京都府南部に位置する「京田辺市」は、自然とたくさん触れ合える環境が整っています。京都・奈良・大阪へアクセスがしやすく、子育て環境にも恵まれていて、近年ファミリー層からの注目度が高まっている街です。
私は京田辺市に15年以上住み、8歳・3歳・1歳の3児の子育てをしています。今回は、住んでみて分かった京田辺市のリアルな魅力や支援制度、住まい事情などを詳しく紹介します。「ここなら安心して子育てできそう」と、感じていただけると嬉しいです。
京田辺市で子育て中
京田辺市とはどのような街なのか、概要から見ていきましょう。
京田辺市の概要
京田辺市は、京都・奈良・大阪の中間に位置し、いずれの都市部へもアクセスが良好なエリアです。JR学研都市線や近鉄京都線が利用でき、交通の利便性が高いです。
市内は田園風景が広がる自然の豊かな地域で、落ち着いた住宅街が広がり、子育てに適した静かな環境が整っています。また、同志社大学や同志社国際学院中学校・高等学校、インターナショナルスクールやシュタイナー学校などの学術施設が立地し、教育・研究の街としても知られています。
わが家が子育て環境に京田辺市を選んだワケ
私が京田辺市に住み始めてから15年以上になります。暮らし始めた頃は、「いずれは別の場所に引越すかもしれない」と思っていました。なぜなら、京都市内や大阪市内、奈良市内の方が便利だと考えていたからです。
しかし、妊娠・出産をきっかけに、京田辺市に住み続けることを決めました。そう思えたのは、子育てしやすい環境や手厚い支援が整っていたからです。
子育てに京田辺市を選んだワケ(1)子育て支援が手厚い
京田辺市に住んでから最初に感じたのが、子育て支援の充実ぶりでした。出産後すぐに保健師さんが自宅まで訪問してくださり、育児の不安や体調面について丁寧に相談に乗ってくれたのが心に残っています。
市独自の出産祝金制度や医療費助成制度、きょうと子育て応援パスポートサイト「まもっぷ」など、行政による支援の幅が広く、必要な情報や手続きにもすぐに行えました。地域子育て支援センターや保健センターは親子の居場所として機能していて、孤独になりやすい育児中に、常に頼れる場所があるのは大きな安心材料でした。
子育てに京田辺市を選んだワケ(2)遊具のある公園や児童館が多く、子どもがのびのび遊べる
市内には、遊具のある公園がいくつもあり、子どもたちは毎日違う場所で、飽きずに遊べます。特に「田辺公園」には大型遊具や芝生広場、池などがあり、週末は家族連れでにぎわっています。夏には水遊びもできるため、親子で一日中楽しめるでしょう。
天候が悪い日でも安心して遊べる児童館も各エリアに点在していて、私は子どもたちを連れてよく通っています。工作イベントや読み聞かせ会なども定期的に開催されていて、地域の子どもたちと自然に交流できる場として重宝しています。
子育てに京田辺市を選んだワケ(3)静かな環境で、育児に対するサポートをしてくれる施設や機関がある
京田辺市は市街地に近いにもかかわらず、落ち着いた住宅街が多く、夜間も静かで安心して子育てができる環境です。騒音や交通量の多い場所が少ないため、赤ちゃんのいる家庭でも快適に暮らせます。また、育児に不安を感じたときは、地域子育て支援センターや保健センターなど、専門家に相談できる機関が充実していて頼りやすかったです。
私は、長女の夜泣きがひどかった時期に産後ケア事業を利用したところ、専門の助産師さんが丁寧に話を聞いてくれて、具体的な対処法を教えてくれました。こうしたサポートが身近にあると、育児中の心の支えになります。
実際どう?京田辺市の子育て
数字で見る京田辺市の子育て事情
京田辺市の子育て環境を、具体的な数字から見てみましょう。
・0〜14歳人口:10,156人(2024年6月1日時点)
・保育所・認定こども園・幼稚園:合計19園以上
・待機児童数:0人(2021年4月1日時点)
京田辺市の子育て支援情報
わが家は「妊婦支援給付金」と「ファミリー・サポート・センター制度」などの子育て支援を利用しました。子育て支援制度は変更される場合があります。最新の制度内容は、京田辺市公式サイトをご確認ください。
京田辺市の子育て支援(1)妊婦支援給付金の支給
