです。
また、兄弟関係で年齢の違うお子さんがいる場合などは縦のつながりもでき、先輩ママからいろいろなことを伝授してもらう機会もたくさんありました。
わが家は、休日にキッズルームを貸し切り、パパさんたちを交えて大人ならではの情報交換を行うこともあり、大変活用させてもらっています。
自宅でできない遊びを多人数でキッズルームで行う
また、キッズルームのメリットは自宅にはない広さが挙げられます。集合住宅では、大人数を招待してホームパーティーを行うには限界があります。
その点、キッズルームのような多くの人が集まるのが前提となった部屋では、ある程度まとまった人数で集まれるのです。わが家は、クリスマス会やハロウィンパーティー、長期休み中のクラス会の企画など、お友達が集まって自由に遊ぶ企画を、キッズルームを会場にして何回も行ってきました。
自宅でやるとどうしても主催のママに負担がかかりがちですが、キッズルームは共用の場でもあるので、お互いが持ち寄り、気兼ねなく平等に集まれるのも魅力です。
有料の施設も、大人数で割り勘をすればそれほどの金額ではないので、そういった点も安心かもしれません。また、マンション特有の下の階や近隣の部屋の方に気兼ねすることもなく、子どもたちを思いっきり走り回らせてあげられるのも親としてはうれしいポイントでした。
パーティー以外でも、雨の日にも便利です。雨でどこにも行けない場合、マンション内のお友達と待ち合わせて子どもを遊ばせられるので、梅雨シーズンや真夏や真冬といった時期もママたちの味方です。
年齢の違う子どもたちが遊ぶと、どうしても小さな子どもを持つ親御さんはハラハラする場面があるでしょう。保護者がついている空間であれば、親が見ていないところでのトラブルなども避けられるので、そういった規約を上手に活用して楽しむのも1つの手かもしれません。
キッズルームのデメリット
デメリットとして挙げられるのが、マンションによっては使用料が発生することや、住民が多いことで予約がなかなか取れないといった場合です。
数人で遊ぶだけなのにお金を払わなくてはいけないとなると、躊躇してしまいます。また、小学生を抱えるご家庭では、部屋を使用するために大人がつき添わなくてはならず、面倒に感じてしまうこともあるでしょう。
また、お子さんがおらず、使用機会がないご家庭などは、メリットは少ないでしょう。
キッズルーム付きの住まいを探してみよう
魅力満点のキッズルーム付き住宅。ご自身の家族形態に合っているのであれば、かなりおすすめです。では実際、キッズルーム付きマンションというのはどういった住まいなのでしょうか?
大規模マンションはキッズルームも豪華
キッズルームに限らず、住居以外の設備があるマンションというのは、大規模や中規模の場合が多い傾向にあります。人数が多ければ得られる管理費なども多いので、それらを活用して共用スペースを充実させているようですね。
キッズルームとひと言にいっても、マンションごとに特徴があるので、入居前にどのような設備があるのかチェックしてみましょう。
赤ちゃんが安心して遊べる空間だったり、室内でも体を思い切り使って遊べる空間であったり。「子どもがここにきたらどうやって遊ぶんだろう?」といったイメージを膨らませながら探してみるのもいいですね。
私が目にしたキッズルームでとても豪華だったのは、やはり住民数が多い大規模のマンションでした。まるで有料施設かのような遊具がそろったキッズルームは、子どもたちの目を輝かせ、生き生きさせてくれました。
また、小さなキッズ向けのキッズルームとは別に、小学生になってからも楽しめる共用スペースのような施設を併設しているマンションもあります。お子さんの成長に合わせて楽しみたい方は、そういったマンションを探してみるのもいいかもしれません。
子育て世帯が多い街にはキッズルーム付きマンションが多い
キッズルームをはじめとした設備があるマンションは、子育て世代を取り込みたい地域に多く存在します。
「子育てしやすい街」をうたっている地域では、地域が掲げるテーマに合わせたマンションなども数多くあります。ぜひ、条件に合ったマンションを探してみてください。
似た家族構成の友達を求める人にもぴったり
わが家の場合、キッズルーム付き住宅を探したことで、それに伴う特典がありました。住民の多くが同じような家族構成のため、親しくなりやすい点です。
それはママだけでなく、子どもやパパに関しても例外ではありません。同じ地区で同じような生活をしているということは、連帯感が生まれやすいのです。
また、子育て中は多くの悩みが発生し、身近で同じような体験をしている人の存在は心強いもの。特に、マンションのような集合住宅に住む際、小さなお子さんのいる家庭は気を使うシーンも多いですよね。
生活音や生活習慣など、スタイルの違う人にとっては迷惑であるような問題も、同じ環境であればある程度の「お互いさま」といった面もあり、神経をすり減らす場面も少なくなります。住民としてのマナーは当然大切です。しかし、必要以上に気を使い、子どもに厳しいことを言わずに済むのであれば、ママやパパのストレスも軽減されるかもしれません。
キッズルームで出会った子どもたちがともに成長していく姿は、どの子もかわいく、たくさんのわが子に囲まれて暮らしているような感覚にもなります。
キッズルームを活用して孤独な育児から解放!
キッズルームは、子どもを家の敷地内でゆっくりと遊ばせられる場所です。のびのびした場所で遊べるだけでなく、お友達が作れたり、情報交換ができたり。目に見えない多くのものを生みだしてくれる場所として、子育て世帯にぴったりなスペースといえそうです。
小さな子どもを抱える世帯にとって、遊び場や環境は大変重要なもの。キッズルームの魅力を一度知ってしまうと、次に新たな場所に住むとしても、わが家はまたキッズルーム付きの住宅を選びます。
ママやパパはともに奮闘する仲間が、子どもは将来の親友に出会える場所、それがキッズルーム。迷っている方は、ぜひ一度チェックし、ご家族で検討してくださいね。