姫路市は、日本の三名城のひとつとされる姫路城があります。観光で訪れたことがある方もいるのではないでしょうか。
私は姫路市で暮らして5年になります。子どもが生まれて1年半が経ち、子育てを通じてさらに姫路市が好きになりました。姫路市は行政の子育て支援が充実していて、自然や公園も多く、レジャースポットがたくさんあります。
家賃が安い地域でありながら、田舎すぎるわけでもありません。大阪市内へのアクセスもよいので、将来は子どもの進学や就職の選択肢も増やせると考えています。
今回は、姫路市での子育て体験談や市が行っている子育て支援について紹介します。子育て環境が整っている街を探している方は、姫路市も候補に入れてみてはいかがでしょうか。
姫路市で子育て中
まずは姫路市の概要と、わが家が姫路市で暮らし始めたきっかけをお伝えします。
姫路市の概要
兵庫県姫路市には、世界文化遺産である『姫路城』があります。観光名所が多いエリアですが、実は約50万人もの住民が暮らしています。兵庫県の中では、県庁所在地である神戸市についで、2番目に人口が多い都市です。
姫路市は兵庫県の南西部にあり、瀬戸内海に面しています。山・川・海と自然を身近に感じられるにもかかわらず、大阪駅まで新快速で約1時間です。神戸駅へ新快速で約40分と、都心へのアクセスが便利なことも魅力の街です。
わが家が姫路市で子育てを始めたわけ
わが家が姫路市で子育てをしている理由は、子どもを授かったときに、転勤族である夫の職場が姫路にあったからです。特別な理由で姫路市を選んだわけではないのですが、子育てを始めて1年半ほどが経ち、姫路市の子育て環境はとてもよいと感じています。
姫路市内には歴史を身近に感じられる場所や、子連れで行きやすい遊び場などが豊富にあります。これからも成長していく子どもと過ごす時間が、とても楽しみです。
実際どう?姫路市の子育て
子育てをしてみて気づいた姫路市の魅力がたくさんあります。
姫路市の保育所状況
姫路市の2024(令和6)年4月1日時点における、保育所等利用待機児童数は18人です。前年からは、14人減少しています。
・認定こども園105園
・認可保育所38園
また、認定こども園の中でも「幼保連携型認定こども園」については、ここ5年間で53から71施設と、かなり増えている状態です。(2024年3月31日時点)
待機児童数が減ったとしても、希望の保育園に入れるかはわかりません。市のホームページでは「待機児童数は減少しましたが、地域や歳児について、ニーズと提供体制が相違していることなどにより、待機児童の解消には至っていない」と、待機児童が解消しない理由を説明しています。市では人材確保などの対策を進めており、今後さらなる保育所の充実が期待できるでしょう。
姫路市の子育て支援情報
姫路市では、子育て支援事業計画を策定し「安心して子どもを産み育て、子どもと地域に笑顔があふれるまち 姫路」を基本理念に、多様な支援制度を実施しています。
なお、施策や施設情報は、2024年7月20日時点のものです。最新の情報は姫路市の公式ホームページなどをご確認ください。
姫路市の子育て支援情報(1)姫路市子育て応援サイト「わくわくチャイルド」
姫路市は、子育てをする家庭向けに「わくわくチャイルド」というウェブサイトを運営しています。このサイトには、健康・お金・預け先・おでかけスポット・相談場所・病院など、姫路市で子育てをするうえで必要な情報が集約されています。
助成金や手当の受給漏れがないかを調べることができ、保育所を検討する際に役立ちます。わが家はおでかけスポットやイベント情報を調べたいときによく活用しています。
姫路市の子育て支援情報(2)0~18歳まで医療費無料
姫路市では、18歳までの子どもの医療費が完全無償化されています。以前は所得制限がありましたが、現在は子育て環境の整備の一環として所得制限も撤廃されました。これは子育てをするうえで、とても大きな魅力です。
姫路市の子育て支援情報(3)独自の子育て給付金が多数
姫路市では出産育児に関して独自の給付金が多数あります。「出産・子育て応援給付金」は、多くの自治体で給付がありますが、姫路市では加えて「子育て応援臨時給付金」「ハッピーバース事業」「多子世帯への出産祝」といった複数の助成があります。
わが家も何度か受け取ることができて助かりました。特によかったと感じたのは「妊産婦タクシー利用料金の助成」です。産前産後の自力での移動が困難な時期に有難い援助であり、かゆいところに手が届く支援に感動したものです。