京田辺市では、妊婦支援給付金(1回目)として妊婦1人当たり現金5万円と、妊婦支援給付金(2回目)として胎児の数×5万円の祝金が支給されます。出産にかかる費用の一部をカバーできる心強い制度です。ベビー用品や育児用品の購入に活用でき、大きな助けとなりました。
京田辺市の子育て支援(2)こども医療費助成制度
京田辺市の子ども医療費助成制度では、高校生の年齢まで、1医療機関につき1ヶ月200円の自己負担で医療が受けられます。子どもが急に体調を崩したときに、安心して病院を受診できる制度です。入院時も同様の費用設定で、経済的な負担が軽減される点が魅力です。
京田辺市の子育て支援(3)ファミリー・サポート・センター制度
ファミリー・サポート・センター制度とは、子育て中の保護者が地域で助け合える制度です。制度に登録をすると、送迎支援や一時預かりといったサポートを受けられます。
私は育児休業から会社へ復帰した際に、朝の子どもの送り出しや送迎などで利用した経験があります。登録時に子どもを見てくれる方との面談があるので、どのような方が来るのか事前に分かりますし、その日の子どもの様子などもきちんと報告してもらえて、安心して任せることができました。
京田辺市の子育て支援(4)妊娠・出産期の伴走型支援制度
出産期の伴奏型支援制度は、妊娠中から出産後にかけて、保健師や助産師が定期的に訪問してくれる制度です。初めての育児は、何が正解か分からず、不安な気持ちでいっぱいでした。そのようなときに親身になって相談に乗ってもらえて、非常に心強かったです。沐浴の仕方や授乳の悩みなど、経験豊富なサポーターの方からのアドバイスは、心の支えになります。
京田辺市の子育て支援(5)京田辺市の子育てビジョンと行政の取り組み
京田辺市では、「子どもが健やかに育つまちづくり」を掲げ、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を目指した取り組みが進められています。その一環として発行されているのが、「子育て応援ガイドブック(はぐはぐ)」です。この冊子は、子育てに関する制度や窓口、相談先・遊び場・予防接種の情報などが一冊にまとまっていて、転入者や出産直後の家庭に配布されます。
私は出産後にこのガイドブックを受け取り、予防接種のスケジュールや利用できる支援制度を整理するときに役に立ちました。特に初めての子育てでは「何がどこにあるか」が分からず戸惑うことが多いため、頼れる手引きがあることは大きな安心材料です。
このように、京田辺市では情報提供にも力を入れていて、子育て家庭が孤立しないように、配慮されています。支援制度は年度によって変更されることもあります。
京田辺市での子育て体験談
京田辺市で子育てをする魅力
私が京田辺市に住んで感じた一番の魅力は、地域の人々の温かさです。ご近所付き合いが程よくあり、子どもたちの様子をさりげなく気にかけてくれる方が多い印象です。たとえば、朝の登園時に近所の方が「いってらっしゃい」と声をかけてくれたり、子どもが泣いていたら優しく見守ってくれたりと、小さなやり取りの中に、地域全体で子育てを支えてくれる空気を感じました。
また、わが家の周りは子育て世代のファミリー層が集まっていて、同じくらいの年齢の子どもを育てている家庭が多いです。育児に関する悩みや相談もしやすく、自然とコミュニティが生まれ、孤独を感じにくいのも嬉しかったです。私は引越してすぐに同じ保育園に通うママと仲良くなり、公園で一緒に遊んだり、育児のちょっとした悩みを話し合ったりする中で、大きな安心感を得ることができました。
京田辺市の子育て環境
京田辺市は、子どもたちがのびのびと成長できる環境が整っています。近所には同年代の子どもが多く、公園に行けば自然とお友達が集まり、子ども同士すぐに仲良くなっていました。
住宅街の周辺には小さな公園が点在していて、休日になると家族連れでにぎわっていることが多いです。ブランコやすべり台などの定番遊具、木々に囲まれたスペースや芝生の広場など、自然と触れ合える工夫がされていると感じます。
今回は、特におすすめしたい3つの公園と、子ども連れにおすすめの施設2つ紹介します。
京田辺市の子育て環境(1)京田辺クロスパーク
2025年3月にオープンしたのが「京田辺クロスパーク」です。農業体験と遊びが融合した公園で、関西最大級の砂場や高床式砂栽培のビニールハウス、産直市場棟が整備されています。大きな砂場では、きれいな砂で遊べます。
また、芝生広場ではピクニックも可能で、水道設備も整っているため、砂遊びのあとの手洗いも安心です。広々とした空間なので、小さな子どもから小学生まで、思い思いに遊ぶ姿が見られました。
京田辺クロスパークでは収穫体験イベントなども定期的に開催されています。季節ごとにさまざまな野菜を自分の手で収穫できる貴重な体験は、食育にもつながります。わが家でも参加したことがありますが、子どもが「もっと野菜を食べたい!」と興味を持つようになったのは、嬉しい変化でした。
施設名:京田辺クロスパーク(愛称:タナクロ京田辺)
所在地:京都府京田辺市興戸小モ詰7-3
アクセス:JR「京田辺駅」または近鉄「興戸駅」から徒歩16~20分
営業時間:9:00~17:00(管理スタッフ在勤時間)
定休日:水曜・12/28~1/3
京田辺市の子育て環境(2)田辺公園(総合公園)
京田辺市役所のすぐ隣に位置する田辺公園は、まさに地域の“子育てと憩い”の拠点といえます。園内には広々とした多目的広場、野球場・屋内プール・スケートパーク・ジョギングコースなど、多様な設備が整っており、家族で1日中楽しめる総合公園です。
特に子どもたちが集まっているのが、ローラーすべり台やアスレチックがある大型遊具エリアです。年齢に応じて遊べる工夫がされており、幼児〜小学生まで思い思いに体を動かせます。わが家は休日にお弁当を持っていき、長時間過ごすことが多いです。
芝生の丘ではピクニックやボール遊びができ、木陰のベンチではママ同士の交流も自然と生まれます。夏場は水遊びができる浅い水場があり、小さな子どもでも安心して遊ばせられるでしょう。屋内プールは気候に左右されず利用できるため、天候を問わずに遊びに行けて助かっています。
京田辺市の子育て世代にとって、「田辺公園=安心して通える定番スポット」として、子どもの成長とともに思い出が積み重なっていく場所だと思います。
施設名:田辺公園
所在地:京都府京田辺市田辺丸山
アクセス:JR学研都市線「京田辺駅」、近鉄京都線「新田辺駅」から徒歩約20分
営業時間:屋外遊具自由(体育館・運動施設は9:00~19:00)
定休日:体育館関連は第3水曜・年末年始
京田辺市の子育て環境(3)防賀川公園
防賀川公園は、防賀川の流れに沿って整備された細長い自然公園で、緑の豊かな遊歩道と開放感のある広場が魅力です。園児から小学生まで幅広い年代の子どもたちが自然と触れ合える場所であり、平日・休日を問わず親子連れでにぎわっている印象です。
春には桜並木が満開となり、お花見スポットとしても地元では知られています。川沿いにはベンチや木陰が多く、赤ちゃん連れの方がベビーカーでゆっくり散歩する姿をよく見かけます。
河川敷の一部は水辺が近く、子どもたちは石を投げたり虫取り網を持って探検したりと、自然体験にもぴったりの場所です。私自身も子どもたちと何度も訪れており、四季の変化を一緒に感じながらのびのび遊べる、お気に入りのスポットです。
施設名:防賀川公園
所在地:京田辺市興戸十曽(防賀川沿い)
アクセス:近鉄新田辺駅より徒歩16分
営業時間:コート・広場9:00~19:00
定休日:年末年始を除きオープン
京田辺市の子育て環境(4)京田辺市立中央図書館
京田辺市の中心部にある「中央図書館」は、駅からアクセスしやすく、子ども連れでも気軽に立ち寄れる施設です。館内には児童書コーナーが充実しており、絵本・読み聞かせ絵本・紙芝居・図鑑など、多種多様な本がそろっています。読み聞かせイベント、季節ごとの工作教室も定期的に行われていて、雨の日や暑い日でも安心して過ごせる親子の定番お出かけ先です。
私は子どもたちを連れて訪れていますが、おはなし会に参加したことで読書習慣が身についたように感じています。静かすぎず、ちょうどよいにぎやかさで、子連れでも気兼ねなく利用できるのがありがたいポイントです。
施設名:京田辺市立中央図書館
所在地:京都府京田辺市田辺辻40
アクセス:近鉄「新田辺駅」より徒歩約10分/JR「京田辺駅」より徒歩約2分
営業時間:火〜金 10:00~18:00/土日10:00~17:00
定休日:月曜日・祝日(土日を除く)・最終金曜日(祝日の場合は前日、12月は第4金曜)・年末年始・特別整理期間
田辺児童館(京田辺市立社会福祉センター内)