また「不育症治療支援事業」など、出産だけでなく、不妊治療に関する支援も行っています。実際にわが家も不妊治療を行っていたため、この支援はとても嬉しく素晴らしい取り組みだと思います。
これらの申請はすべてオンラインで行うことができます。役所へ行かなくてもよいのは、小さな子どもを抱える親にとって有難いです。入金までの期間も、とても早く感じました。
姫路市の子育て支援情報(4)子育ての相談窓口が多い
姫路市ではじめての子育てしたわが家はわからないことだらけで、多数ある姫路市の相談窓口に何度も助けられました。各地域の保健センターなどの公共施設のほか、電話やオンラインなどの窓口もたくさん設置されています。
また子育て支援として、保育所やこども園の園庭を開放したり、相談を受けてくれたりと地域全体での子育てをしようという姿勢を身近に感じられるため、孤独を感じにくいでしょう。
姫路市の子育て支援情報(5)親子の遊び場が多い
子育ての中で、親子の遊び場が多いことは一番の魅力でした。市内には就学前の子どもが室内でのびのびと遊べる場所として、児童センター以外に複数の施設があります。どこも広々としていて、おもちゃや遊具が豊富です。そこでは子育てに関する相談受付や情報提供、講座なども実施され、すべて無料で受けられます。
雨が降った日や猛暑の日に息が詰まりそうな家から出て、施設で楽しそうに遊ぶ子どもの姿に、どれだけ救われたことでしょう。また、同世代の親子からたくさんの元気をもらいました。さまざまな施設がある中で、私もよく利用していた施設をいくつか紹介します。
こどもの未来健康支援センター「みらいえ」
所在地:姫路市日出町三丁目3
アクセス:JR東姫路駅から徒歩約5分
開設日:月曜日から金曜日(祝日及び年末年始はお休み)
利用時間:9:00~19:00
駅前すくすく広場
所在地:姫路市駅前町188-1 ピオレ姫路6階
アクセス:JR姫路駅から徒歩すぐ
開設日:毎日開館(年末年始及びピオレ姫路の休館日はお休み)
利用時間:9:30~16:30(間に閉館時間あり)
すこやかひろば
所在地:姫路市市之郷1006番地8 すこやかセンター3階
アクセス:<電車>JR東姫路駅から徒歩約5分/<バス>JR姫路駅(北口)26番系統[5番のりば]より乗車約10分「すこやかセンター前」バス停下車すぐ
開設日:月・火・金曜日(祝日及び年末年始はお休み)
利用時間:9:30~16:30(昼休憩時間あり)
兵庫県立こどもの館
所在地:姫路市太市中915-49
アクセス:<バス>姫路駅(北口)発 北④バス停(日赤病院経由太市行き)
開館日:火曜日以外(月の月末、年末年始はお休み)
利用時間:9:30~16:30
上記の中でも、私が特におすすめしたいのは「兵庫県立こどもの館」です。敷地がとても広く、工作室や親子遊戯室もあり、さらに体験教室なども準備されています。未就学児以外にも小学生くらいまで、天候に関係なく、頭も身体もめいっぱい動かして遊べます。持ち込みした食事をする場所が設けられていることも、魅力のひとつです。
姫路市での子育て体験談
姫路市の魅力は子育て支援だけではありません。
姫路市で子育てをする魅力は自然と都会のバランス
姫路市で子育てをする魅力は、自然と都会の両方を感じられる環境だと思います。北に上がれば山、南に下れば海、市内全域に多様な川が流れており、姫路市では身近なところで自然を楽しめます。そのうえ、大阪まで新快速で1時間と都心へアクセスしやすく、子どもを連れて行ける距離です。高校、大学、就職先など、子どもの将来の選択肢が増えることは、さらなる魅力です。
姫路市の子育て自然おすすめスポット
自然を感じられる姫路市で楽しく暮らしています。よく自動車に乗って、あちこちの公園に遊びに行ったり、季節ごとにひまわりやコスモス、菜の花などを見に行ったりします。家族全員で山に登ることもありました。わが家には犬がいるので、外遊びが多いのです。
自然スポットはどこも魅力がありますが、今回は姫路市からアクセスのよい場所を紹介します。
【公園】シロトピア記念公園(三の丸広場・姫山公園)
姫路城の北側に位置する公園で、広い敷地にさまざまな木や花などの植物が植えられています。春は桜、初夏には新緑、秋には紅葉と、計算されたような綺麗な景色にいつも圧倒されます。広い広場やアスレチックもあり、子どもが存分に遊べる場所です。
施設名:シロトピア記念公園(三の丸広場・姫山公園)
所在地:兵庫県姫路市本町68
アクセス:JR姫路駅から徒歩約30分/JR姫路駅から神姫バス「野里門」下車/有料駐車場あり