京田辺市にある「田辺児童館」は、京田辺市立社会福祉センター内で、就学前の乳幼児から高校生まで幅広い年齢層の子どもたちが利用できる、地域に密着した子育て支援施設です。親子で自由に遊べる「ふれあい広場」や工作や手芸が楽しめる「なかよしクラブ」、さらに発達や育児相談に応じるサポートも充実しています。
館内は、おままごとセットや絵本、プラレールなど、子どもたちが夢中になれる遊具がそろっています。職員の方々もとても親切で、初めての育児や発達の悩みも気軽に相談できる雰囲気です。利用者同士が気持ちよく過ごせる環境が保たれている点も魅力です。
施設名:田辺児童館
所在地:京都府京田辺市田辺鳥本102番地
アクセス:JR「京田辺駅」から徒歩約6分、近鉄「新田辺駅」から徒歩約9分
開館時間:9:30〜17:00(正午〜13:00は閉館)
開館日:月〜土曜日
休館日:日曜・祝日・年末年始・警報発表時(警報解除後は開館)
京田辺市の住まい事情
京田辺市は、京都市内や大阪市内に比べて住宅価格が抑えられており、同じ広さの物件でも家賃が1万〜2万円程度安い傾向があります。わが家は、京田辺市内の一戸建てに引越しましたが、間取りが広くなったのに月々の住宅費はむしろ下がりました。
家賃相場によると、京田辺市のファミリー向けの3LDK賃貸物件は約10.30万円で、京都市中京区では約21.44万円、大阪市中央区では約25.64万円となっていて家賃相場は都市部に比べて半分以下でした。
京田辺市で暮らしていて感じるのは、整備された住宅街は道幅が広く、子どもが自転車で安全に遊べる環境が整っているということです。自然が身近にあり、大阪・京都・奈良へのアクセスも良い京田辺市は、子育て世帯にとって非常にバランスのとれたエリアといえるでしょう。
京田辺市の子育て世帯におすすめエリア
京田辺市で子育て世帯におすすめしたいエリアを紹介します。
京田辺市の子育て世帯におすすめエリア(1)京田辺駅~新田辺駅周辺
京田辺駅と新田辺駅は徒歩約4分の距離にあります。
通勤に便利なJR学研都市線と近鉄京都線の2路線が利用可能で、京都・大阪の都市部へのアクセスも良好です。
周辺には同志社大学のキャンパスがあり、文教地区として知られています。学生街としての活気と、落ち着いた住宅街が調和していて、子育て世帯を多く見かけるエリアです。公園やスーパー、医療機関が整っていて、生活利便性の高い環境といえます。
京田辺市の子育て世帯におすすめエリア(2)田辺公園周辺
京田辺市役所に隣接する田辺公園には、大型遊具やローラーすべり台を備えた広場があります。図書館では絵本の読み聞かせイベントや季節ごとの工作教室なども開催されていて、子どもたちの知的好奇心を育む場としてもおすすめです。
田辺公園周辺は、徒歩圏内に田辺小学校や田辺中学校もあり、通学もしやすいでしょう。春には満開の桜や地域ごとのスポーツ大会など、地域主催のイベントが多数開催されていて、週末には親子連れや地域の子どもたちでにぎわいます。
京田辺市の子育て世帯におすすめエリア(3)三山木駅周辺
三山木駅周辺は、近鉄三山木駅とJR三山木駅の2路線が利用でき、京都市内や奈良方面への通勤・通学がスムーズです。徒歩圏内にはスーパーサンフレッシュやドラッグユタカなどの生活必需品がそろう店舗があり、日々の買い物にも困らないでしょう。
駅近くには保育施設も複数あります。田辺三山木郵便局やまつまえ循環器内科クリニックといった医療・公共機関も整備されていて、子育てに安心な環境がそろっています。
利便性と落ち着いた住環境を兼ね備えた三山木エリアは、共働き世帯や初めての子育て世代にもおすすめのエリアです。
自然と安心がそろう、子育て世帯にぴったりの街「京田辺市」
京田辺市は、自然の豊かさと都市の利便性がそろう、子育てにぴったりの街です。近くには緑あふれる公園や遊歩道が整備され、日々の散歩や外遊びに困りません。また、医療・教育・福祉の支援制度も整っていて、安心して妊娠・出産・育児に向き合える環境が整っています。
住宅価格や家賃相場も周辺都市と比べて控えめで、広い住まいを手に入れやすいところが魅力です。通勤や通学のアクセスも良好で、仕事と子育ての両立を目指す家庭にとっても心強いポイントです。
「子どもがのびのび育ち、家族が笑顔で暮らせるまち」。そんな理想を形にしてくれる京田辺市で、あなたらしい子育てライフを始めてみませんか。