【山】播磨アルプス
姫路駅からだと自動車で40分ほどの場所に登山口があります。加古川市と高砂市の境に連なる山々で、標高は約300mです。複数の登山コースがあり、未就学児のお子さんでも登れるコースがあります。低山ですが、頂上からは絶景が望めます。
施設名:播磨アルプス
所在地:兵庫県加古川市・高砂市
アクセス:<辻・成井登山口>JR宝殿駅よりかこバスミニ志方西ルートで「辻」あるいは「(成井)フロッシュ前」下車/<鹿島神社登山口>JR曽根駅より神姫バス「鹿島神社」行で「霊園前」「鹿島神社」下車/ともに無料駐車場あり
【花】南光ひまわり畑
姫路市から自動車で1時間ほど北に上がった、佐用町にあるひまわり畑です。広い土地に、驚くほど多くのひまわりが一面を覆っています。ひまわり祭りの時期にはさまざまなイベントがあり、子どもは大喜びです。犬連れのわが家にとって、ドッグランが併設されていることも嬉しいポイントでした。
施設名:南光ひまわり畑
所在地:兵庫県佐用町林崎839(南光スポーツ公園周辺)
アクセス:JR姫新線「播磨徳久駅」下車後徒歩約30分・タクシー乗車約5分/有料駐車場あり
【海】姫路的形海水浴場・潮干狩り場
姫路市の南部に位置する砂浜です。500mにもわたって続く広い砂浜で、海水浴だけでなく、潮干狩りやバーベキュー、キャンプも楽しめます。また遠浅なので、小さいお子さんでも安心です。
施設名:姫路的形海水浴場・潮干狩り場
所在地:兵庫県姫路市的形町的形1919
アクセス:山陽電車大塩駅より無料送迎バスあり/有料駐車場あり
姫路市の住まい事情
姫路市で子育てをする魅力のひとつに、家賃の安さもあげられます。子育て世帯向けの2LDK・3K・3DKの家賃相場は、以下のとおりです(2024年7月20日時点)。なお、神戸市は広いので、姫路市と同じ新幹線が止まる新神戸駅(中央区)と比較をしています。
・神戸市中央区:16.31万円
・姫路市:7.54万円
・尼崎市:11.81万円
・明石市:10.11万円
・西宮市:11.79万円
神戸市と比べると、姫路市の賃料はかなり安いといえます。姫路市は、兵庫県内で2番目に人口が多い都市です。全部ではないものの、新幹線が止まる駅がある都市でありながら、家賃相場が圧倒的に安いのが特徴です。
わが家は庭付き一戸建ての賃貸で、家賃は約7万円です。庭は子どもが遊べるくらい広く、保育園や学校も徒歩圏内にあります。姫路市は子育て家庭にとって、特に暮らしやすい都市ではないでしょうか。
姫路市の子育て世帯におすすめエリア
姫路市は子育てにおすすめのエリアですが、とても広い街であるため、どのあたりに住むか悩む方も少なくありません。私の個人的な意見を踏まえて、子育てしやすい地域を紹介します。
姫路市の子育て世帯におすすめエリア(1)姫路城北側
車があるなら、姫路城の北側をおすすめします。新築一軒家が急激に増加している地域で、お子さんのいる家庭を多く見かけます。スーパーやドラッグストアなども多く、生活に困らない環境です。
また、海・山・川といったレジャースポットも、車を使えば1時間以内で行けるところばかりです。高速ICまで車で20分ほどの距離で、とても便利なエリアといえます。
姫路市の子育て世帯におすすめエリア(2) 飾磨(しかま)駅付近
続いてのおすすめは飾磨駅付近で、車がなくても暮らしやすいエリアです。駅周辺の大型のイオンモール姫路リバーシティーで生活必需品をそろえることができます。また近くには、浜手緑地という広大な公園もあります。遊具も充実しており、休日には多くの家族がテントを張って1日中楽しんでいます。
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姫路市での子育てはおすすめ!自然を満喫しつつ、子どもの将来も考えられる街
姫路市は行政の子育て支援が充実しています。気軽に相談ができたり、親子が集まる施設が多くあったりと、子育てをする親が孤独を感じにくい環境になっています。また自然を身近に感じられ、子どもも大人も体を動かせる遊び場もたくさんあります。都心へのアクセスもよいので、子どもの将来の選択が増やせるのではないでしょうか。
わが家は転勤族ですが、子どもが大学生になるくらいまでは姫路市に住みたいと考えています。それほど、姫路市は子育しやすい街です。
姫路城の周辺は、外国からの観光客も多いです。子どもにグローバルな意識が芽生えるかもと、少し期待しています。みなさんも子育てする街として、姫路市を検討してみてはいかがでしょうか。